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INTERVIEW

2025.11.05

TVアニメ『かくりよの宿飯 弐』のOP主題歌「とおりゃんせ」とED主題歌「涙のレシピ」を収録したシングルをリリースした東山奈央。OP主題歌&ED主題歌の話はもちろん、「ひと匙の光」を使った仕掛けやワンマンライブへの意気込みまでたっぷり語ってくれた

TVアニメ『かくりよの宿飯 弐』のOP主題歌「とおりゃんせ」とED主題歌「涙のレシピ」を収録したシングルをリリースした東山奈央。OP主題歌&ED主題歌の話はもちろん、「ひと匙の光」を使った仕掛けやワンマンライブへの意気込みまでたっぷり語ってくれた

大旦那目線の楽曲「ひと匙のレシピ」を
どう歌っていったのか

――ED主題歌「涙のレシピ」は、すごく良い歌詞で、泣ける曲だなと思いました。

東山 一行ずつ染みちゃう感じの曲ですよね。最初、ここまで料理な歌詞でいくのかどうかという議論があったみたいなんです。特に1Bのあたりですね。すごく料理のシーンを大切に描いてくださっている作品なので、わかりやすく料理の方向で行くのか、もう少し普遍的な歌詞にするのかという話だと思うんですけど、私は絶対に変えないでほしい!と思ったんです。だから「私は気になりません」と伝えました。

――東山さん名義の曲だから普遍的に、ということですかね。

東山 そうなのかなぁ。もう少し範囲を広げるような感じだったと思うんですけど、料理だって、みんなの身近にあるテーマだし、風景も浮かびやすいので、このままでいいと思ったんです。

――まさに1Bの“痛みは湯がいてしまいましょう 不安は炒めてしまいましょう”の歌詞が良いなと思っていたんです。

東山 そうですよね!本当に大丈夫になれる気がする言葉だなと思ったんですよ。痛みや不安って、自分一人で抱えなくても良くて、その痛みを誰かが湯がいてくれたり炒めてくれたりすることで、苦い思い出もちょっと美味しい何かに変わるのかもしれない、みたいな。一人で抱えずに誰かが寄り添ってくれている感じがしたんですよね。だからここの歌詞は、私もすごく良い歌詞だなぁって思ったんです。

――“息をするように隣にいさせて 抱き締めるみたいに君の名前呼ばせて”も良いんですよね。

東山 歌詞が優しいですよね。『かくりよの宿飯 弐』の物語は、相手を思うことで強くなれたり、胸が苦しくなったりするシーンが多いんです。特に今作は葵と大旦那様が離れ離れになって、そばにいない相手を思っている歌詞になっているので、とても切なくて、胸がぎゅっと痛くなるんです。“何処にいようとも 何をしていても 心の中から君が消えることはないでしょう”は、「ひと匙のレシピ」にも同じフレーズが入っているんです。そこまでは、2曲が違うメロディラインで進んでいくんですけど、ここが曲の合流地点になるんですね。そこが本当に感動的なんです!2人とも同じことを思っているんだというのが伝わってくるので。

――一番最後も合流地点になっていますし、本当にその仕掛けを知ると、より感動できます。2曲とも東山さんの歌声だから、曲が合わさるとは思いもしませんでしたが……。

東山 最初は、私が歌ったものを普通に2曲収録して、ミックスバージョンも私の声だけでやろうという話だったんですよ。でも私、気づいてしまったんです。同じ人の声が2線一緒に流れたら、たぶんカオスだと(笑)。

――そうですね(笑)。

東山 それでスタッフさんがどうしようとなったとき、私が「小西さんに歌っていただくのがいいと思うなー。私、直談判してくる!」と言ったんです(笑)。で、アフレコのときに「こういう企画があるのですが、オファーしたら歌っていただけますでしょうか……!?」と聞いてみたら、「いいよ〜」って(笑)。

――あっさり(笑)。

東山 そんな流れもありまして、実は小西さんに歌ってもらうことはあとから決まったことなんです。ニューシングルに収録されるのは私のCDということで当初の予定のまま私の歌った「ひと匙の光」になるのですが、ミックスバージョンを作るのであれば、2人の声が混ざったほうが絶対に感動的だなと思ったんです。それに第1期のときから「大旦那様と葵の曲が歌いたいです」という話もしていたんです。それを叶えていただき、しかもそれが第3話で流れたので、皆さんには、2つの曲が絡み合うんだというアハ体験を楽しんでいただけたら嬉しいなと思っています。おそらくサントラなどで聴けるようになると思いますので。

――ここまでお話を聞いて、改めて考えてみると、「ひと匙のレシピ」は全体的に東山さんのボーカルの雰囲気が違う気がしたんですよね……。

東山 そうですね。きっと、自分の演じている葵として歌っているのではなく、その葵のことを想っている大旦那様として歌っているからなんじゃないかなって。そんなことは今まで経験したことがなかったですから。基本的に自分の演じるキャラクターの感情で歌うものだから、そのキャラクターを想って歌うことって、キャラソンでもあり得ないことじゃないですか。歌手として作品の主題歌を歌うときのことを考えても、今までにない構造だったので、すごく不思議だったんです。だから、歌っていると大旦那様の気持ちが入ってきて、気づかないうちに声が男らしくなってしまったみたいなんですよね。だからレコーディングで、「声は東山さんのままで」と言われたりして、「あれ?低くなっていましたか?」みたいなやり取りはありました(笑)。ただ、この曲を男っぽく差別化して歌おうという作為的なものは入れたくはなくて、本当に気持ちだけで歌おうと思ったので、声を変える工夫はしていないんです。出来上がったときに違うものになっていれば、それはそれでいいなと思っていて、結果として、自然と違うものになったので、それが答えなのかなと思いました。

――【初回限定盤】の3曲目に収録の「歌声を目印に」は、歌詞を見たとき、私はずっと変わらずここで歌っているから、また聴きに来てね、みたいな一度離れてしまったファンとの関係性を歌っているのかな?と思いました。

東山 確かに!全然考えていなかったけど、それも当てはまりますね。でも、めっちゃ重たくないですか?(笑)。私は、その人が幸せでいれくれたらいいんです。いろんな生活が皆さんあると思うけど、うちの現場は、ファン同士で仲も良いので、同窓会的に、会うきっかけみたいにしてくれたらいいかなと思っているんです。もちろん、楽しい時を一緒に分かち合いたい、と思ってくれたらそれが一番嬉しいなと思いますけどね。

――すいません、変な解釈で(笑)。

東山 いえいえ全然!この曲の歌詞は、旅をしていくなかでいろんな出会いや別れがあるけど、それでも強く進んでいくんだ!みたいなことを想像して作っていただいた曲なんです。めちゃくちゃかっこいい、私の曲にはあまりなかったパワー型ソングで、ここまで歌い上げる感じの曲はやったことがないなと思いました。声質的に柔らかいタイプなので、突き抜ける感じの強さをストレートに出せるかは不安だったんですけど、本当に楽曲の持っているパワーが強くて、私も歌ってて、自分が鼓舞されている感覚がありましたし、レコーディング中はずっとゾーンにいるような感じでした。レコーディングはそこまで難航しなかったんですけど、ひたすらゾーンの中で歌っている感じだったので、エネルギーをものすごく消耗して、張り上げて歌うところは、気を失いそうになるくらいでした。何とか歌い切らなきゃ!という精神力だけで、この日は歌い抜いたんですけど、リリイベやライブで歌うときは、魂で歌うことになりそうです。

――それは聴いている人にも、必ず伝わりますからね。

東山 だから、そうやって心をさらけ出せるような楽曲をいただけるのが嬉しかったんです。最近、ちょうど思っていたことなんですけど、歌もお芝居も“心を見せていくもの”なんですよね。練習をしていて、“上手くできるかな?”とか、そういう考えが頭をかすめたりするけど、いざやるとなったときは、上手くできるかどうかではなく、ひたすら心をさらけ出すしかないんです。それで噛んだり、声が裏返ったりしようが、それはきっと些末なことで、心がさらけ出されていれば、そういう些末なことを凌駕する、人間にしかできないことを成し遂げられるはずだと思うんですよね。さっきから当たり前のことしか言ってないんですけど、改めてそういうことが大事だなと、立ち返って感じていたところなので、良いタイミングで出会えた曲でした。

――【通常盤】の3曲目に収録の「そういう感じのn回目」は、キャラクターソングっぽさがあり、和楽器も入っているので、可愛らしい楽曲ですね。

東山 おっしゃってくださった通り、キャラクターというか、私とは別軸の人格を立てて歌っている感じなんです。今回は「久々に、恋愛の曲を歌いたいな」と私が言い出しまして……(笑)。これまでは初々しいラブソングが多かったんですけど、「東山さんも30代ですし、年下の男の子に翻弄されちゃうみたいな角度の曲はどうですか?」という提案があって、「今の年齢的に面白いかもしれないですね!」と思い、作っていただいたんです。なので、最近の若者の感じがよくわからない!っていう感じが滲んでいる曲なんですよね。最近の言葉に慣れてないとか、LINEとかで、これって何とか構文じゃないかなとか、あるじゃないですか(笑)。そういう要素が散りばめられています。私世代でなくても、若い子が聴いても、自分のセンスを悩んだりすることもあると思うので、どの世代の方にも刺さる曲になると思っています。そんな、ごちゃごちゃ悩んでいる感じも含めて、最後の“そういう感じの好きです”に集約されていくので、とてもハッピーな恋愛ソングになっています。

――そして、“東山奈央ワンマンライブ2026「祭 – Matsuri -」の発表がありました。2月8日(日)J:COMホール八王子で2部構成の公演になります。

東山 どどんと「祭」というタイトルを付けさせていただきました。チームの中では、「エンタメいっぱいの東山のライブの構成の中で、“祭”は一度チャレンジしたいテーマだよね」って話が上がっていたので、やるなら、この「とおりゃんせ」を引っ提げたタイミングでやるのが一番ハマるのではないかと思い、ズバリタイトルに付けさせていただきました。「祭」ってワクワクする響きでしかないし、かつエネルギッシュなものを感じるので、私もそれに負けない、すごいお祭りを作り上げたいと思っています。このシングルが、和楽器盛りだくさんの「和」という感じなので、普段はできないアプローチのステージングにも挑戦できる気がしています。もちろん歌ありダンスありトークありでやりたいんですけど、やりたい曲がありすぎて、MCがほぼなくなるかもしれない、みたいな感じで今作戦を練っているところです(笑)。歌いたい曲があるのも嬉しい悲鳴だなと思いつつ、ダンスも入れたいので、ジムの回数増やして、体作りもしています。必ず皆さんに大きなパワーを届けられるライブをしたいと思っているし、やりたいことは山ほどあるので、あとはどうそれを形にしていくかの勝負です。残りの準備期間、それを頑張りますので、楽しみにしていてください!


●リリース情報
TVアニメ『かくりよの宿飯 弐』OP主題歌&ED主題歌
「とおりゃんせ」

【初回限定盤/CD+Blu-ray】

価格:¥3,740(税込)
品番:VTZL-257

【アニメ限定盤/CD+DVD】

価格:¥2,860(税込)
品番:VTZL-258

【通常盤/CD】

価格:¥1,540(税込)
品番:VTCL-35388

【豪華初回限定盤[1,200セット限定]】

価格:¥8,800(税込)
品番:FLDZM-6
(初回限定盤+アニメ限定盤+オリジナル箸+[オンライン1on1お話し会]参加券)
VICTOR ONLINE STOREのみで販売

〈CD〉
【初回限定盤】
01. とおりゃんせ
作詞・作曲・編曲:大石昌良
02. 涙のレシピ
作詞・作曲:傘村トータ(LIVE LAB.) 編曲:半田翼
03. 歌声を目印に
作詞:カシラテ 作曲・編曲:先田貴裕
04. とおりゃんせ Instrumental ver.
05. 涙のレシピ Instrumental ver.
06. 歌声を目印に Instrumental ver.

〜06.各Instrumental ver.

【アニメ限定盤】
01. とおりゃんせ
作詞・作曲・編曲:大石昌良
02. 涙のレシピ
作詞・作曲:傘村トータ(LIVE LAB.) 編曲:半田 翼
03. ひと匙の光
作詞・作曲:傘村トータ(LIVE LAB.) 編曲:半田 翼
04. とおりゃんせ Instrumental ver.
05. 涙のレシピ Instrumental ver.
06. ひと匙の光 Instrumental ver.

【通常盤】
01. とおりゃんせ
作詞・作曲・編曲:大石昌良
02. 涙のレシピ
作詞・作曲:傘村トータ(LIVE LAB.) 編曲:半田 翼
03. そういう感じのn回目
作詞・作曲・編曲:ヤマモトショウ
04. とおりゃんせ Instrumental ver.
05. 涙のレシピ Instrumental ver.
06. そういう感じのn回目 Instrumental ver.

〈初回限定盤Blu-ray〉
2025年2月22日開催 ワンマンライブ『わたしのかんがえたむてきのセトリ!』ダイジェスト映像
・むてきなガール!
・ DJメドレー(灯火のまにまに/SLOW MOTION/de messiah/オトメイロ)
• Shut Out My Lie
• OVER!!
• むてきなガール!(Encore ver.)

〈アニメ限定盤DVD〉
・TVアニメ『かくりよの宿飯 弐』の作中に登場する料理を、東山奈央本人が再現するスペシャルバラエティ番組「Nao’sキッチン~かくりよ出張版~」

●イベント情報
東山奈央ワンマンライブ2026「祭 – Matsuri -」
日時:2026年2月8日(日)
〈1部〉開場:14:00/開演:15:00 〈2部〉開場:18:00/開演:19:00
会場:J:COMホール八王子
座席:全席指定チケット:¥9,900 (税込)
※未就学児童入場不可
主催:フライングドッグ 企画:フライングドッグ・インテンション
制作:リトルオアシス 運営:キョードー東京

●作品情報
TVアニメ『かくりよの宿飯 弐』
TOKYO MXほかにて放送中

〈イントロダクション〉
南の地の宿〈折尾屋〉での試練を越え、〈夕がお〉へと帰ってきた葵。
しかし、穏やかな日々は束の間――〈天神屋〉に、
かつてない危機が迫っていた。
守りたい居場所がある。信じてくれる仲間がいる。
幾多の出会いと絆に育まれ
――物語は再び、動き出す。

【スタッフ】
原作:友麻 碧
株式会社KADOKAWA/富士見L文庫「かくりよの宿飯」シリーズ
キャラクター原案:Laruha
監督:吉崎 譲
シリーズ構成:金春智子
キャラクターデザイナー:桂 英未
美術設定:合六典代
色彩設計:手嶋明美
撮影監督:陳 以儂、戴 斯豪
音響監督:本山 哲
音楽:伊賀拓郎
音楽制作:フライングドッグ
オープニング主題歌:「とおりゃんせ」東山奈央
エンディング主題歌:「涙のレシピ」東山奈央
アニメーション制作:GONZO×マカリア
製作:かくりよの宿飯 弐 製作委員会

【キャスト】
津場木葵:東山奈央
大旦那:小西克幸
銀次:土岐隼一
白夜:田丸篤志
お涼:加隈亜衣
春日:中恵光城
チビ:石見舞菜香
アイ:洲崎 綾
サスケ:井上雄貴
乱丸:石川界人
雷獣:日野 聡
暁:内田雄馬
千秋:江口拓也
静奈:上田麗奈
砂楽:関 智一
女将:儀武ゆう子
葉鳥:寺島拓篤
戒・明:鈴木みのり
縫ノ陰:増元拓也
律子:水橋かおり
津場木史郎:井上和彦

©2025 友麻碧・Laruha/KADOKAWA/かくりよの宿飯 弐 製作委員会

関連リンク

東山奈央オフィシャルサイト
https://toyamanao.com/

東山奈央オフィシャルX
https://x.com/naobou_official

東山奈央オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/@toyamanao

東山奈央 TikTokアカウント
https://www.tiktok.com/@official_naotoyama?_t=8gmDdIinnTG&_r=1

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