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INTERVIEW

2019.07.30

TVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』OPテーマ担当 ラティナ役・高尾奏音インタビュー

TVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』OPテーマ担当 ラティナ役・高尾奏音インタビュー

魔人族の少女・ラティナが凄腕冒険家の青年・デイルと出会い、周囲の人々の温かさに触れながら成長していくハートウォーミングなTVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』が現在絶賛放送中だ。今回はそんな作品のヒロインであるラティナを演じる高尾奏音に、作品のことはもちろん、自身がラティナとして歌うOPテーマ「I’m with you」について話を聞いた。

――現在放送中のTVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』では、高尾さんは魔人族の少女、ラティナ役として出演していますが、まず原作をご覧になった感想はいかがでしたか?

高尾奏音 作品としては異世界もので、私の演じているラティナは魔人族で、人間である青年のデイルと出会ったところから物語が始まるんですね。最初の作品の印象は、「バトルシーンの多い作品なのかな?」って思っていたんですけど、読んでいると全然そんなことはなくて、ラティナの日常を温かく描いたような、彼女の成長をみんなで見守っていこうという作品で、ほっこりする印象を受けました。

――そんな物語の中心となるラティナについて、高尾さんはどう演じようと思われましたか?

高尾 1話の冒頭では魔人語しか喋ってない状態で、だんだん人間の言葉を覚えていくんですけど、小さい子がだんだん喋れるようになっていく過程をどうやって演じようかなっていうのを考えながらやらせていただきました。ちょっとした小さいことでも、初めてやることなのですべてのリアクションが大きいんですが、そのときとても可愛らしいリアクションをとる子なので、それをどうやって演じようかっていうのは考えながら収録させていただきました。

――たしかに最初は人間の言葉を知らないところから、どんどん人間の暮らしを吸収していくんですよね。その成長曲線が激しいだけに、全話のなかでも演じ方が変わってくるのかなと。

高尾 最初はラティナ自身も自分に自信がなくて、周りに心を開いていなかったんですけど、それを周りの人たちが「そのままでいいんだよ」って言ってくれて。みんなにそのままの天真爛漫なラティナを出していければいいかなってことを意識していました。

――ラティナの魅力を前面に出すことが大事だと。

高尾 最初は監督さんに「ラティナがかわいければそれでいいんです」って言われて(笑)。なのでかわいく演じなくちゃって意識していました。アフレコ中も「いや、もっとかわいく、もっとかわいく!」って言われて、自分でも「かわいく、かわいく……」って考えていたんですけど、ラティナは小さい子なので計算してやっているわけではないじゃないですか。なので、あざとくならないギリギリのラインを考えながら演じていました。

――そんなラティナの保護者となるデイルを演じる岡本信彦さんとは、どんなやりとりしていましたか?

高尾 デイルを演じられているなかで、最初に監督さんが「デイルはもっと親バカになってくださいって」おっしゃっていて。それもあって「ラティナはだんだん成長していくけど、デイルはだんだん幼児化していくよね」って、駄々をこねたりどんどん子供になっているんじゃないかって話をしていました。

――ラティナの成長がデイルに追いついて、やがて追い越すような構図になりそう。

高尾 でもデイルはデイルで凄腕冒険者なので、バトルがあるときはかっこいいというのがまたいいですよね。

――そうした岡本さんも含めて、ケニスを演じる小山剛志さんや、リタを演じる沼倉愛美さんといった、ラティナをかわいがる共演者の方々とのアフレコはいかがですか?

高尾 本当にあたたかくて楽しい現場で、みなさんラティナを応援してくださるので、おかげさまでのびのびやらせていただきました。毎回アイキャッチがあるんですけど、そこでラティナがいろんな服を着て喋るんですね。そこで私が声を当てていると、ブースの向こう側でスタッフの審議が始まるんです。「いや、ここはもっとかわいくできるんじゃないか?」と監督さんをはじめ、キャストの皆さんが、「もっとこうやったらいいんじゃない?」って言ってくださったり、本当にあったかい現場でした。

――またケニスが経営する酒場を舞台に、ラティナが料理に奮闘するようなフードシーンも個人的には注目しています。

高尾 出てきますね。ラティナがデイルのために頑張ってお料理をするシーンがあって、ケニスの横でラティナが作っているんですけど、その身長の差がまたかわいいという(笑)。

――さて、高尾さんはラティナ役として、本作のOP曲「I’m with you」を歌っていますが、歌ってみていかがでしたか?

高尾 最初にレコーディングで歌わせていただいたときは、収録されているものより幼めで声も考えていたんですけど、歌詞的にも「ちょっと成長したラティナで歌ってください」って言っていただいて、大人になったときのラティナで歌わせていただきました。

――なるほど、たしかに声も幼いラティナというより、少し大人っぽさもあるし、歌詞もまた大人びていますからね。

高尾 7歳じゃ言わないような歌詞ですよね(笑)。

――ある意味、大人に成長したラティナが、デイルとのこれまでを振り返っているようにも聴こえますね。

高尾 そうですね。歌詞もデイルと出会った頃の描写を思わせるものもあって、おっしゃっていただいた通り私も振り返るような感じで、そこまで作りすぎず地に近い感じで、気持ちを込めて歌わせていただきました。

――ちなみに、すでにお客さんの前で歌われたんですよね?

高尾 はい、一度イベントでワンコーラス歌わせていただきました。「『うちの娘。』保護者観覧放送第1回』というタイトルだったんですけど(笑)、みなさんの目も保護者の目で、ラティナとしてあたたかく見守られながら歌えました。

――そしてラティナとしてはもう一曲、「花ノ枝」でも歌唱されています。

高尾 ラティナの真っ直ぐな想いがデイルに伝わるような、只野菜摘さんの歌詞にすごく感動しました。作中でもラティナは徐々に大人になって、髪の毛も伸びて見た目も変わっていって、そんなラティナの雰囲気が出せたんじゃないかなって思っています。

――この2曲を聴きながらアニメも最後まで観ていくと、観ている人たちもラティナの保護者になった気分になりそうですね。

高尾 たしかに、我が子を見守るような感じになるんじゃないかなと(笑)。

――ちなみにラティナがオープニングを担当しているということで、ED曲のデイルによる「This is 勇者, but 残念!?」は聴きましたか?

高尾 聴きました。うふふふ……(笑)。

――その笑みが物語る楽曲になっていますよね(笑)。

高尾 タイトルからして「ん?」ってなるんですけど、まさにタイトル通りの歌詞や曲調で、デイルの親バカさが出ているなと思いました。アニメではシリアスな部分があっても、最後は必ずデイルがオチを持っていく流れになっているので、そこからのエンディングを楽しんでいただけたらと思います。

――OP曲とED曲でお互いがお互いへの愛を歌っているんですけど、その内容は……。

高尾 真逆……ちょっとやばいなって(笑)。

――では最後に改めて、『うちの娘。』を楽しんでいるみなさんにメッセージをお願いします!

高尾 『うちの娘。』の原作初めて読ませていただいたときから思うのは、人と人のつながりの温かさといいますか、登場人物みんなが優しくて温かい雰囲気の作品になっているなと。笑いもあり、涙もあり、親バカもありという(笑)、見ている皆さんがデイルみたいな気持ちになって見守っていただけたらうれしいなという気持ちです。

――アニメを観て、みんなも保護者になってくれと(笑)。

高尾 はい! ぜひなってください(笑)。

Interview & Text By 澄川龍一


●リリース情報
TVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』OPテーマ
「I’m with you」
歌:ラティナ(CV:高尾奏音)
7月24日発売

品番:COCC-17647
価格:¥1,200+税

<CD>
1.I’m with you
作詞:渡部紫緒 / 作曲:松坂康司 / 編曲:佐藤清喜
2.花ノ枝
作詞:只野菜摘 / 作曲:hisakuni / 編曲:hisakuni
3.I’m with you (Instrumental)
4.花ノ枝 (Instrumental)

MV再生・購入はこちら – Listen, stream✽

TVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』EDテーマ
「This is 勇者, but 残念!?」
歌:デイル(CV:岡本信彦)
7月24日発売

品番:COCC-17648
価格:¥1,200+税

<CD>
1.This is 勇者, but 残念!?
作詞・作曲・編曲:hisakuni
2.しあわせって呼べそうで
作詞・作曲・編曲:hisakuni
3.This is 勇者, but 残念!? (Instrumental)
4.しあわせって呼べそうで (Instrumental)

再生・購入はこちら – Listen, stream✽

●作品情報
TVアニメ『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』

テレビ放送
TOKYO MX:毎週木曜日23:30〜
BS11:毎週木曜日23:30〜
北陸放送:毎週金曜日25:55~
長崎文化放送:毎週月曜日25:55~
とちぎテレビ:毎週水曜日23:00〜
AT-X:毎週金曜日21:00~
リピート放送:毎週月曜日13:00~/毎週水曜日29:00~
J:COMテレビ:毎週土曜日 25:00〜

配信
U-NEXT:毎週木曜日23:30〜 地上波同時・独占配信
さらに各話配信開始から1週間はU-NEXT会員でない方でも無料で視聴可能!

【キャスト】
ラティナ:高尾奏音
デイル:岡本信彦
ケニス:小山剛志
リタ:沼倉愛美
クロエ:桑原由気
シルビア:高野麻里佳
ルディ:田村睦心
マルセル:広瀬ゆうき
アントニー:福原かつみ

【スタッフ】
原作:CHIROLU『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』(HJノベルス/ホビージャパン)
監督:柳瀬雄之
シリーズ構成・脚本:吉岡たかを
キャラクター原案:景・トリュフ
デザイン協力:ほた。(MFC/KADOKAWA)
キャラクターデザイン・総作画監督:西田美弥子、舛舘俊秀、出口花穂
プロップデザイン:大久保富彦、児玉 萌、大場優子、小池瞳子
色彩設計:渡辺亜紀
美術監督・美術設計:柴田 聡
撮影監督:山根裕二郎
編集:小峰博美
音楽:横関公太
音響監督:土屋雅紀
アニメーション制作:MAHO FILM

©CHIROLU・ホビージャパン/白金の妖精姫を見守る会

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