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INTERVIEW

2025.10.31

【北川勝利・藤村鼓乃美 ボーダーズの“音の場” season3】#26 六本木~麻布十番編

【北川勝利・藤村鼓乃美 ボーダーズの“音の場” season3】#26 六本木~麻布十番編

ボーダー柄の服をトレードマークに、ユルくマジメに音楽と向き合うコンビ――。“ボーダーズ”こと北川勝利藤村鼓乃美が贈る「ボーダーズの“音の場”」。戦後米軍基地が置かれたことから都内でも屈指の異国情緒あふれる地域だった六本木。周囲にテレビ局も多く、芸能・音楽関係者にはなじみ深い土地でもあります。おふたりはこの地でどのような景色を再発見するのでしょうか?

PHOTOGRAPHY BY 山本マオ INTERVIEW & TEXT BY 田中尚道

――今回も近況から伺いますが、まずはライブお疲れさまでした。

北川勝利 ありがとうございます。10月12日にROUND TABLEのライブがあって、その翌日が『ARIA』の20周年コンサート(ARIA The CONCERT 2025 ~20年に1度の奇跡)でした。ROUND TABLEのライブではシークレットでNinoが来て4曲歌いました。実は『ARIA』コンサートにNinoの参加が決まって、歌うのが数十年ぶりだったんです。それでいきなりパシフィコ横浜で歌うっていうのはどうなんだろうってことで、事前にライブができたらいいよねと話していたら、みんなやライブハウスのスケジュールの都合で『ARIA』の前日になってしまいまして。肩慣らしのシークレット出演として、ROUND TABLE featuring Ninoで2日連続でのライブになりました

――では先に『ARIA』コンサートがあって、ROUND TABLEのライブも決まったということでしょうか。

北川 『ARIA』コンサートありきで。でも、ここ何年か毎年10月にライブはやっていたので。

藤村鼓乃美 そうですね。

――その10月のライブでは、10月18日生まれの北川さんの誕生日ネタがお約束となっていますが……。

北川 5年くらい前のライブがスタートして2曲目の途中で演奏が止まってサプライズがあって!今回はその気配がなかったので、前半の何曲かのパートが終わったところで「今回サプライズないの?」って聞いたら、「ないからみんなにハッピーバースデーを歌ってもらったら?」って言われて。

藤村 あの時、みんなで目を合わせたんですよ。「ないの?」って聞かれて、「どうしよう?」と思ってたら、ベースの千ヶ崎(学)さんが、「ないよ」って言ったので、「ないことにするんだ!」って思って(笑)。

――そもそも10月にROUND TABLEのライブがあって、誕生日サプライズがなかったことってあるんですか?

北川 確かに毎回サプライズはあったな。でも今回はないと思ったから、客席に振ったりして。

藤村 客席に、「この中に本日誕生日のお客様はいらっしゃいますか?」って聞いて。

北川 そうやって盛り上がっていたら実は後半にサプライズが控えてた。本当に申し訳ない。「すみません」って思いました。

藤村 欲しがっちゃうから(笑)。北川さんはサプライズがないと思っているだろうから、千ヶ崎さんがないと言った後は本当にないよという空気感を出そうと思って、可哀そうな北川さんというのを見せようと必死でした。

北川 今回はそういうのではないと思っていたので。でもサプライズありました。

藤村 おめでとうございました。

北川 久しぶりだったけど楽しかった。

藤村 めちゃ楽しかったですね。北川さんは楽しくなると同じ曲何回もやるんですよ。

北川 さらっと終わってもうできないって寂しいじゃん。

――3曲くらいセトリを戻って繰り返しましたよね。

北川 2曲戻って「もう一回やらせてください」って。それくらい自由なライブでいいかな。

藤村 私は、Ninoさんと「Let Me Be With You」を一緒に歌えたことがうれしくてうれしくてしょうがないです。まさかこんな日がくるとは。ずっとあの曲を聴き続けて育ってきたので。

北川 藤村は九州の人だからね。九州では「Let Me Be With You」が「今日感テレビ」という情報番組のジングルで使われていて、毎日夕方にかかってたので。

藤村 東京に来て北川さんと出会って、いっぱい曲を聴いている中に「Let Me Be With You」があって、この曲!ってなったのを覚えてます。

北川 九州の人だと、この曲はアニメ『ちょびっツ』の曲ではなくて、夕方にいっぱい流れていたあの曲という印象だそうで。「今日感テレビ」はその後連絡が取れて、以降も僕の曲をジングルに使ってくれていたそうです。

藤村 まめぐちゃん(中島 愛)の曲とか。

北川 そんな楽しいライブがあり、その翌日のパシフィコ横浜はクラシカルなコンサートって感じでした。

――『ARIA』コンサートも拝見したのですが、北川さんが登壇するときに暗転してて、今日もボーダーなんだと思ったら、ボーダー風チェックでした。

藤村 北川さんステージではボーダー着ないですよね。

北川 襟付きでボーダーってあまりないから。ライブが終わったあと感想で「今日ボーダーじゃなかった」っていうつぶやきをよく見るんですが、でもそれ見てる頃には帰り道でボーダー着てる。ボーダーで来てボーダーで帰ってるし。

藤村 先日友達から「今、北川さんと同じ電車に乗ってる」って連絡が来て。

北川 えっ!?

藤村 ちょうど誕生日の日です。「今日誕生日だからハッピーバースデーって言ってあげなよ」って送ったら、「知らないから怖がられないかな」って言ってて、で、本当にボーダー着てるんだって返ってきました。

北川 その日は大阪に行く日でした。お昼ぐらいに新幹線で大阪に向かったんだけど。

藤村 友達から連絡が来たのはお昼前くらいでした。

北川 じゃあ新幹線に乗る前に見られたんだ。その日は寒かったので長袖のボーダーを着て大阪に向かい、大阪に着いたら暑かったので半袖のボーダーに着替えました。そうしたらその半袖のボーダーが赤と青で、ミャクミャクカラーだねって言われて。それに気づかず夜の夢洲へ万博跡地を観に行って、写真撮って帰ってきました。そうなんだ。見られてるなら声かけてほしいけどね。

藤村 目があった気がするって言ってましたよ。どうですか、知らない人から誕生日を祝われたら。

北川 誕生日を祝われたことはないけど、たまに声かけられることはある。お店でご飯食べてるときに、お客さんに「似てると思っていたんですが、携帯に似顔絵のステッカーが張ってあったんで確信しました」って。

藤村 名前が書いてあるようなものですから。

北川 大阪に行ったのは花澤香菜ちゃんのビルボードライブツアーだったんですけど。そんな感じでばたばたとライブをしている近況でした。

――北川さんが『ARIA』コンサートで使うと言ったので、私もペンライトを持って行ったんですよ。

北川 物販でもペンライト売ってたんですけど、コンサート自体はクラシカルな感じのずっと静かな曲が続いて、1曲だけ「Just For You」が少しだけ元気な曲で、そこでしかペンライトの使い道がないという。本来ならドラムから入って、Ninoが出てきて歌って終わりなんですが、途中で演奏を止めて。あれも勝手にやってるんですけど、18年前の日本青年館での「ARIA The CONCERT」でも勝手に止めて、みんなを立たせてってやったら怒られるかなと思ったんだけど、終わった後でよかったよって言われたから、今回もやろうかなと。

――「Just For You」から「Rainbow」の流れでしたが、ギターのイントロが鳴った瞬間、周りのお客さんが息を飲んでました。

北川 演奏はしてくれるだろうけど、まさかここで来るんだと思ったのかな? でも「聞けて良かったです」ってすごくいっぱい感想をもらいました。そんな、ライブが楽しい月間でした。藤村は?

藤村 北川さんのライブに出て、「EIKO!GO!!」っていう狩野英孝さんのライブに行きました。替え歌を歌ったり、ゲーム実況したりするんですけど、ゲーム実況のコーナーでゲーマーさんを何人か呼んだ中に、スペシャルゲストとして堂本光一さんがいて、そこが一番盛り上がりました。「千鳥のクセスゴ!」のネタでMONGOL800の「小さな恋のうた」があるんですけど、それをすごく聞きたかったんです。そうしたらボーカルの上江洌さんが出てきてそのネタを一緒にやってくれて最高でした。あんなに充実したライブは久しぶりかもしれない。今年はミッチー(及川光博)のライブも観たので大満足です。

北川 なにもう今年終わった感じ出してるの。

――推しの話しかしてませんね。

北川 ありがとうございました。で、自分の活動は?

藤村 アニメ『嘆きの亡霊は引退したい』の2期が放送中なので、ぜひチェックしてください!

――では本日の話に参りましょう。

北川 今日はどこからだっけ?

――六本木ヒルズからですね。

藤村 蜘蛛のオブジェを見ましたよね。前もあそこで写真撮った気がする。

北川 確かに。なんでだろう。

藤村 すごく既視感がある。

――ボーダーズで六本木は初めてですね。

北川 あの蜘蛛前も調べたけど忘れました。

藤村 ママンって書いてありました。

――ルイーズ・ブルジョワの作品で、母性の象徴だそうです。そこから展望台に向かったら今日はやってませんでした。

北川 僕は前に来たことがあるんですけど、どうせならみんなで上がりたかった。そのあとテレビ朝日に行って、1階のアトリウムで「相棒」の一員になりました。

藤村 右京さんたちと一緒に写真を撮ってくれるARがあって。

北川 あれよかったよね。

藤村 すごくよかったです。「あ、やってるやってる」っていう感じで右京さんたちがこっちに来てくれるんですよね。

北川 ほかにもタモリさんやドラえもんとも写真を撮ったし。

藤村 ザ・マミィの酒井(貴士)さんもいました。

北川 それはテレビ局に入っていくところを見ただけでしょ。

藤村 私、一度だけテレビ朝日の番組に出たことがあります。東京に来たての頃「お願い!ランキング」に新人声優が4、5人出て特技を披露するというものでした。

北川 何を披露したの?

藤村 特に特技がなくて、「何が好きですか?」と聞かれたので「サッカーが好きです」と言ったら、サッカーの実況をしてくださいと振られて。同じ事務所からも何人か出てて、みんないろんなことやってました。

北川 ものまねとかすればよかったのに。

藤村 ものまね……。なにがいいですかね?

北川 ちょっとわからないけど。テレ朝といえば、車寄せのある方を通ったときに見たことある場所だってなって。

藤村 「テレビ千鳥」で屋上が使われてますよとか、オブジェの前でオープニング撮ってますよとか言ったんですけど、「ふーん」としか返ってこなくて。それなのに車寄せで「ここ「アメトーーク!」で使ってますよ」って言ったら、「知ってる!」って。「アメトーーク!」は観てるんだ。

北川 すごい昔、「ミュージックステーション」にCHEMISTRYの演奏の当て振りで出たことがあって、その時の休憩時間に屋上に出たりしました。そんな感じでテレ朝を楽しみ……。

――薔薇を見に行きました。

北川 そういうとバラ園っぽいけど。大きな一本のバラのオブジェがあって。

――イザ・ゲンツケンの「薔薇」で六本木ヒルズの愛と美の象徴だそうです。

北川 そこから沼……じゃなくて。

――毛利庭園の池ですね。

北川 あそこは何回か通っているけど、庭園だと思ってなかった。

藤村 確かに。

――大分改造されていてあまり庭園っぽくないんですよね。

北川 六本木ヒルズが坂にあるから不思議な作りしてるよね。思ったところに辿り着けないというか。

――立体的な構造なので地下鉄から直接ヒルズのテラスに出て1階に出られなかったり、知らないと迷いますね。

北川 そこから近くのEXシアター六本木に行きました。来年2月に花澤香菜ちゃんとポルカドットスティングレイのツーマンライブが東京と大阪であるんですが、その東京公演の会場がEXシアターなんです。曲を提供してもらったことがあって、今回も1曲目はコラボして一緒に作った曲なので対バンでやりませんかというお話があって。

――藤村さんはEXシアターに行かれたことは?

藤村 ないです。よく前は通るんですけど。

北川 そのあとボーダーのビルに。

――ストライプハウスギャラリーですね。ボーダーだらけの写真が撮れました。

藤村 いい写真ですよね。すごいボーダーズだった。

北川 中をちょっと見たけど、中はシマシマではなかった(笑)。

藤村 北川さんとストライプとボーダーの違いとはという話をしてました。

北川 ストライプって縦のイメージだよね。

――ビルは横シマでしたが。

藤村 我々が見ている方向を間違えているのかも?

――シマ模様は縦横斜め総じてストライプだそうですが、日本では横シマをボーダー、縦シマをストライプというのが一般的だそうです。そのあとそのビルの向かいの中学校で写真を撮られてましたが。

北川 はい。六本木中学校です。僕が出た学校ではなく、ここの中学校だったかふんわりとした記憶なんですけど、前に所属していたレコード会社が近所にあって、会社からの帰りに中学校の前に楽器が捨ててあったんです。で、係の人にこれ捨てちゃうんですか?って聞いたら、持って行っていいと言われてもらって帰ったことがあって。

藤村 何もらったんですか?

北川 アコーディオン2つと鉄琴。

藤村 鉄琴持って帰るの大変じゃないですか?
北川 ヴィブラフォンとかじゃなくて小さくて箱に入ってるやつだった。

藤村 特殊な経験だなぁ。

北川 学校の前を通ったときにその記憶がよみがえったので写真を撮りました。そこからハードロックカフェ?

――そうです。

北川 ずいぶん前に坂本真綾さんとかその友達とかと行った思い出があります。なんでここに来たかは思い出せないんだけど。

藤村 ここのハードロックカフェって何で行ったか分からないけど行ったということが多くありません?私もなんで行ったか思い出せないけど行ったことあります。うちにすごく大きなコップがある。

――それは二次会とかなんですか?

藤村 一軒目ではない……。一軒目にどこかに行って、ここにハードロックカフェあるじゃん!って入る感じで。

北川 ハードロックカフェで19時からって感じじゃないよね。前に行った時は0時過ぎに打ち合わせがあって、みんなに今から打ち合わせ?ってあきれられて店を出たのを思い出しました。

藤村 元気いっぱいだ。

――0時から打ち合わせなんですか?

北川 先方が空くのが0時とかで、迎えに来てくれるというので迎えに来てもらってどこかに行ってコーヒー飲みながら打ち合わせしました。そんな思い出。

藤村 そこから看板見つけたんですよね。

北川 巨牛荘の看板を見つけてうれしかった。

――ハードロックカフェと巨牛荘とトニーローマは日本ではカプリチョーザとかと同じくWDIが運営しているそうです。

北川 六本木の事務所で打ち合わせか何かがあったときに、たぶんCDリリースのタイミングとかで美味しいもの食べさせてやるかという感じで連れて行ってもらったと思うんですけど、焼肉というよりプルコギがメインでそれが最高に美味しかった。ケジャンも初めてそこで食べてこんな美味しい食べ物があるなんてと思って。だから、今度いつ連れて行ってくれます?ってよく言ってました。マーキュリーレコードに打ち合わせとかで通っていて六本木とか遊びに行くことがそれまでなかったので、そこで初めてごはん連れて行ってもらったりいろいろしました。

――そこから鳥居坂に入って、東洋英和女学院小学部・幼稚園前のセーラームーンのマンホールを見ました。

藤村 可愛かった。

北川 『美少女戦士セーラームーン』はちょっとわからないな。自分のポーズが何なのかも……。

――あのあたりに住んでいる女子中学生が麻布十番のあたりで地球の平和を守って戦う話です。

藤村 あそこが聖地なんですか?

――火野レイ(セーラーマーズ)の通っていた「T・A女学院」のモデルになったと言われているそうです。

藤村 いつできたんですか?すごくきれいだった。

――令和6年3月に設置らしいです。

藤村 これは何種類あるんですか?

――モデルになった場所に5種類あると港区のページにありますね。

藤村 この間『セーラームーン』の1、2話を観たんですけど、色味が昔のアニメっぽくすごくオシャレで。この街がモデルになったんだなとはあまり思いませんでした。

――そこから坂を下りて日銀の鳥居坂分館を見て六本木ミュージアムに行きました。ちょうど『家庭教師ヒットマンREBORN!』などで知られる天野明さんの作品展をやってました。

北川 『リボーン』も分からないなぁ。

藤村 私もちゃんと観てないんですけど、リボーン役が当時Zipperっていうファッション雑誌に出てるモデルさんがやってて、それを覚えてます。

――ニーコさんですね。天野先生はオリジナル作品のデザインも手掛けられていて、花澤さんも出演されている『PSYCHO-PASS サイコパス』のキャラクター原案もやられています。
北川 へー、不勉強でした。そして……。

――国際文化会館です。

北川 国際文化会館については調査してください。素敵な場所でした。」

――旧岩崎邸でしたね。

北川、藤村 岩崎さんすげー。

――我々岩崎邸をぐるぐるしてますから。

北川 岩がすごかったよね。石見ただけでわかったもの、岩崎邸だって。

――やはり岩崎と言えば岩ですかね。

北川 どういう活動しているかすごく気になっている。

藤村 時が止まったような場所でしたね。

――国際相互理解のための文化交流及び知的協力の促進を目的としているそうです。

北川 会員券作って。

――既存会員2名による推薦と、会員審査会の承認を経てご入会いただけます。となってますね。

藤村 会費はお高いんでしょうね?

――入会時に寄付金を40万円または20万円支払い、あとは年会費3万円だそうです。

北川藤村 ……。

関連リンク

北川勝利 Twitter
https://twitter.com/roundkitagawa

ROUND TABLE オフィシャルサイト
http://www.round-table.jp/

藤村鼓乃美 Twitter
https://twitter.com/Necono3

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