佐々木李子 1st アルバム『瞼の裏に映るもの』リリース記念インタビュー

2016年6月22日のデビューから約2年。8月22日に、佐々木李子が待望の1stアルバム『瞼の裏に映るもの』をリリースした。1曲目にはライブ登場時のSEをアレンジしたという「海の底へ…」が収録され、彼女の持つ歌の世界観へと一気に引き込まれる。全14曲の中にはロック、ジャズ、バラードとさまざまなジャンルの楽曲に加えてキャラクターソングもあり、いろいろな色を感じられる仕上がりとなった。

小さい頃から変わらない「世界観を大切にする」スタイル

――今回のアルバムの制作が決まったとき、どういう1枚にしたいというイメージでしたか?

佐々木李子 佐々木李子がどういうアーティストなのかがわかる、「私が音楽とともに歩んできた20年間の集大成のアルバムにしたいな」と思いました。それでアルバムのタイトルも自分で考えて。収録曲もほぼ同じくらいの時期に決めていきました。

――どのような想いからこのタイトルが生まれたのでしょうか?

佐々木 私はライブやレコーディングのとき、歌う前には1曲ごとで瞼を閉じて、曲の世界に入り込むようにしているんです。この曲はどういう世界観で、どういう色彩で……って考えながら。小さい頃から、瞼を閉じたときに暗いところから湧き上がってくるものを大切にしてきたので、昔から変わらない「世界観を大切にする」というスタイルを込めて、この『瞼の裏に映るもの』というタイトルにしました。

――収録曲は全部で14曲ありますが、最初に「この曲は絶対に入れよう」と決まった曲はどれでしたか?

佐々木 「寄り道」ですね。最初からリード曲として入れようと決めていました。この曲は初めて聴いたときにすごくハッとさせられて、大事にしようと歌ってきた曲なんです。それから「ユメノアト」は、このアルバムの世界観といちばんマッチするので、アルバムを締めくくる14曲目に入れたいと思っていました。曲順も私の意見を尊重していただきながら決めていったんですよ。でも、スタッフさんたちにたくさん相談したので「みんなで作った」という感覚がありますね。「ロックで力強さを見せて、寄り道して、酩酊しちゃって……」みたいな(笑)、そういうストーリーがあったら面白いねっていう話をしていました。

――収録曲や曲順を決めるとき、改めて自分の歌ってきた楽曲を聴いたと思いますが、どのような感覚でしたか?

佐々木 途中で何度も選曲を変えてこの形になったんですが、そうやってどの曲を入れるか迷うくらいにたくさんの曲があって、自分が音楽と一緒に歩んできた軌跡を感じました。まさかアルバムを作ることができるとは思っていなかったので、感謝の気持ちでいっぱいです。あと、曲を聴くたびにその当時のことを思い出しましたね。例えば、「酩酊」はレコーディングがすごく大変だったな、とか。ジャズの曲ってライブではよく歌ってはいたんですが、初めてスタジオのマイクの前で歌ってみたらうまくいかなくて。それで、歌の先生にアドバイスをもらったり、ジャズの曲が流れる喫茶店に行ってみたり、しっかりジャズの雰囲気を感じ取ってからレコーディングにまた臨んだんです。改めてジャズを歌う楽しさに気づきましたし、苦労した分いい曲になったと思います。これからも歌うたびに味が染み込んで深まっていくでしょうね。

――アルバムには新曲が3曲収録されていますが、1曲目の「海の底へ…」は歌詞もなく、不思議な楽曲ですね。

佐々木 ずっと「ランランラン♪」と歌っている曲なんですが、もともとはライブで登場するときのSEなんです。「しっかり世界観を作ったライブを見せたい」という考えから、ライブでは私が光の中で佇んでいるところからスタートしていたんです。でも、去年ぐらいに「SEがあったら面白いね」という話が出て、登場するときに使うようになりました。その曲がこのアルバムの世界観への導入にもぴったりだと思い、泡の音をつけて収録用にアレンジしていただきました。曲名は「私の音楽の深海を楽しんでほしい」というところから考えました。「これから何が始まるんだろう?」というドキドキを感じていただけたらうれしいです。

――「Walkin’ Walkin’」は最初に聴いたとき、どういう曲をしたいと思いましたか?

佐々木 曲調は明るいですが、この曲の主人公は強がりですが臆病で、AメロやBメロではそんな主人公のことを歌っています。ずっと人の目をうかがっていたり、嫉妬心を持っていたり、そういう人って多いと思いますし、私もそうなんです。人のことばっかり「いいなぁ」と思ってしまうことがよくあって。でも、サビでは前向きな歌詞になるので、同じように悩んでいる人に、「臆病でもちょっとずつ前に進めているならいいんだよ」ということを伝えられたらいいなと思いました。レコーディングのときも、深く考えずありのままに歌いました。主人公と自分が似ているぶん、自分の心の内を語るようにリラックスして歌えましたね。

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