『ラブライブ!スーパースター!!』平安名すみれ役などで活躍する声優アーティスト・ペイトン尚未。アーティストとして4枚のシングルを世に出している彼女が、待望の1stアルバム『らしさ』を自身の誕生日である7月1日にリリース!タイトル通り、素顔のペイトン尚未の“らしさ”が詰まっているというこのアルバムには新曲5曲+既存曲5曲の全10曲を収録。10曲を通して見えてくる彼女の魅力とは何なのか?そこに込めた想いを聞いてみた。
INTERVIEW & TEXT BY 仲上佳克
――2023年3月1日の1stシングル「魔法」のリリース以来、3年4ヵ月が経っての1stアルバム発売となりました。ここまでのアーティスト活動を振り返って、また、アルバムのリリースが決まった際の気持ちをお聞かせください。
ペイトン尚未 3年経ったのが信じられないくらい、あっという間だったなという気持ちがまず率直にあります。最近はデビューと共に1stアルバムを出しますという方もいらっしゃると思うんですが、私はシングルでデビューしているので「アルバムを出すのは何年後だろう?」「もしアルバムが出せるんだったら、どういう形になるんだろう?」と、当時は未来に想いを馳せていました。それからずっと「アルバムを出してほしい」というファンの方からの声をたくさんいただいていて。こんなに期待して、応援してくださっている方のためにもアルバムを出すという夢は実現したいと思っていたので、こうやって実現できて本当に嬉しいです。
――アルバムの制作が決まって、どんなアルバムにしたいと思われましたか。自分から意見を出したりもした?
ペイトン ちゃんとコンセプトを決めたほうがいいのかなと思って、自分がずっとやりたかったものの1つでもある、かわいらしくて、自分の理想を貫いているお人形さんみたいなかわいい女の子の歌や、そういうコンセプトをしっかり組んだアルバムはどうだろう?とスタッフさんに提案しました。でも、それよりも、まだ作っていない「ペイトン尚未らしさが出た素直な楽曲」を表題曲にして、もちろん私のやりたかったコンセプトもちゃんと入れて、ペイトン尚未とはどういう人かというのがこの1枚ですべてわかるようなアルバムを目指したほうが、初めて出すアルバムとしてはいいんじゃない?というアドバイスをいただいて、この素敵なアルバムになりました。
――タイトルの『らしさ』はすんなり決まりましたか?
ペイトン 表題曲としていただいた「らしくあれ」のタイトルを見て、今まであまり考えてこなかったけれど、自分の「らしさ」って何なんだろう?となって。そこで振り返ってみて、この新曲も含めた全10曲を通して見た時に、アーティストとしてのペイトン尚未を知っていただける1枚になっているなということで、このタイトルにしました。なので、「らしくあれ」がヒントをくれたなと思っています。
――アルバムの発売日がお誕生日と重なったことにはどんな思いがありますか?
ペイトン 素敵な誕生日プレゼントをありがとうございます!という思いです。私を応援してくださる方は皆さん本当に優しくて、「自分の誕生日よりもペイちゃんの誕生日のほうが大事です」といった声も直接いただいたことがあるんですが、その気持ちがとても嬉しくて。私も素直に「ありがとう」を伝えたいなと思いながらも、さすがに「自分の誕生日のほうを大事にしてね」と思ったりしていました(笑)。私自身も誕生日が嬉しいという気持ちはありつつ、年齢を重ねるごとにこれからもっと責任をもって、大人としての振る舞いを学んで生きていかなきゃいけないという、どちらかというと不安みたいなものを抱えてきていたんですね。この活動をしていると「大人になるってどういうことだろう?」とか、まだまだ精神的に未熟だなと思う機会も多いですし。でも、今年はアルバムが出るということで、去年よりも一昨年よりもずっと前向きに歳を重ねられるんじゃないかなと思います。
――では、リード曲「らしくあれ」をはじめとした新曲5曲について、それぞれの楽曲の印象やレコーディング時のエピソードなどを語っていただきたいのですが、まずは「らしくあれ」からお願いします。
ペイトン 「らしくあれ」は本当に真っ直ぐな曲だなと思いました。私はステージに立つ人間なので、弱い部分を見せちゃいけないんだって今までずっと思っていたんですが、この曲に関してはそんな気持ちでは絶対歌えないなって。そういう気持ちで歌ってしまったら、きっと良い曲にはならないなと思いました。なので、レコーディングの時はあまり深く考えずに、自分の中から沸いてきた感情をそのまま声に乗せるということを意識して歌いました。きっと人間誰しも他人には見せたくない部分や、自分だけしか知らなくていいことってたくさんあると思うんです。それをみんなに見せようという話ではなくて、そんな自分も素直に認めてあげて、そのままでいても良いんだよって。それがあなたの「らしさ」だからというメッセージも込めて歌えたら良いなと思うので、これからライブなどで歌える機会があれば、みんなの気持ちを代弁すると言ったらおこがましいですが、そういう気持ちで歌っていきたいですね。
――MVも作り込んだシチュエーションやドラマ要素がなく、歌っているペイトンさんを映している後ろに効果的に歌詞が出てくるというのが素敵ですね。
ペイトン 衣装もすごくシンプルで、髪の毛も何も飾りをつけていない状態なので、一番等身大の私ですね。あのMVに出ているのは声優の私でもない、アーティストの私でもない、本当に普通のペイトン尚未なんじゃないかなと思います。
――最後に歌い終わった後の表情も印象的だったのですが、あれは本人としても後から映像で見て気づいた感じですか?
ペイトン 撮影中に「こういう顔しよう」とかあまり意識できなかったので、映像を観て「ええ!?すごい!こういう顔をしてたんだ!」って。これからMVを観てくださる皆さんと同じ目線で観ていたと思います。
――ではMVを観てくれたファンの皆さんの反応も楽しみですね。
ペイトン はい!みんな最低100回は観てください(笑)。
――2曲目に収録されているのが「魔性のレディエーション」。
ペイトン この曲も挑戦でした。表題の「らしくあれ」も挑戦でしたが、これはシンプルに歌の技術が求められる楽曲で、音程も下から上まですごく広くて、歌いながら声の切り替えをしなければならないという。その難しさと、あとは英語の発音や、テクニックとしてフェイクが入ったりしている楽曲でもあるので「うわ、難しい!」と思ったんですが、これは良い機会をいただけたと思って、前向きに挑戦しました。
――ではレコーディングは大変だった?
ペイトン はい、大変でしたが楽しかったです。「OKです。次、進んでいいですか?」と言われても「いや、もうちょっとやりたいです」って。もっともっと!という気持ちが自分の中で沸いてきた曲でもあるので、ライブで歌えるのを密かに楽しみにしています。
――3曲目は「CANDY POP」。
ペイトン まさにこの曲が、私が最初に提案したお人形さんモチーフの楽曲として作っていただいたものなので、とにかく楽しんでいました。「自分大好き」という気持ちで歌えたら一番良くなる曲だとも思っていて、歌詞に助けられたなと思うのは“嘘は付かないで自分の気持ち大事にして行こうよ”という2サビの歌詞や、“高めて行く自己肯定感 私史上最高”とか、かわいいものによって背中を押されて、どんどん強くなっていくというところで。かわいいだけじゃない、強さのある女の子の曲だと思っているので、そういう曲が歌えたのも念願だったので嬉しかったです。
――今、世の中的にもかわいい曲が多いと思いますが、そういう曲を自分でも歌ってみたいという気持ちがあった?
ペイトン 流行りに乗るつもりはまったくなくて、元々好きだったんです。ああいうかわいい女の子が楽しそうに歌っている姿を見て、「かわいい!」って元気をもらったりするので、そういう連鎖がファンの方にも届くと良いなと思っています。私だけが楽しいんじゃなく、この曲を聴いたファンの皆さんも自己肯定感が高まったら良いなと思いますね。みんな自分ごとのように聴いてほしい曲です。
――それは男子でも自分ごとのように思っていいということですか?
ペイトン もちろんです!かわいいに性別は関係ないです!
――4曲目の「にんげんもーど」はなかなかのインパクトですね。
ペイトン 私がずっとトンチキソングをやりたいですと熱望していた楽曲が、ついに形となって出会ってくれました!ロボットの女の子と会話するような曲なので、これはライブで歌うのが楽しみです。
――ロボット的な動きでパフォーマンスされるんですかね?
ペイトン ロボットの動きをするのか、ロボットが出てくるのか……楽しみにしていてください、私自身も楽しみです(笑)。
――新曲ラストの5曲目は「遠距離片愛」。
ペイトン 実はこれは恋愛ソングではなく、恋に近いけれど、恋じゃない憧れを歌にできたらいいなというふうに私がリクエストしたものがこうして形になったんです。すごく共感できる曲だったので、歌いやすかったというわけではないですが、リラックスしてレコーディングはできました。
――「にんげんもーど」のトンチキの後にこれが来ると、ちょっと落ち着いた感じになりますね。
ペイトン すごい温度差が(笑)。連続で聴いたら、皆さんびっくりしちゃいますね。
――アルバムには既存曲も5曲収録されています。
ペイトン 3年前にリリースした「魔法」から去年リリースした「ねがいプロローグ」まで、こうして歴史を辿って1枚のアルバムにまとまると感慨深いです。声色の変化や純粋な歌の技術もこの3年間でたくさん学んできたので、自分で言うのも変ですが、成長を感じていただけたら嬉しいです。
――前半5曲が新曲で後半5曲が既存曲と、きれいに分かれていますね。
ペイトン ここは私も譲れなくて。最初は(新曲と既存曲を)ごちゃまぜにしてもいいのかなと思ったんですが、分けてあげたほうが新曲の良さとこれまでの曲の良さ、どちらが良いとかではなく、どちらも良いと私は自信をもって言えるので、まずは新曲5曲を聴いた後に既存曲5曲連続で聴いていただけたらいいなと思って。もちろん一度収録順に聴いていただいたら、あとはもう皆様の自由ですので、お気に入りの曲をリピートするのも良し、既存曲をもう1回聴くのも良し!そこはお任せします!
――デジタルリリースされた「浪漫てぃっく!」では作詞・作曲もされていますが、これからも作詞や作曲をしてみたいという意欲はありますか?
ペイトン これは言い訳に聞こえてしまうと思うのですが、良いものを作るにはもっと学ばないといけないなと思っていて。「浪漫てぃっく!」を作った時も全部鼻歌でメロディを作って、歌詞を書いて、それをお渡しして編曲をしていただいて素敵に仕上がったという感じなので、次はもう少し楽曲制作についての色々を学んでから作詞や作曲をやりたいという気持ちでいます。
――なるほど、楽しみにしています!ジャケット写真や初回限定盤に付くフォトブックの撮影時のエピソードや注目してほしいポイントをお聞かせください。
ペイトン 写真は私もすごく気に入っています。鏡に空を映していて、語彙力なくて申し訳ないのですが……好きです(笑)。このデザインがセンスの塊すぎて、私じゃ思いつかないなって思いますね。色んなポーズで撮ったなかで、しゃがみで撮ったりもしたんですが、私はかかとが硬くて足首をつけてしゃがめなくて、かかかとが浮いちゃうんですよね。それで必死に耐えながら撮っていたら「ペイちゃん、無理しなくていいよ」って。口角が引きつっていたらしくて、それがすごく恥ずかしかったですが楽しかった撮影の思い出です(笑)。
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