INTERVIEW
2015.02.03
――それでは「オオカミハート」の話なのですが、まずどんな着想から楽曲制作はスタートしたのでしょうか?
小島 僕が一番心掛けたのは、アニメのEDとなるとアニメのラストのシーンのバックでイントロが掛かってそこからEDにいく、もしかしたら最終回なんかは「オオカミハート」がフルで流れたままアニメが進むかもしれないし。だから気に掛けたのはイントロを、最後に掛かっても違和感のない、だけどORESAMA感はある、その辺りを上手く落とし込めたらなというのを気にしてイントロは作って。あとはサビのキャッチーさというか、ポップでメロディアスなものというのを一番心掛けて作りました。歌詞はぽんちゃんが原作を読んでいたので。
ぽん 私が箇条書きでこれこれこういう感じで、というのを送って、小島は読まずに曲を書いて。歌詞はちゃんと原作からインスピレーションを受けて、雰囲気を汲んだものを書きました。
――ワンコーラス目の歌詞は特に第一話見たままの印象がスッと入って来るように感じました。まさに第一話はイントロが流れたままEDに入りましたね。
小島 入りましたね。鳥肌立ちましたね。してやったりって言っていいのかわからないですけど、狙い通りで。
――原作を読まれた感想はいかがでしたか?
ぽん 女の子の理想というか妄想が全部ギュッと詰まってるなと思いました。佐田君が優しいだけじゃなくて、ちょっと冷たいけどでも優しくて、めっちゃイケメンで、私の事しか見てなくて、みたいなのがなんかもう、「フンッ」(荒い鼻息のような音)ってなりました(笑)。もう理想郷のようなお話だなと思いましたね。なので歌詞もキラキラした面だけをギュッと詰め込んで歌ったり作ったりすることを心掛けています。今のちょっと刺激が足りないような女の子にとって、佐田君は本当に理想的な男性なんだと思います。ちょっとSっ気があるけど優しくて、しかも超イケメンで。
小島 でも後半の展開にいくにつれてちょっと弱い部分が出て来てますけど、そこはどうなんですか。
ぽん あ~あれでしょ、エリカちゃんに会って、自分の知らない気持ちをいっぱい教えてもらって、佐田君はちょっと戸惑い気味なんですよ。好きっていう気持ちを知らないから、どんどん心境が変わっていく訳ですよ。
小島 ああそういうことなんだ。すごいね、原作者みたいなこと言ってる(笑)。
ぽん 見てる!?ちゃんと!!
小島 見てるよ(笑)!
――きっと今まであまりにもモテ過ぎて人を自分から好きになるという感情がわからないんですよね。
ぽん そうそうそうそう。良いですね。自分が相手を変えていくみたいな。エリカちゃんサイドに立つのが一番楽しめますよね。でもあのアニメ、結構男性も面白いって見るじゃないですか。どこサイドに立って見てるのかなって思って。どういう所が面白いの?どこのポジションに立つの?
小島 なんかキュンってする。ああじゃあエリカちゃんの方に立ってるのかな。デートで男を殴ってエリカちゃんを守ったシーンとか(笑)、キュンってしちゃいますね。多分女の子側に立ってるのかもしれないです。
――アレンジメントの部分で一番尊重したのはどんなことでしたか?
小島 サビの途中に入る「ピーン」という音ですね。実はあれ潜水艦のソナー音なんです。潜水艦が敵との距離を測るじゃないですか、それで”相手との距離を測る”みたいな歌詞の内容を尊重して入れています。割と考えて作ってます(笑)。EDの映像も「ピーン」に合わせてくれて嬉しかったですね。
ぽん ねー、嬉しかった。あれのインパクトが大きいんで結構みんな一発で覚えてくれるんですよ。「ピーン!がすごい曲でしょ!」みたいな(笑)。
――イントロの部分もソナー音の使い方もそうでうが、イメージ通りのEDムービーが付いたという感じでしょうか。
小島 そうですね。していただけて嬉しいですね。そういうの素敵ですよね。クリエイター同士が刺激し合うみたいな。
――サウンド面のエレクトロ感やディスコ感やキャッチーさなど、あれが所謂ORESAMAサウンドというものの形と言えるのでしょうか。
小島 そうですね。ああいうディスコティックだったり、ギター感のある曲だったりというのは他の曲にもあるので、ORESAMAを代表するサウンドと言っても良いかもしれないです。
――80年代的なもので言うと岡村靖幸やピチカート・ファイヴなどがサウンドの意匠には近いものはありますが、やはりどれとも違う感じがするんですよね。
小島 僕も岡村靖幸さんは大好きで、ピチカート・ファイヴも渋谷系も大好きなんですよ。リズム感が立ってたり、生音楽器を入れたり、そこは結構踏襲してるところはあると思うんですけど、やっぱり自分が好きでディスコに寄っちゃったっていうのもあるので。だから素直に好きなことをやろうと思ったらディスコ、ファンクとかそういう感じになってきたのはというのはありますね。
――岡村靖幸やピチカート・ファイヴ的なものも感じるのですが、ひとつひとつ聴いていると、例えばシンセの使い方もそうですし、音の刻み方があの人たちとは違うように感じます。ある種DJのトラックメイキング的な作り方というか、シンプルに生音で作るだけじゃない感じというか。すごく色々なものが詰まった曲だなと思います。歌詞も超胸キュンですしね。
ぽん ありがとうございます。もう綺麗なとこしか書いてないですから(笑)。やっぱりEDってなったら、この曲聴いて「今日良かったなー!」って浸ってほしいと思ったので、もうキュンキュンだけをとにかく詰め込んでっていうのを意識しましたね。私もすごくアニメ好きなので、やっぱりEDで投げ出されたら嫌じゃないですか。なので寄り添うというか浸ってもらえる感じが良いなあと思って作りました。
第3回はシングル「オオカミハート」のカップリング曲「カオでしょ」「全然気にしてないから僕のことは気にしないで」のお話と、彼らが参加するイベント”YASHIBU”プロジェクトについて迫ります。お楽しみに!
Interview by 冨田明宏
Text by 大用尚宏(クリエンタ)
●ORESAMAプロフィール
ぽん♀:ボーカル・作詞
小島英也♂:作曲・プログラミング・ギター
●CDリリース情報
ORESAMA「オオカミハート」
NOW ON SALE
★初回限定:アニメジャケット仕様
★通常盤ジャケット
価格:¥1,300+税
品番:VPCG-82325
<収録曲>
01.オオカミハート(TVアニメ『オオカミ少女と黒王子』EDテーマ)
02.カオでしょ
03.全然気にしてないから僕のことは気にしないで
04.オオカミハート(TV EDIT)
05.オオカミハート(Instrumental)
●配信情報
iTunes
レコチョク
■配信限定シングル情報
『オオカミ少女と黒王子』のEDテーマ「オオカミハート」とOPテーマ「LOVE GOOD TIME / SpecialThanks」を2 IN 1 にした配信限定シングルも12月3日同時発売。今話題のハイレゾ音源も要チェック!
配信サイト:レコチョク、iTunes、ドワンゴ、music.jp、Amazon MP3
Hi-Res 配信サイト:mora、OTOTOY、e-onkyo
(c)八田鮎子/集英社・「オオカミ少女と黒王子」製作委員会
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