REPORT
2026.04.26
渡辺 翔の音楽家活動20周年を記念して“渡辺 翔の楽曲しばりのフェス”が実現!リスアニ!の全面協力により“Sho Watanabe 20th Anniversary Fes.2026 supported by リスアニ!”が2026年4月19日、東京・豊洲Pitにて開催され、TrySail、内田真礼ら豪華アーティスト11組が集結。「コネクト」など名曲のカバーも飛び出し、LiSAが祝福に駆け付けるというサプライズも!
TEXT BY 金子光晴
PHOTOGRAPHY BY 江藤はんな(SHERPA+)
アニソン界のヒットメーカー・渡辺 翔が音楽家活動を始めて2026年で20年となる。これまで手掛けた曲は300曲を超えるという。そんな節目に“渡辺 翔の楽曲しばり”で行われたのが今回のフェスだ。井口裕香、S応P、早見沙織、岬なこ、sajou no hana、石原夏織、東山奈央、CYNHN、麻倉もも、内田真礼、TrySailの11組が出演。これだけの超豪華アーティストがクリエイターのフェスで集まるということだけでも、渡辺 翔の20年の実績と信頼が伺える。なお、今回のバンドは“リスアニ!LIVE”でお馴染みのバンドメンバーが参加している。
トップバッターは井口裕香。まずは井口の2ndシングルで、TVアニメ『とある科学の超電磁砲S』前期EDテーマの「Grow Slowly」。「もっともっと!」とコールを煽りまくり、会場のテンションは急上昇だ。なお、今回のフェスでは1アーティストに1曲ずつリリック映像が用意されており、渡辺 翔の歌詞の世界を味わうこともできるという趣向になっていた。続く『ストライク・ザ・ブラッド OVA』OPテーマ「リトルチャームファング」でも完全にスイッチが入った井口は、熱く歌いながらも拳を振り上げて観客を煽っていく。
MCでも「ライブで飲む水がいっちゃん美味しいんだから!」と観客を笑わせた井口。会場をヒートアップさせるというスターターの役割を完璧に果たした後、最後はTVアニメ『とある科学の超電磁砲S』挿入歌「stand still」をしっとりと歌い上げた。
続いてS応Pの4人が登場。S応Pとは“Sho Watanabe勝手に応援プロジェクト”の略であり、活動を終了したA応Pのメンバーが今回のフェスのために再集結したものである。会場に駆け付けたメンバーは工藤ひなき、堤 雪菜、広瀬ゆうき、福緒 唯の4人。
まずはA応Pのデビュー曲、「Never Say Never」。「またこうして歌うことができて嬉しかったです!」と再会を喜んだ。そして2曲目はカバー曲。フェスで何度も共演したというRayの楽曲、TVアニメ『To Loveる -とらぶる- ダークネス 2nd』OPテーマ「secret arms」の曲名が告げられると大きな歓声が上がった。Rayの振りも再現したリスペクトに溢れるカバーだった。
最後はA応Pとしての最後の楽曲「O2リンク」。メンバーにとって、A応Pでいる時間やアニメを好きでいることは、酸素を吸うように当たり前で大切なものという想いを込めて、作詞作曲された曲だという。2021年の活動終了ライブでは無観客だったA応P。だがこの日はたくさんの観客がいて、たくさんの歌声が返ってきた。アニメが好き、アニソンが好きという原点を思い出させてくれる歌詞で、今回のフェスのテーマといっても過言ではないようなメッセージが伝わった。
早見沙織が登場すると会場の雰囲気が一変。アカペラでTVアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV 深章 厄災篇』OPテーマ「視紅」を歌い出す。1コーラスで観客の心を掴むと、その後はバンドの演奏で熱く歌い上げた。
MCでは「翔さんの曲って1人で作ってるとは思えない!50人くらいいると思います多分。でも楽屋でお会いする翔さんはたった1人」と笑わせる。その言葉どおり、次に歌ったTVアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV 新章 迷宮篇』EDテーマ「Guide」はまったく異質なバラード。リリック映像も相まって世界が浄化されるようだった。
最後もまた何人目かの渡辺 翔が書いたかのような曲で、2015年のデビューコンベンションで披露されたジャズチューン「ESCORT」。もちろんこれだけ幅広い楽曲を生み出す渡辺 翔もすごいが、それを歌いこなす早見沙織の類まれな才能があってこそ。最後は曲に乗って“翔フェス最後まで楽しんでいきましょう”とアドリブで歌うというお茶目な一面も見せステージを後にした。
岬なこはデビューアルバム収録の「ソラトレイト」からスタート。確かな歌唱力がありながらもフレッシュで可憐な歌声に観客は魅了された。MCでは「ちょっと緊張している」という岬が、バンマスの黒須克彦(b)に「昨日も一緒にいましたよね?」と声をかける。現在2ndツアー中の彼女だが、バンマスを務めているのが黒須だったのだ。
次の曲振りで「大好きで尊敬している三森すずこさん」……という言葉を発した時点でフロアは大熱狂(だがそこで「あ、落ち着いてもらっていいですか?」といったん観客を落ち着かせたところに大物の片鱗を感じる)。彼女が声優になるきっかけとなったという三森すずこの「ユニバーページ」(TVアニメ『アウトブレイク・カンパニー』OPテーマ)をカバーし、会場のファンを大いに喜ばせた。
最後にsajou no hanaのsanaを呼び込むと、コラボ曲として昨年配信リリースした「Push the Trunk」を披露。これが待望の初お披露目となった。
岬なこを送り出すと、sajono hanaのパートへ。2018年に渡辺 翔がキタニタツヤ、sanaとタッグを組んで結成されたsajou no hana。現在はボーカルのsanaを中心としたソロプロジェクトへと移行した。1曲目の「メモセピア」はTVアニメ『モブサイコ100 II』ED主題歌。続いて「Parole」(TVアニメ『とある科学の一方通行』EDテーマ)と怒涛の勢いでオーディエンスを圧倒した。
3曲目の「メーテルリンク」(ゲーム『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』主題歌)は特別に撮影可能という粋な計らいで、多くの観客がスマートフォンを構えながらも跳ぶという光景が見られた。そして最後は「大尊敬する黒崎真音さんの歌を歌いたいと思います」と発し、誰かを護りたいという覚悟を歌った曲だという「Scanning resolution」(スマホゲーム『メイデンクラフト』主題歌)をカバー。黒崎真音の曲が歌い継がれていくのが、とても嬉しく感じられた。
仲入り前に登場したのは石原夏織。まずはTVアニメ『夢見る男子は現実主義』OP主題歌の「Paraglider」。さすがのパフォーマンスで観客のコールは一段と大きくなった。続く「Page Flip」もライブのフィナーレでもおかしくないくらいの盛り上がりだ。「自分のライブではスタンディングやったことないんですよ。皆さんがすごい跳んでてびっくりしました~」と“翔フェス”のオーディエンスの熱さに驚いていた。
「私が言うのもなんですけど、(翔さんは)私の曲以外も色んなジャンルの曲を書いてて、びっくりしちゃって。もっともっと自分の曲も書いてもらいたいなーと思っちゃいました。書いてくれるかなー?」とお願いした石原。果たしてこんなかわいいお願いを断れるものだろうか。最後の曲はなんと「Clover wish」。石原自身が水守ゆめ莉役で出演したTVアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』のOPテーマで、作中に登場するアイドル・ChamJamのメンバー7人で歌唱していた楽曲にオーディエンスは一層の盛り上がりを見せた。