作曲家・俊龍が音楽プロジェクト「Sizuk」を始めた理由――TVアニメ『冰剣の魔術師が世界を統べる』OPテーマ制作秘話と飽くなき情熱に迫る！

Sizukという名の“音楽プログラム”が秘める無限の可能性

――藤林さんの書かれた歌詞については、どのように受け止めましたか？

俊龍　自分が語るのはおこがましいですが、真ん中をドンッと突いていただいた印象を受けました。自分がこの楽曲をこういう風に聴いていただきたいと思う言葉も入っていますし、アニメの内容や主人公に沿った言葉や、もしかしたら演じている声優さんにも当てはまるかもしれない、聴き手が鼓舞されるような言葉がふんだんに詰め込まれていて。すごく勇気づけられるし、アニメの世界にも入り込めて愛着を持てる歌詞だと思います。

――言葉の乗せ方も巧みですよね。ちなみに「Dystopia」という曲名も藤林さんが考えたのでしょうか。サビの歌詞の最後のフレーズにも“氷解のDystopia”とありますが。

俊龍　そうですね。曲名は藤林さんが付けてくださいました。ただ、自分はデモ曲を提出する際に仮タイトルを付けて出すのですが、それがフランス語で“呪い”などを意味する「Malefice」だったので、「Dystopia」もそれと少し近しいところがあるのかなと思っていて。『冰剣』の主人公は自分の力が強すぎるがために諸刃の剣のようになっていて、でもそれを使わなくてはならない葛藤や自分の運命（さだめ）を持っている。そういう意味合いで仮タイトルを付けていました。

――今作でSizuk名義での活動をスタートさせたわけですが、実際に楽曲を制作してみての手応えはいかがでしたか？

俊龍　これは素直な感想なのですが、自分の作った楽曲について、レコーディング現場で制作のために意見のキャッチボールをしたり、ライブのあとに感想を話し合うことはありましたが、こんな風にインタビューをしていただく機会はあまりなかったので、その体験自体が新鮮ですし、自分からどんな言葉が出てくるのかドキドキではありますね（笑）。ただ、自分は何かを“やる・やらない”の選択肢があったときは、お話をいただいた限りは“やる”を選ぶスタンスなので、こういった活動も、やらないで「う～ん……」と考えるよりかは、やって怒られたほうがいいかなと改めて思いました。

――誰も怒らないですよ（笑）。最後にSizukというプロジェクトの今後の展望についてお聞かせください。

俊龍　まず、ホームページなどでは“プロジェクト”と説明しているのですが、自分はSizukのことを“音楽プログラム”のように捉えていまして。例えばコンサートでどんな楽曲をやるかのプログラムが組まれているように、今後はもっと激しい楽曲やもっと甘い楽曲、さらに今までとは違う一面を含め、様々なものを見せていければと考えています。もちろん今回のようにアニメタイアップのお話をいただく場合もあるので、自分たちで筋書きを決められない部分もありますが、これからも色んな表情がある楽曲を増やしていって、Sizukというプログラムならではのストーリーのようなものを作っていけたらと感じています。

●配信情報
Digital Single
Sizuk「Dystopia」
1月6日（金）配信開始

歌：AYAME（from AliA）作詞：藤林聖子作曲：俊龍　編曲：神田ジョン
ジャケットイラスト：SOLANI

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・「Dystopia」グッズ情報
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