今年はきっと最高の1年だ!“fripSide COUNT DOWN LIVE 2013→2014”ライブレポート

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声優・ソロの歌手としても活躍中の南條愛乃(vo)とコンポーザー&プロデューサーのsat/八木沼悟志(key)からなるユニット・fripSideのカウントダウンライブが、2013年12月31日-2014年1月1日、埼玉・大宮ソニックシティで開催された。以下、ライブレポートをお届けする。

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時計の針は22時。普通のライブならお開きとなる時間が、このイベントの幕開けだ。満員のファン2500人がウルトラオレンジのサイリウムと大歓声で待ち構えるなか、バックバンドを引き連れてfripSideの2人が登場。早速エモーショナルな「fortissimo-from insanity affection-」「crossing over」「future gazer」で祝祭の始まりを告げ、南條が「皆さん今日はfripSideのカウントダウンライブへようこそいらっしゃいました!」と挨拶。序盤から会場は溢れんばかりの熱気で包まれていた。

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先日PVが公開されたばかりの新曲「pico scope -SACLA-」を挟みつつ、続いては“季節曲”こと四季の彩りが感じられる曲のコーナーへ。秋の「late in autumn」、冬の「a silent voice」と続き、春の「everlasting」のアウトロで南條とsatが舞台袖に一度退場する。次に来る夏の曲は何だろう、「The end of summer」だろうか……などという筆者の予想は裏切られ、キュートなイントロ・歌い出しと共にショルダーキーボードを抱えたsatが登場。なんと井口裕香の楽曲「Shining Star-☆-LOVE Letter」のsatによるセルフカバーバージョンだった! あまりに予想外、まさかの選曲に場内は釘付けとなり、貴重なsatの歌声に酔いしれた。

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さらにバンドメンバーがinstrumentalで繋ぐひとときも見せながら、満を持して衣装替えを終えた南條が再登場。艶やかな花魁風の赤い衣装に身を包み、披露したのは第1期の楽曲「before dawn daybreak」のカバー。南條が加入する以前、naoがボーカルを務めていたころからのファンにとっては何とも嬉しい趣向だ。そして続けざまに『fripSide PC game compilation vol.1』収録曲の「aliss in losso」、「eternal reality」の初回限定アニメ盤カップリング曲「waiting for the moment」を披露し、ライブの中盤を盛り上げていった。MCではsatが「before dawn daybreak」(2008年)を作ってからもう5年が過ぎたことの感慨を語り、南條が「私まだ生まれてないや」と頷くとドラムの八木一美が音で抗議、という微笑ましい一コマも見られた。

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そして昨年の”fripSide 10th Anniversary Live 2012”でも披露された第1期のカバー曲「come to mind」、『劇場版 ハヤテのごとく!』主題歌でsatが「大好きな曲」と語る「Heaven is a Place on Earth」を立て続けに披露した所で南條が一旦時間を確認する。新年まであと20数分という所で、「今年はどんな1年だった?」という話題に。satは「『とある科学の超電磁砲S』のプレッシャーに押しつぶされそうになっていた」と穏やかでなかった胸中を語り、南條は「終わるものがあれば始まったものもありました」としみじみ感慨に浸ったほか、初のソロシングル「君が笑む夕暮れ」の握手会でファンと直に触れ合えたことを楽しげに振り返っていた。

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新年まで残すところあとわずか。「endless memory ~refrain as Da Capo~」「Hesitation Snow」「way to answer」と人気の高い楽曲を続け、カウントダウン寸前に来た所で満を持しての大本命曲「sister’s noise」! イントロが鳴った瞬間に割れんばかりの歓声が巻き起こり、「妹達」を意識した常盤台ダンサーズが入場。一面にはまばゆいウルトラオレンジの光が広がり、コールの声量、客席の波打ちぶりなど、まさしく今回のハイライトと言うにふさわしい熱狂で、場内をひときわ大きく揺らしたのだった。

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嵐のように1曲が過ぎ去り、気づけば2013年もあと2分!「どうやって年を越そうか考えていた」と語る南條に対し、童心に帰って「みんなで“年越しの瞬間地上にいなかった”(ジャンプ)をやりたい」と語るsat。残り60秒を切ると、ステージにはいよいよカウントダウンの数字が表示される。そこからの約50秒はsatと南條が微笑ましく、でも少し慌て気味にトークでつなぎ、残り10秒からはいよいよ会場の全員でカウントダウン開始!

10! 9! 8! 7! 6! 5! 4! 3! 2! 1!

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……0!!

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皆が飛び上がり着地した瞬間、突然ステージ最奥の幕が上がり、和太鼓と、ふんどし&ねじり鉢巻の男性(チェリーさん)が登場!

「皆様、新年明けましておめでとうございます。本年もfripSideを何卒よろしくお願い致します!」

ヨォォーという掛け声に合わせてドンドンドン!と叩かれる和太鼓。その音に合わせて点灯する「賀正」の文字。サプライズな展開だが、とにかくめでたい! 会場からは和太鼓に合わせての手拍子が巻き起こり、fripSideの新たな1年が幕を開けた。

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そしてその和太鼓の音に繋げるかのように、なんと「only my railgun」のイントロが! あのイントロのメロディと「ドンドンドン、ドドン!」という和太鼓の音が完全に調和していることに驚きつつ、この圧倒的にメジャーなナンバーを前にして会場のボルテージはますますヒートアップ! 「新年一発目ですよ!」という南條の煽りと、常盤台ダンサーズ6人の入場、そして和太鼓の伴奏でテンションは下がるところを知らず、ファンにとってもfripSideにとっても最高の新年スタートを切ることができた。

続いてsatが「次の曲は、実はチームfripSideが宴会で愛用している曲」と新たな情報を開示(南條は呆れ顔)。その曲はなんと「trusty snow」。雪化粧に染まる街で切なくすれ違う思いを歌った楽曲の世界観とのギャップに驚かされつつ、演奏が始まってしまえば場内はしっとりムード。青と白のサイリウムの光が曲中の情景を物語るようだった。

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ここまで19曲。実は今回のライブで、ボーカルの南條は初めて一人で20曲の大台を歌うこととなった。「みんなが元気に見てくれて嬉しい」と語るsatと、「みんなの笑顔がまぶしい」と微笑む南條。時刻は25時10分を過ぎ、いよいよ楽しいひと時の終わりが見え始めてきた。「次は最後の曲」「次は俺の一番大好きな曲」と口々に語る2人。

セットリストのトリを飾るのは「LEVEL5-judgelight-」。この曲もまたfripSideを代表するキラーチューンだ。最後まで完全燃焼するぞ、と言わんばかりに会場はふたたび一面のウルトラオレンジで染まり、ライブはいよいよクライマックスに! サビでは南條が客席にマイクを向け、ファンが大合唱でそれに応じる。

その湧き立つような熱狂と、切なくも力強いメロディにすっかり酔いしれて、気づけばもう最後の歌詞、“確かな絆信じて”と歌われていた。そう、ここにあるのはfripSideとファンが築き上げてきた確かな絆。11年越しのファンも、TVアニメ『とある科学の超電磁砲S』で初めて加わったファンも、一同に会して熱く新年を祝ってきた本公演。fripSide側からも、その全てのファンに感謝を届けようとしているのがセットリストから伝わってくる。ここにあったのは全てが聴きたい曲で、ライブとしては大満足の内容だった。

しかしアンコールは鳴り止まない。理由は会場の誰もがわかっていた。まだ「あの曲」が出ていないからだ。割れんばかりのアンコールの声と、まばゆいサイリウムの光に導かれるようにして、やがてバンドメンバーとsat、南條が再び入場。「アンコールありがとうございます」の声に、客席のボルテージは再び高まっていく。

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ここでsatが、本当のアンコールに行く前にサービスタイムを作りたい、とファンに提案。もともと予定していたアンコール曲の前に、これまで披露してきた曲の中から、なんとさらにもう1曲追加することに! その選曲は、客席に向かってセットリストを一曲ずつ読み上げていき、返ってきた歓声が最も大きかったものに決めるという方式で行われた。途中で「Shining Star-☆-LOVE Letter」(satソロ)に歓声が挙がった際に、南條が「じゃあお疲れ様でした」と踵を返そうとして和ませる一コマも見せつつ、最終的には「sister’s noise」「Hesitation Snow」で大きく票が割れることに。TVアニメ曲とPCゲーム曲の双方にファンを持つfripSideらしさを物語る結果を前に、なんと2曲ともアンコールに追加決定! 大人気曲を立て続けに披露し、先ほど以上にすら感じられる熱気でファンが応えた。

そして真のアンコール曲、本公演で本当に最後の曲「eternal reality」が流れる。サビのメロディに織り込まれたリフレインは、まるでこの時間が永遠に続いて欲しいという感情を物語っているようで、ひときわ目頭を熱くさせるものがあった。

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2013年のfripSideと言えば、何よりもこの曲における小室哲哉とのコラボがアニソンシーンの話題をさらったことが記憶に新しい。sat自身が強く影響を受けていることを公言してやまない、デジタルJ-POPのレジェンドとの共作。それはクリエイターとして光栄なことであると同時に、それが大きなプレッシャーになっていたとも各所で語っていた。しかしsatは見事コンポーザーとしてこの曲を作り上げ、南條もボーカリストとしてモノにして見せた。

“動き出す夢を この空に響かせたら”
“揺るぎない能力(チカラ) 現実を捉えていく”

まさにfripSideが歩んできた道のりを象徴しているかのような歌詞。2013年の総括、そして2014年の始まりとなるライブの最後にこの曲が選ばれた意味が自ずと伝わってくることだろう。最後のサビを歌いきった南條が「2014年が本当に良い1年になりますように!」と叫び、会場全員でのジャンプで、ラストの曲は終わりを告げた。

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そしてバンドメンバーやダンサー、チェリーを含めた全員が一列に並び、それぞれ新年の抱負を述べ、最後に南條がマイク無しで「本年もよろしくお願いします!」と挨拶して締め。参加できて良かった、今年は必ず良い1年になるだろう……そう感じずにはいられない最高のひとときだった。ぜひまたやってください!

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Text by 山中貴幸
Photo by 西原史顕(リスアニ!)


“fripSide COUNT DOWN LIVE 2013→2014”SET LIST
2013.12.31~2014.1.1(tue~wed)@埼玉・大宮ソニックシティ

01 fortissimo-from insanity affection-
02 crossing over
03 future gazer
04 pico scope -SACLA-
05 late in autumn
06 a silent voice
07 everlasting
08 Shining Star-☆-LOVE Letter
09 before dawn daybreak
10 aliss in losso
11 waiting for the moment
12 come to mind
13 Heaven is a Place on Earth
14 endless memory ~refrain as Da Capo~
15 Hesitation Snow
16 way to answer
17 sister’s noise
18 only my railgun
19 trusty snow
20 LEVEL5-judgelight-

Encore
01 Hesitation Snow
02 sister’s noise
03 eternal reality

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