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REPORT

2014.06.13

第3話「Here We Are ~Mountain Explosion(高尾山編)」

【前回のあらすじ】

リスアニ!副編集長、澄川龍一のあまりの基礎体力の無さに軽く絶望しつつも、サーキットトレーニングくらいできるだろうとタカをくくっていたMOTSU(from ALTIMA)と番頭M。澄川をジムへといざない実際にやらせてみたところ、酸欠を起こしてダウンしてしまう。女性でもできる運動とはいえ、肥満体の澄川には激しい運動は危険だったのである。ここで死なれて企画が終了するのも困りものだが、無理をさせて倒れられても「リスアニ!」本誌の進行に多大なる影響が出てしまう。それにレコMEN’Sがふたりになってはどうにも締まらない。
もろもろを勘案した結果、30代ができるトレーニングではなく、いっそお年寄り向けを視野に入れて高尾山に登ってみようということになった。これも駄目ならもうやることがなくなってしまう。本人の恵比寿顔とは裏腹に本企画存続の危機を迎えつつ、アニソンダイエッターズは高尾山の登山口に集まるのだった……。

この物語は、ある編集者の肥満に戦いを挑んだ熱血ラッパーとゆかいな仲間たちの記録である。

アニソン界においてまったく無名の副編集長が肥満のなかから健全な精神を培い、わずか数ヵ月でダイエットに成功した奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余すところなくドラマ化する予定のものである。はず……?

 

2014年4月――。

特に危険なことをやらせているつもりもないのだが、いろいろな意味で我々の予想を裏切り続ける澄川に、もはや奥の手とばかりに高尾山登山を持ちかけるMOTSUと番頭M。東京近郊で学齢期を過ごされた方ならご存知のことと思うが、高尾山は小学校の校外学習などで訪れる、山とは名ばかりのハイキングコース。いくつかある登山道は整備され、ミシュランガイドで3つ星をいただき、年間270万人という世界最多の登山者数を誇る日帰りハイキングコースのメッカである。登山客の顔ぶれも老若男女あらゆる年齢の人たちに加えて、前述の通りミシュランガイドに掲載されたことから外国人観光客も多い。もう、ここを登れなければ公園の砂山でも登ってもらうしかない。

 

LESSON5:高尾山でも登ってみるか Heigh Ho!

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朝の10時に高尾山の登山口である清滝駅前に集合した一行。澄川もここまでは足取りが軽い。なお、高尾山と言えども登山なので、澄川にはちゃんと睡眠をとっておくように厳命しておいた。一方MOTSUは寝ていないらしく、「遭難したら、蛇とか食べるんだよね」とか「洞窟でビバークするんでしょ」とかテンションがちょっと不思議な感じである。ちなみに高尾山の登山道(1号路)は、中腹にある薬王院の表参道にもなっていて、車が走っていたりする。もちろん携帯電話の電波だって入ります。

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高尾山は、1号路と6号路という二本の登山道を使うか、ケーブルカーまたはリフトで1号路の途中まで登るルートから選べる。今回はダイエット企画であり、楽をさせる訳にはいかないので、1号路(表参道)を登ることにした。いちばんハードな6号路を選択しなかったのは、せめてもの情けである。頂上まではおよそ4km。そのほとんどが舗装されており、歩きやすいコースである。登り始めこそ足取りの軽かった澄川だが、登り始めて20分ほどで早くも顎が上がってきた。高尾山は標高が低いため植生が濃く、登る先が見えないのが疲れにつながる。誰しも終わりの見えない作業は苦手なものだが、実は休憩ポイントであるケーブルカーの高尾山駅まで半分の距離まで来ているのである。その旨を澄川に伝えなんとか進む。ちなみにここまでは想定よりも速いペースで進んでいる。

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昨今の登山ブームでお年寄りの登山客も多いのが高尾山の特徴だが、周りのお年寄りと同じような速度で登っているうちに、澄川もペースが掴めてきたらしい。比較的余裕もできて、周りの景色を楽しめるようにもなってきた。とはいってもまだまだ標高が低いので、見えるのは木ばかりだが……。ここでMOTSUが素朴な疑問を口にする。「高尾山って標高何mなの?」と。ちなみに高尾山の標高は599mである。それを知ったMOTSUの口からは「え、ブルジュ・ハリファより低いの!」と驚きが。

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※注:ブルジュ・ハリファとは、アラブ首長国連邦ドバイにある世界一高い高層ビルのこと。ちなみにドバイは、ALITIMA「Fight 4 Real」「CYBER CYBER」のMV撮影の地でもある。

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これがブルジュ・ハリファだ! with ALTIMA

登り始めから40分ほどでケーブルカーの高尾山駅に到着。ここでいったん休憩となる。なお、高尾山駅の前には茶屋があり、三福だんごという名物が売られている。折角だからと食べる澄川だが、大きめのだんごが3つ、しかもくるみ味噌が塗られていて見るからに高カロリー。ここまでの道のりの消費カロリーを鑑みても明らかに収支はプラスである。

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高尾山駅から先はなだらかな登り道が続く。途中、たこ杉、さる園・薬草園などのスポットや土産物屋も点在して、まったく登山道らしくなくなる。澄川とMOTSUも、杖を買ったり店を冷かしたりと、完全に観光気分というか修学旅行気分である。しばしそんなふたりの様子をご覧いただこう。

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高尾山にはさまざまな名物がある。高尾山駅前で三福だんごを食べたあとだというのに、見つけたとばかりに権現茶屋でごまだんごを食べる澄川。完全にこの登山がなんのためなのかを忘れている様子。さらに濃厚ミルクジェラートにも心惹かれていたが、さすがに思いとどまった。えらいぞ澄川!

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権現茶屋に至る道は男坂と女坂というふたつのルートがあるのだが、男坂を見落として女坂に入ってしまった。男坂は急峻な108段の登り階段あるルート、女坂は階段のないなだらかな登りである。だらだらと歩いているうちに、MOTSUの一般人離れしたオーラに惹かれたか登山客のおばちゃんに声をかけられ、なぜか一緒に記念撮影。なお、MOTSUが芸能人であるとはわかっても、誰なのかまでは認識していない様子。一方澄川は、スギちゃんに間違われていた。一般人の期待に添うべく語尾を「だぜ」にするが、いまいち乗り切れず終始小声。しかも似ていない。改めてまじまじと見ても外見だってたぶん言うほど似ていない。

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参道を進めば、杉苗の奉納者の芳名板が連なっている大杉原。ここの杉板は、1年ごとに取り換えられるものらしく10万本のところには北島三郎さんの名前も。さすがのサブちゃんだが、この事実になぜか、澄川とMOTSUが大興奮。芳名板の前で記念撮影とあいなった。祈願が成就すると杉苗を奉納するものらしい。澄川も無事痩せられた暁には奉納しないとね。

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大杉原を抜けるとそこには高尾山薬王院の山門が見える。高尾山は薬王院を含めて都内屈指のパワー・スポットでもある。山門から仁王門までに願いが叶うというかなうわくぐりや、守護神である伊綱権現由来のものがあり、端からお参りするMOTSUと澄川。なお、伊綱権現は鳶の神様なのだが、果たしてご利益のほどは……。

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仁王門を抜けると大本殿である。祭神は薬師如来と伊綱権現。おかげでいたるところに天狗由来のもろもろが。願掛けと運試しでおみくじを引くが、MOTSUが大吉で、澄川が末吉。悪くもないが、良くもない澄川の前途を暗示しているのだろうか。

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大本殿脇の石段を抜ければ、本社、奥の院と続く。この石段がなかなか急なのだが、登り切ってしまえば、高尾山の山頂はもう目と鼻の先。頑張れ澄川。ゴールは目前だぞ。

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と、いうわけで、薬王院を抜けてすぐに山頂。たいして歩いていないのだが、実に充実した表情のふたり。なにごともやり遂げれば達成感があるものである。ちなみに周りには子供やお年寄りも多く、彼らが登ってきたことを考えれば、まったくすごくなかったりする。

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さて、ひと休みしたところで昼食タイム。高尾山の東に広がる都心を背景に、取り出されたのはALTIMAおにぎり。1stアルバムの封入特典だったおにぎりケースのなかから、なんとALTIMAロゴがプリントされた海苔にまかれたおにぎりが。天気と絶景に恵まれて、エネルギーチャージ完了!

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100kg弱の巨漢がおにぎり一個で満足できるわけもなく、おにぎりのあとにそばも食う。ここらへんが微妙に締まらない。高尾山のとろろそばは名物でもあるのだが、すがすがしいまでにポイントポイントの名物を食べている澄川。ダイエットのことは忘却の彼方へ飛んで行ってしまったようだ。なお、「あ、ビール売ってる」という言葉も聞こえたがさすがに無視した。

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一応、山頂の標識もお見せしておきましょう。

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登ったら降りなければならないわけだが、これまでの澄川の体力のなさに驚かされ続けてきた我々は帰りはケーブルカーを使うなどの手段を講じていた。ところが、普段なら息が上がって「もう無理っす、勘弁してください」くらいの泣き言をいう澄川が、いつになく元気な様子で「ふもとまで歩いても大丈夫っす」などと言っている。あとは降りるだけなので、気が大きくなっているのか。ならばと我々は、高尾山でもっともハードなコースと言われる6号路を下山ルートに選んだ。まぁハードとはいっても、あくまで高尾山の登山道としてはという話なのだが……。
「あとは降りるだけ」という状況が一行の口数も増やしていく。番頭Mは澄川に「澄ちゃん、ここらへんで崖から落ちてる画が欲しいな」などと無茶ぶりをしている。さらには「落ちた方が早くふもとにつくんじゃね」などとも。ちなみに、山で遭難した際に斜面を下りてはいけない。谷に当たって動けなくなる確率が高いから。

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山頂付近の周回路から6号路へ抜けると、登りとはうって変わって赤土むき出しのいわゆる登山道っぽい道が続く。登りの至れりつくせりの状況もいいが、折角の登山なんだから、それっぽい道も歩きたい。そんな贅沢な要望に応えてくれる高尾山はさすがミシュランの3ツ星観光地である。

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6号路入口でテンションが上がるふたり。クライマーズハイなのか?

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1号路と違って自然の中を進む6号路ではいたるところで生き物の息遣いが聞こえる。写真は途中で発見したキツツキ。なおこのときの我々の話題は「キツツキが脳震盪を起こさないメカニズムという研究がイグノーベル賞を受賞した」というものだった。

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6号路は途中に沢があり、ここを抜けなければならない。水の流れが足場を不安定にするため気をつけないといけないのだが、澄川とMOTSUは特に気にしていない様子。なお、このとき番頭Mが「ここでコケたらいい画が撮れるのになぁ」とつぶやいていたのはここだけの秘密である。

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途中倒木のそばで休憩をとったのだが、そこでMOTSUが倒木に生える茸を発見。「これ食べられるのかなぁ」と興味津々だったが、正直口にするのはあまりオススメしない。

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いつになく顔色のいい澄川。さすがパワースポットのご利益か、過去2回の汚名を返上するかのように好調である。

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6号路は途中にびわ滝という滝がある。ここは薬王院の修験者たちが修行する場であり、一般の人も指導を受ければ滝に打たれることができる。変わり映えのしない山道に飽きてきた一行にはちょうどいい箸休めスポットでもあり、澄川とMOTSUのテンションも上がる。

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滝を抜けると行きに集合した清滝駅はもう目の前。ケーブルカーを背に、まっすぐ立っているふりというお約束。

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かくして大過なく登山道の入り口に到着した一行。ほどよい疲労感と絶大なる達成感を胸に、「アニソンダイエット!」3回目は大成功である。なお、歩いた距離数は10km弱。運動としては申し分ないが、途中で摂取したもろもろを鑑みるとカロリー的には……。何はともあれ、ここらで一度くらいいいところを見せないと。このあと気の大きくなった澄川は、「登山いいね、もっといろんな山に登ろう。リスアニ!登山部を発足させよう」と息巻いていたが、そんな彼の想いがどうなるのかは、この後の「アニソンダイエット!」のなかで語られるかもしれないし、そうでないかもしれない。

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無事に終わると拍子抜けな澄川龍一ダイエット計画。
次なる舞台は……?

次回、アニソンダイエット企画第四回、近日公開予定!

ちなみに、澄川の現体重は95キロだ!!(-10kg)


■ALTIMA リリースインフォメーション
MOTSUがfripSideの八木沼悟志、シンガーの黒崎真音と結成したユニット・ALTIMAの待望の1stアルバム『TRYANGLE』がついに発売!ヒット・シングルを4曲収録するなど、全12曲入りの充実のアルバムとなっています!

●アルバム 詳細情報
ALTIMA 1st Album『TRYANGLE』
好評発売中

【20140326_ALTIMA_TRYANGLE_収録全曲_クロスフェードSPECIAL MOVIE】

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