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2015.02.02

ライブは「明るく清楚でかわいく清く」!主宰の人柄が感じられた『シンデレラガールズ』”CINDERELLA REAL PARTY! 01″レポート!

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「Star!!」を歌い終えると、4人揃って天に指を突き上げ、そのまま原の「ミツボシ☆☆★」へ。最近は2ndライブの代々木第一体育館、リスアニ!ライブの日本武道館など1万人規模の大会場でのライブが多い『シンデレラガールズ』だが、今回の会場のサイエンスホールは約400名のキャパ。超接近戦での「ミツボシ☆☆★」は結構レアだ。それだけにステージから原のまっすぐな想いとパワーが叩きつけられてくる。ウルトラオレンジに染まった客席は熱狂的な「りゅうせーい!」の声に満たされていた。アニメ『シンデレラガールズ』のアフレコや放送を原と客席が体験したことで、よりステージの原と本田未央の一体感が増したように感じられた。

青木は「Twilight sky」を披露。近距離なこともあり、青木の長身から繰り出されるストライドの大きな動きがより際立つ。両足のスタンスを広く取り、右手を突き上げながら客席を煽るだけでもとても華やか。トークでは韜晦することが多い主宰の二人だが、ステージ中の笑顔からはライブと客席とのやりとりを心から楽しんでいることが伝わってくる。間奏のギターソロでは「ギターソロカモーン!」とステージをところ狭しと駆け回る。間近なことあってか、そのあとの心情を静かに歌い上げるパートはより伝わってくるものがあった気がする。「Twilight sky」と言えば昨年4月の舞浜1stライブで前列をオレンジ、中列から後ろを青のサイリウムに染めることで夜明けを表現する客席の応援が話題になったが、この日の会場でも特に目立った呼びかけはなかったが自然に客席にグラディエーションが描かれており、徐々に応援の仕方として定着してきたかもしれない。

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小規模でのホールでパフォーマンスを注目したかったのが、「メルヘンデビュー!」を歌った三宅麻理恵。『シンデレラガールズ』のライブでは大規模なセットで多くのダンサーを従え、舞台全体でウサミンワールドを表現する三宅。それが飾り気のないステージで一人、どんな表現を見せられるのか。冒頭三宅は「そのときサイエンスホールに不思議な光が降りてきた。それは、ナーナでーす!」「あかるくせいそにかわいくきよく、菜々、頑張っちゃいまーす!」とご当地ネタを織り込んでいく。これに客席が反応して掛け声をかけるのがお約束だが、一万人クラスだと大合唱になるところで「あれは誰だ?」「誰だ!」と客席の掛け声のひとつひとつが確認できる規模だと、よりCDの再現感が増すのが面白い。三宅は「心はちゃんと“通じてるんですッ”!!」「電車で向かえば一時間ッ!!」と、端々でいつも以上に激しく客席を煽っていく。三宅から伝わってくるのは圧倒的な全力感で、フラフラになって見せるパートも本気でフラフラ感がある。決め所のジャンプも、この日は偉い人から全力で大の字の許可が出たとのこと(客席が盛り上がりすぎて、ジャンプの瞬間はプロデューサーの拳しか写らなかった)。いつもより少しはみ出して全力、いつもよりもフラフラ、いつもよりも思い切ったジャンプ。ライブ感を大事にしたステージングで、ライブBDにもならない番組ステージだからこそ冒険ができる側面もあるのだなと感じた。

逆に、大会場でも小ホールでもプレゼンスがあまり変わらないなと感じたのが大空の「風色メロディ」。優しく繊細な歌声に、客席ではピンク色のサイリウムの中、緑のサイリウムを組み合わせた四つ葉のクローバーが幾つも揺れる。トークパートでは笑いにこだわるおもろい関西人の女の子、という一面を強く印象づけた彼女が、ライブに入るとスッとスイッチが切り替わったようにブレない「緒方智絵里らしさ」を放っていることに、役者としての凄みを感じる。大空は客席のクローバー畑にゆったりと差し伸べた両手を抱きしめるように大きく広げると、はにかんだように微笑んでステージを締めくくった。アニメで智絵里が掘り下げられるのはこれからと思われるが、いつか智絵里がこんな包み込むような優しさと強さを感じさせる日が来るのかなと感じるステージだった。

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ここでステージには、青木と原の主宰コンビが「ハラショー」「ハラショー」「あれ、なんだかすごくきれいな心になった…(清)」と小芝居を交えて登場。歌うのはもちろん、番組で作り上げた新テーマソング「でれぱDEないと」だ。寄り添った二人は指三本をぴっと立ててポージングでライブスタート。スクリーンには主宰の二人が手がけた詞が表示され、パーティ感のあるフレーズの中に縦読みっぽい何かが表示されたりと飽きさせない。心のこもった明るく前向きなパーティナンバーの中に、「いや、ネタだよネタ」という照れ隠しが散りばめられるのが青木と原らしい、主宰の人柄が感じられるステージだった。

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ラストナンバーは4人揃って。青いバックライトとスモークの中に4人のシルエットがうっすらと浮かぶと、三宅のウサミミだけが縁取られて浮かび上がるのが少し楽しい。七色の照明が灯って歌い出したのはもちろん、『シンデレラガールズ』全体のテーマソング的楽曲である「お願い!シンデレラ」だ。歌いだしの「動き始めてる、輝く日のために」に代表されるフレーズの数々が心に響くのはやはりアニメの影響だろうか。長年歌い込んできた楽曲だけに、客席の一体感はやはりこの曲が随一だ。

ステージを終えて残った印象は明るくかわいく、そして楽しく。サブタイトルの「あかるくせいそにかわいくきよく」に非常に近いものだった。最後には会場全員で大空の誕生日を祝い、記念写真を撮り、ハッピーな空気の中パーティは幕となった。

CINDERELLA REAL PARTY! 01 ~あかるくせいそにかわいくきよく~
1月31日東京・科学技術館サイエンスホール
セットリスト
M1 Star!!(原紗友里、青木瑠璃子、三宅麻理恵、大空直美)
M2 ミツボシ☆☆★(原紗友里)
M3 Twilight sky(青木瑠璃子)
M4 メルヘンデビュー!(三宅麻理恵)
M5 風色メロディ(大空直美)
M6 でれぱDEないと(原紗友里、青木瑠璃子)
M7 お願い!シンデレラ(原紗友里、青木瑠璃子、三宅麻理恵、大空直美)

Text by 中里キリ

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