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INTERVIEW

2015.12.24

みみめめMIMI最新シングル「天手古舞」リリース記念インタビュー

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自主企画イベント「視聴覚アカデミー」の第4弾を2016年4月3日にfhánaを迎えて開催することを発表したみみめめMIMI。今年は6月のワンマンライブを始め、フェスへの出演など数々のライブワークをこなし、11月にはシングル「天手古舞」もリリースした。ライブや楽曲製作など、デビューから挑戦し続けてきた2年の年月は、楽曲製作にどんな変化をもたらしたのだろうか?

みんなのそれぞれの悩みや日常をテーマに曲を書いてみたら
スタッフに「まさにタカオユキの曲だね!」って(笑)

――今年はお忙しい夏だったと思いますが、いかがでしたか?

タカオユキ まさに夏はライブの夏でした。初めて福岡のほうに行かせていただいたり、あちこち行かせていただいて幸せな夏でしたね。その集大成に“視聴覚アカデミー”が東京で開催されて、秋になったら「天手古舞」……っていうまさにてんてこ舞いな日々でした。

――ライブの経験が代官山ユニットでの“視聴覚アカデミー”にどのように現れたかの手応えはありましたか?

タカオ よりライブごとのお客さんの気持ちを考えるようになりました。去年のワンマンからライブ活動を始めて、みみめめMIMIが好きな方に届けるところから始まってるんですよ。今年はいろいろなイベントにも出させていただいたりして、「初めましての方に歌を届けるには?」っていうところを考えることになりました。例えばワンマンは「ひとつの教室にクラスメイトみんな集合!」って感じだったんですけど、初めてのイベントだと「自分は転校生であんまりなれなれしくしたらきっと嫌われるし、だけど黙っていて人見知りでもダメ」っていう絶妙なお客さんとの距離の取り方があって、それを場所ごとに大事にできるアーティストになりたいなっていうのはありました。そのために本番前に客席を覗いたりとかして(笑)。その甲斐あってか“視聴覚アカデミー”では思っていた以上に皆さんむちゃくちゃ盛り上がってくれて、過去最高にみんなのジャンプ力も高かったのではと思うくらいでした(笑)。そういうところが成長したというか自分の中で変わったと思います。

―――冒頭からお客さんを引っ張る感じがありましたね。

タカオ 視力検査とか(笑)。あれも初めての試みでした。あの視力検査のテーマはちゃもーいにライブで「やりたいことない?」って聞いたときに、「視力検査をやりたい」と(笑)。普段映像でライブを作る一員になってくれてる彼女の想いから生まれた企画として、よりみみめめMIMIらしいヘンテコな(笑)、でもお客さんとの距離をちょっと縮めて分島花音ちゃんをより良く迎えたいって思いを込めてやらせていただいた企画でした。

――そんな夏の間に生まれたのが「天手古舞」。着想はどんなところから?

タカオ ひと言で言うなら「恋や学校に一生懸命な女の子」の歌です。ファンの方の手紙や友達から聞いたみんなの悩みを元にしています。今まで自分の想いを基準に曲を書くことが多かったんですが、悩みって自分だけじゃないんだなと改めて感じて、みんなのそれぞれの悩みや日常をテーマに、日々のてんやわんやをめちゃくちゃポップに曲にしたいと思ったんです。でもそれで曲を書いてみたらスタッフに「まさにタカオユキの曲だね!」と言われてしまって(笑)。私自身てんてこ舞いしてるらしくて、テンポから歌詞から私自身を表した楽曲にもなりました。

――すごく曲のスピードがアップしていて回転の速い楽曲ですよね。

タカオ 音楽的には今までと違った挑戦として和をイメージしたコード進行や、今までと違う転調の仕方をするBメロだったりとか、テンションを高くしてお祭りをイメージした楽曲になってます。サウンド的にも和太鼓やホイッスルが入っていたり、タオルを回すシーンは曲の途中でガラっと変わったり、今までと違う曲にしたいなと思って書きました。

――今おっしゃったこともそうですけどピアノもですよね。かなりとんでもないものが出てきて。

タカオ レコーディングは本当にてんてこ舞いでした(笑)。人間、悩んじゃうと意外とブレーキをかけちゃうんですけど、いっそとことんやりつくすと突き抜けられる気がするというか。アクセルを踏んでハイスピードになれば答えは見えるし、きっと楽しいものが待ってると信じて、ピアノも無茶苦茶難しかったんですがやり続けると逆に楽しくなってきましたね。歌のほうもデモでは裏声で歌ってたところが歌ってみると裏声じゃないほうが良かったので、がむしゃらに歌い続けたらレコーディングで出るようになったり。

――まさにランナーズハイですよね。

タカオ 悲しい気持ちのときってしっとりした曲を聴きたくなると思うんですけど、あえてこういうてんてこ舞いな曲を聴いてブレーキをかけず走ってほしいと思います。問題は現実にあるんだけど、そこまで大きな問題でもないかもっていう希望のある見方をしています。

――ポジティブですね(笑)。ピアノに関しては編曲にキーボーディストの野間さんが入っていますが、けっこういろんなコミュニケートを取ったのでは?

タカオ そうですね、まさに師匠と呼んでいました。野間師匠にレクチャーしてもらいながら、「この速弾きはこの指がいいか」とか「ここのソの部分でこの指にするか……」とか聞いたりして。何ならプライベートで新しいキーボードを先日購入したんですけど、そのときも「何がいいと思いますか?」とか聞きました。

――キーボードお買いになったんですか?

タカオ そうです! 私は「コルグのNord2だな」って言われて制作環境がグレードアップしたんですが、部屋が狭くなりました……(笑)。ただでさえキーボードが大きいのに、キーボードが入っていたダンボールが処分できずに、2倍狭くなっています(笑)。ケースもちゃんと買いましたし。

――海外に行けちゃいますね!

タカオ おお!海外は不安だけど行きたいですね!新品の楽器を飛行機に預けるのは怖いですけど。「私はずっと立っているので、席はそのキーボードでいいです」って言っちゃう(笑)。

――かなりこの2年で着々と音楽漬けの生活になっていってますね。

タカオ 2年前は自分が書きたい曲を自分が好きなように思いのままに書いていましたが、今ではいい意味で「この曲はこういう風に広げていきたい」とか「お客さんが喜んでくれるかな」とか思いながら作るようになって、人間らしい音楽の作り方になってきたと思います。

――お客さんとのやり取りで印象的だったのが、この間の代官山ユニットでかなり未完成な振付のやり取りがあって、こういうラフさはいいなと。

タカオ 振付を教えておきながら、途中で左右がわからなくなって「もうどっちでもいいです!」って(笑)。右脳と左脳の進行でどこかで赤信号が出てしまったんでしょうね。今度はばっちり練習して決めたいと思います。そうしたら私が間違えてお客さんが正解で、教えてもらったりとかやりかねないですけど(笑)。

――初回でしたし、お客さんも初見で戸惑っていましたが、あれだけの盛り上がりだったので揃ったらすごいことになりそうです。やっぱり日本人は本能的に太鼓の音とかで刺激されるんでしょうね。

タカオ そうかもしれないです。ドラムとは違った落ち着く音色で、古い記憶がよみがえったりしました。まさに「天手古舞」の語源が小太鼓があわただしくなっている音の様子らしくて、語感で決めたあとから調べて気づいたんですが実はすごくサウンドと通じる語源でした(笑)。

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――そして2曲目の「相対性レプリカ」は初めて楽曲を提供していただいての歌になりますね。どんなところからまふまふさんとのコラボになったんですか?

タカオ 不思議な縁なんですけど、男性のまふまふさんと私とで声が似ていると去年から言われることが多かったんです。最初のきっかけはツイッターでその話題に反応したことで、ある意味ユーザーさんが繋いでくれたきっかけですね。そこから気になって一緒に歌いたいと思っていたんですが、ちゃもーいがまふまふさんの動画に絵を提供していたり、ライブに来ていただいたりして、今回ゲームのタイアップの話をいただいたときにコラボしようという流れになりました。
――ユーザーの皆さんが繋いだきっかけが形になったのは面白いですね。他の方が作った曲を共同で作詞というのはいかがでしたか?

タカオ まずびっくりしたのが作曲だけじゃなくて編曲もやってらっしゃるんですよね。私も挑戦したいと思っていたのですごさが良くわかります。それで送られてきたほぼ完成くらいのデモがすごくカッコよくてワクワクしていたんですが、歌詞を書こうというときに一緒に書くというよりは交換日記のように2人が書いた歌詞をパズルのように合わせるようにして作りました。

――かなり世界観を構築するような歌詞でタカオさんの曲としては珍しいなと思います。

タカオ 言われてみると私もコラボで新しい一面が出ているのでうれしく思います。お互いの存在意義をテーマに書いたんですが、それぞれ音楽活動をしていますが、まふまふさんは自分で曲を書いてプロデュースしていて、私はちゃもーいがいて、スタッフさんに支えられて歌っているのが、似ているようで違うような……でもお互いの存在を問いながら前に向かっていく、という内容を掘り下げて書いた歌詞になっています。

――今はまぜこぜになっていますが、まふまふさんが書いてきた歌詞はどんな内容だったんですか?

タカオ 私がすごく感じたのは、まふまふさんって純粋にお話したときにはすごく謙虚な方なんですけど、全部をひとりでこなせて完璧な方だなって思ったんです。そんな中でもそこで戦っているというか、いろんなことを考えながら音楽を作ってらっしゃる方なんだなって思って、私たちってすごくエンターテインメントな世界ですが、その楽しいことだけを歌うのではなくて、深みの部分にも触れて音楽を作るところがあると感じました。このタイアップとなるゲームもバトルもののゲーム作品なので、その戦っていく様というか強いものが現れる曲になればいいなっていうのはまふまふさんからも感じましたし、私も意識して書きました。

――サウンドもデジタル感があるミクスチャーロックで、すごく誰かが戦っているようなイメージがありますね。

タカオ そうですね、私もそれは感じました。あまり歌わないジャンルで、自分の声と合わないんじゃないかと思っていた時もあったんですが、意外とスッと溶け込んで新しい自分の声との融和性を見ることができました。自分ではなかなか思いつかないなと思いましたが、でもこういう曲も作ってみたいなって刺激もすごくもらいました。作曲だけじゃなくて編曲もされてるので、まふまふさんの中で編曲の音もイメージしながら曲を書いたんだろうなって思うとやっぱりすごいですね。

――共同で作ることでかなり刺激を受けたんですね。

タカオ 純粋に音楽を誰かと作って、新しい自分を発見してというのは楽しいんだなと思いますし、自分が書くのとは全く違う曲に出会えたので、今までみみめめを好きでいてくれた方にも聴いてもらいたいです。逆にこの曲をきっかけにみみめめの曲を聴いてもらいたいとも思いますし。

――今回スピードが速い以外は全く対照的な2曲になりましたね。

タカオ 私の中ではてんてこ舞いな女の子が歌う「天手古舞」と、ボーイッシュな「相対性レプリカ」という二面性を出せたと思っています。ライブでは手ぬぐいを振ったりしていて、なかなか複雑で成功しないんですが(笑)、私もばっちり練習して皆さんと揃って楽しみたいと思います!

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Photography By 小賀康子 Interview By 西原史顕 Text By 大用尚宏(クリエンタ)


●イベント情報
「視聴覚アカデミーVol.4」
4月3日(日)渋谷WWW
OPEN:17:30
出演:みみめめMIMI、fhána

オフィシャルHP2次先着先行(12/23(水・祝)12:00~1/23(土)23:59まで)
受付はこちら

「視聴覚アカデミー~地元だョ!全員集合~」
3月3日(木)【兵庫】神戸VARIT.
OPEN:18:30
出演:みみめめMIMI

オフィシャルHP2次先着先行
受付はこちら

 ●リリース情報
天手古舞
発売中

【Amazon.co.jp限定B(CD+DVD)】(数量限定盤)
news-1510142100-c002
価格:¥1,890(税込)

<CD>
M1「天手古舞」 
M2「相対性レプリカ」 みみめめMIMI featuring まふまふ

<DVD>
視聴覚アカデミーVol.3 2015.9.21@代官山UNIT
M1「CANDY MAGIC」
M2「Mr.Darling」
M3「瞬間リアリティ」
M4「サヨナラ嘘ツキ」
・特典:オリジナルポストカード+イベント抽選参加券

【Amazon.co.jp限定C(CD+DVD)】
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価格:¥1,890(税込)

<CD>
M1「天手古舞」 
M2「相対性レプリカ」 みみめめMIMI featuring まふまふ

<DVD>
視聴覚アカデミーVol.3 2015.9.21@代官山UNIT
M1「CANDY MAGIC」
M2「Mr.Darling」
M3「瞬間リアリティ」
M4「サヨナラ嘘ツキ」

 【会場限定盤(CD)】
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価格:¥1,700(税込)

<CD>
M1「天手古舞」 
M2「相対性レプリカ」 みみめめMIMI featuring まふまふ
・特典:オリジナル手ぬぐい

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