INTERVIEW
2016.09.25
ボーダー柄の服のコンビが、サイコロ片手に“ノー・ボーダー”の精神でナイスな音楽を聴き歩く――。
「ボーダーズの“音の場”season2」第7回は、上野駅からお届けします。久しぶりに快晴のもとでのロケとなった今回、ふたりは東京でも有数の大公園「上野恩賜公園」へと散策に出かけました。一日で全体を踏破するのは困難なほど広く、多くの名所があるこの場所で、ボーダーズはどんな選曲をするのでしょうか？
――というわけで、今回のボーダーズは上野に来ております。要素としてかなりいろいろある街ですね。
北川勝利 ……。
藤村鼓乃美 あっ、思い出してる（笑）。
――えっ、今日ついさっきの出来事を!?
藤村 実は私もどこ行ったかはよく覚えてないけど、楽しかったのは覚えてます（笑）。
――藤村さんも覚えてないの!?
北川 そこをアテにしてたのに（笑）。
藤村 大丈夫です、話しながら思い出しますから（笑）。
北川 いや、考えてみれば上野駅から外に出ることってそんなになかったなーって。出口もいっぱいあるし。
――今回はいわゆるアメ横側ではなく、上野公園側を巡ってきましたね。公園だけでも結構広かったですね。
藤村 ほんとに広かった。何もなくてただひたすら広い通りとかありましたね。噴水広場みたいなとこ。
北川 実は広さをあんまり把握してなくて、「動物園がある公園でしょ？」ぐらいの感覚だったんだけど、入ってすぐに美術館があったりして、しかも見たことある彫刻がいっぱいあって。
藤村 ロダンの「地獄の門」っていう彫刻にどう見ても犬に見えるやつがいて「犬がいる！」「いや、人です」みたいなやりとりを5分ぐらいやってて（笑）。
北川 それで美術館を抜けて動物園に行ったら正門が工事中で写真撮れなくて。裏口みたいな場所で撮影はしてきたけど。
藤村 あと大きいクジラも見た！科学博物館でしたっけ？
――有名なシロナガスクジラの像ですね。
北川 「ほんとにこんなにデカいの!?」って思った。そして「目はこんなにちっちゃくて大丈夫？」って（笑）。
藤村 でも綺麗な目をしてましたよ（笑）。
北川 クジラを見て、動物園の前を通り過ぎ、そのあと休憩だっけ？
藤村 そう、でっかいスタバ行きました。すごい横に広くて。
――あのスタバすごいですよね。サービスエリアみたいな形で。
藤村 その次が大仏の顔でした。
――上野大仏ですね。
北川 「上野大仏」っていう看板があって、階段を登って行ったんだけどそれらしいものは無くて、振り向いたら顔だけがドーンって置いてあるっていう。（上野大仏は1923年の関東大震災で大破してしまい、現在は顔だけが奉られています）
――結構衝撃的な光景でしたね。しかしこの時点で随分歩きましたね。
北川 歩いても歩いてもひたすら公園が広かったね。
藤村 そのあとは鳥居……京都の千本鳥居（伏見稲荷）の小規模版みたいな場所があって、写真撮りましたね。
――そして西郷さんの像の前で撮影し、次が不忍池ですか。
北川 そういえばさっきも話してたけど、西郷さんの像って昔はあの位置じゃなかったよね。
――移設というか、広場自体が新しくなってましたね。
北川 西郷さん見て思い出したんだけど、僕の90年代の上野公園の思い出といえば、いけない外国人の方々がいけないテレホンカードを売ってるイメージがあって（笑）。
――ありましたねー！めっちゃ懐かしい！
藤村 この話で一番盛り上がるのってどうなんですか（笑）。
北川 みんな束にしたテレホンカードを持って「バラララッ」ってやってて。
藤村 このモノマネ公園を歩いてるときからずっとやってるんですよ（笑）。
北川 「上野公園といえば花見じゃないですか」って言われるんだけど、僕にとっては上野といえば外国人テレカのイメージで。さすがにもういなかったけど。
――そりゃいないですよ、いちゃマズい（笑）。
北川 もうテレカは必要とされてないのか……。
――藤村さんは上野の思い出とかってありますか？
藤村 どこでやってたかは忘れちゃったんですけど、「マチュピチュ展」を見に来ました。
北川 マチュピチュって遺跡でしょ？何が展示されてたの？
藤村 主に映像とかでした。「マチュピチュ行きたいなぁ」って思いながら見てて。
――今も昔も上野公園は美術館とかでの展示会が多いですよね。細かくジャンル分けされてて。
藤村 結構遊べますよね。
――太古の遺跡の財宝を使って。
藤村 確実にバチ当たりますね（笑）。
――おふたりともいっぱい上野の思い出持ってるじゃないですか。
北川 その次が不忍池か。蓮が凄かった。
藤村 水面が見えないぐらい蓮の葉が茂ってて。
――真っ盛りって感じでしたね。季節というかタイミングによってはあれが一斉に枯れて、めっちゃ気持ち悪いことになってますよ。
藤村 なんでマイナスの情報を追加するんですか（笑）。
北川 池の真ん中にある弁天堂にも行ったな。
藤村 琵琶と琴のとこですね。琵琶にちゃんと弦が張ってありました。
――弁天は芸事の神様でもありますね。あそこはロケーションからして印象的でしたね。
北川 そこから池を突っ切って上野の野外音楽堂に。ここはだいぶ昔にライブをやったことがあって、せっかくだから見に行ったんですけど案の定門が閉まってた（笑）。なので看板の前で記念撮影して帰ってきました。ちょうど今ぐらいの季節のライブで、野外なんだけど半透明の屋根があって、風は通るけど日光はギラギラこない感じで気持ちいいんですよ。
――ちらっと覗いたらステージの前に水が張ってありましたね。
北川 そうそう、ステージと客席の間に堀みたいなのがあって。そういうデザインなのか観客が上がってこられない対策なのかわからない仕掛けがあったのを覚えてます（笑）。
――今回ほんとにすごいですね。内容たっぷりじゃないですか。
藤村 普通に観光してきましたね。
――ではそんなたっぷりな内容の中で選曲を聴いていきましょうか。
藤村 私ちょっと選曲に困りまして……。なぜかというとアメ横に行くだろうなって思って準備してたもので。
――すみませんでした。アメ横も上野のスポットではあるんですが、ちょっと事情がありまして……。
藤村 なのでさっき急遽選曲してきました。科学博物館で見た「海のハンター展」のポスターにシャチが写ってたじゃないですか。私、シャチが大好きなんですよ。それであのポスターを見て思いついたんですが、「フリー・ウィリー」っていうシャチの映画の主題歌です。
★藤村’s Select
マイケル・ジャクソン「Will You Be There」
――お、ということはマイケルの「Will You Be There」ですね。
藤村 そうですそうです！ご存じですか!?北川さんは動物には興味ないだろうなと思って（笑）。この映画知らないですよね？
北川 ……題名は聞いたことはあるような。
藤村 シャチとか好きですか？
北川 好きか嫌いかを考えるほどよく知らない（笑）。シャチが主役の映画なの？
藤村 シャチと少年の話です。少年が水族館のシャチを逃がすっていう話で。
――ざっくりした説明ですね（笑）。でもこれは90年代のヒット作ですよね、続編も作られましたし。
藤村 そうだと思うんですけど、周りに知ってる人があんまりいなくて。
――マイケルはお好きなんですか？
藤村 しっかり聴き込むってほどじゃないなんですけど、映画の影響でこの曲は何回も聴いてます。小さい頃に繰り返し見てました。サントラも全部良くて、ずっと聴いてるんです。
北川 シャチの映画のサントラって言われても「デーデン デーデン」しか思い浮かばない。
藤村 ちょっと！違うやつでしょ！（笑）。
――それシャチじゃないです、サメの映画です（笑）。シャチを逃がす映画でその曲流れちゃダメですよ。少年食われてますよ。
北川 逃がしたはずが後ろから……！（笑）。
藤村 逃がしてあげたのにー（笑）。
――藤村さんは動物お好きなんですね。
藤村 好きです。でもなんであのハンター展のポスターにマンボウとかペンギンがいたのか気になってて。
――マンボウとかペンギンはむしろ捕食される側ですよね。北川さんはそういった海の生物、動物は……。
北川 あんまり興味ないけど、クジラならさっき持ち上げてきたからね。
――完全に観光ですね（笑）。そんな藤村さんの選曲があり、北川さんの方は……もう口頭でいいですか？
藤村 もうそこまで（笑）
――だってもう渡されたファイル名から不穏な空気が出てるんですもん（笑）。じゃあどの曲にします？
北川 じゃあ3曲目を（笑）。
★北川’s Select
ワルキューレ「風は予告なく吹く」
――いい曲なのは分かってますよ。重々分かってるんですよ。
北川 えーっと『マクロスΔ』の曲で、8月に発売になった主題歌シングルのカップリングです。
藤村 私、この並んでる曲名、見覚えあるのばっかりです（笑）。
北川 実は藤村にはちょいちょい仮歌の依頼とかしてるからね（笑）。
――一応聞いておきますけど……上野にまつわる要素としては……？
北川 ……ないですね。
――そうですよね。分かってはいましたよ（笑）。
北川 毎回宣伝できてありがたいです（笑）。
――やけに積極的なのはそれが理由ですか（笑）。今の下車駅の埋まり具合はどれぐらいだ……？全体の4分の1ぐらいか。
北川 残りの駅も全部宣伝できるかな……（笑）。
藤村 一回ぐらいは普通に選曲しましょうよ！
――目標30回ですからね。しかも無策の駅がいくつもあるっていう。西日暮里とかどうしましょう……。どさくさに紛れて何駅かひとまとめにしちゃいましょうか。
藤村 そんな力技ありなんですか（笑）。
――もしもの時の最終手段ということで（笑）。じゃあサイコロ振ってもらいましょうか。
藤村 じゃあいきますよ。
――えー、出目は「22」なので、次の駅は「新橋」ですね。また飯屋と飲み屋が多い駅になりましたね。どうなるんでしょう……。
北川 どうしよう、またあんまり馴染みがない……。
藤村 新橋……何があるかな……。
――こりゃ早くも最終手段かなぁ（笑）。
（次回、新橋篇へつづく！）
PHOTOGRAPHY BY 山本哲也
INTERVIEW & TEXT BY 市川太一（クリエンタ）
●今回のSelect Song
★藤村’s Select
マイケル・ジャクソン「Will You Be There」
★北川’s Select
ワルキューレ「風は予告なく吹く」
（ワルキューレ／2ndアルバム「Walküre Trap!」クロスフェード動画）
2ndシングル
「絶対零度θノヴァティック/破滅の純情」
発売中
品番：VTCL-35236
価格：￥1,400＋税
＜CD＞
1.絶対零度θノヴァティック（TVアニメ『マクロスΔ』新OPテーマ）
作詞：図司純子<Eidy>、河嶋晃一<Eidy>、作曲：図司純子<Eidy>、河嶋晃一<Eidy>、Mitsunori Ikeda 編曲：Mitsunori Ikeda ストリングス編曲：倉内達矢
2.破滅の純情（TVアニメ『マクロスΔ』新EDテーマ）
作詞：西 直紀 作曲・編曲：コモリタミノル
3.風は予告なく吹く
作詞：坂本真綾 作曲・編曲：北川勝利
4.GIRAFFE BLUES～Freyja Solo～
作詞：菜穂 作曲・編曲：h-wonder ストリングス編曲：加藤裕介
5.GIRAFFE BLUES～Mikumo Solo～
作詞：菜穂 作曲・編曲：h-wonder ストリングス編曲：加藤裕介
他、各曲instrumental含む、全9曲入り
ワルキューレ 2ndアルバム
『Walküre Trap!』
9月28日発売
【初回限定盤（CD＋DVD）】
品番：VTZL-115
価格：￥3,500＋税
【通常盤（CD）】
品番：VTCL-60436
価格：￥2,900＋税
＜収録曲＞
01. Absolute 5
作詞：喜介 作曲・編曲：渡辺拓也
02. 絶対零度 θ ノヴァティック （新オープニングテーマ）
作詞：図司純子<Eidy>・ 河嶋晃一<Eidy> 作曲：図司純子<Eidy>・河嶋晃一<Eidy>・Mitsunori Ikeda 編曲：Mitsunori Ikeda ストリングス編曲：倉内達矢
03. おにゃの子☆girl
作詞：かせきさいだぁ 作曲・編曲：TeddyLoid
04. LOVE! THUNDER GLOW (スペシャルエンディングテーマ)
作詞：サエキけんぞう 作曲：SiZK・Stephen McNair 編曲：SiZK
05. Silent Hacker
作詞・作曲・編曲：鈴木さえ子・TOMISIRO
06. 破滅の純情〜Mikumo Solo〜（新EDテーマ・別バージョン）
作詞：西 直紀 作曲・編曲：コモリタミノル
07. Hear The Universe
作詞：岩里祐穂 作曲・編曲：Rasmus Faber ストリングス編曲：Martin Landstörm
08. 涙目爆発音
作詞・作曲：堂島孝平 編曲：北川勝利
09. ワルキューレのバースデイソング
作詞・作曲：Happy Field 編曲：窪田ミナ
10. God Bless You(スペシャルエンディングテーマ)
作詞・作曲・編曲：北川勝利
11. 風は予告なく吹く〜Freyja Solo〜(スペシャルエンディングテーマ)
作詞：坂本真綾 作曲・編曲：北川勝利
<ボーナストラック>
12．愛・おぼえていますか
作詞：安井かずみ 作曲：加藤和彦 編曲：コモリタミノル
●リスアニ！Vol.26.1
発売中
表紙・巻頭特集『マクロスΔ』！「ワルキューレ」全曲レビューページにて、北川さんのコメントも掲載中！
詳細はこちら！
(C)2015 ビックウエスト／マクロスデルタ製作委員会
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