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INTERVIEW

2026.08.24

ワンマンライブ「TOMORI KUSUNOKI BIRTHDAY LIVE 2025 “LAPIDARIES”」が映像化!アーティスト・楠木ともりにとっての“ライブ”に迫る!

ワンマンライブ「TOMORI KUSUNOKI BIRTHDAY LIVE 2025 “LAPIDARIES”」が映像化!アーティスト・楠木ともりにとっての“ライブ”に迫る!

「宝石細工職人たち」と共に作り上げた珠玉のライブ空間

――今回の映像作品「TOMORI KUSUNOKI BIRTHDAY LIVE 2025“LAPIDARIES”」には、2025年12月に行われたバースデーライブの模様を収録。2ndアルバム『LANDERBLUE』を引っ提げた公演でもありましたが、どんなライブを目指しましたか?

楠木 まず、アルバムタイトルの『LANDERBLUE』が、私の誕生石でもあるターコイズの名前から取ったものなので、ライブタイトルも宝石にちなんだ言葉にしようと思って調べまくりました(笑)。その中でピンときたのが“Lapidary(ラピダリー)”という単語で、これは「宝石細工職人」という意味なのですが、ライブ後のみんなの感想を見ていると、私の届けたいものを皆さんがそれぞれ違った形にして持って帰ってくださっている印象があったんです。「ともりちゃんがこう言っていたから、私はこう頑張りたい」とか、皆さんがそれぞれの解釈で色んなものを受け取って、それが次のライブまでのお守りや支えになれていると感じた時に、ライブの思い出を宝石細工とするなら、私が届けたものを加工して持ち帰る皆さんは「宝石細工職人」だなと。

――お客さんの1人1人が「宝石細工職人」だから、“Lapidary”の複数形“LAPIDARIES”をライブタイトルにしたわけですね。素敵なコンセプトです。

楠木 それと今回は私のワンマンでは初のスタンディングのライブというのも大きかったです。スタンディングならではの感情が大きくぶつかり合う良さを活かして、熱量の高いステージを届けよう、と。ただ、私のライブは世界観があるのも強みの1つだと思っているので、高揚感だけで終わってしまうのはもったいない気がして、よりライブに没入できる仕掛けを考えました。今までの私のワンマンは、ライブ全体を1つの物語としてセトリや演出を考えていたのですが、今回はブロックごとに分けて、MCが入るたびにコンセプトが変わる形式にして、それを目安に演出を考えていきました。

――確かに今回はブロックごとでカラーが異なる印象を受けましたが、そういう意図があったのですね。

楠木 はい。今回は「宝石細工職人」がコンセプトということで、ライブ本編の4ブロックに対して、宝石が形成される4つの過程をそれぞれ割り当てて、そのイメージに沿ってセトリを決めていきました。1曲目の「twelve」はオープニングとして例外になるのですが、まずマグマなどの熱を持った流体によってできる鉱物のブロックには「風前の灯火」「BONE ASH」という火力が高くて燃えるような楽曲。次に、地面の圧力によってできる鉱物のブロックとして、抑圧がテーマの「Nemesia」「優等生」「NoTE」「DOLL」を持っていきました。その次は、雨や水と反応してできる鉱物として、冷たさや浮遊感を感じる曲「遣らずの雨」「MAYBLUES」「浮遊」を選んで。最後は地球の地下深いところ、マントルでできる鉱物にかけて、心の奥底から溢れる思いを表現した「それでも」「熾火」「turquoise blue」。そうやって宝石ができる過程ごとに楽曲をジャンル分けして、全体として聴いたときに心地良さを感じてもらえるようにセトリを組み立てました。

――それは気付きませんでした……!毎回の作品やライブごとにコンセプトをしっかりと組み立てる楠木さんらしい発想ですね。

楠木 こういうのを考えるのが好きなんです(笑)。なのでライブでも、ブロックごとに場面転換のような演出を冒頭に入れていて、それぞれ違った音楽と照明の色で変化したことがわかるようにしていました。その音楽も、arabesque Chocheさんに専用の音楽を作っていただいて。石が出来上がるイメージのゴロゴロした音やキラキラとした音を入れていただきました。あくまでも裏テーマみたいな感じだったので、結構曖昧な演出にはしていただいてたのですが、ブロックごとに赤、青、緑と光の色も変わっていって、「私はこういう宝石を作るから、あなたは加工してね」というつもりで届けていました。

――そこまで考えていたとは、思わず感心してしまいます(笑)。ライブ当日の手応えはいかがでしたか?

楠木 当日の私は裏ですごくポジティブだったんですよ。いつもは緊張が勝ってしまうのですが、リハーサルが終わった時点で「なんか楽しいかも」とずっと言っていました(笑)。本番も、スタンディングでみんなとの距離が近くて、「良い空間を作ろうぜ!」という感じをすごく受け取ることができて。その心強さと「やっぱりライブって楽しいよね!」という気持ちがどんどん膨らんでいって、結果、コンセプチュアルにするつもりが、想像以上に自分が昂まりすぎて、すごく感情的なライブになりました。本来やる予定のない歌い方をしていたり。「熾火」なんて、ライブが終わった後にバンドメンバーの皆さんから「ほぼ叫んでたじゃん」と言われたくらいで(笑)。

――「熾火」の感情の放出の仕方はすごかったですね。今まで自分が見てきた楠木さんのライブの中で、一番アグレッシブな瞬間だった気がします。

楠木 リハではあんなふうに歌おうとは全然考えていなくて、いつも通りの感じになるだろうと思っていたら、あんなことになって……自分でもびっくりしました(笑)。感覚として、すごく体に軽さがあった気がします。みんながスタンディングでワーッとなってくれていたから、それに引っ張られる部分が大きくて、「もっと、もっと!」という感覚が強かったです。今までもストッパーを外していたつもりでしたけど、まだあったんだ、と(笑)。

――先ほど“Whose fault is it?”がライブを感情の方向に振り切る転機となったとお話していましたが、それを経てのライブだったからこその爆発力だったのかもしれないですね。他にも気持ちの乗ったパフォーマンスができた楽曲を挙げるとすれば?

楠木 気持ちはずっと乗っていたんですけど……でも、最後のブロックは、自分でもあまり覚えていないくらい、感情のタガが外れていたような気がします。その前にも「遣らずの雨」でも一度振り切れたんですけど、その後の「MAYBLUES」と「浮遊」でいったん落ち着くことができて。でも、「それでも」で心の奥底にあるものを出したら「熾火」で完全に振り切ってしまった感じでした。もう本能的というか、「こういうライブになるだろう」みたいなものが、いい意味で何も叶わなかったライブでした。全部が予想外の方向に行って、結果それがすごく楽しかったです。

――まさに「常に動くものでありたい」という思いを体現できたライブだったわけですね。今回のBlu-rayには、ライブ音源のCDも同梱されるのですが、改めて映像や音源で楽しんでほしいポイントはありますか?

楠木 映像はレーザーなどの新たな演出も多いので、より解像度高く見ていただけるのが魅力です。それとライブ本編の最後に歌った「turquoise blue」は私のアコギの弾き語りから始まるのですが、CDに収録される音源のミックスの時にスタッフさんが「(楠木の)ギターの音量を上げてください」と指示を出されたので、私の弾いている音もはっきり聴こえる音源になっています。私は「えーっ!」と思ったんですけど(笑)、これもパッケージならではの面白さだと思います。あとはアンコールで披露した「バニラ」は、気持ちが乗りつつ、すごく丁寧にも歌えた気がしていて。ライブ初披露だった「優等生」も、照明を含めてみんなが同じ方向を見て作ることができて、完成された感じを映像で観て改めて気付いたので、ぜひ観ていただきたいです。

――アンコールで披露した「シンゲツ」のアコースティックアレンジも新鮮でした。

楠木 「シンゲツ」はタイアップ曲なので、ライブのセトリに組み込むとどうしても存在感が強くなるのですが、今回はライブテーマ的にも入れたいなと思って、アレンジして披露することにしました。今だから言えるのですが、実はこの時点でビルボードライブでの公演が決まっていたので、ここでアコースティックもやっておくことでビルボードライブに繋げられたら、という気持ちもあって。キーボードの幡宮(航太)さんがギターを弾き始めたので、びっくりした方もいるんじゃないかなと思います(笑)。幡宮さんはなんでもできる方なんですけど、今回はさらに拍車がかかっていました。

――バースデーライブ恒例のサプライズでハッピーバースデーの歌を歌う時も、幡宮さんが先頭を切ってハードロックシンガーみたいなハイトーンで歌いますよね(笑)。

楠木 あのサプライズは毎回嬉しいんですけど、曲を歌っている途中でいきなり入ってきたりするので、ある意味、どこで来るのかわからない恐怖もあって(笑)。今回もアンコールラストの「back to back」の途中でハッピーバースデーの歌が始まって、ケーキが出てきて、そこで終わればいいんですけど、「じゃあ曲は終わってないんで続きを歌ってください」って急にまたライブに戻るので「えっ?私、どこまで歌ってたっけ!?」みたいな(笑)。そのちょっと混乱した私も楽しんでもらえると嬉しいです。

――改めて、“LAPIDARIES”はご自身にとってどんなライブになりましたか?

楠木 完全に殻を破ったというか、“Whose fault is it?”の時のスタッフさんの言葉も相まって、自分のいきたい方向に振り切ることができたという意味では、大きな転換期だったかもしれないです。今後もスタンディングをやりたいという話になったくらい、新しい可能性も見えましたし、もっとみんなで動きながら音楽を感じられる曲、全身を使って楽しめるような曲があったらいいなあ、というのも感じました。

――今後の創作にも影響がありそうですね。そして9月には、先ほども話題にあがった初のビルボードライブ公演「Tomori Kusunoki Billboard Live ”LESS is MORE”」の開催が決定しています。

楠木 “LAPIDARIES”とは打って変わって、より繊細な楽しみ方ができればと思っています。“Less Is More”というタイトルにも表れていますけど、限られたものの中から新たな表情や楽しみ方が見つかるライブになればいいなと。アコースティックライブはインディーズ時代に小さなハコでやっていた形態なので、私にとっては懐かしく、皆さんには目新しさもあると思いますし、今まで演奏してきた曲が全く違うアレンジになるだけでなく、インディーズの頃にやっていた「あれ?これ久々じゃん」みたいなことがあったり、私の曲ではない曲も歌うかも……?ずっと見てくださっている方は「懐かしい」と思うような要素もあるかもしれないです。きっと昼夜それぞれで違う曲も聴けるんじゃないかなって(笑)。

――良い感じの匂わせをありがとうございます(笑)。最後に少し時間があるので音楽談義を。最近はどんな音楽をよく聴いていますか?

楠木 相変わらず色んなものを聴いていて、最近だとジャズを聴いてみたりしています。ファンレターでお薦めしてくださったビル・エヴァンスの『Waltz for Debby』がすごく良くて。あとはChouchouさんの『いつかのうた』という、日本の童謡をカバーしたアルバムがすごく良くて、そればかり聴いています。「赤とんぼ」や「シャボン玉」「かごめかごめ」の日本的な安心するメロディと、Chouchouさん独特の幻想的な雰囲気がすごく合っていて。最後に収録されている「もみじ」はChouchouのお二人の娘さん(Emilie)が歌っているのですが、小さい女の子が歌っているニュアンスも素敵で、今までに触れたことのないアルバムだなあと思いました。

――童謡のカバー集というのは面白いですね。

楠木 あとは謎にゴシックロックをよく聴いています。エヴァネッセンスを聴き返したり、ザ・ホーント(The Haunt)という男女二2組がパンチが効いていてすごく良いんですよね。

――相変わらず幅広いですね(笑)。

楠木 あと、自分用の夏プレイリストも作りました。今まで聴いてきた夏曲から、夏に聴きたくなる曲、昔の夏を思い出す曲を分け隔てなく入れていったら、全部で69曲、4時間53分になっちゃいました(笑)。Bonnie Pinkさん、ORANGE RANGEさん、KEYTALKさん、RIP SLYMEさん、フジファブリックさん、相対性理論さん、スピッツさん……もうバラエティ豊かに詰め込んでいて、それをシャッフルで聴くのが最近のブームです。

――音楽の話をすると本当に止まりませんね。

楠木 前は音楽のラジオ番組(「楠木ともり The Music Reverie」)をやっていたんですけど、最近は音楽の話をするタイミングがなかなかなかったので、今日はゆっくり喋れて嬉しかったです。ありがとうございました!


●リリース情報
TOMORI KUSUNOKI BIRTHDAY LIVE 2025“LAPIDARIES”

【完全生産限定盤/Blu-ray+CD】
価格:¥12,000(税込)
品番:VVXL-293~VVXL-294

<Blu-ray>
01. twelve
02. 風前の灯火
03. BONE ASH
04. Nemesia
05. 優等生
06. NoTE
07. DOLL
08. 遣らずの雨
09. MAYBLUES
10. 浮遊
11. それでも
12. 熾火
13. turquoise blue
EN01. シンゲツ
EN02. バニラ
EN03. back to back

―BONUS MOVIE―
“LAPIDARIES”BACK STAGE DOCUMENTARY

<CD>
01. twelve
02. 風前の灯火
03. BONE ASH
04. Nemesia
05. 優等生
06. NoTE
07. DOLL
08. 遣らずの雨
09. MAYBLUES
10. 浮遊
11. それでも
12. 熾火
13. turquoise blue
14. シンゲツ
15. バニラ
16. back to back

●ライブ情報
【ビルボードライブ横浜】(1日2回公演)
2026年9月6日(日)
1stステージ 開場14:00/開演15:00
2ndステージ 開場17:00/開演18:00

【ビルボードライブ大阪】(1日2回公演)
2026年9月13日(日)
1stステージ 開場14:00/開演15:00
2ndステージ 開場17:00/開演18:00

[チケット料金]
【ビルボードライブ横浜】
DXシートDUO ¥22,900(税込/ペア販売)
DXシートカウンター ¥10,900(税込)
S指定席 ¥10,900(税込)
R指定席 ¥9,800(税込)
カジュアルセンターシート ¥10,400(税込/1ドリンク付)
カジュアルサイドシート ¥9,300(税込/1ドリンク付)

【ビルボードライブ大阪】
BOXシート ¥22,900(税込/ペア販売)
S指定席 ¥10,900(税込)
R指定席 ¥9,800(税込)
カジュアルシート 9,300円(税込/1ドリンク付)

[枚数制限]
お一人様1公演につき2枚まで

▽一般発売(先着)
受付期間:2026年5月29日(金)12:00~

・イープラスでのお申し込みはこちら
https://eplus.jp/sf/word/0000117807

・ビルボードライブでのお申し込みはこちら
横浜公演:https://www.billboard-live.com/yokohama/show?event_id=ev-21441
大阪公演:https://www.billboard-live.com/osaka/show?event_id=ev-21442

関連リンク

楠木ともり オフィシャルサイト
https://www.kusunokitomori.com/

楠木ともり オフィシャルX
https://x.com/tomori_kusunoki

楠木ともり オフィシャルTikTok
https://www.tiktok.com/@tomori.kusunoki_official

楠木ともり オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCYU-61cZHXE0P48ZCxvs4cQ

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