作家と歌い手の目線から「オラシオン」について語る、ナスカ・茅野愛衣インタビュー!

★茅野愛衣インタビュー

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――茅野さんは白役でご出演されていますが、白というキャラクターの印象はいかがでしょう。

茅野愛衣(以下:茅野) という兄妹ですが、ゲーマーでニートで、ふたりでひとつ、一心同体です。空は白がいないとなにもできないし、白も空がいないとなにもできない。お互いにかけがえのない存在で、心の通じ合いみたいなものがあって絆を毎回感じます。それにエンディングの絵を観ると、私たちの知らない何かがあるんだろうなという想像をかき立てられます。本編はギャグシーンも多くて、そうかと思えばいきなりシリアスになったりとジェットコースターのようですが、空と白との掛け合いが楽しくて。空は何ページにもわたる長いセリフがあったりしますが、白は的確な言葉でひと言しかいわない。ですから、そのひと言に込める感情を考えるのが難しかったです。

――あまり感情も出しませんよね。

茅野 感情はあまり出さないのですが、無感情というわけではなくて、かわいいところはひたすらかわいく。メリハリの部分は音響監督と相談して決めました。パロディが多いので、「白を忘れてください」という指示も多くて。「これピー音で隠すところ違うんじゃない?」と思うこともあるんですが、オンエアされているので、あれでよかったのだと……この作品は特典もぶっとんでいて、本編をご覧の方はもちろん、原作ファンの方もぜひともご覧いただきたいです。

――特典映像はどのようなものなのでしょう。

茅野 Blu-ray、DVDの限定版にミニOVAと、コメンタリーもキャラクターコメンタリーで、榎宮先生が書いてくださっています。テンポなども任せていただいているのですが、アドリブ合戦でした。本編を観て、特典を観て、コメンタリーで観てと盛りだくさんになってます。コメンタリーは本当に面白くて、笑いをこらえている声が入っているんじゃないかと思うくらいなんです。

――「オラシオン」は白のキャラクター・ソングですが、歌われるにあたって気を付けられたところはありますか。

茅野 どうやって歌おうか本当に悩みました。声を大きく出すキャラクターではないのですが、あまり声を出さないと言葉や気持ちが伝わらないと思うので、そのバランスみたいなものはアドバイスをいただきながら歌いました。それと声を重ねています。Aメロは普通に歌っているところにささやき声を被せていますが、録音したあとの料理はお任せします、という感じでした。

――全体的にロックテイストですよね。

茅野 そうなんですよ。最初いただいたときに白でどう歌うか想像がつかなくて、出来上がりを聴かせていただいたら、ちゃんと白になっていました。つぶやきとかを上手く組み合わせていただいて、ありがたいと思いましたね。

――サビは結構声を張っていますよね。

茅野 本編のチェスの時に結構声を出していて、そのくらいの掛け感で歌いましょうというふうになりました。

――パートごとに収録されたのでしょうか。

茅野 そうですね、場所によって分けて。一気に収録したわけではなかったです。

――楽曲の印象はいかがでしたか。

茅野 耳なじみのいい曲だなと思いました。曲によって、すぐに覚えられるものと、覚えるのに時間のかかるものとあるんですが、すんなり入ってきた曲だなという印象でした。

――作詞、作曲のナスカさんとは何度かお会いになられたとうかがっています。

茅野 そうですね。イベントだったり、アフレコだったりで何度かお会いしました。お会いするたびに「頑張ってください」って声をかけていただいて。作詞、作曲の方で現場に足を運んでくださる方ってあまりいらっしゃらないので、熱い想いを感じて「頑張らねば」と思いました。それと差し入れで吸入器をいただいて……。

――だいし君が差し入れするたびに山内さんに差し入れのセンスを突っ込まれていたらしいんです。それで三度目の正直と、声のお仕事の方に潤うものを差し入れたとうかがってます。

茅野 おふたりとも心づかいの方で、穏やかですよね。こんなにも作品に寄り添ってくださる方でよかったと思います。

――「オラシオン」の歌詞をご覧になって印象深い部分はありましたか?

茅野 空と白のために作っていただいたものだというのがパッと見てわかるので、作品を理解して作っていただいているので、プレッシャーもありました。プレッシャーっていうのも刺さるような感じのものではなくて、おふたりで背中を押すような、支えてくれると言いますか、優しいプレッシャーですね。

――ナスカから、「オラシオン」で白として特に共感した詞はどれでしょうかという問い合わせが来てまして……。

茅野 全部白なので、どれかというのは……冒頭の部分、ふたりの出会いのところがジーンときますよね。全部説明しているわけではないのに、すっと入ってくるのが好きです。でもどれかひとつというのは選べないですね。全部白で、拍手しかないです。ご一緒できてよかったとお伝えください。

――「オラシオン」のカップリング「Bias Hacker」はいかがでしたか。

茅野 ステファニー・ドーラ役の日笠陽子さんとジブリール役の田村ゆかりさんと一緒に3人で歌っています。「オラシオン」とはまた全然違って、デジタルロックな感じですね。これも重ね分を録りました(笑)。「息多めのセリフっぽいのをお願いします」って言われるので。曲のメリハリが面白くて、カッコいいんです。日笠さんが先に収録して、そのあとに私が歌い、ゆかりさんが最後に収録しています。

――ここで作品についてもお伺いします。『ノーゲーム・ノーライフ』のご感想は。

茅野 本当に面白くて、第1話のアフレコの収録のとき、音響監督が「面白いです」とおっしゃっていて。スタッフの皆さんが「この作品面白い」と言いながら作っているのが伝わりますよね。監督のいしづかあつこさんは、私、2作目なんですが、いしづか監督だから描ける世界があって、なんというか「パンツが見えてもかわいい!」みたいな。なんだかよくわからないけど拍手をしたくなるかわいさで、下品にならないんですよね。それすらおしゃれに見える不思議というか。女性ならではの描き方なのかなと思います。それと白が「乳もみ○○」と言うシーンがあって、その「乳もみ」のイントネーションをみんなで考えていました。私たちはいたって真面目なんですが、普段使わないからわからないんですよ。ほかにも「効率厨乙」とか。私、機械に弱くて、でもこの作品でいろんなゲームのセリフとかを覚えてラジオで使ったりしています。

――キャラクターソングはどんな曲なのでしょう。

茅野 Blu-ray、DVDの1巻に「=ONESELF」という曲が収録されるのですが、EDの白が目がさえている状態なら、こちらは眠い状態の曲です。オルゴール調で、柔らかい感じで、どこまで入っているか分かりませんが、あくびとか、「にぃ」っていうセリフとかを入れてます。この曲はストーリーに沿って歌うというような雰囲気で録らせていただいて、何回かはメロディに合わせた白の歌として歌わせていただいて、そのあとワードごとにニュアンスを変えて歌ってみたり、アドリブを入れてみたりという録り方をしてみたりと、いろいろなことをしてみました。セリフっぽいところもあって、こちらも「使えるところを使ってください」という感じで……。曲を流しながらうとうとしている息だけ入れるとか、ちょっと笑っているニュアンスを入れる、ため息を入れるというのを録ってみたり。普段あまりやらない録り方だったと思います。EDテーマとカップリングとキャラソンとで3曲ありますが、いろんな白の表情が見られると思います。空と一緒にいてキリっとした白だったり、ちょっと毒を吐いている白だったり、甘えている白だったりと、曲の雰囲気も違いますので、朝、通勤通学に「オラシオン」を聴いて「始まる一日爽やか」ってなっていただいて、夕方「眠くなってきたけど頑張らなきゃ」っていうときに「Bias Hacker」を聴いていただき、夜寝る前にキャラソンを聴いて白と一緒に寝ていただければ、朝昼晩すべて楽しんでいただけると思います。

【プロフィール】
カヤノアイ/2010年声優デビュー。2011年『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』で自身初めてのヒロイン・本間芽衣子(めんま)役に抜擢。2012年、第6回声優アワードにて新人女優賞を受賞。

Interview by 大用尚宏(クリエンタ)
Text by 田中尚道(クリエンタ)


 ■「オラシオン」リリース情報
TVアニメ『ノーゲーム・ノーライフ』EDテーマ
「オラシオン」 歌:白(CV:茅野愛衣)
2014年5月21日発売
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価格:1,200円+税
発売・販売:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
<収録曲>
M-1:オラシオン
M-2:Bias Hacker
作詞:深青結希 作編曲:楊 慶豪
M-3:Now Loading… 作編曲:細江慎治
Instrumental 含む全5曲収録

(C)2014 榎宮祐・株式会社KADOKAWA メディアファクトリー刊/ノーゲーム・ノーライフ全権代理委員会

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