黒崎真音、TVアニメ『がっこうぐらし!』EDテーマ「ハーモナイズ・クローバー/アフターグロウ」リリース記念インタビュー

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TVアニメ『がっこうぐらし!』のEDテーマ「ハーモナイズ・クローバー」を担当する黒崎真音。デビュー5周年を迎え、作詞と歌、そしてライブ・パフォーマンスでの表現を研ぎ澄ませていく彼女が、夢のような日常と厳しい現実を行き来する本作に対してどんな気持ちで臨んだのか。お話をうかがってきた。

私自身もアニメの伏線のひとつだったかも(笑)

――原作『がっこうぐらし』の印象は?

黒崎真音 原作の漫画を見させていただいたとき、表紙と内容のギャップがすごくて……1話から彼女たちが置かれている状況が明らかになって、いい意味で翻弄される感じが楽しかったです。アニメでも1話のラストでこの作品の本質に迫る演出があって、原作を知っていた身としてはどんな感じにアニメ化されるのかが見どころでした。

――アニメで初めて知った人はかなりびっくりするでしょうね。

黒崎 たしかに! 原作を知っていてもドキッするくらいですから(笑)。1話ラストの、ゆきが夕暮れの中ひとりで喋っていて振り返る瞬間だったりとか、私自身もドキドキしながら楽しんで見てます。

――黒崎さんと言えば、デビュー・アルバム『H.O.T.D』はゾンビ作品のタイアップでしたが、改めてデビュー5周年のタイミングでこの作品を担当するのも感慨深いです。

黒崎 縁があるなと思いました(笑)。最初タイトルからはどんな作品か想像できなかったんですが、「またそういった作品に関われるとは」と思いました。きっと縁か何かがあるんでしょうね(笑)。キービジュアルが公開されたときはかわいい雰囲気が前面に押し出されていたので、私がEDテーマを担当することに不思議がっている方もいたんですよ。

――(笑)勘のいい方ですね。

黒崎 1話が放送されたあと、「黒崎真音がエンディング担当という時点で気付くべきだった!」という方もいて、私自身もアニメのいろんな場所に隠されている伏線のひとつだったのかも(笑)。1話は黒板に書かれている英文だったり、一瞬後ろの窓ガラスが割れて見えたりと、伏線がいたるところにあって、何回も見直してしまいました。

――とても細やかな1話でしたね。EDテーマの「ハーモナイズ・クローバー」は歌詞を黒崎さんが書かれていますが、歌詞のイメージはどういったところから書き始めたのでしょうか?

黒崎 曲を聴いたとき、日常の中でみんなが小さな幸せを大事にしているシーンが思い浮かんできました。監督さんからの「みんながこの世界を悲観しているのではなく、こんな世界でもいいところを見つけて明るく毎日を生きていくような“変わらない日常”を描いてほしい」というような要望をスタッフさん経由で聞かせていただいて。なので作品の内容は毎回シリアスではありますが、そこでちょっとドキドキした気持ちをエンディングで迎えてホッとできるように、というイメージで作詞しました。

――初めて聴いたときは、普通の何気ない日常を歌っているのに、作品と合わせて考えるとある意味残酷なぐらい美しい情景だなと感じました。

黒崎 彼女たちが学校から家までの帰り道を歩くことは、本当はもうあり得ないんですよね。でも、もし彼女たちが普通の世界で生きていたとしたら、そんな帰り道もあったかもしれないという想像で書きました。一秒一秒を大事に生きる、彼女たちが望んだ理想の世界です。自分の中でも、友だちと学校から帰る道のりってどんなものだったかを探って、自分の経験と『がっこうぐらし!』の世界観とで、リンクできる部分を探しました。

――黒崎さん自身としても気持ちを込められる形で作詞されたんですね。実際歌って見ていかがでしたか?

黒崎 あまり重くなり過ぎないように、声のトーンを低くならないようにして、ビブラートも抑えました。できるだけ素直に歌うことで『がっこうぐらし!』のキャラクターに寄り添えたらいいなと思いまして。

――優しく素直な歌い方という感じですよね。

黒崎 ホッとしてもらいたいというのがこの楽曲のテーマだったので、作曲の黒須さんにもディレクションをしていただいて歌入れに臨みました。初めてお会いしたのですがすごく優しい方で、レコーディングもとにかく優しく進めてもらいました。

――素直な歌い方という意味では歌いやすかったですか?

黒崎 それが逆で、私としても新しいアプローチだったので、「どれが正解なんだろうか?」と何回も歌いました。仮歌の段階ではアニメっぽく作った声で歌っていたんですが「黒崎真音ってわからないよね」って話になって変えたりと、黒崎真音の9枚目のシングルとしても、『がっこうぐらし!』のEDテーマとしても成り立つようリンクさせたかったので、すごく時間がかかりました。

――実際に完成した曲を聴いたご感想は?

黒崎 5年間活動させていただいたなかで、ロックでデジタル・サウンドな楽曲を歌うことが多かったんです。でもこの9枚目のシングルかつ5周年というタイミングで、『がっこうぐらし!』とこの曲に出会えたことがすごく面白い巡り合わせだなと思いました。こういう曲が黒崎真音から出てくるんだなということ、自分でも見たことがなかった“新しい自分”だったので、すごくワクワクしました。

――MVも優しい雰囲気でしたね。

黒崎 今回はファンタジーな世界観のひとつの物語になっています。扉を開けると違う世界に自分がいて、子供たちが私を誘ってくれて小さな幸せを見つけるという。子供たちが本当にかわいくて!子供たちだけで踊っているシーンがあるんですが、そこで私自身も癒されました。見ていただいた方もきっと「かわいい!」と思ってくれるはずです。私が手紙を書いているシーンは、この歌詞を書いている気持ちを思い出しながら演じていました。みんなに届けるイメージで。

――ライブでこの曲がどう映るのか気になりますね。

黒崎 先日名古屋で私が出演したライブイベントがあって、そこで初めて歌ったんですが面白かったです(笑)。いつもライブやアニソンのフェスでは元気な楽曲が多くなりがちだったので、そのなかでこの楽曲がぽつんと入って、しっとりした空気になって……あのテンポだからこそ生まれる、みんなが手を振ってゆっくり流れていく時間がすごく新鮮で、感動的でした。わっと盛り上がる曲ではなく、じっくり聴いてもらうという新しい景色が見えましたね。本当にこの曲ではいろんな新しいものが見つかります。

――なるほど、そして同じくEDテーマとなっている「アフターグロウ」ですが、こちらは6話で初めてオンエアされました。すごく雰囲気のある楽曲になっていますが、作詞を手掛けられていかがでしたか?

黒崎 6話で「ゆきがどうしてこうなったのか?」という部分が明らかになるという大きな展開があるときに流れる楽曲なんですが、実は私が原作を読んだとき、いちばん怖いと思ったのがゆきの存在だったんです。

――どんなところが怖かったんでしょう?

黒崎 大切な人を失って自分の防衛本能が働いてるからゆきはああなっていると思うんですけど、そういうことってもしかしたら自分や自分の周りでもあるかもしれない。ゾンビと違って現実に存在しうる部分なんですよね。そう思うとゾクッとする部分がありました。そんなゆきに対して感じたいろんな気持ちをこの曲に込められたらと思って作詞しました。青っぽい夜のイメージで、まさにゆきが闇のど真ん中にいるような感じです。

――曲調も合わせて終わった世界の中で歌うようなイメージになっていて、「ハーモナイズ・クローバー」とは対照的ですね。

黒崎 どちらかというと『がっこうぐらし!』の世界では「アフターグロウ」がゆきにとっての現実で、「ハーモナイズ・クローバー」がゆきの夢の世界ですね。この2曲でゆきの二面性を表現できたら面白いかなと思いました。歌い方も「アフターグロウ」では誰の気持ちを歌っているのかをはっきりさせようとして、最初感情を露わにして歌ってみたりしたのですが、聴き直してみると私がイメージした世界観からかえって遠ざかっていたので、細かくトーンを調整しながらレコーディングを重ねていきました。その結果として、いちばんいい形に完成したと思います。

――そしてもう一曲、「Our Life is Our Song」は完全にライブ仕様という曲ですね!

黒崎 まさに「R・O・Nさん!」という感じです(笑)。今までに書いてもらった曲はどれもライブで盛り上がる曲が多いのと、曲の構成で同じ繰り返しがあまりなくて、そういう部分も個人的には好きなポイントです。この曲はまた5周年の気持ちを込めた「5周年ソング」っていうイメージで作っていきました。

――コール&レスポンスも多くて、本当にみんなで騒げる楽曲ですよね。

黒崎 みんなと息が合った大合唱ができたらすごく気持ちがいい曲ですよね。前もってたくさん聴いてもらって、ライブでみんなと一緒に実践してほしいなと思います。みんなが歌うパートがたくさんあって複雑なので、ブックレットの歌詞を擦り切れるほど見て予習してきてください!

――9月にはアニバーサリーライブがありますが、こちらはどんなライブになるのでしょうか?

黒崎 「黒崎真音の5年間ベスト」みたいにギュッとみんなと築いてきた楽曲たちを詰め込んで、休む暇もないようなセットリストにしようかなって思っています(笑)。初めてのホールでのワンマンライブになるので、ホールならではの見せ方をやってみたいとも思っています。これまで出来なかったことに挑戦しつつ、これまでの黒崎真音をギュッと詰め込んて、これから先の活動にますます期待してもらえるようなライブにしたいです!

Interview&Text By 大用尚宏(クリエンタ)


●リリース情報
黒崎真音9thシングル
TVアニメ『がっこうぐらし!』EDテーマ
「ハーモナイズ・クローバー」
8月19日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】
news-1508212300-c002
品番:GNCA-0396
価格:¥1,800+税
【通常盤】
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品番:GNCA-0397
価格:¥1,200+税
<CD>
1.ハーモナイズ・クローバー(TVアニメ「がっこうぐらし!」エンディングテーマ)
  作詞:黒崎真音 作曲:黒須克彦 編曲:黒須克彦、長田直之
2.アフターグロウ(TVアニメ「がっこうぐらし!」エンディングテーマ)
 作詞:黒崎真音 作曲・編曲:fu_mou
3.Our Life is Our Song
 作詞:akane 作曲・編曲:R・O・N
4.ハーモナイズ・クローバー<instrumental>
5.アフターグロウ<instrumental>
6.Our Life is Our Song<instrumental>
<DVD>
・「ハーモナイズ・クローバー」 MV
・MV Making
・「ハーモナイズ・クローバー」SPOT

●ライブ情報
黒崎真音 LIVE 2015 ~5th Anniversary~
9月12日(土)【千葉】舞浜アンフィシアター
出演:黒崎真音
※チケットはSOLD OUT

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