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INTERVIEW

2022.08.29

【インタビュー】ナナヲアカリ、「恋愛脳 / 陽傘」リリース!「“ナナヲアカリをする”ことに意味を見出せた」と語る彼女に今作に込めた想いを聞く

【インタビュー】ナナヲアカリ、「恋愛脳 / 陽傘」リリース!「“ナナヲアカリをする”ことに意味を見出せた」と語る彼女に今作に込めた想いを聞く

ナナヲアカリの新曲ラッシュが止まらない。去年10月から展開していた7ヵ月連続配信企画を今年4月に完走したと思ったら、休む間もなく8月24日(水)に5thシングル「恋愛脳 / 陽傘」をリリースした。「恋愛脳」は現在放送中のTVアニメ『Engage Kiss』のEDテーマを務めており、彼女の楽曲ではお馴染みのナユタン星人(ナユタセイジ名義)による制作プロデュース。アニメに登場するヒロインの目線で書かれたかわいくも少し懐かしさのあるPOPな楽曲となっている。

「陽傘」と「二度目の花火」は、シンガーソングライター・澤田 空海理による楽曲提供で、ナナヲを題材に制作された短編映画「日曜日とマーメイド」の主題歌&劇中歌。今回は楽曲が生まれた背景や、そこに込めた彼女の想いに迫った。

ポップであることが最大の命題

――5thシングル「恋愛脳 / 陽傘」の「恋愛脳」は、どのようにして生まれたのでしょうか?

ナナヲアカリ 実は、かなり前にワンコーラスだけ作っていたんですよ。それでTVアニメ『Engage Kiss』のお話をいただいたときに、この作品のイチ要素でもある緒方シュウくんとキサラちゃんの、めちゃくちゃな感じのラブコメ感が「恋愛脳」の冒頭リフとハマるなと思い、EDテーマに提案させていただきました。

――元々あったというのは、7ヵ月連続リリースの頃?

ナナヲ それより前にあったんですよ。良い曲だけどいつ出そうか、みたいな。温めていたものが、温めすぎてどうしようとなっていたときに、ちょうど良く「ここだ!」みたいな(笑)。

――ワンコーラスだけあった原型を、どのように1曲に仕上げていったんですか。

ナナヲ まず、ナユタン星人(ナユタセイジ)さんにフルコーラスを作ってもらって。そのときにポエトリー部分に初のフューチャーベースなサウンドが打ち込まれていて「おお!めっちゃくちゃかわいい!」と。メロのあるポエトリーにしようとした結果、ほぼラップみたいな仕上がりになり、そういうことを経て形になっていきましたね。

――歌詞の内容については、どんな解釈をされていますか。

ナナヲ 男の子に振り回されているけど、好きなんだろうなっていう女の子の歌詞です。上手いことまだ進展していないけど、すごく好きなんだろうなっていうのが伝わりますよね。こんなに振り回されないですもんね、普通。

――恋愛シンドロームにかかっている人のテンションですよね。

ナナヲ そうそう!渦中にいるんだろうなっていう(笑)。学生の子とかは、やっぱり色んな恋を経験する時期だと思うので、わちゃわちゃになってもらいたいなと思いますね。

――オリジナルMVのほうもYouTubeに投稿してから、すごい勢いで再生されていますね。

ナナヲ いつもの彼女たち(寺田てら、森ノ爺、野良いぬ)が最高のMVにしてくれたので、大満足な映像になりました。

――楽曲とMVを初披露した7月7日の“ナナヲアカリPresentsライブ&パーティー 第十一話 ―770の日―”では「このMVが過去イチ好き」と言ってましたよね。

ナナヲ 最初に聴いたときに平成初期アニメのイメージが降ってきたところから、MVは絶対に4:3のアス比にしようと思って。レトロ風アニメのオープンエンドというか、あの頃のアニメって独特じゃないですか。その感じを出したいなと思いました。すごく楽しく作れたし、パッとみたら90代のアニメっぽい。そこが一番のお気に入りポイントですね。クレジットも、もうまんまですよね(笑)。あれが感動ポイント!「こういうアニメあるやん!」みたいな。

――スタッフクレジットのフォントまで、あの時代の雰囲気をパッケージしていて。

ナナヲ そうそう!これやん!って感じがすごくお気に入りです。

――YouTubeのコメントを読んでいても、曲とMVと歌声とトータルで皆さん激賞されていましたよね。

ナナヲ ありがたいです!みんなの中で聴きやすく曲・見やすい映像を1つの作品として落とし込めていたら嬉しいですね。

――ナナヲさんってソロアーティストではあるけど、プロジェクトっぽさも感じるんですよね。ちゃんとチームになっているというか。

ナナヲ まさにそう!ソロのくせにソロ感がなくていいですよね(笑)。映像に関してもそうだし、バンドメンバーに関してもそうなんですけど、もはやソロアーティストじゃないなってすごく思います。

――いつから、チーム・ナナヲアカリはできていたんですか。

ナナヲ 初期の「ハッピーになりたい」で野良いぬちゃんと寺田てらちゃんと一緒になって、すごくハマった感じがあったので、そこから始まっているんじゃないかなと思います。あんなにドンピシャで「これだ!」となることがないんですけど、1曲目からそういう人たちに出会えたことは、すごくラッキーだったなと思います。

――曲はもちろん、MVに関してもナナヲさんが中心になってアイデアを出しているんですか?

ナナヲ そうですね。全体的なイメージはナナヲの中で考えがあって、それをどこまで実現可能かをみんなで話し合いますね。

――皆さんの中で「ナナヲアカリのここはブレちゃいけないよね」という共通認識はあるんですか?

ナナヲ “ポップであること”じゃないですかね。もちろん、ちょっとイメージを変えたいときにはあえてポップを外すことはあるんですけど、基本のベースとして「ナナヲアカリはポップであるべき」だと思っているので、そこはブレないようにみんなが意識していると思います。

――お客さんが増えたりキャリアを重ねたりすると、コアなほうにいくケースもあるじゃなですか。ナナヲさんがポップの旗を振り続けられるのは、どうしてなのかなって。

ナナヲ それが向いてるってことを、客観的に自分が理解してるからじゃないですかね? かっこ良くシリアスに、おどろおどろしいのが得意な人っていると思うんですけど、その人たちのマネをしても結局超えられない。だけど、ポップ1点のところで見れば、飛び抜けてポップな位置にいると思うので。自分が担わなくてもいいところに、あえていかなくてもいいんじゃないかってことを思っている。それをもう1人のアカリちゃんが教えてくれるから、ポップであり続けられるんだと思います。

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