【連載】「NARUTO THE LIVE」開催記念アーティストインタビュー 番外編：作曲家・高梨康治――「和ロックを世界に持っていきたい」という意思を継ぎ、叶えることができた作品

高梨の推しキャラはナルト、ミナト、そしてイタチ

――この『NARUTO』に関わられてからの20数年で最も思い出深い出来事を教えてください。

高梨　山ほどありますが、……JASRAC賞の「国際賞」をいただいたことですかね。通算6回受賞していて、最多受賞作品でもあるんですよね。世界中の方が作品と共に音楽も愛してくれたということが思い出ですし、現在進行形で感慨深いことでもあります。そしてこうやって「NARUTO THE LIVE」にお声かけいただけたのも、20年やってきたからこそ。これだけのバンドや音楽に携わった人たちが集まっただけでも、すごい数の人たちがいる。なによりも『NARUTO』と共に育ってきたという自負がありますし、ナルトのセリフに勇気や元気をもらうことが皆さんと同じように自分にもありましたから。それだけ思い出深い作品です。

――その『NARUTO』『BORUTO』を通して見守ってこられた高梨さん。好きなキャラクターというと？

高梨　それはもう！ナルトが好きです。でも実はミナトも好きなんですよね。それとイタチ。この3人が僕の推しです。

――では、忘れられないシーンを教えてください。

高梨　ミナトとクシナがナルトをかばって九喇嘛に刺し貫かれたシーンです。クシナがナルトに、母として言っておきたいことを伝えて、最後にミナトが「（自分が伝えたいことは）口うるさいお母さんと一緒かな」と言う。あのシーンは音楽とのマッチングも、なんとも言えない感覚で……号泣しました。好きなシーンはたくさんあるけれど、あの場面はとにかく好き。音響監督のえびなさんの編集の仕方が最高だった！あと「忍界大戦」に現れたミナトが昇天していくシーン。ナルトがラーメン食ってるよ、とか友だちもいっぱいできた、と話しているところでのミナトの表情もたまらないです。

――ご自身の音楽がついたシーンなだけに想いは溢れますね。

高梨　本当に、そうですね。

――では最後に「NARUTO THE LIVE」を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

高梨　劇伴のライブはここ数年で僕はもちろん、ほかの劇伴作家の方たちが頑張っていることでだいぶ認知されてきたと思うのですが、今回の「NARUTO THE LIVE」では、OPテーマやEDテーマを演奏する皆さんの中で劇伴のライブパートがあり、より多くの人たちに聴いてもらえることは僕たちにとってとても意義のあることですし、嬉しいことです。劇伴はこういうものなのか、と新たな発見をしてくださると嬉しいですし、劇伴単体のライブも僕らはやっているので、もしも「劇伴ライブ、面白いな」と思ってくださったなら、僕らのライブにもぜひ遊びにきてください。今回、皆さんに楽しんでいただけるように、劇伴ライブパートはカッコいいメンバーを揃えていますので、期待してください。

●ライブ情報
アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年記念
NARUTO THE LIVE

日時：
9月2日（土）15:00開場 / 16:00開演
9月3日（日）14:00開場 / 15:00開演
※開場・開演時間は変更となる可能性がござます。予めご了承ください

会場：幕張メッセイベントホール

出演アーティスト：
9月2日（土）出演：いきものがかり／KANA-BOON／CHiCO／ハンブレッダーズ／FLOW
9月3日（日）出演：Anly／ORANGE RANGE／KANA-BOON／CHiCO／FLOW

チケット：
SOLD OUT（※一部のプレイガイドにてリセール実施中）