INTERVIEW
2017.03.08
2013年に秋葉原ディアステージからデビューしたアイドルユニット・妄想キャリブレーションが、TVアニメ『タイムボカン24』のEDテーマ「激ヤバ∞ボッカーン!!」を3月8日にリリースする。初のアニメ主題歌にどんな気持ちで臨んだのか話を伺った。
――リスアニ!的には初めましてということで、まずは、妄想キャリブレーションはどんなユニットなのかお聞かせください。
胡桃沢まひる 妄キャリはですね、コンセプトとしては「夢に向かって妄想する、恋しちゃいそうなアイドル」と言っているんですが、けっこうこれ名ばかりみたいなところがありまして(笑)。
まひる (笑)みんなの頑張りは認めるんだけどね。今は秋葉原の体育会系という新しい異名を得つつあります。
――どんな部分が体育会系なんでしょうか?
にぁ 精神的な面で。みんないろんなジャンルのオタクではあるんですけど、オタクには珍しい、引きこもりというよりかは自分からガツガツくらいついていくタイプの、アウトドア派のオタクです。
まひる 肉体的にもちゃんと体育会系な部分があって、ファンの皆さんとフットサルをするイベントをやったり。
まひる 「妄想大運動会」というアイドルグループさんを集めて運動会をやったりしています。
――皆さんフィジカルに自信のあるオタクという(笑)。
桜野羽咲 鍛えられてきました。アイドルやる前は本当に引きこもりオタクだったんだけど、アイドルをやらせてもらう中で、ここ2年くらいで「秋葉原の体育会系」と言えるぐらいフィジカルの強いオタクになりました。
――結成は秋葉原ディアステージのお店からスタートということで、どんな経緯だったんでしょうか?
まひる いちばん最初は秋葉原ディアステージという、でんぱ組.incさんを輩出した店舗の方で働く夢を持った女の子たち……の中のあまり夢を持たない部類の人たちで。
にぁ 失礼な!私は夢いっぱいで入ってきましたよ!
まひる (笑)。そうだよね、にぁちゃんは例外なんですが、他の子はアイドルまったく知らない子もいて、その中でオーディションを受けたり、スカウトされた子が集まって最初の妄想キャリブレーションという形になりました。
羽咲 私はアイドルじゃなくてアニソン・シンガーになりたくて秋葉原ディアステージに入ったんですよ。入店するときにもその話をしていたので、最初オーディションのときには断ったんです。そのあと夜中に電話来て、すでに妄想キャリブレーションってユニットはできていたんですが、そこに入らないかと。「2年後ぐらいになったらアニソン・デビューできるよ」って言われて入りました。
――じゃあ今回その口約束が叶ってアニメ・タイアップという運びになったわけですね(笑)。まさに念願のお話だったと思いますが、実際聞いたときはいかがでしたか?
一同 ……。
――逆に言葉が出て来ない(笑)。
にぁ (笑)。なんかうれしいって言葉で片づけていいのかわからない感情が私の中に生まれて、「うれしい!感動!どうなるんだろう……」っていういろんな感情がばーって溢れてきた結果、涙としてスーッと溢れてくるという……。
まひる 今回『タイムボカン24』ということで、いわゆる『ヤッターマン』シリーズ自体も小さい頃観ていたアニメだったので、まさかそれに自分が関わることになろうとは……。
――実際オンエアを観ていかがでした?
にぁ また涙(笑)。
羽咲 インタビューでお話するたびに涙が出そうになる。ファンの方が一緒に喜んでくださって、それもまたうれしかったです。
まひる みんなで一緒に17時半からのオンエアを見たりして、ツイッターとかで見たりするとファンの人も一緒に呟いてくださったりとか、そういうみんなで一緒に見る企画みたいな感じになっているのがすごくうれしいです。
――ファンの皆さんとも時間を合わせて観られるのはアニメならではですよね。
夢子 テレビ越しに自分たちの曲が流れて来てしかもアニメーションに合わせて動くっていうのが現実離れしていて夢心地でした。すごくうれしいです。
伊織 タイアップ自体、私と夢ちゃんが入ってから初めての経験だったので、しかもそれが土曜の夕方子供たちが観る時間のアニメになるって最初信じられなかったんですけど、流れているのを生で見たときは「自分すごい!」って思いました(笑)。
――そんな新曲「激ヤバ∞ボッカーン!!」は作曲ヒゲドライバーさんとDJ’TEKINA//SOMETHINGさんというアニソン的にお馴染みの方々ですが、最初に曲を聴いた感じはいかがでしたか?
羽咲 正式にタイアップをいただく前に仮歌の状態で聴いたんですけど、ヒゲドライバーさん節が効きまくっていて、歌詞も仮だったんですけど、私たちで歌詞を考えるとなったときにも前の歌詞が離れなくて。最初来たときはタイトルが「激ヤバベースぶんぶん丸」だったんですよ。そこから「激ヤバ」は離れなくて結局このままになりました。
にぁ ドラムンベースだからって「激ヤバベースぶんぶん丸」ってそんな答えある!?って(笑)。
夢子 インパクトありすぎでキャッチ―すぎるな。
――2番の歌詞を見ると「激ヤバベースぶんぶん丸」感かなり強いですね。
羽咲 ほぼほぼそのまま使わせていただいています。仮歌の歌詞は妄キャリを知ってから書いてくださって、「うちら最強キャリブレーション」ってところはヒゲドライバーさんが書いてくださったところでお気に入りです。ご本人の仮歌もめっちゃ熱かったです。
――これをさらに『タイムボカン24』と絡めて妄キャリが歌詞を書くということで、どんなふうに作っていったんでしょうか?
まひる 元々3悪とビマージョ様の歌を書くというお話があって、そこからみんなでバックボーンをすり合わせて、価値観を共有して、一人ひとりが歌詞を紙に書いて出すということをしました。
夢子 3人の性格ってどんな感じだろうって話し合っていくうちに、妄キャリと重なる部分がたくさんあって、カッコつけようとしてるけどドジしたり完璧じゃないとか、逆境に燃える部分がすごく妄想キャリと重なってて、アクダーマ三人衆になった気持ちで書くというよりは、共感して書きだしていった感じです。
にぁ 3人との出会いが今の妄キャリらしさを確認するきっかけになりました。
――韻を踏んだりとかスピード感だったりとか歌入れは難しかったんじゃないかと思いますがレコーディングはいかがでしたか?
伊織 にぁちゃんが輝いてた。
にぁ 私こういうの歌うのすっごい大好きで、リズムがビシビシってハマっていく感じがすごい気持ちいいんですよね。ちょっとラップっぽい感じをかっこよく言えた自分マジかっけえみたいな。個人的にはすごい楽しかったです。
――ディレクションで印象に残ってることはありましたか?
夢子 自由に歌わせてもらって、あんまり指示もなく自分の好きなようにと。今までは歌い方まで細かく指示があったりしたので、自由な感じで歌ったのが印象的でした。タイアップ曲なのに大丈夫かって思いながら。
まひる 「ボッカーン!!」選手権やったよね。「ボッカーン!!」をどう言うかということで、元気よく言ったり色っぽくいったり、いろいろな「ボッカーン!!」を収録して、
羽咲 囁く系とかアホみたいに。
まひる それで最終的に普通の「ボッカーン!!になるという(笑)。「お願い」もいろんなバージョン録らされたよね。結構遊ばれましたね。
――さらにMVは格闘ゲーム風ということで、どんな撮影だったんでしょう?
羽咲 過去の自分たちを倒して今が最強というのをイメージしたのを格闘ゲーム風にストーリー作りしてくださったみたいで、ひとりずつ超必殺技の撮影をしたのが大変でした。違和感なくアニメーションとつながるように同じ動きでカット数めちゃめちゃ撮ったりして、アクションあるメンバーは大変そうでしたね。
まひる 大好きです。『鉄拳』とか『ストリートファイター』とかいろいろやるメンバーもいるので、すごくうれしいですね。
――キャラもそれぞれかなり凝っていますよね。
羽咲 かなりピッタリはまってる。まひちゃんは、キックボクシングをやっているので蹴り蹴りみたいな感じだったり。
まひる 個人的には『鉄拳』で言うリリみたいな感じのイメージで、同じ金髪だしって勝手にひとりで思っていたんですけど(笑)、蹴りが決まると気持ちいいのでなりきってやれました。
夢子 伊織もはまっていたよね。銃とかカッコいい。
伊織 私すごいガンゲー大好きで、ずっと言っていたらやっぱり銃を持たせてもらいました。
にぁ 作ってくださっている方もオタクなのでネタがコアすぎて、私たちでもわからないようなネタが入っていたり、でもファンの方でわかる人はその部分もしっかり楽しんでくださっていて、いいですよね。
羽咲 「にぁちゃんってあのキャラじゃない?」みたいな考察が始まって。「このスクショが似てるよ」とか。「この背景がどことなく秋葉原のあそこに似てる」みたいな。細かく楽しんでいただけると思います。
――ライブではコール&レスポンスがすごそうですね。
にぁ ライブではまた違った。音源よりパンチのある歌い方になっていると思います。みんなのパワーがすごい。
夢子 ファンのみんなが応えてくれるからね。
にぁ ライブの「激ヤバ(∞ボッカーン!!)」はもっと激ヤバです!(次ページへ続く)
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