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INTERVIEW

2018.09.07

伝説のアニメが劇場版新作として復活!劇場版『フリクリ オルタナ』河本カナ役・美山加恋インタビュー

4人の空気感を作る上でキャラクター同士の距離感が大切だと感じました

――美山さんは台本は読み込むタイプなのでしょうか?

美山 (台本の)セリフの上に書いてある行動には役の気持ちが結構書いてあるので、見逃していないかという不安もあって、よく読みます。やっぱりアニメーションは絵に合わせる必要があって、セリフのタイミングとか自分で書き込むことも多いので、その分実写よりは台本をよく見るという感じですね。話をよく噛み砕くという部分では実写と変わらないです。

――『フリクリ』の世界観は説明されていない部分も多いので、作品世界に入り込むのは難しくありませんでしたか?

美山 私は、役によってどれくらい設定を知っておくかを変えるんです。『オルタナ』の場合、当然のように街中にアイロンがあって、それに対してカナたちも「なんか立ってるけど」くらいの意識しかないので、私も設定を知らない方がリアルなお芝居に近づくと思いました。なので、細かいところまで知らないと不安な作品ならいっぱい質問しますけど、今回は本当に知らないと困ることしか監督さんに質問していません。監督さんからも「アイロンが街にいますけどカナたちは『あー、いるな』くらいに思ってます」という説明はあっても、今後カナたちがどうなるかについてはアフレコ現場でも細かく言われませんでした。それが、カナたちの生きている時間軸を大切にしてくださっている印象だったので、私も大切にしようと思いました。

――監督にはどのような質問をされたんですか?

美山 ペッツとどういうふうに接してきたのか、とか。そこは結構大事でした。小学生時代に出会ったという描写はありましたけど、ペッツの実家を知らなかったり、お母さんに会うのも初めてだったりしたのでどういう関係性だったのか聞きたかったんです。あとは、モッさんとヒジリーがどこで出会ったのかとか。カナと一緒にいる相手なので、空気感を作る上でどれくらいの距離感なのかは知りたいと思いました。

――カナたちが作る距離感って微妙ですよね。

美山 そうなんですよね。その中でもペッツが一番微妙な距離感で。モッさんとも距離が空いたり縮まったりしますけど、ペッツはまた特殊だったので難しかったですね。

――演じる側の4人はアフレコスタジオでどのような関係でしたか?

美山 アフレコでは4人は横並びに座っていました。大人っぽいヒジリーを演じるのが飯田(里穂)さんと聞いたとき、『天才てれびくん』や『ラブライブ!』のイメージがあったので「どんな感じなんだろう」と思ったんですけど、子供の頃からお仕事されているので大人で、気配りができるし、ずっと笑顔だし。カナがヒジリーに憧れる感じってこんな感じなのかな、って思っていました。カナが知らない世界をヒジリーは知っていますけど、飯田さんも世界各国飛び回っていて、私の知らない世界を知っているような。(吉田)有里さんはペッツと似てるかな。ほんわかしてるんですよね。天然ぽいというか。でも、話すと意外と毒があって(笑)。

――それはたしかにペッツっぽいですね。

美山 ですよね。いつも有里さんの隣に座っていたんですけど、髪型もペッツっぽくて「ペッツだな」って思ってました。有里さんもすごく感情が豊かで、お芝居に入り込むタイプなので、喧嘩するシーンではどんどんお互いに辛くなってきたというか(笑)。でも、有里さんとやっていてすごく楽しかったです。モッさん役の田村(睦心)さんは現場でもいろんな方と仲良くて、ほかの3人がまだ共演したことのない先輩ともつないでくださるとか、現場の空気を作ってくださいました。

――そこも少し似ているような(笑)。

美山 思いました。「この現場を盛り上げる!」みたいな男気があって、空気を読める方というか。で、あとの3人は女子高生みたいに話していました。内容は女子高生じゃないんですけど(笑)。「飲みに行こうよ!」とか。でも、みんなすごくフリクリのキャラクターも内容もすごく好きなので作品について時間がすごく多かったです。「ここのときのモッさんかわいいよね!」とか、「ここのときのヒジリーの表情いいよね」みたいな。

――キャラクターと演者が近いと入り込みやすいかと思います。美山さんもすごくカナっぽくて。

美山 自分でもちょっと思います。カナの気持ちがわかるというか。自分自身はどうなのか、みたいなところに悩むとか。でも結局「何なんだろー」みたいにぽやーっとしちゃうところも似ていますし、変に気を使って空回りする部分も似てると思います(笑)。

――ハル子と演じる新谷さんはどういう感じだったっていうのは教えてもらっていいですか。

美山 カナたちのドタバタを見守ってくれてる、母と父みたいに見えていました(笑)。特に神田さんは蕎麦屋に来てくれるし、具体的な何か言わなくてもカナのもやもやを察してくれるところなんてお父さんっぽくないですか。ハル子さんもカナのことをよく見ていますよね。カナがN.Oエヌオーを出すときって、カナの中で心がすごく動いた瞬間なんです。なのでハル子さんはかき乱すんですよ。佐々木くんとか(笑)。でも、かき乱されることでカナも一歩進める部分があるので、結果的にハル子さんはカナを成長させてくれているんですね。なので、お母さんっぽいとは感じました。

――最後に、劇場版『フリクリ オルタナ』に出演したことで得たものというと何が思い浮かびますか?

美山 日常を描いたアニメーション作品に関わる機会がなかったので、じっくりとリアルな女子高生たちの気持ちを描くことができて、とてもいい経験でした。実写のお芝居とアニメーションのお芝居の狭間を行く感じを味わえて、すごく楽しかったんです。それにかっこいい作品になりましたし。自分が好きなテイストの作品に関われることはやっぱりすごく嬉しいですね。

――海外で人気がある作品なので、海外に招請される機会を生む作品になるかもしれません。

美山 行きたい!そうしたら飯田さんが見た世界がちょっとはわかるかもしれないですね(笑)。

Interview & Text By 清水耕司(セブンデイズウォー) Phtography By 小賀康子


●作品情報

劇場版『フリクリ オルタナ』
9月7日(金)公開

劇場版『フリクリ プログレ』
9月28日(金)公開

©2018 Production I.G / 東宝

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