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2021.05.16
ラウドという言葉もなく「ポスト・ハードコア」や「スクリーモ」というジャンルが認知される前からシーンを牽引してきた「waterweed」。探求の先に辿り着いたスタイルは、自らの“ルーツ”であるメロディック・ハードコアの深化だった。
近年、その音に、まずはアジアのシーンが反応し、韓国、台湾、インドネシアを含めたツアーを展開すると、その評判はユーラシアを超えて、イギリスのロック・レーベル「Lockjaw Records」との契約に至る。2018年には「Manchester Punk Festival (英)」と「Burning Ramp Festival (独)」を含む、5カ国 (イギリス・フランス・オランダ・チェコ・ドイツ)を巡るヨーロッパ・ツアーを成功させた。
逆輸入的な注目が集まる中、最新曲の「Deep inside」が、TVアニメ『キングダム』のEDテーマに決定し、バンド名がtwitterトレンドになるなど大きな話題を呼んだ。そんな矢先に迎えたコロナ禍。彼ら自身、予定していたリリースや公演などは全て中止となり、バンドとしては非常に辛い1年となった。
そんな逆境を乗り越えリリースを迎えた「Deep inside」の歌詞には
「向かい風でも前向いたら 大概の痛みも忘れてるよ」
「散々、失ったけど 今度こそ笑えるように」
など、辛い現状に立ち向かうための、彼らならではの矜持が込められている。
そのMusic Videoも公開された。
映像では、今一度、自分自身の奥深く(Deep inside)と向き合い、再び、楽器を手に取って歌い始める姿が描かれており、何かや誰かのせいにして、ずっと立ち止まるのではなく、決して、諦めずに挑み続けることで生まれる「希望」や「強さ」が表現されている。
同曲にリマスタリングされた14曲のベストを加えた『Deep inside + Unknown best(知られざるベスト)』は、1,000円(税抜)。アンダーグラウンドの雄と言われ、音楽に全てを懸け、リアルシーンで活動を続けてきた彼らだからこそ、まずは、知ってもらいたいという想いで企画されたヒストリカルな名刺的作品となっている。6月からは、全国ツアーも予定。
「時代に流されない」と言葉で言うのは簡単だ。その大切さは、きっと、貫いた後に分かる。変わり続ける世界で、変わらない何かを見出したバンドの音は、今、最も深く、最も新しい。
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