一年中くっすんと一緒! 楠田亜衣奈3rdアルバム『カレンダーのコイビト』リリース記念インタビュー!

くっすんこと楠田亜衣奈が3枚目にして初のコンセプトアルバムをリリースする。この1枚で楠田は、ファンの期待に応えながら自身の“好き”をさらけ出した。聴き終えた先には、泣き笑いを感じながら1年という月日を楠田と過ごしたような感覚に陥るだろう。楽曲を通じて楠田亜衣奈を知ることのできる今作について本人に聞く。

――カレンダーというテーマは楠田さんからのアイデアですか?

楠田亜衣奈 いえ、3rdを出すと決まったときに提案してもらったものでした。これまでのアルバムは、いろんな曲を集めてきたという形でしたけど、次はコンセプトアルバムがいいと私も考えていたんですね。しかも、カレンダーがテーマなら、月ごとに楽曲を作れば楽しいものになりそうと思えたので「それでいきましょう」と(笑)。

――各月のテーマについてはどのように決まっていきましたか?

楠田 カレンダーというテーマなら2月は(私の誕生日が2月1日なので、)バースデイデーの曲を作ってそこから始めたい、と思ったんですね。あと、3月は「卒業」がいいとか、8月は「宿題が終わらない」かな、といった感じで考えたものを打ち合わせでお伝えしました。

――9月が失恋、というのは意外な気がするんですがどこから?

楠田 9月については思いつかなくて、皆で考えたんです。で、「夏の終わりだよね」というところから、「ひと夏の恋が終わりました」「失恋」という流れですね。あと、7、8月ははっちゃけたいと思っていたので、このあたりで落ち着いた曲がほしいというバランスも見ました。

――一番苦労したのは何月ですか?

楠田 10月と11月は全然浮かばなかったです。でも、打ち合わせがちょうど10月頃で、CDデビュー1周年のお祝いをいただいてもいたんですね。それで「10月は“記念日”がいいんじゃないか」という話が出てきました。11月は食欲の秋というテーマが決まった後、1stアルバムのインタビューで答えた話を思い出したんですね。「次にどんな曲を作りたいか」と聞かれて、料理を作る曲と答えていたんですよ。そこから今回の、ロールキャベツを作る曲が生まれました。

――どうして料理をする曲が作りたかったんですか?

楠田 それは『キテレツ大百科』の「お料理行進曲」ですね(笑)。可愛くてすごく好きだったんです。遊び心がある曲って好きですし、「そういう曲があったらライブでのバリエーションも広がって楽しいんだろうな」って思ったので、ずっと言ってはいたんですよ。なぜロールキャベツかというと、得意料理を聞かれときにそう答えるようにしていたので(笑)。

――「していた」?

楠田 いや、作れるんですけど、得意ってほどではないんですよ。でも、ロールキャベツって可愛いじゃないですか。美味しいし。

――テーマを決めた後、作詞曲陣への発注はかなり細かいものでしたか?

楠田 細かいものもありましたけど、ざっくりテーマだけ伝えて、ということもありました。「ロールロールロール!」は全てお願いしましたね。こだま(さおり)さんには「どういうレシピなんですか」と聞かれたんですけど、「普通に玉ねぎ切って肉をこねてキャベツに包んで鍋に敷き詰めて煮込むだけです」って(笑)。あと、「私の家ではコンソメ味です」とは伝えましたけど。なので、こだまさんに膨らませていただき、感謝しています。

――「JUMP UP」は聴いていても本当に楽しくなるようなキュートさがありますがこちらは?

楠田 「JUMP UP」は、月のテーマとかではなく、「こういう曲を歌いたいんです」っていう形で、曲のサンプルをお渡ししてお願いしたんです。子どもの頃に好きだったアイドルみたいな楽曲を歌いたくて。もうぴったり、「こういうのを待っていたんですよ」って曲になりましたし、可愛く歌おうと思いました。

――曲をお願いして驚きがあった曲はありましたか?

楠田 1月ですね。「やっぱりお正月ですかねー」みたいな話をしていたところに、まったく予想していなかった曲が来ましたね。

――「お正月」というか「新年」という意味で、新しいことへの挑戦を感じさせる曲ですね。

楠田 そうですね。アルバム全体のバランスも良くなって、うまく切り替えができる感じでよかったです。

――詞で一番意外だったのは?

楠田 6月かな。「レイニーマーメイド」って(言葉は)なかなか思いつかないですよね。テーマは「雨」で、私のイメージでは「レイニー ブルー」だったんですね。で、そういうお話をさせていただいたんですけど、雨がマーメイドにつながるとは思いませんでした。タイトルを見たときに「すごいな」って思いましたし、曲もすごく気に入っています。

――詞というところでは、今回楠田さんが2曲作詞されました。

楠田 アルバムを出すと決まったとき、「今回は何曲か作詞をしたいです」という話は伝えていました。その中で、3月に関しては“卒業”をテーマにこういう歌詞が書きたいという思いがあったんです。それから、せっかくなら10月の「記念日」も自分で作詞したいと思って、手を挙げました。

――今回作詞した中で感じた苦労というと何が思い浮かびますか?

楠田 やっぱり、「こういう詞にしたいんだけど曲に合わせるとハマりが悪いし……」といったところですね。文字数とか。実は「Anniversary」は2日くらいでできたんですけど、「spring heart」は3週間くらいかかったんですね。それは、書きたいことが多くてうまくまとまらなかったり、最終的に何を伝えたいのかが決まらなかったり、というのが理由でした。特に2(番の)A(メロ)はすごく迷ってしまって、全然できなかったです。ただ、「Anniversary」も「spring heart」もいい歌詞が書けたとは自分でも思っています。それに、自分が今思っていることを言葉にまとめる機会ってなかなかないので、いい機会をいただけたとは思っています。

――いい歌詞が書けたと仰いましたが、「会心のフレーズ」みたいなところはありますか?

楠田 会心ですか? 全部です、全部(笑)。でも、「spring heart」はDメロかな。“ねえあなたは今 笑っていますか? ひとりで泣いてた あの日のあなたは もういないよねきっと”はよくできたんじゃないかと思います。1番、2番と書き進めていったんですけど、このDメロは2番ができる前には書きあげていました。手紙みたいにしたいと考えていて、そういう要素が詰め込められたので気に入っています。メロディとうまくマッチしましたし。あとタイトルですね。歌詞を書いている途中にメロディを鼻歌で歌っていたら、ふと出てきたのが「spring heart」でした。桜の花びらってハートっぽいですよね。それと「春の心」を掛けてみました。だから、わりと「降りてきた」感じでしたね。

――「Anniversary」では?

楠田 一番気に入っているのは“窓をあけて晴れた空みえるでしょ”です。これも曲を聴きながら口ずさんでいたら出てきました。ここが出てきたおかげで「この日」が決められたんですね。今日は記念日ということでデートの約束をしていて、秋晴れで天気が良くて、ルンルンで会社に行って、ルンルンで待ち合わせに行って……ってイメージが浮かんできたんです。この1行が出てこなかったら、「Anniversary」ももっと時間かかってたかもしれないですね。

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