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INTERVIEW

2016.03.23

【最終回】うたパス×リスアニ!「アニソン・コンピレーションch」第15回【“リスアニ!編集部”Selection オシャレに聴きたい“室内アニメ音楽” from FlyingDog】

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定額制音楽配信サービス「うたパス」とアニメ音楽雑誌「リスアニ!」による特別チャンネル企画。約1年間にわたって続いてきた本企画も、今回でいよいよ最終回となりました! これまでに紹介してきた楽曲は実に約500曲!! アップテンポで元気の出るアニメ主題歌を中心に、様々なアーティストやゲストと一緒にプレイリストを作成してきましたが、ラストとなる今回は、休日の昼下がりにうっとり聞きふけりたくなるような、オシャレ&大人なアニメソングを大特集します! 楽曲はアニメ音楽界においてオシャレの代名詞とも言えるフライングドッグの音源よりチョイス。菅野よう子、梶浦由記、新居昭乃、坂本真綾……綿々と紡がれてきた1990年代末〜2000年代の楽曲を中心に、上質なバラード&ミドルバラードの系譜をぜひお聴きください!

“リスアニ!編集部”Selection オシャレに聴きたい“室内アニメ音楽” from FlyingDogはこちら 

 

オシャレ音楽の伝道師=フライングドッグ

2016年現在、深夜アニメビジネスが中心軸にあるアニメ界において、主題歌はよりキャッチーに、よりエンターテインメント性を高める方向に進化し続けているが、少し立ち止まって耳を澄ませてみると、ここには実験的な楽曲や、クラシックやジャズといった古典音楽からの温故知新を感じさせるような楽曲も、まだまだたくさん流れている。

こうした“大人な雰囲気”を作り出すアニメ音楽は、“オシャレ”とか“音楽的”といった言葉がついてくることによって、聴き手にある種のインテリジェンスを与えてくれる。つまりは「音楽を深く掘り下げている」という充実感を、我々に味わわさせてくれるのだ。

さて、そんなオシャレなアニメ音楽の代名詞的なメーカーとして、今回はフライングドッグの音源に焦点を当ててみた。

テーマは、「休日の昼下がりに聴きたい室内アニメ音楽」。

感覚的にはCD店などでよく見かける“Caféコンピ”のようなものだと思っていただいてOKだ。喫茶店で文庫でも片手に聴きたい音楽。自宅リビングのソファでゆったりと……あるいはダイニングで手の込んだ料理を鍋にかけながら聴くのもいい。

こうしたシチュエーションには、ミドル・テンポのジャズやボサノバ、ワールド・ミュージックなどが定番だったりするのだが、フライングドッグといえば現体制以前からこの手のジャンルを大得意としてきたメーカー。なるほど掘れば掘るほど素敵な楽曲が溢れ出てきた。

というわけで、今回のチャンネルでは、アニメ主題歌としてはめずらしい部類の音楽ジャンルを意識しながら選曲させてもらっている。

菅野よう子やOKINO, SHUNTAROの幻想的なテクノ、オリジナルの“梶浦語”が用いられたプリミティブ漂う梶浦由記のワールド・ミュージック、そして幻想系アニメ音楽の始祖、新居昭乃。どれも1990年代末〜2000年代初期の日本の音楽シーンの潮流をにおわせながら、アニメという空間に即したかたちで独自のスタイルを確立した楽曲ばかりである。

さらにROUND TABLE featuring Ninoの北川勝利からは、渋谷系ポップ・ミュージックの進化は2000年代中期よりJポップ・シーンを離れ、アニメ界にあったのではないかと思わせる正統感が漂う。この血は坂本真綾や中島愛らにも受け継がれつつ、ごく最近でもRhodanthe*が中塚 武のアルバム『GIRLS & BOYS』(2006年)より「Your Voice」をカバーするなど、アニソンと渋谷系の親和性の高さが証明され続けている。

スウェーデンのプロデューサー、ラスマス・フェイバーの参戦も特別な出来事だった。ハウス・ニュージャズの世界的アーティストである彼が日本のアニメを愛し、菅野よう子、坂本真綾、中島愛らとコラボレーションして生み出していった音楽は、フライングドッグがこの業界に起こした革命だろう。

世界的な潮流になりつつあったEDMを2013年からいち早く導入したTridentなど、本チャンネルではアニメ界における先進的な音楽性をたっぷりと味わってもらえるはずだ。

最終回にして少々理屈っぽい内容になってしまったが、今回のチャンネルでは、いかにアニメの音楽がボーダーレスであり、多様性に満ち満ちていることを改めて主張したいと思う。これまでアニメ界が歩んできた豊かな音楽性や、これから起こるであろう未来の革新に想像を巡らせつつ、贅沢なひと時を過ごしてほしい。

 

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Text By 西原史顕

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