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INTERVIEW

2018.02.20

田村ゆかりニューシングル「恋は天使のチャイムから」リリースインタビュー

田村ゆかりニューシングル「恋は天使のチャイムから」リリースインタビュー

2017年6月に個人レーベル「Cana aria」に所属し、ラジオやライブ活動を再開した大人気声優アーティスト・田村ゆかり。2017年11月発売のミニアルバム『Princess ♡ Limited』に続き、今年2月21日にシングル「恋は天使のチャイムから」をリリースする。フレッシュな魅力が弾けるタイトル・ナンバーから、長年のファンの心を掴むディープなバラードまで。3Daysライブ“田村ゆかり BIRTHDAY ♡ LIVE 2018 *Tricolore ♡ Plaisir*”も控えた今、あらたな始まりの一枚となる本作に込められた思いに迫った。

――2月21日リリースの「恋は天使のチャイムから」は、プライベートレーベル「Cana aria」に所属してからの初シングル作品になります。全4曲とボリューミーですが、制作はどのような形で進められましたか?

田村田村ゆかり 曲の選定は普通にコンペ形式でした。前作のミニアルバム「Princess ♡ Limited」と同様に、ライブに向けてとにかく歌える曲数を増やそう、という側面が大きいシングルですね。本来は「曲が溜まったからライブをやる」という流れが理想的なので、あまりよろしくない状態ではあるんですけど(笑)。

――1曲目「恋は天使のチャイムから」は非常にアッパーでチャーミングな楽曲ですね。

田村 新レーベルからの1stシングルになるので、新しいファンの方でも分かりやすい、「パブリックイメージとしての田村ゆかりっぽい楽曲」という方向性ですね。この可愛らしい感じって、なんというのか……曲から新人臭が滲み出てますよね(笑)。

――新人アイドル歌手が歌うようなフレッシュさというか。

田村 大人が歌う曲ではないようにも思んですけど、1stシングルとしては相応しい雰囲気ですよね。15年ぐらい前に戻ったようで、逆に新鮮に聴いてもらえるかもしれません。

――ライブでも乗りやすい、改めての入門曲になりそうな一曲です。

田村 リズムは少し変わった楽曲ですけど、分かりやすく「ここ飛ぶところだよ」というポイントも多いですよね。特に歌い方に迷うこともなく、レコーディングもスムーズに進行しました。

――2曲目「Sweet Trap」はダンスミュージック風の楽曲ですが、4つ打ちのリズムにゆったりと田村さんの歌声が乗って、独特の雰囲気に仕上がっています。

田村 本来は乗りやすいはずの4つ打ちの曲ですけど、ライブでは小刻みおじさんが増えるだろうな、と予想しています(笑)。うちのお客さんは上モノの音でリズムを取ることもあれば、ドラムやキックなどのリズムセクションで乗ることもあって、基準がよく分からないんですよ。その意味ではどの音を取るか迷いがちな楽曲なので、無理にサイリウムを振ってもらわなくても大丈夫だと思います。

――今風に洗練されたトラックですが、EDMなどはよくお聴きになるのですか?

田村 いえ、私音楽はあんまり聴かないんです(笑)。ただ、今流行っているタイプの楽曲を多少参考にして発注した曲ではありますね。流行のタイプとは言っても、私は速すぎて歌詞が聞き取れないような曲を歌うのは苦手なんです。「恋は天使のチャイムから」も、最初はもっとテンポが速かったのですが、かなり速度を落としてもらっていて。その意味ではこの曲も、ちょうどよい密度感だったから選んだところがありますね。

――メロディや歌詞が取りやすいバランスを考えている。

田村 そうですね。ただ、ラジオで曲を流すと、聴いたファンの方がネットで歌詞を起こしてくれることがあるんです。そんな歌詞ないでしょ、という面白い聞き間違いが書かれていたりして、それを読むのはちょっと好きですね(笑)。今回の楽曲はどんなふうに聴いてくれるのかな、というのも実は楽しみだったりします。

――3曲目「Double Fascination」はタイトル曲と同様、王道色の強い可愛らしい楽曲です。歌い出しを含めて馴染み深い肌触りがあり、ライブでもいろいろな場所に置けそうですよね。

田村 これは随分前にもらっていたデモを引っ張り出して収録した楽曲ですね。コンペではもう少し毛色が違う楽曲を発注していたのですが、4曲全体のバランスで見るとマニアックになりすぎるので、ライブで分かりやすく乗れる元気な楽曲を増やす方向で考え直したんです。

――ラストの4曲目「横顔」は、田村さんが得意とするバラード曲の中でも、とりわけ感情が入ったブルージーな歌唱が印象的です。

田村 今回いちばん歌いやすい楽曲でした。得意かどうかは分かりませんが、元気な曲よりもミディアムやバラードのほうが気持ちが入りやすいというのは、一貫して変わらないところですね。

――古くからのファンの方なら特にハマりそうな気がします。

田村 昔から応援してくれている人は、ちょっと通ぶって「ゆかりんの真骨頂はバラードなのにな」と言ってくれる人が多いですもんね(笑)。今回のシングルを発表した時点で、「曲名からして『横顔』は絶対ヤバいやつだ!」と予想してる人たちも多かったんです。配信ではカップリング曲を買わない人もいるかもしれませんが、この曲は聴いてみてほしいですね。パブリックなゆかりんしか知らない人も引っかかってくれたらうれしいです。

――田村さんのキュートな魅力からディープな側面までがバランス良く詰まっており、あらためて入りやすい入門盤のようなシングルという印象です。

田村 そうですね。ライブで歌える曲数を増やすといっても、元気な曲ばかりだとお客さんも飽きてしまうでしょうから、落ち着いた曲も取り入れていって、こんなバランスになりました。まあ、ライブでバラードを歌うと寝るお客さんもいますけど(笑)。朝から物販に並んで眠いでしょうから、別にいいんですけどね。

――2月24、25、27日の3Daysライブ“田村ゆかり BIRTHDAY ♡ LIVE 2018 *Tricolore ♡ Plaisir*”を控えています。つい最近完成した、武蔵野の森総合スポーツプラザという新しい会場もポイントだと思います。

田村 わりと辺鄙な場所にある……と言ったら怒られそうですが、地方から来てくれるファンの方がちゃんとたどり着けるかどうか、ちょっと心配ですね。羽田や東京駅からだとめちゃくちゃ遠いですし、あの広い新宿駅で迷わずに京王線に乗れるのかな、という(笑)。

――27日はバースデイライブになりますが、サプライズ要素には期待していいのでしょうか?

田村 ちょっと分からないんですよね。スタッフさんが明け透けに目の前で打ち合わせをしていて、全然隠す気がないんですよ。「これは本当に何もないのかな?」と思っていたら、はっきり「何もないよ」と言われてしまって。確かに私、そういうのってあまりびっくりしませんから、最初からやめようということですかね。

――ライブに臨むファンの心持ちとしては微妙なところだと思いますが(笑)。

田村 「誕生日なのにプライベートで予定がなくてひとりで過ごすゆかりんが可哀想だから、僕たちが来てあげたよ!」みたいな、生暖かい気持ちで来てほしいです。特に何もありませんが、皆さんに「ゆかりんはひとりじゃないよ!」と集まっていただくことが、一番のバースデイプレゼントだと思います。

――最後に、2018年の活動の目標は?

田村 まわりの大人は働かせたがっていますが、ゆるやかに生きていきたいです。20年間活動してきた中で、今がいちばん忙しいんですよ。声優業と歌手活動を並行していると、どうしても隙間の時間が空かなくて、心の余裕がなくなったり逃げたくなったりしてしまって。もう20年もやったんだから、別にそこまで頑張らなくてもいいんじゃないかな……とも思う一方で、声優業とライブ、どちらもバランス良くやりたい欲張りなところがあるので、いただいたお仕事はなるべくお引き受けしたい気持ちもあります。難しいところではありますが、もう少しほどほどに、ゆるやかに生きていけたらいいですね。

Interview By 澄川龍一(リスアニ!) Text By 寺田龍太


●リリース情報
「恋は天使のチャイムから」
2月21日発売

【初回限定盤(CD+DVD)】

品番:CNRA-0002
価格:¥2,000+税

【通常盤(CD)】

品番:CNRA-0003
価格:¥1,400+税

<CD>
01. 恋は天使のチャイムから
02. Sweet Trap
03. Double Fascination
04. 横顔

<DVD>
01. 恋は天使のチャイムから Music Clip
02. Music Clip メイキング映像

●番組情報
ラジオ番組
「田村ゆかりの乙女心♡症候群(シンドローム)」
文化放送(JOQR)毎週木曜日 21:30~22:00
ラジオ福島(RFC) 毎週日曜日 22:30~23:00

●ライブ情報
“田村ゆかり BIRTHDAY ♡ LIVE 2018 *Tricolore ♡ Plaisir*”
2月24日(土)OPEN 17:00 / START 18:00
2月25日(日)OPEN 16:00 / START 17:00
2月27日(火)OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ
チケット:全席指定 ¥8,260(税込)

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