PENGUIN RESEARCH、約3年半ぶりとなるニューシングル「変幻自在」リリース！ 新たな表現を詰め込んだ本作に迫る

シンプルなギターロック「大脱走」、ノスタルジックな雰囲気の「ホームカミング」から伝わる“新しいかっこ良さ”

――2曲目の「大脱走」は超ストレートなロックナンバー。“ほざけ馬鹿馬鹿”もそうですが歌詞がすごく痛快でした。

堀江　普段からそんなこと言ってるわけではないんですけど（笑）、「曲の中だったら言える」というのも音楽の好きなところなので。口にするのが憚られることを記号として楽しむというか。いずれライブで声が出せるようになったときに、いい光景が作れると思います。この曲はそもそも、「ライブでどういう曲がほしい？」ってメンバーと話したことがきっかけなんですよ。そんなに難しいこと、凝ったことはしないで、シンプルにかっこいい音を鳴らせる曲がいいという話になって、それを具現化したっていう。今、神田さんが指の具合が良くなくて、速いフレーズを緻密に弾くのが難しくて。それを踏まえて、音だけで「これが神田ジョンのギターだ」と感じてもらえる曲にしたいという気持ちもありました。

神田　感謝であります。

堀江　いえいえ。

神田　PENGUIN RESEARCHで弾いてきたギターと、その前に弾いていたギターの両方が存在しているんですよね、この曲には。すごくかっこいいし、気に入ってますね。この曲のためにギター買ったんですよ。SG Juniorなんですけど、いい音でした。ライブで早くやりたいですね、マジで。

生田　くそかっけーギターロックですね。リスナーとしての自分のテンションを上げるために聴きたい曲というのかな。色んなことがあるけど、「お前ならやれる」と元気をくれる曲ですね、自分にとっては。「敗者復活戦自由形」は下のほうからメラメラ燃やすという感じなんですけど、「大脱走」はみんなで闘志を燃やして、その中心に自分がいるというか。これも新しいかっこ良さがある曲だと思います。

――アグレッシブなボーカルも素晴らしいですね。

生田　この曲は喉にエッジをかけるというか、歪ませて歌ってますね。最近はそういう歌い方を避けていたんだけど、久々にやってみました。「PENGUIN　RESEARCH、こういうシンプルなロックもやれるんだ」と感じてほしいし、このシングルで初めて知った人にも楽しんでほしくて。色んなきっかけでたくさんの人に届いてほしいですね。

新保　今までのPENGUIN RESEARCHにありそうでなかった曲だし、個人的にもこういう曲が欲しかったんですよ。デモを聴いたときから「めっちゃいいじゃん！」と思ったし、これからのライブの武器だと思います。

柴﨑　普段はギターと鍵盤のバランスをすり合わせるんですけど、この曲はもう、「ジョンさん、やっちゃってください」という感じでしたね（笑）。

――やっぱりギターが主役の曲なんですね。

堀江　そうですね。ロックの解釈が多様化してきて、ギターがなくてもロックと言えちゃう時代だと思うんですけど、だからこそ「ロックと言えばギターだろ」というか。そういう気持ちもあったと思いますね。

――3曲目の「ホームカミング」は、郷愁を感じさせるミディアムチューン。

堀江　この曲もライブを意識していて。「激しい曲とは違うテイストの曲もほしいね」という話がヒントになって、ノスタルジックな曲を書いてみようと。1年に1回くらい、こういう曲を作ってるんですよ。「ボタン」「少年の僕へ」もそうですけど、“故郷に帰るシリーズ”というか、“昔のセーブポイントに戻る”みたいな曲ですよね。単に懐かしがってるだけではなくて、“今の自分からはこう見える”と確認しているところもありますね。「ホームカミング」は、何もかもなくして実家に帰るというストーリーがあって。さらに言うと“我々はどこに行こうとしているのか”という部分と結びつく曲になれ！と思っていました。

生田　「少年の僕へ」は泣いている少年のイメージがあったんですけど、「ホームカミング」は温かい印象があって。言葉にするのが下手で申し訳ないんだけど（笑）、曲から見えてくる情景も違うんですよ。小さい頃に友達と遊んでいたときに見た夕焼けとか、部活の帰り道だとか……。レコーディングでも、そういう情景を思い描いて歌いました。「ホームカミング」も新しい魅力のある曲ですね、自分にとっては。

新保　晶太くんが作る曲の雰囲気が、以前とは変わってきた気がして。特に今回のシングルは3曲とも、前とは違う良さがありますね。

――堀江さんとしては、意識して幅を広げようとしているのか、それとも自然な変化なのか……。

堀江　どっちもあるでしょうね。無理に広げたいわけではないけど、同じようなことを続けていると、こっちも聴いてくれる人も飽きちゃうと思うので。日常的に色々な音楽を聴いているし、自分自身の経験だったり出会う人によって、意識も自然と変わってきて。それが作る曲にも反映されているのかもしれないです。あと、ロックバンドは“メンバーの替えが利かない”というのが大前提なんですよ。得意・不得意、好き・嫌いを含めて、メンバーの個性がヒントになることも多くて。このメンバーだからできること、生まれてくるものを尊重できるバンドでありたいですね、これからも。

――2023年1月20日（金）には、東京・Zepp Hanedaで“PENGUIN RESEARCH LIVE 2023『PENGUIN RESEARCHを宜しく』”を開催。バンドの歴史を辿るコンセプトライブだとか。

生田　ライブのタイトルは、1stシングル（「ジョーカーに宜しく」）と繋がっているんですけど、久々の曲も演奏する予定です。2023年は新しい曲をどんどん出していきたいし、もちろんライブをやりたくて。バンドを結成してから7～8年になるんですが、さらに成長していきたいし、何よりもいい1年にしたいですね。

●リリース情報
TVアニメ『アルスの巨獣』OPテーマ
「変幻自在」
1月18日（水）発売

【通常盤（CD）】

品番：VVCL 2175
価格：￥1,320（税込）

【期間生産限定盤（CD+DVD）】

品番：VVCL 2176-2177
価格：￥1,760（税込）

＜CD＞
M1：変幻自在
作詞：堀江晶太　作曲：堀江晶太　編曲：堀江晶太、PENGUIN RESEARCH
M2：大脱走
作詞：堀江晶太　作曲：堀江晶太　編曲：堀江晶太、PENGUIN RESEARCH
M3：ホームカミング
作詞：堀江晶太　作曲：堀江晶太　編曲：堀江晶太、PENGUIN RESEARCH
M4：変幻自在 -Instrumental-
M5：変幻自在 -TV Size-

＜DVD＞
TVアニメ『アルスの巨獣』ノンクレジットオープニング映像

●ライブ情報
「PENGUIN RESEARCH LIVE 2023『PENGUIN RESEARCHを宜しく』」
2023年1月20日（金）
会場：Zepp Haneda（TOKYO）（東京都）
開場/開演　18:00/19:00
チケット：指定席：1F立見￥5,500 / 2F指定￥5,500ドリンク代別