超満員のガイシホールにプリンスの凱旋!“THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!”名古屋公演初日レポート(前編)

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『アイドルマスター』の9周年ライブツアー“THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!”名古屋公演初日が8月16日、愛知県・日本ガイシホールで行なわれ、中村繪里子(天海春香役)、今井麻美(如月千早役)、平田宏美(菊地真役)、滝田樹里(音無小鳥役)、下田麻美(双海亜美・真美役)、原 由実(四条貴音役)が出演した。

会場となった日本ガイシホールは、旧レインボーホールと言った方がわかりやすい人も多いかもしれない。一万人規模を収容する中京地区を代表するアリーナで、首都圏以外でこれ以上大きなアリーナとなると大阪城ホールぐらいしか思いつかない。一般的に首都圏以外での大会場の集客は難しいこともあり、出演者6人という少人数でのガイシホール進出には驚かされた。石原総合ディレクターはたびたび「埋まる埋まらないよりも観たい人が観られるようにしたい」と語っていたが、本当に有言実行だなと思わされた。

ライブ開始前恒例の高木社長挨拶でも、大会場特有の音が回って聴こえる感じが箱の大きさを感じさせる。それだけに、オープニングで社長の名代の秋月律子Pによる諸注意VTRが流れた瞬間、会場全体が一分の隙もなく律子のイメージカラーの緑一色に染まったのには感動を覚えた。まごうことなき、超満員だ。

大阪に続いて開催された名古屋公演だが、今井、滝田、下田が継続参戦し、中村、平田、原は名古屋からの参戦だ。6人それぞれに密度の濃いソロコーナーと、今日は参加していない7人の楽曲をカバーするコーナーがあり、冒頭を「THE IDOLM@STER」、中締めを「自分REST@RT」、本編ラストを「M@STERPIECE」の全員曲でサンドする基本構成は大阪と同様だ。

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名古屋会場ならではの要素が、二機のトロッコ(ゴンドラ)による演出だ。「THE IDOLM@STER」でメインステージの両翼から3人ずつを乗せて出発したトロッコは、アリーナの外周をゆっくり移動して、ステージ後方の真ん中で合体。ここからどうするのかと思いきや、なんとトロッコ同士の間仕切りがオープン。トロッコ上の3人が入れ替わって、乗ってきたのとは逆側へ戻っていく仕組みだ。狭いスペースで入れ替わる時にハイタッチをかわしたり、中村が今井に背中から抱きついたり。普段の「THE IDOLM@STER」などでよく見られるステージ上でのメンバー同士のコミュニケーションを、会場後方のトロッコ上で見せるとは!一度合体して入れ替わりをすることで、トロッコ一機分の通路で全員が間延びせず、会場を一周して観客の側まで行けるのはアイマスライブらしい突き詰めた工夫だ。

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ソロコーナーの先頭を切ったのは、名古屋から参戦の平田宏美。今やこの曲なくては菊地 真は語れない「自転車」で軽快にスタート。元気で高らかで全開なのはいつも通りなのだが、横アリのような大人数のライブで「ここが勝負どころ!」と定めたときとは微妙にアクセルの開け方が違うというか、オープニング・ナンバーとして会場を温める意図を感じる。続く「tear」は、3年前に名古屋でもライブが行われた6周年ツアー以来の披露であることを忘れさせる抜群の安定感で、やはり平田に任せておけば大丈夫という安心感がある。

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今回のツアーのソロパートでは『ミリオンライブ!』曲や『ぷちます!』曲など「普段のライブではなかなか歌えない曲」が入ってくるのが特徴だが、平田は『シャイニーフェスタ』の「edeN」をチョイス。元は4人曲だが、今回はかっこよさを抽出したアダムソロという感じだろうか。平田は「以前はせっこ(長谷川明子)がソロで歌ったときは他人事だったんだけど……」と楽曲の難しさに苦笑いだった。

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そして平田のもうひとつのサプライズが、あずさ(たかはし智秋)の「ラ❤ブ❤リ❤」のカバー。あずささんの大人のかわいさをぎゅっと凝縮した楽曲を、“かわいくなりたいけど、かわいくしようとすると空回りしがち”な真がどう表現するか。解答はまさにそのままの真らしさで歌うことで、かっこよくもキュートな真味に仕上がった。しかしいちばんかわいさ濃度が高まるサビの「ラ❤ブ❤リ❤」については平田も思うところがあったのか、そこだけロボット、あるいは腹話術の人形っぽく?コミカルかつ平板に表現して会場を笑わせていた。

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下田の一曲目は「Honey Heartbeat」。生バンドの「Honey Heartbeat」といえば昨年の冬フェスで若林と下田が歌っていた印象が強いが、今度はソロ。作曲のLindaAI-CUEならではのうねるサウンドに乗せて、掛け合いありラップありの難解な楽曲を一人で歌いこなしたのは流石の一言だ。続く「スタ→トスタ→」は大定番だが、スクリーンには「スタ→トスタ→」をワープロで文字変換しようとすると画面に「とかちすかとかちす」と表示される映像が遊びとして差し込まれる。これはキーボードで「START STAR」と入力する際、キーボードの日本語を順番に読むと「とかち」が2回登場するといういにしえのネタ。2007年頃、ニコニコ動画で亜美真美が歌う「エージェント夜を往く」の舌っ足らず感が“とかちつくちて”として大人気になったことをふまえ、作詞家のyuraが亜美真美曲のタイトルに仕込んだネタだが、こういう知っているとクスっとする小ネタをさらっと入れてくるのがうれしい。

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そして亜美真美のライブナンバーとして今ツアーで大きくブレイクしつつあるのが「おとなのはじまり」だ。元はアニメで年少組(亜美真美と伊織、やよい)が歌った曲だが、「ゴーゴーレッツゴーアダルト!アハン」の人を食ったようなコール&レスポンスはまさに下田と亜美真美のために誂えたよう。「みんな、色っぽいよ!今の3倍エロくして!」と客席を煽ったり、「名古屋のハートにバキューン!」と歌詞を変えたりと今日も下田は絶好調。MCではバンドメンバーに真美やハム蔵のモノマネを要求したりと、とにかく周囲と客席を楽しませようとするエンターテイナーぶりがよく出ていた。

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そんな下田はカバーコーナーでは伊織(釘宮理恵)の「リゾラ」に挑戦。伊織の独特のスイートボイスと不可分とも言える楽曲だが、少し甘さを加えた亜美真美ボイスにアレンジして自分のものにするセンスはやはり天才的だ。「リゾラ」といえば間奏で釘宮が見せる独特のステップがなにやらもうとにかくかわいいのが印象的だが、下田がやるとやや元気でコミカルな印象になるのは、狙ったものか天然かわからない妙味があった。

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滝田は大阪でも大きな話題となった「ID:[OL]」を再び披露。ラップハモを担当するのは、音声のみ友情出演のアニメ『アイドルマスター』プロデューサー役・赤羽根健治だ。大阪初日より二日目、大阪より名古屋で客席の合唱が大きくなっているのはツアーならでは。円形ホールで音がよく反響する環境も、コール&レスポンスの一体感に一役買っていたかもしれない。

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「1st ANNIVERSARYの頃は、こうして今でもみんなと素敵な時間を過ごしているとは思わなかった」と、長くて短い9年間に思いを巡らせた滝田は、続けて代表曲の「空」、そして4年ぶりの披露だという「花」を披露。音無小鳥四部作という、他の誰のためでもない自分だけの楽曲を続けて歌って物語を綴れるのは滝田だけの特権だろう。

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そして面白かったのが、カパーコーナーで滝田が担当したやよい(仁後真耶子)の「ゲンキトリッパー」。元々「ゲンキトリッパー」は、疾走感がある曲調に英詞を散りばめたかっこよさげな楽曲を、やよいが歌うとかわいく舌っ足らずになってしまうというギャップが楽しいナンバー。それを滝田が少し大人っぽい声音で歌うことで、ギャップ曲をギャップなく歌うことが逆に新鮮という、裏の裏は表的なステージになっていた。

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平田、下田、滝田の3人は、トリオで「待ち受けプリンス」を披露。大阪からの2人に平田が加わった形だが、やはり765プロの“プリンス”感に占める平田の存在感は絶大。まさに真打ち登場という感じで、ガイシホール全体を美声のトリコにしていたのだった。

さて、ここから中村、今井、原による後半パートの話なのだが、異常に長くなりそうなので、一旦稿を改めて書きたい。

(後編に続く!)

Text by 中里キリ


THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!
2014.08.16@日本ガイシホール
名古屋公演初日セットリスト

M01:THE IDOLM@STER(全員)
M02:ラムネ色 青春(中村、今井、原)
M03:自転車(平田)
M04:tear(平田)
M05:edeN(平田)
M06:Honey Heartbeat(下田)
M07:スタ→トスタ→(下田)
M08:おとなのはじまり(下田)
M09:ID:[OL](滝田)
M10:空(滝田)
M11:花(滝田)
M12:ふるふるフューチャー☆(原)
M13:ラ❤ブ❤リ❤(平田)
M14:ゲンキトリッパー(滝田)
M15:First Stage(今井)
M16:リゾラ(下田)
M17:Next Life(原)
M18:魔法をかけて!(中村)
M19:自分REST@RT(全員)
M20:待ち受けプリンス(滝田、下田、平田)
M21:START!!(中村)
M22:Vault That Borderline!(中村)
M23:キラメキ進行形(中村)
M24:Fate of the World(今井)
M25:眠り姫(今井)
M26:Snow White(今井)
M27:Princess Snow White(原)
M28:風花(原)
M29:恋花(原)
M30:M@STERPIECE(全員)
M31:ONLY MY NOTE(全員)
M32:READY!!(全員)

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