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REPORT

2026.03.27

叶ったたくさんの“奇跡”と、まだまだ広がるキラキラドキドキの夢――“BanG Dream! 10th Anniversary LIVE「In the name of BanG Dream!」”レポート

叶ったたくさんの“奇跡”と、まだまだ広がるキラキラドキドキの夢――“BanG Dream! 10th Anniversary LIVE「In the name of BanG Dream!」”レポート

美しさ、キュートさ、そしてダークさ――最大限発揮される各バンドの特色

そんな休憩明け、最初に登場したバンドはMorfonica。直田姫奈(Gt.・桐ヶ谷透子役)によるつんざくようなギターの音色から幕を開けたのは、デビュー曲「Daylight -デイライト- 」。イントロ中Ayasa(Vn.・八潮瑠唯役)の演奏が止み、進藤あまね(Vo.・倉田ましろ役)の「ごきげんよう、Morfonicaです」のセリフを経て本格発進すると、涼やかさを与えるバイオリンを伴いながらも確固たる力強さを有するストレートなロックナンバーとして、再び観客に高まりをもたらしていく。進藤の歌声は倉田ましろらしい少女性はそのままに、活動を重ねたからこその力強さも生じたもの。加えて身振りの1つ1つに至るまでメリハリをはっきりつけ、中心に立つにふさわしい成長を提示してみせた。

曲明けにはMCを直田が、桐ヶ谷透子としてカラッと明るく担当。簡単な振付講座を挟み始めた「メランコリックララバイ」では頭サビ明けからオーディエンスが踊るなか、1-Bメロで直田が進藤を先導して西尾夕香(Ba.・広町七深役)とAyasaの近くに移動、mika(Dr.・二葉つくし役)も含め全員が台上に集結して1曲を奏でていく。逆に2サビではmika以外の4人がメインステージへと降りて舞台いっぱいに展開すれば、最後は進藤を頂点にしたV字型のフォーメーションを形作るなど、“魅せる”美しさも盛り込んでいく。そして続く「誓いのWingbeat」では、mikaがイントロでのスティック回しでも惹きつけると、さらにスピード感を増したナンバーを力強く披露。麗しさに加えてパワフルさという魅力も提示していく。そしてかき回しに続いて、歪みを効かせたギターと共に披露したラストナンバー「Tempest」では、歌声にも演奏にも力強さがさらに増す。それを微笑みを浮かべながら見事にこなしていく西尾のソロをきっかけに、中盤では各メンバーがフィーチャーされるテクニカルなソロプレイを展開。MCを通じた各人の自己紹介こそなかったものの、パフォーマンスを通してオーディエンスの心に、個としてもバンドとしてもその存在を刻みこんだ。

続くPastel*Palettesは、まずは「天下トーイツA to Z☆」から出番スタート。笑顔をきらめかせながら甘々な歌声を響かせていく前島亜美(Vo.・丸山彩役)を筆頭に、アイドルバンドらしいかわいさ溢れるステージを展開。2サビ明けの間奏では「パスパレ入魂バーン!」のコールで場内一体となってすさまじい盛り上がりを生むと、デビュー曲「しゅわりん☆どり〜みん」の歌い出しと共にKアリーナ横浜はさらに沸き返る。1サビ後には前島がステージを駆けながら他のメンバー4人と順にハイタッチを交わせば、2サビ明けの間奏では縦一列のフォーメーションを形成。1人ずつ順にポーズを決めて飛び出すなど、パフォーマンスも含めたキュートさで見るものを魅了していった。

そして曲明けのMC中に、Afterglowとのスペシャルコラボを行なうことを発表。歌うのはもちろん、作中でAfterglowがPastel*Palettesに提供した「Y.O.L.O!!!!!」だ。佐倉が蘭として身振りや表情に感情をありありと反映させる一方で、Pastel*Palettesメンバーがしっかりと想いを乗せつつもそこにキュートさを忘れない歌唱を展開し、両者が良好なコントラストに。そんななか2-Aメロでは佐倉と前島がセンターに揃い、歌いながら前島が佐倉の肩を抱く。さらに大サビでは歌いながら向き合って想いを掛け合ったりと、多くのバンドリーマーの胸を熱くしたであろう夢のような光景を現実にしてくれた。披露後、込み上げるものをこらえながら「この景色が見たかったなと思って、すごく幸せな気持ちになりました」と想いを言葉にする佐倉。続けて前島がそれに応えるかのように「いつかこの2バンドで対バンできたら」と語り、賛同の大歓声を浴びていた。

そしてAfterglowを送り出すと、Pastel*Palettesはもう1曲「もういちど ルミナス」の披露へ。オルゴールの音色をバックにした前島からのメッセージとこの曲の誕生までのストーリーとがオーバーラップしてメンバーにも感慨深いものがあったのだろう。イントロ中に拳を振りながら、上坂すみれ(Ba.・白鷺千聖役)は瞳を潤ませる。また前島も胸に手を当て「ふうっ」と息を吐き出してから歌唱をスタート。振付はほぼなく、そのぶん個々人が歌声へと想いを乗せることに注力していく。2サビ前では円陣を作って想いを重ねてから、客席側を向くという光景もジンとさせつつ、最後にはアニメMVのラストカットを再現するかのようなポーズまで決めて出番を締め括った。

そんな場内の空気をまたも一変させたのがAve Mujica。「KiLLKiSS」の長いイントロを導入に徐々にメンバーが揃うと、発火点に到達したかのように一気にハードな演奏がスタートし、彼女たちの“マスカレード”が幕を開ける。それを先導するかのように、荒々しくギターをかき鳴らしながらパワフルな歌声を轟かせていくのが佐々木李子(Gt.&Vo.ドロリス役)。2-Aメロでは山台の上で演奏する岡田夢以(Ba.・ティモリス役)のたもとに座ると、視線を交わしながら演奏し歌唱。そんな“信頼関係”をも感じさせるようなやりとりにも、なんだかニヤリとさせられる。また、高尾奏音(Key.・オブリビオニス役)も序盤から座りながらの演奏をこなせば、カメラに抜かれるたびに表情や佇まいも含めた“豊川祥子”としての表現にも全く隙なく、凄みさえ感じるパフォーマンスを見せていく。それに続いたのは、スポットライトを浴びた岡田によるソロプレイと佐々木の舌打ちが熱狂をもたらし始まる「顔」。その佐々木とイントロで向き合って演奏する渡瀬結月(Gt.・モーティス役)の表情には、この日はいつにも増してライブを楽しむような内心がはっきりと滲んでいたように思う。また、サビにて客席からの「Hey!」のコールも轟き盛り上がりを示せば、米澤茜(Dr.・アモーリス役)によるドラムの激しさもどんどん増していく。

「顔」が佐々木の狂気に満ちた笑いと共に曲が締められると、そのまま「Sophie」へ。ここでは全員が定位置に戻り、さらに力強くサウンドを叩きつけていく。そのなかで特筆すべきは2-Aメロでの高尾のキーボードが生む神々しさと、直後のまたも狂気に満ちた佐々木のシャウト。Ave Mujicaらしい様々な側面を生で発露してくれていたように思う。そしてラストナンバーとして披露したのが、さらにラウドなイントロから始まる「Symbol I : △」。パワフルなドラムが否応なしに心を高ぶらせていくこの曲、1サビ前では渡瀬がそれを発する米澤と向き合って演奏すれば、その後高尾の元へ移動して弾くなどメンバー間でのセッション感ある絡みもみせつつ、本質である演奏や歌声には全くぬかりがない。MCはなくとも圧倒的な4曲のパフォーマンスを通じて大勢の観衆をその世界に耽溺させ、その多くを“共犯者”へと変えてしまった。

そして休憩を経て、そのダークさやハードさを引き継ぐかのようなステージを展開してみせたのがRoselia。クワイアを用いたinterludeをバックに登場すると、まずは力強くハイスピードな「ZEAL of proud」で改めて観客をライブに没入させる。サビなどでのハイトーンを力強く突き抜けさせる相羽あいな(Vo.・湊友希那役)のボーカルパワーのすさまじさを感じさせつつ、満員の会場に力強く叩きつけていく。それに続けて流れた「BLACK SHOUT」のイントロに、さらなる熱狂を示すオーディエンス。頭サビでは相羽がメインスクリーンに映し出された湊友希那と動きまでもシンクロさせながら、迫力溢れるステージ展開。さらに相羽は3-Bメロではお立ち台に上り、両脇に工藤晴香(Gt.・氷川紗夜役)と中島由貴(Ba.・今井リサ役)を従えての歌唱で強者感も発揮し観客を圧倒する。

こうして2曲歌ってからのMCは、各々が担当するキャラクターとして進行。会場一体となってのウェーブも完成させ、改めて応援への感謝を述べると、相羽からの「ここにいるみんなに聞きたい。あなた達、Roseliaにすべてをかける覚悟はある?」とのセリフで歓声を起こして、キラーチューンのひとつ「FIRE BIRD」へ。ハイスピードなメタルに合わせて、バンドリーマーのハートは一気に燃え上がる。この曲にマッチするパワフルかつシャープな歌声を響かせ続ける相羽が、2サビでは中島と背合わせとなって歌うというアツい一幕も。そんな熱量をそのままに突き進んだ「VIOLET LINE」は、ここまでのように圧倒するだけではなく、頭サビからメンバーが手を掲げオーディエンスと心で繋がるような姿もみせながら、前向きなメッセージを届けていく。Dメロでは中島・相羽・工藤が、平台上の志崎樺音(Key.・白金燐子役)と櫻川めぐ(Dr.・宇田川あこ役)の方を向き、目を合わせながら演奏。落ちサビではオーディエンスへマイクを向けて合唱を呼び起こす。ラストはまたも力強くバンドリーマーたちを引っ張り、一体感とエモーショナルさ渦巻くなか演奏を終えた。

……と思いきや、そのまま演奏され始める「PASSIONATE ANTHEM」。そしてそこに入場する佐倉。RoseliaとAfterglowがぶつかり合ったゲーム内イベントで生まれた楽曲での、スペシャルコラボが始まる。佐倉はここでも身振り手振りで感情を表現。一方で相羽は堂々と立っての力強い歌唱で、改めて強者感を際立たせる。そしてDメロでは2人が至近距離で顔を突き合わせ、“ボーカルバトル”を展開。さらに大サビに突入した瞬間には、同時に身体をパッと客席側に向けての歌唱へとスイッチして想いをぶつけ合わせ、そのうえで息ピッタリのパフォーマンスをみせる姿に、バンドリーマーたちはさらなる大熱狂に包まれたのだった。

最高の景色を生み出した“CiRCLE”は、これからも広がりゆく