10年間の集大成と、ファンへの感謝がこの1枚に。eufonius ベスト・アルバム『καλυτερυζ』リリース記念インタビュー!

2015.03.24

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“10年間の結晶”――それが、eufoniusが満を持してリリースしたベスト・アルバム『καλυτερυζ(カリテロス)』の曲目を目にしたときの第一印象であった。ファン投票で決定された収録曲に、そのファンへの感謝の気持ちの込められた楽曲が結びついた様は、まさに結晶だ。今回はアルバムとメジャー・デビューから10年の振り返りを中心に語ってもらったが、端々にのぞく“これから”への想いにもぜひご注目いただきたい。

――改めてこの10年間を振り返ってみて、いかがですか?

riya あっという間だったよね。
菊地 創 アルバムのラインナップを見ると、主題歌が多くて。改めてすごいことだな、って思います。
riya 今回はファンの皆さんの投票で収録曲が決まったんですけど、それにあたって改めて曲を全部並べて「こんなに作ってたんだ!」って思いました。

――その投票結果をご覧になって、どう思われました?

菊地 順位は非公開なんですが、僕らは1位から順に見させていただいて。上位は順当なところだな、と思いました。
riya 私は「gleaming sky」が選ばれたのが意外でした。
菊地 唯一オリジナル・アルバムから選ばれたノンタイアップ曲「サイクレイション」もうれしかったですね。

――曲順については、おふたりで結構話し合われたんですか?

菊地 いや、実はあまり詰めて考えてないんですよ。曲順を考えすぎると、本当に正解がわかんなくなっちゃうから。

――なるほど。だからでしょうか、すごくナチュラルに聴きやすいアルバムになっていると思います。ちなみにタイトルの『καλυτερυζ』とは、どういう意味なんでしょうか?

riya 元々はギリシャ語で、そのまま「ベスト」という意味です。しかもそれを自分たちが考えるというよりは、皆さんに決めていただくという意味も込めてストレートに「ベスト・アルバム」という意味合いにしたんです。ただ本来の綴りは、最後から2番目の“u”は“o”なんですね。でもデザイナーさんと話し合って「eufoniusの“us”に合わせよう」って決まって、読みはそのままにそこだけ変えました。

――では、収録曲を振り返るなかで、制作時に特に「楽しかった!」という曲ってありましたか?

菊地 どの曲も作っていてすごく楽しいんですが、今回の収録曲に関して言えば、すごく速くできた曲が多いイメージがありますね。

――あ、そうなんですか!?

菊地 はい。「リフレクティア」も資料をもらってすぐできたような曲ですし。あと「Idea」もそうかな。

――結構、制作のスピードは速いんですか?

菊地 タイアップ系だと速いです。いただいた絵やシナリオのアウトラインなどの資料からイメージが浮かぶので、すごく作りやすい印象があります。ひとつの言葉からイメージが広がっていくこともあります。

――ドラマティックな展開の曲も多いと思うんですが、やはり作曲されるときにはそういう点も心がけて?

菊地 そうですね。やっぱり僕自身がそういう壮大な広がりをする曲が好きだし、その中にフックを入れて展開を作るのも好きなので、主題歌系の曲は特にその点を意識して作っています。

――ちなみに、riyaさんが主題歌モノを作詞されるときはいかがですか?

riya 私は逆に、いただいた資料を読み込む方なんです。作詞のテイストとして、私はあまりそのままのことは書かないんですよ。なので、作品を観た人たちにはそこにハマっているように見えて、そうじゃない人たちには何か別のことに取れるように、っていうのをいつも心がけています。

――今お話を伺っていて、おふたりがすごくいいバランスのように感じました。

riya 私はあまり派手なことは書けないので、ドラマチックな曲調ともバランスが取れてる気がします。ほっといたら暗めの歌詞ばっかり書いちゃうので(笑)。

――では、riyaさんは今回の収録曲を、制作時にはどう感じられていましたか?

riya 歌っている方としては「難しい曲が多いな」と(笑)。

――たしかに。ハッとするところで転調が入ったりしますし。

riya ただ、レコーディングはそんなに苦戦した印象はなくて、むしろ必死なのはライブなんですよ。生演奏で、1発でキメなきゃいけないから。
菊地 なので実は、演奏する側も割と大変なんです(笑)。

――ただ、お客さんも結構目に見える形でノッてくれたりしません?

菊池 基本的には落ち着いて聴いてくれる方が多いんですけど、ポップな曲とかでは結構。例えば「リフレクティア」なら、サビで「リフレクティア!」ってコールしてくれるんです。
riya あと、一緒に歌ってくださる方も多いんですよ。前列の方はライブの最初からほとんどずっと一緒に歌ってくださっているので、私が間違ったらすぐにバレちゃうんです(笑)。

――さて、先ほどもお話が出ましたが、今回のアルバムには新曲も2曲収録されています。Disc1の「レテ」からお伺いしたいんですが、まずタイトルの意味を教えていただいてもよろしいですか?

riya こちらは「忘却」という意味がありまして。歌詞の内容的には「死生観」みたいなものも盛り込んでいます。明るい曲の多いベストになったので、メジャーの活動とは別にやっている自主制作の世界観も入れて、このアルバムで初めてeufoniusの曲を聴いてくれる方に「こういうのもあるんだよ」って紹介するような意味も込めて。
菊地 割と主題歌ばかりで固められているので、新曲はその隙間を狙った、というところもありますね。

――ロック色の強いサウンドに乗った、riyaさんの歌声の強さと声質的な儚さとの絶妙なバランスが魅力的な1曲だと思います。こういった楽曲は今後も見せていきたいとお考えですか?

菊地 そうですね。ラインナップを見ていただければわかるように、今までeufoniusは明るいOPテーマを求められることが多かったので、こういう雰囲気の曲も、例えばアニメとかだったらEDテーマで今後できたらいいなと思っています。

――そしてもう1曲。Disc2に収録の「melody melody」はあったかい曲になっていますね。

菊地 この曲は、ファンの方への感謝ソングです。そういう想いでメロディを作って、riyaちゃんにも「そんな歌詞をお願いします」って伝えてできた曲です。

――楽曲中に出てくる「風と空」という言葉から、おふたりの音楽性を連想しました。

riya 今までのジャケットを見ると、やっぱり青がすごく多いんですよね。あと、空とか植物とか自然のもの。そういう世界観が少し入ってると、自分たちらしいのかもしれませんね。

――新曲2曲を、両方ともまっすぐな楽曲になっている印象があります。

riya あー!そうかもしれない。
菊地 主題歌系はもう、いろいろひねってるんで(笑)。
riya なので、「melody melody」では、わざと造語を使わないようにしたんですよ。コーラスも結構いっぱい入っているので最初は造語を入れようとしてたんですけど、今の歌詞で仮歌を録ったら「これでいいんじゃない?」ってなって。ほかは全部に造語が入ってるような感じですしね(笑)。
菊地 主題歌のときには、お決まりみたいに入れているので。
riya なので、今回はもうちょっとシンプルに行こう、となりました。

――そうしてあらゆる色合いの楽曲が収録されているからこそ、初めて手に取る方への名刺代わりの1枚になっていると思います。ちなみにおふたりの中で、特に個人的に気に入っている曲を選ぶとするなら?

菊地 いやー、難しいですね(笑)。みんな好きなんですけど……選ばれてうれしかったのは、僕は「遠い夏空」かな。この中で唯一スッキリした曲なんで。riyaちゃんは?
riya なんだろうなぁ……「プリズム・サイン」かな。やっぱり『true tears』は自分たちにとっても思い出の作品なんですよ。正直「リフレクティア」は選ばれるだろうなと思ってたんですけど(笑)、3周年記念ソングである「プリズム・サイン」も一緒に選ばれたっていうのは結構うれしかったですね。

――そして3月22日には、このアルバムを引っさげたイベント・ライブがございます。こちらはどんな内容になるんでしょう?

菊地 今回はできるだけ曲を聴いていただこうということで、結構曲数を詰め込んでいます。
riya ただ、曲数的にはいつものライブよりは若干少なめかもしれません。
菊地 そうですね、レコ発イベントという意味合いもあるので。それでアルバムからの選曲となったんですが……本番は結構大変だろうなって想像してます(笑)。
riya たしかに。ほとんどバラードがないから、いつものライブより大変かも。
菊地 ツアーのときには、合間合間で静かな曲を入れてちょっと落ち着く場面を作ったりもするんですけど。
riya それに、今回はできるだけMCも少なめで歌おう、って決めているので……「大丈夫かな?」ってちょっと思ってます(笑)。

――そちらのライブも、どんな楽曲が披露されるのか楽しみなところです。では最後に、今後の活動への意気込みをお聞かせいただけますでしょうか?

riya こういうメジャーでの活動と、先ほどお話したような自主制作での活動の両方を、変わらずに続けていきたいです。それに、今まで片方しか聴いていなかった人にも両方聴いてもらえるように、これからも活動をの幅を広げられたらいいな、と思っています。
菊地 収録曲のラインナップを見て、ちょっと変わったり進化しているところもありつつ、昔のまま変わらない部分がちゃんとあるのも実感しています。その土台を大事にしながら、今まで通りに自分たちのペースで活動していきたいですね。

Intrview&Text by 須永兼次


『καλυτερυζ』
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発売中
品番:LACA-9378~79
価格:¥3,300+税

1.Apocrypha(TVアニメ『神曲奏界ポリフォニカ』OPテーマ)
2.恋するココロ(TVアニメ『かしまし ~ガール・ミーツ・ガール~』OPテーマ)
3.ヒカリ輝くセカイ(PCゲーム『いろとりどりのヒカリ』OPテーマ)
4.パラダイム(TVアニメ『ココロコネクト』OPテーマ)
5.ぼくらの時間(TVアニメ『フタコイ オルタナティブ』EDテーマ)
6.レテ
7.きらきら(TVアニメ『ひまわりっ!』EDテーマ)
8.桜色(PCゲーム『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』OPテーマ)
9.プリズム・サイン(TVアニメ『true tears』3周年記念ソング)
10.遠い夏空(OVA『最終試験くじら』EDテーマ)
11.サイクレイション(アルバム『フォノン』収録)
12.光のフィルメント(セルフカバー)※オリジナル:高垣彩陽
13.はばたく未来(TVアニメ『双恋』OPテーマ)
14.この声が届いたら(PCゲーム、PS2、PSP『Canvas3 ~白銀のポートレート~』OPテーマ)
15.phosphorus(TVアニメ『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS』OPテーマ)
16.gleaming sky(PSP『ひまわり』OPテーマ)
17.ホログラフ(PCゲーム、TVアニメ『グリザイアの果実』由美子ED主題歌)
18.比翼の羽根(TVアニメ『ヨスガノソラ』OPテーマ)
19.ナルキッソス ~eon~(PSP『narcissu SIDE 2nd』OPテーマ)
20.melody melody(新曲)
21.アレセイア(PCゲーム『いろとりどりのセカイ』OPテーマ)
22.Idea(TVアニメ『ノエイン もうひとりの君へ』OPテーマ)
23.メグメル ~cuckool mix 2007~(TVアニメ『CLANNAD』OPテーマ)
24.リフレクティア(TVアニメ『true tears』OPテーマ)

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