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INTERVIEW

2026.09.09

ReoNa、TVアニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』ED主題歌をリリース!ReoNaの“ちょっとだけ”を詰め込んだ楽曲に迫る!

ReoNa、TVアニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』ED主題歌をリリース!ReoNaの“ちょっとだけ”を詰め込んだ楽曲に迫る!

TVアニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』のED主題歌を表題曲としたニューシングル「Lv.1 職業:人間」。作品に寄り添い、遊び心や挑戦をふんだんに取り入れながらも、これまでReoNaがずっと一緒に歩んできた思いをしっかり込めた楽曲となっている。シングル全体に共通して紡がれたメッセージを紐解くと共に、故郷・奄美大島への回帰を経て生まれたカップリング曲の制作秘話についても語ってもらった。

INTERVIEW BY 北野 創
TEXT BY 松井恵梨菜

新しい扉を開けながらも紡ぎ続ける、“ちょっとだけ”の思い


――今回の表題曲「Lv.1 職業:人間」は、TVアニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』のED主題歌ですが、最初に作品に触れた時の印象はいかがでしたか。

ReoNa 主題歌のお話をいただく前に、元々コミカライズを読んでいまして。異世界転生する作品にハマり、色々と読み漁っていた時期があり、その時に触れた作品だったんです。当時の印象は、主人公のエルマがすごく馬鹿にされているし、偏見にまみれながらも、しっかり手のひら返しをされていく作品。立たされている状況はかなり苦境なはずなのに、本人があまり気に留めてないから、しんどくなりすぎずに読めました。

――ReoNaさんは今まで数々の作品の主題歌を歌ってきましたが、転生ものは初めてですよね。

ReoNa そうなんです。でも、制約がある世界の中で、それを逆手に取りながら、自分なりのやり方で強くなっていくというお話はこれまでも寄り添わせていただいてきたなと思うし、紡いできた思いと通じる部分はあるのかなと感じます。

――そんな作品のどんな要素を楽曲に落とし込んでいかれたのでしょうか。

ReoNa 初めて転生する作品に寄り添わせていただくので、そこはすごく意識しましたし、ゲーム知識や作品の遊び心のような部分は取り入れました。歌詞から楽曲のギミック、歌い分け、MVやビジュアルまですべて、今まで積み上げてきたものと挑戦がどちらもある楽曲になったと思います。

――作品自体に遊び心を感じたということですか。

ReoNa はい。設定としては重たいけれど、それを意に介しすぎず、コミカルに進んでいく爽快感がこの作品の楽しいポイントなんだろうなと思って。今回は、「心を軽くする方法や寄り添い方って、色々な形があるよね」というのが、全体のテーマとしてあったなと思います。

――今回は毛蟹(LIVE LAB.)さんがメインで作られていますが、制作はどんなふうに進んでいったのでしょうか。

ReoNa 初めて転生する作品の主題歌のお話をいただいたので、今までにないお歌にしていきたいよねというお話がまずあり、それから毛蟹さんが最初に提案してくださったお歌の原型が、すでにほぼこの形でした。仮歌(蟹歌)という状態で届いた時点で、「これ、どうやって歌っているの?」と思うような不思議なボーカルの聞こえ方になっていまして。低い声でささやくようなAメロや、そこからサビで突然開けて別の世界へ行くといった、全体的なお歌の建付けも最初のデモから出来上がっていました。

――歌詞はどう思いました?

ReoNa 本当に挑戦状ですよね。「これをReoNaの声で、ReoNaのお歌にしたらどうなるんだろう」という可能性を託してくださったなと思いました。レコーディングでも、フレーズごとにかなり緻密に歌い重ねていきました。実は「ないない」のときに、よく聞くとAメロの裏に、すごく日本語じゃない感じの発音で歌っているReoNaが隠れていたんですけど。それまでは歌詞を大切にしながら歩んできて、「ないない」で初めて歌詞を音として楽しんでみたところからの進化系として、今回は日本語なんだけどちょっと日本語っぽくない発音の仕方だったり、不思議な子音が混ざっていたりするところが、このお歌に入っています。

――実際、遊び心満載の楽曲になっていますが、ReoNaさんはこの楽曲のどんなところに遊び心を感じましたか。

ReoNa 小松(一也)さんがアレンジで入ってくださっているのですが、小松さんはダンスミュージックもたくさん手掛けられてきた方なので、アニメに寄り添うお歌でもありつつ、ダンサブルな部分が入っていたりします。あとは、モータウン感をちょっと入れてみようというお話もあって。アニソンはジャンルではないから、私の周りにいるクリエイターさんはみんな、ReoNaという依り代を使って、それぞれが培ってきたものやルーツを落とし込んでくださっていて。“この人がReoNaに提供するお歌”ではなく、クリエイターさんが持つエッセンスとReoNaの掛け算みたいなところを模索していくなかで、出てきたキーワードがモータウンでした。

――「コ・コ・ロ」のようなソウルっぽさもありつつ、質感はエレクトロニックな雰囲気が強くて、ReoNaさんの楽曲の中では新しいなと感じました。メッセージとしては、“ガンガンいこうぜ?”といったゲーム要素もありつつ、今までのReoNaさんが届けてきたものがちゃんと盛り込まれていますよね。

ReoNa 力強く鼓舞してあげることもできないし、私もそうされたいとは思えないけど、何者かになりたい自分はいて。ずいずい進んではいけないかもしれないけど、振り返ってみた時に、いつかの私より今の私がちょっとだけ強くなっていたらいいなとか、今より少し先の未来の私がちょっとだけ上手になれていたらいいなとか、そういう“ちょっとだけ”というのは、これからもテーマとして持ち続けていくのかなと思います。

――その“ちょっとだけ”が、今までと比べて若干上向きになっているというか、希望を与えてくれるような寄り添い方になっているなと感じたんですが、ReoNaさんの中での変化がシンクロしている部分があるのでしょうか。

ReoNa 絶対にありますね。私だけじゃなくて、一緒に歩んできたクリエイターさんたちにもきっとあるのかなと思います。やっぱり走り出したばかりの頃は、目の前のことや自分の今を見つめるのに必死で、先のお話をするのは大変でしたし、今でももちろん大変なんですけど、今を作ろうと思ったら、未来のことも考えなければならないんだと最近思い始めました。

――「Lv.1 職業:人間」はMVも奇想天外な内容になっていますね。

ReoNa まさにタイトルの「Lv.1 職業:人間」を表す赤ちゃんがいたり、「Lv.1 職業:小学生キッズダンサー」の子たちがいたり。お歌も今回、ゲームのプレイヤーとアバターのように2つの人格があるので、それをMVで視覚的に再現するのと、遊び心の2つの軸で内容が固まっていきました。

――アバター・ReoNaはロングヘアの眼鏡姿ですが、どんなイメージで生まれたんでしょうか?

ReoNa ReoNaでありつつ、キャラクター的なもう1人のReoNaを作るとなった時に、今までReoNaという像を守るために自然とやってこなかったことを、逆にやってみようと思ったんです。それで驚いてもらえたり、「こっちのReoNaも良いじゃん」と思ってもらえたらいいなと。私は内心ドキドキで、撮影現場ではセフィロス(『ファイナルファンタジーVII』の登場人物)って言われていました(笑)。

――あとはMVで言うと、猫の仕草を取り入れたダンスも特徴的ですよね。

ReoNa エンディングでルーチェが楽しげに歩いているので、ルーチェとのリンクを作りたかったのと、ただ踊るだけではなくて、何か軸がほしいなと考えて、最終的に猫になりました。ツアー(「ReoNa Live Tour 2026 “De:TOUR -動脈-”」)初日のZepp Nambaから、お客さんが踊れていてびっくりしました。しかも、私たちが教則していない部分まで踊ってくれて。みんな、MVを観てくれたんだなと思いました。

――カップリング曲の1つである「敗走」は、傘村トータ(LIVE LAB.)さんのボカロ曲のカバーですね。なぜカバーしようと思ったのでしょうか。

ReoNa 私がずっと、色々なところで「逃げて逢おうね」という言葉と一緒に歩んできて。それが「こういう思いなんだよ」というのを、どういうお歌と一緒にこれからも言い続けていこうかと考えて、ふと立ち返った時に、傘村トータ(LIVE LAB.)さんの「敗走」というお歌が、本当に素敵な曲だなと思ったんです。私の持つ歩み方と、「敗走」のお歌の中で表現されている歩み方って、似ているところもあれば、真逆なところもあって。このお歌の主人公は、何かに挑んで負けながらも歩んでいく人なんです。私は負けるとわかっていたら試合に出たくない、という生き方をしてきたので、私にない力強さを持っている。私の元々持っている思いと共鳴するところもあるし、すごく憧れるところもあるというお歌です。

――アレンジは島田昌典さんが担当されていて、スケール感のある楽曲になっていますね。レコーディングではどういう心持ちで歌われたのでしょうか。

ReoNa 傘村トータ(LIVE LAB.)さんがボカロPとしてアップしたKAITOの「敗走」が、私は本当にすごく良いなと思っていて。あの声、あの厚みの声だからこそ良いと感じるものがすでにあったのですが、ReoNaとして歌わせてもらうからには、引っ張られすぎてはいけないし、最大のリスペクトをもって、どう超えたらいいんだろう、どうReoNaにしたらいいんだろうというのはすごく考えました。

次のページ:心のルーツに立ち返って生まれた、ReoNaの現時点を表すお歌

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