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2017.01.05

「みんなにとってのオンリーワンの存在になれるように」。かなでももこ、デビュー3周年の記念日ワンマンで誓った言葉

「みんなにとってのオンリーワンの存在になれるように」。かなでももこ、デビュー3周年の記念日ワンマンで誓った言葉

3年前の12月11日、かなでももこは、アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の4thエンディングテーマに起用された『赤いメモリーズをあなたに』をシングル発売し、キングレコードよりメジャーデビューを飾った。その日をきっかけに、「七色の楽曲を集めた」ミニアルバム『KANADE』のリリース、「かなでももこROCKPROJECT」を立ち上げ、様々なアーティストたちとロックな5楽曲を制作。今年は、アプリゲーム『NOeSIS』とコラボレートし、テーマ曲の担当のみならず作品に声優としても出演した。

3年間の日々の中、いろんな歩みを続けてきた。だからこそ彼女は、デビュー3周年の日に当たる12月11日に渋谷CLUB camelotで行ったワンマンライブ「かなでももこ 3rd Anniversary Live2016 」を通し、これまでに形にしてきた全ての楽曲をライブで披露。みずからファンたちと一緒に3年間の日々を振り返るステージを行った。

「鮮やかに響け、終わらない明日に!!」、3周年を祝う記念日のステージは、かなでももこの力強い意志を歌に込めた『Ocean of Lights』から幕を開けた。オレンジのサイリウム咲き揺れる場内へ向け、彼女は最初からフルパワーで歌いかけてゆく。勢いを抱いたまま演奏は、ライブで一番歌い続けてきた『Can you save my heart?』へ。漲るパワーを放熱せんとばかりにダイナミックなステージングを展開。パワフルな歌声は、触れた人たちの感情を熱く昂らせていた。「私には歌がある!心から歌いたい!!」、ハイトーンヴォイスを魅力に場内へ重厚な『福音~GOSPEL~』を突き付け、かなでももこは会場を一気に熱狂の黒いミサの場のように塗り変えていった。

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「会いたかったよぉ!!、今日はかなでの楽曲をすべてお届けしますよ!!。悔いの残らぬように1曲1曲楽しんでいきたいと思います」

次のブロックでは展開の多いロックな交響曲を次々と披露。紫の衣装をまとい歌ったのが、シンフォニックでハード&プログレッシブな『嘘のない私で』。場内に響く「AURORA×2」の合唱。強い意志を背負い突き進むよう、勇壮な歌声が魂を震わせてゆく。切なさ抱いた歌声を重厚な音に重ねながら、かなでももこは『OSeINS』を歌いかけた。感情のままに揺れる歌声が、なんて胸を揺さぶったことか。気持ちを滾らせろとばかりに、激しく躍動した『Sing in the Dark』を突き付け、彼女は観客たちを黒い熱狂の中へ導いていった。何時しか場内には、真紅のサイリウムの光が大きく揺れていた。

次のブロックでは、かなでももこの持つ多彩な音楽的表情を次々と提示。ライブでは初披露、『光と闇のドッペル』は悲愴さを抱いた悲しい音色と和要素を重ね合わせたバラード曲。深遠な世界へ引き込むように響く彼女の歌声。闇へ導きながらも光も忍ばせたその歌声へ、なんて心地好く酔いしれたことか。不思議の森を彷徨うようにアコギの旋律が導いたのは、まどろみ覚える桃源郷への道筋。ノスタルジー抱かせる牧歌的な旋律の上で、黄色いベールをかぶったかなでももこが優しく『fragment』を歌いあげていた。

曲が進むごとに景色を変えてゆく音の旅。太古の眠りから目覚めたような感覚だ。美しく青い海原と砂浜が目の前へ広がってゆく、何時しかたおやかな『花香鮮夢』を調べを耳にしながら、そこへたたずんでいた。優しさ誘う音色に酔いしれまどろむ意識をつんざくように、『胎動』が力強く黒い躍動の音色を響かせた。徐々に熱をあげてゆく歌声と演奏。ゆっくりと沸き上がってゆく衝動。そして…。

場内に灯された赤いサイリウムの光。哀愁を抱きながらも空へ羽ばたくように『流れ月』を歌唱。台の上に立ち、騒ぐ観客たちの想いをすべて抱きしめるように歌う彼女の姿の、なんて凛々しくも母性に満ちた姿だったことか。

続いて披露したのが、新曲の『巡想架』。この楽曲がどんな意味を持つのかは、年明け頃にわかるそうだ。楽曲を制作したのが摩天楼オペラの彩雨。「甘い接吻を」と歌う楽曲は、感覚をトリップさせるマジカルな要素と和テイストを加味したドラマチックなバラード曲。美しくも幻惑な音色に包まれながら、かなでももこは歌声をはべらせていた。また彼女、新しい表現の扉を開いたようだ。

「一緒に築きあげてきた3周年の絆を、見せつけましょう、やれるか、豚ども!!」。後半は熱狂を描く多彩な要素を提示。着ぐるみライオンダンサーのオンちゃんをゲストに迎え、振り付け混じりに届けたのが『魂WAVE』。かなでももこ流アイドルソングのように、触れた瞬間からドキドキとワクワクが身体の奥から次々と沸き上がってゆく。キュートなパーティチューンも彼女に似合う表情だ。

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疾走する演奏の上で激しいギターサウンドが炸裂。『Damask Rose』が連れ出したのは、荒ぶる音の中、勇壮な気持ちで共に感情を交わしあう高揚。熱狂をさらに増幅させようと、かなでももこはシンフォニック&ラウドな『Good Morning Dictator』を叩きつけた。高ぶる感情と音をぶつけては、熱した声を発する観客たちと気迫のバトルを繰り広げてゆく。互いが気持ちを開放しぶつけあう、これぞライブならではの醍醐味と臨場感だ。

ふたたび、ライオンのオンちゃんがタオルを持って登場。熱狂のブロックを締め括ったのが、太陽の日射しを全身に浴び、思いきりはしゃぐ想いに気持ちを染め上げてゆく『Dream on Dreamer』だ。身体をウキウキ弾ませる歌に合わせ、彼女の歌に「夢を乗せ」ながら、誰もがタオルを振りまわし無邪気に騒いでいた。
「ここで大切なデビュー曲を歌わせていただきたいと思います」。その言葉に続き、かなでももこのシンガーとしての始まりを。何よりも彼女の歩みを支え続けてきた美しくも壮麗な『赤いメモリーズをあなたに』を抑揚した感情混じりに熱唱。会場を染め上げた真っ赤なサイリウムの光。赤く染まった海原へ想いを染み渡らせるように歌声をはべらせてゆく。これからもこの歌は、かなでももこの音楽人生(メモリー)を支え、何より「未来への道標」となり、光を灯し続けていくのは間違いない。

最後にかなでももこは、この先の自分の未来を照らすように『未来への前奏曲』を届けてくれた。「いつかこの声が 誰かの道 照らせるように」。今宵は、4年目へ向けた新しい一歩を踏み出す日。彼女は最後に『未来の前奏曲』を歌い、ともに歩み続けようと歌を通し誓いを交わしあっていた。

アンコールで姿を現したかなでももこに向け、たくさんのクラッカーが「おめでとう!!」の声とともに鳴らされた。思わず涙ぐむ彼女。

「自分の歩んできた3年間の道のりや葛藤を歌詞に込めた歌です」と言葉を述べたあとに、初作詞をした『流れ月』を今度はアコギを携え弾き語りで披露してくれた。

「みんなにとってのオンリーワンの存在になれるようにこれからもがんばります」。彼女は最後に顔をくしゃくしゃにしながら、そう叫んでいた。

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この日を境に活動4年目へ踏み出したかなでももこ。来年も新しい展開が控えているように、時期が来たらいろいろ報告しよう。

TEXT:長澤智典

<セットリスト>
『Ocean of Lights』
『Can you save my heart?』
『福音~GOSPEL~』
MC
『嘘のない私で』
『OSeINS』
『Sing in the Dark』
MC
『光と闇のドッペル』
『fragment』
『花香鮮夢』
『胎動』
『流れ月』
MC
『巡想架』
MC
『魂WAVE』
『Damask Rose』
『Good Morning Dictator』
『Dream on Dreamer』
MC
『赤いメモリーズをあなたに』
『未来への前奏曲』
-ENCORE-
『流れ月』(弾き語り)
『キンスパメドレー』

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