劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~ 花村紅緒役・早見沙織インタビュー

「かわいいなぁ」と思う場面なので引き立つ声を

――今作は原作に比べ、紅緒に焦点を当てた物語だと感じました。紅緒から見た少尉、紅緒から見た時代、という視点で物語が進んでいくような。

早見 そうですね。

――その意味では紅緒のセリフ量も……。

早見 多かったですね。台本もすごく分厚かったんですよ。それだけ会話劇なんだろうな、と思いました。原作を読んだときに感じた、メリハリのきいた展開や緩急みたいなものは、今回の劇場版の中でもとっても活かされています。自分でも、劇場版を見たときに「あ、原作を読んでいるときもこんな感じだった」みたいなテンポを感じたんです。尺の長さがあるので、入れられるシーンは限られていますけど、原作でなくてはならなかったシーンは盛り込まれているので。なんか、すごくおいしいものを食べたあとみたいな(笑)。

――濃縮されたような感覚でしょうか(笑)。あと、紅緒視点だと感じたのはモノローグの数もあって。

早見 たしかにモノローグは多かったですね。

――会話劇とは別の切り替えが要求される部分だったかと思いますが?

早見 そうですね。やっぱりモノローグとセリフでは違う見せ方をしたいというのはありました。しかも、今回はその切替のスピードが速いんですよね。セリフとモノローグが流れるようにつながっていたり、モノローグとモノローグの間にセリフがあったり。そこがうまくできたら、とは少し意識していました。でも単純に、掛け合う相手がいたのは大きかったですね。隣に人がいるセリフはその人に向かって言えばいいから。周りに人がいない状況でやっていたらもっと難しかったかな、と思います。

――紅緒らしさを感じたシーンについて教えてください。

早見 まずは酔っぱらいのシーンです(笑)。

――ごもっとも(笑)。

早見 あとは、「どうぞお切りください!」もそうですね。

――家宝の皿を割ってしまった蘭子をかばい、紅緒が伊集院伯爵に啖呵を切るという……。

早見 そういうところはすごく紅緒っぽいですよね。白装束のところもそうですけどとっても芯があって、こうと決めたらどんなものでも怖くない、みたいに思えるところが紅緒らしいと思います。

――ちなみに早見さんはお酒は?(笑)。

早見 あははっ(笑)。紅緒の役をやらせていただいてからよく聞かれるんですよ、「酒乱なんですか」といったことを(笑)。私は程よくです、程よく(笑)。

――では、あのシーンは紅緒に対するイメージの延長から想像して?

早見 酔っぱらいのシーンだけではないですが、自分の様々な体験や見たこと、といった人生でのストックは生かされています。

――ただ、紅緒のキャラクター性を表すワードとして原作の終盤まで登場し続ける部分なので、気合が入ったのではないですか?

早見 そうですね。やっぱり自分が読んでいても「ホントにかわいいなぁ」と思う場面だったので、そこを引き立たせられるような声を乗せられたら、とは思っていました。ぐでんぐでんに酔っ払っているんですけど、愛らしいと思えるのはやっぱり紅緒パワーだと思うので。絵や内容も相まって、あのシーンはすごくお気に入りですね。

――いよいよ前編が公開となりますが、早くも後編が待ち遠しいところでもあります。後編を含めての見どころを教えていただけますか?

早見 後編になると、働く紅緒が焦点になっていきます。女学生時代とは全然違いますし、ディレクションとしてもやっぱり社会人になった紅緒、女学生のままではない大人になってきた紅緒を少し意識しようという話になりました。私としても、「人って変わっていくんだ」というところで面白いと感じています。紅緒がさまざまに成長していく中で、それでも変わらない部分もきっと見えてくると思います。周りの人との関係性の中、激動の社会情勢の中で、紅緒がどう変わっていくのか、どう変わらないでいくのか、そこが後編の見どころのひとつでもあると思います。それから、皆さんが気になっているであろう部分(笑)。少尉とのやり取りもそうですし、(青江)冬星さんもすごく活躍します。鬼島(森吾)さんファンにも期待していただきたいですね。そこでもちょっと違う見え方も出てくると思います。

Photography By 山本哲也
Interview&Text by 清水耕司(セブンデイズウォー)
衣装協力/SOWA、HIDAKA


●作品情報
「劇場版 はいからさんが通る」

劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~
前編 2017年11月11日(土)

劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~
後編 2018年公開予定

【スタッフ】
原作:大和和紀「はいからさんが通る」(講談社KCDXデザート)
監督(前編)・脚本:古橋一浩
キャラクターデザイン:西位輝実
サブキャラクターデザイン・総作画監督:小池智史
背景デザイン・美術監督:秋山健太郎
色彩設計:辻田邦夫 ※辻は「1点しんにょう」が正式表記。
撮影監督:荻原猛夫(グラフィニカ)
音響監督:若林和弘
音楽:大島ミチル
前編主題歌:「夢の果てまで」歌:早見沙織
作詞・作曲:竹内まりや 編曲:増田武史)
アニメーション制作:日本アニメーション
製作:劇場版「はいからさんが通る」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画

【キャスト】
花村紅緒:早見沙織
伊集院 忍:宮野真守
青江冬星:櫻井孝宏
鬼島森吾:中井和哉
藤枝蘭丸:梶 裕貴
北小路 環:瀬戸麻沙美

●リリース情報
劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~ 主題歌
「夢の果てまで」
11月8日発売

【アーティスト盤(CD+DVD)】

価格:¥1,800+税
<DVD>
「夢の果てまで」MUSIC VIDEO

【アニメ盤(CD+DVD)】

価格:¥1,800+税
<DVD>
劇場版「はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~」の映像を使用したMV

【通常盤(CD)】

価格:¥1,200+税

<CD>
1. 夢の果てまで
作詞・作曲:竹内まりや 編曲:増田武史
2. SIDE SEAT TRAVEL
作詞・作曲:早見沙織 編曲:増田武史
3. 夢の果てまで(Instrumental)
4. SIDE SEAT TRAVEL(Instrumental)

(C)大和和紀・講談社/劇場版「はいからさんが通る」製作委員会

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