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REPORT

2026.10.25

ライブハウスがKOTOKOとファンの熱気で満ち溢れたアドレナリン全開の夜!『KOTOKO’s GAME SONG COMPLETE ALBUM “The Bible 2”』を引っ提げた<KOTOKO LIVE TOUR 2026“The Bible 2”>の模様をいち早くお届け!(※セトリネタバレあり)

ライブハウスがKOTOKOとファンの熱気で満ち溢れたアドレナリン全開の夜!『KOTOKO’s GAME SONG COMPLETE ALBUM “The Bible 2”』を引っ提げた<KOTOKO LIVE TOUR 2026“The Bible 2”>の模様をいち早くお届け!(※セトリネタバレあり)

10月3日、<KOTOKO LIVE TOUR 2026“The Bible 2”>の神奈川公演がYOKOHAMA BAY HALLにて開催された。本公演はオールスタンディングライブとなっており、KOTOKOが2026年7月15日にリリースした『KOTOKO’s GAME SONG COMPLETE ALBUM “The Bible 2”』を引っ提げて、9月4日の香港を皮切りに国内外18ヵ所を巡るツアーの4公演目となる。アルバム『The Bible 2』はその名の通り、メジャーデビュー15周年を記念して発売されたCD10枚組BOX『The Bible』の第2弾にあたり、その2020年以降に発表されたゲームソング(+過去曲のライブエディション3曲)を収録している。
また、KOTOKOのライブといえば次々と楽曲が押し寄せる内容が定番で、事実この日も2時間の公演中、MCはアンコールを含めて3度のみ、計3分強のブレイクしかファンに許さなかった。この行為について「スパルタ」と表現したKOTOKOではあるが、裏を返せば彼女自身にも多大なエナジーを強いるライブとも言える。大量のアドレナリンと酸素を燃料に全速力で駆け抜ける「暴走列車」的ライブを振り返る。

※本記事はセットリストのネタバレがございます

PHOTOGRAPHY BY 上田 晃
TEXT BY 清水耕司

前半戦はエモーショナルで多幸感に溢れた電波ソングパート

後方の壁に、KOTOKOがツアー用に描き下ろしたキャラクター「ゲーソン大好きコットン」が描かれたステージ。開演時刻となり、そのステージに次々とバンドメンバーが集ってくる。大島信彦(g)、わっち(b)、八木一美(ds)が持ち場につくと、キャラクター同様、黒髪に紫のポイントカラーを入れたツインテール、衣装も黒と紫で統一、というKOTOKOがステージ中央に現れる。1曲目は「PHANTOM PAIN」。東方Projectの「華狭間のバトルフィールド」をベースに、東方アレンジサークル「ZYTOKINE」の隣人が作詞・編曲を担当した楽曲で、精緻な歌詞、何度も転調が訪れる難解なメロディであるが、KOTOKOは艶やかな表情で表現力豊かに歌い上げていく。間奏では腕を頭上に、会場からクラップを引き出すKOTOKO。そんな彼女をバスドラのリズムが後押しする重厚な空間に、フロアは冒頭から高揚、クラップや「オイ!オイ!」の声でライブに没入していった。続いて、海外でも人気を得た「INTERNET OVERDOSE」。パラパラを取り入れた振付を踊りながら今度は笑顔を見せるKOTOKO。高速で歌詞を乗りこなしていくと、ファンも負けじと合いの手を入れていく。その一方でワルツのリズムやCメロでのメロウな時間も用意されており、それによって一層サビのユーロビートが際立ってくる。そんな昂りの中でKOTOKOはラストにポーズを決め、最初のMCへと進んだ。

「皆さん、こんにちはーっ!」と挨拶を交わすとまずは今回のツアーについて。ここまで、「海外公演を2回(香港・台北)やった後、さらに北海道に飛び」という行程のため、ツアーメンバーからは「3公演海外だったね」と言われたと話すKOTOKO。彼女自身も「やっと今日から国内」という感覚であり、しかも北海道公演から3週間以上空いてもいることから「ツアーの第二幕」という気持ちでもいると告げた。ツアーの内容については、10枚組アルバムの『The Bible』がコロナ禍でのリリースだったため、ツアーも会場の収容人数を半分以下に設定し、配信を加えての開催だったことを振り返り、今回はその「リベンジ」という意味も込めて『The Bible 2』と『The Bible』のどちらからも選曲。「きっとあなたの好きな曲が出てくる」ゲーソンライブと解説し、「どうぞ最後までKOTOKOの世界を楽しんでいってください」と声をかけた。その言葉に違わず、電波ソングの女王と称されるKOTOKOならではの空間が展開されていく。電波ソングには、大騒ぎ必至の側面もある一方、ハピネスな時間にひたらせてくれる一面もあるが、この夜の前半は後者のターン。唇から放たれる歌声と善性に満ちたKOTOKOの姿は、電波ソングの女神あるいは電波ソングの天使と呼ぶにふさわしかった。

まずは、“星空のキャンドルに そっと願いをこめて”のセンチメンタルな歌い出しで始まる『ネコぱらvol.4 ネコとパティシェのノエル』のED主題歌「NEGAIGOTO」。聴いているとライブに参加できたことへの感謝を感じずにはいられない、楽曲のどこを切り取っても甘いデジタルサウンドと歌詞、そんな楽曲だ。脳をとろけさせるほどにキュートで多幸感に満ちたポップスを披露し、最後には両手で作ったハートマークを客席に向けると、「盛り上がっていきましょう、「Heart of Hearts」!」の言葉が飛び出した。有言実行、『The Bible』に収録された、同名ゲーム『Heart of Hearts』のED主題歌だ。エモーショナルな4ビートに合わせて、両手を左右に振っているKOTOKOとフロア。旧くからのファンを中心に会場にはワイパーによる歓喜の波が広がっていく。また、ここはツアーにおける日替わり曲の枠でもあり、札幌では「同じ空の下で」、横浜の翌日に開催された前橋では「soupir d’ange」が演奏された。

上手のファンに歌声を届け、続いて下手へと移動してお立ち台に乗ると、リズムに合わせて腰を揺らしながら歌うKOTOKO。曲終わりではそんな彼女を後ろから光が照らし、シルエットに変えるとKOTOKOは「いくよ!」の掛け声から「Mimosa」へ進みゆく。恋愛シミュレーションゲーム『ヒメこい』のドラマCD版OP主題歌で、キャストを思い出せば加藤英美里、能登麻美子、伊藤かな恵、花澤香菜という豪華な布陣も時代を感じさせる。その爽やかな曲調をKOTOKOが鮮やかに描き出すと閉じたライブハウス空間に青空が広がる錯覚を覚えさせる。

曲が終わると今度は蒸気機関車が走り出す音が流れてくる。PCゲーム『まいてつ Last Run!!』に提供された「All right!!」だ。KOTOKOは「さぁ、みんなで旅に出よう!」の声かけと共にクラップを要求、会場の熱量をMaxに保ったまま、楽曲が走り出す。中国をモデルにした「仲国」ルートのOP主題歌ということもあり、楽曲の端々に銅鑼や二胡の音がサンプリングされ、独特のアクセントが効いてもいる1曲を楽しませると、次に繰り出されたのは一転してピアノから始まるロックバラード。作曲が上松範康(Elements Garden)、編曲が藤永龍太郎(Elements Garden)というKOTOKO×Elements Gardenな楽曲「盲目のEternity」である。ここからKOTOKOは徐々にパワフルさを強めていく。ステージ上では、目を閉じて力強く歌い上げるKOTOKO。ライトに照らされた輪郭が強く描き出されている。間奏でギターソロが響いた後、最後のサビで両手を広げたKOTOKOは正面の空を見つめながら歌い続ける。歌の終わりには再び目を閉じ、ライトも光を落とした。続く「月虹蝶」は『竹取物語』をオマージュした楽曲でKOTOKOによるセリフが入るのが特徴。冒頭と2番頭、そしてCメロ&ラスサビに繋がる箇所で聞けるが、特に注目は最後の長ゼリフ。1分にも及ぶ長ゼリフとなっている。ただし、神秘的で切ない世界観の中でKOTOKOの声は決して明るさを失っていない。歌でもセリフでも希望を感じさせる楽曲に仕上げていた。そして次曲は、2つ目の日替わり曲枠。ドラムの八木がスティックで「1、2、3、4!」とカウント、するとフロアに期待感が走る。それに応える形で登場したのが「allegretto~そらときみ~」。札幌・前橋での「Imaginary affair」も盛り上がる選曲だったが、サビでの「そこにあるのー」「手を伸ばすよー」「輝かせてー」の大合唱は最高に一体感を与えてくれ、一度味わうと中毒性のある瞬間となっている。

電波ソングでエナジーを吸い取るノンストップ列車でGo!

青いライトを浴びての落ちサビからフィニッシュを決め、2度目のMCへ。「新しい曲からちょっと懐かしい曲まで色々出てきましたけどあなたの好きな曲はありましたか?」という問いかけから、「しっとりした場面が続きましたよね」「ここから私、暴走列車のようになりますので皆さん覚悟してくださいね」という宣言がKOTOKOから下される。そしてすぐさま「電波的妄想美少女Q」で後半戦をスタートさせた。続けざまには、同じく令和に誕生した新生濃厚電波ソング「恋姫†集合☆いっせーのっせ!」を。高速4つ打ちソングとピンクのライトに包まれたKOTOKOは、ステージ上で跳ねまわり、詰め込まれた歌詞を高速で歌い上げる。フロアのファンも掛け合いを、コールを巧みに重ねてライブの完成度を高めていく。すると次は20年の時を埋めるように「Princess Brave!」が送り出された。主題歌を務めた同タイトルのゲームがローンチされたのは2004年。KOTOKOが1stアルバム『羽 -hane-』でメジャーデビューを果たし、同アルバムを引っ提げて自身初、かつI’veアーティストとしても初のライブツアーを達成した年でもある。KOTOKOは間奏で強烈にファンを煽り、フロアは活力を充満させていくが、KOTOKOにとってもブレスポイントのないハードな1曲。ただし、その激しさの先、曲のラストにはKOTOKOとフロアが「Ah……Ah……」、ファルセットでの「fu……」と合唱する時間が。乗り越えた観客のみが報われる、そんな至福の境地に辿り着いていた。

バンドらしいフィニッシュの後、KOTOKOエキスプレスは停車を許さずに歌始まりで「SWEET×SWEET」へ。続いて、シンバルを鳴らしてからのロックチューン「Party☆Connection」ではAメロを支えるように会場の手拍子を受けながら、会場を切り裂くようなロックなハイトーンを捧げる。雷雨や、激しく剣と剣が交わる音、そして本が閉じられるSEから始まったのは「暁の約束」。ハードな楽曲の中をフォルテッシモなボーカルで貫くKOTOKOがボーカリストとしての実力を見せつける。ピアノにシンセの重なるイントロで会場を沸かせたのは「Face of Fact」。そこから「jihad」「言弾-KOTODAMA-」と、どの曲でもイントロが聴こえれば歓声が上がる、そんな『BALDR』シリーズ楽曲をメドレーで連ねていった。熱量を発散させるように「オイ!オイ!」と声を挙げ、クラップし、ジャンプで揺れる会場。KOTOKOも「言霊-KOTODAMA-」では、Cメロ後の間奏で「ギター、のぶりーん!」とリードギターの名を呼び、そのソロに寄り添い、ライブを楽しんでいく。

「人はいつか それに名を付けた」の歌い出しから「まだまだいくぞー」の掛け声、それに呼応してイントロを「オイ!オイ!」で埋め尽くすフロア。披露されたのは「affection」。人種差別を設定に盛り込んだPCゲーム「レーシャル・マージ」の主題歌で、作詞担当のKOTOKOがシリアスに世界観を歌詞へ落とし込んだ楽曲。耳に入ってくる物語が心を掴んでいく。そして、初期のKOTOKOを語るうえでは欠かせないファクターである、「さくらんぼキッス ~爆発だも~ん~」を手がけたC.G mix、ゲームブランド「戯画」、という盟友らと生み出した名曲の1つ、「We Survive」へ。KOTOKOはセンターでSEに合わせて揺れながら歌い、フィニッシュでは腕を翻す。そして「ラストツー!盛り上がっていきましょう」の宣言から「Éclat」へと突入した。作詞をKOTOKO、作曲を齋藤真也が手がけたゲーム「れじぇくろ!~レジェンド・クローバー~」1周年記念テーマソング。フロアから広がっていく手拍子、そしてジャンプ。爆発的なエナジーを視界に収めて楽しみながら、観客を満足させるだけの歌声で返礼していくKOTOKO。そしてラストソングとして鳴らされたのは「faith~信じる力~」。『The Bible』の楽曲で構成された今回のライブツアーは、いわばKOTOKOというゲーソンシンガーの英雄譚とも呼ぶべき場であり、「Éclat」はラストツーを担うにふさわしい楽曲だった。そしてラストソングとして鳴らされたのは「faith~信じる力~」。作詞をKOTOKO、作曲をI’veの高瀬一矢が手がけ『The Bible 2』の1曲目を飾る楽曲だ。英語詞をコーラスするイントロ部分で、「ありがとう」「みんなといる時間は本当に大好きで」と言葉を重ねる彼女。最後の曲では大島とわっちも楽器を左右に振り、KOTOKOと観客が作り出す熱気の渦を楽しむ様子も見られた。曲中、そんなバンドメンバー3名をKOTOKOが紹介、各自がソロを披露していく。KOTOKOも、上手と下手を行き来しながら「どうもありがとう」「みんな見えるよー」と会場との距離を詰めていく。突入したラスサビで渾身の歌声を響かせると最後はジャンプで締めてみせた。

次のページ:“怒涛の本編を終え、すかさずアンコールへ!

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