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INTERVIEW

2015.02.28

May J. TVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』新OPテーマ「ふたりのまほう」発売記念スペシャルインタビュー!

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「私なりに、私が出せるすべての力を出し切って歌わせていただきました」(May J.)
富野由悠季が総監督を務める『ガンダム Gのレコンギスタ』の後期OPテーマを担当するMay J.。『アナと雪の女王』で一躍脚光を浴びた彼女は、初めて対峙した「アニソン」でどのような表現を見せたのか。

――富野監督とは「ふたりのまほう」を歌う前に色々とお話をしたとか。

May J. そうなんです。主題歌を歌うことが決まった後、制作チームの皆さんとミーティングをしたんですけど、そこで初めて富野さんとお会いして。最近の世間話から、世の中に対しての怒りや考えまで、たくさんお話をしてくださったんです。そういうことを踏まえて、子供達に大人達が胸を張って届けられるようなメッセージを込めた楽曲にしたい、とお話しされてました。「今の世の中を作った大人が犯した間違いを、子供達には繰り返してほしくない」「子ども達にはもっといい未来を作ってもらいたい」って。だから、「広い意味での愛がテーマになる曲だな」とは感じました。

――富野監督は怖くはなかったですか?

May J. 厳しい方だと伺っていたので初めは身構えていたんですけど、優しかったですね。話をずっと聞いていたい感じでした。

――最初に楽曲をもらった時の印象は?

May J. 私は、いわゆる「アニソン」って初めての挑戦だったんです。だから、アニソンらしくアグレッシブで、サビはずっと一定のテンションがあるけど最後に爆発させる、というこの曲を歌えるのか少し不安はありましたね。

――歌詞については?

May J. 一つ一つの言葉にいろんな意味が込められていて、いろんな解釈ができる歌詞だと思いました。だから、「これはどういうことなんだろう」って自分なりに考えたり、分からないところは作詞家の方に聞いて意見を交換したりしてました。「ふたりのまほう」って、男女でも親友でもいいんですけど、「前は一緒にいたのに何かの理由で今は一緒にいられないけど、またいつか一緒にいられたらいいよね」っていうストーリーが含まれているんですね。だけど、2番がもっと「深い」曲になっていて、そこが富野さんの仰っていた子供達へのメッセージになっていると思っています。“間違わないように 後悔しないように”とか、未来の自分が「あの時自分は正しいことをした」と胸を張れる人間になろうというメッセージを感じました。富野さんからは何回も何回も歌詞の書き直しがあったらしくて。それこそ「全部」って時も。それだけ細部にもこだわって作っていらっしゃるのだと感じました。

――レコーディングで歌ってみての感想は?

May J. このレコーディングの前日に喉の調子を悪くしてしまって、少し延期してもらったんです。それで、治って初めてのレコーディングがこの曲だったので、すごくいろんな思いが入っていますね。「あー、歌いたい!」って気持ちが全部この曲で爆発してます(笑)。さっき話したような、「離れている二人」というのを思い浮かべながら歌ったんですけど、私にとって挑戦するところが多い曲でもあったんですね。サビではバイタリティ溢れる感じで歌を届けたかったし。だから、一つ一つの言葉の重みをかみ締めながら、そしてパワフルさを意識して歌いました。歌い終わった後は「はぁ……」ってなるぐらいに体力を使い果たしましたね(笑)。

――お気に入りの箇所はありますか?

May J. 最後のサビで“きーっとー♪”って伸ばすところが一番高いんですけど、そこがうまくいくと気持ちいいですね(笑)。

――この曲を歌う時のポイントってありますか?

May J. この曲は音域が広いので、多分、男性の方が歌いやすいと思うんです。実は男性の方が女性に比べて音域が広いので。でも、しっかりと口を大きく開けること、それが高い音も低い音も出すポイントだと思います。

――パワフルに?

May J. パワフルに!でも、Aメロは繊細に。その両方ができるとメリハリが付くと思います。

――でも、最初に『Gのレコンギスタ』の主題歌を歌うという話を聞いた時はどんな気持ちでしたか?

May J. ビックリしました。『ガンダム』といえば、私が小学校の頃、周りの男子生徒は皆夢中で、教科書に絵を描いたりしてましたから。あの頃は『ガンダム』のOPを歌わせていただけるとは夢にも思っていなかったですね。実際、OPを見るまでは、『Gレコ』の主題歌を歌っているってことが実感できなかったです。

――「アニソン」を歌う時って気持ちは変わりますか?

May J. 変わりますね。いつもの自分ではなく、少しだけテーマに合わせて、声色を変えたりアグレッシブにしたり。普段ならもう少し抜いて歌うこともあるんですけど、この曲は全力で歌いました。ガンダムが好きな方々を裏切りたくはないですし、しっかりとOPに相応しい歌を届けられるように、という思いでしたね。

――May J.さんが「アニソン」と聞いて思い浮かべる曲って何ですか?

May J. 「ムーンライト伝説」(照笑)。ディズニーも小さい頃から大好きでしたけど、『セーラームーン』も大好きで、幼稚園の頃はセーラームーンごっことかしてました。でも、歌詞は自分の耳で覚えた、自分なりの歌詞で。

――どんな歌詞で歌ってたんですか?

May J. 全然覚えてないです(笑)。結構難しい漢字が出てくるので、響きで歌ってたんですよね。だから、大好きだけど今でも正しい歌詞では歌えないんです。

――普通にアニメを見る日本の子ども、って感じだったんですね。

May J. はい、普通に(笑)。ショッピングモールとかでのイベントも多いので、今でも帰りの車の中で「サザエさん」とか見て、それを真似したりしてます。『クレヨンしんちゃん』とか。

――普通ですね(笑)。

May J. そう。普通です(笑)。

――今回のシングルには『ゴッドイーター2 レイジバースト』の主題歌「Faith」も収録されています。しかもその作詞はMay J.さんが。

May J. はい。主題歌が決まった時、英語の詞がいいという話が『GE』の制作陣からあがってきて。それで、「英語だったら私書きます」みたいな(笑)。元々洋楽を聴いて育ったので、英語の歌詞を書きたいという思いは強かったんですね。

――どういうイメージで歌詞を書きましたか?

May J. 仲間と一緒に前に進んでいくというようなポジティブなワードを入れてほしいという話があったんですね。それと『GE』のテーマからインスピレーションをもらいながら書きました。ただ、今回の『レイジバースト』は『2』のさらに続編ということで、まだ「ゴール」にたどり着いてないんですよね。でも、いろんな出来事を経て、壁を乗り越えて、その中間点に今はいる。私もデビューから8年、9年が経ち、でもゴールはまだまだ先で……。自分と重なるところがあったので、そういったところをイメージしました。何度も何度も挑戦する中で、うまくいかないことばかりではあるけど、それでも諦めずに立ち上がっていく……という思いを歌っています。いろんなものを乗り越えてきたけど、新たな目標に近づくために越えなきゃいけない壁がまだまだいっぱいあって、常に壁にぶつかっているので。それを乗り越えたいという気持ちが自分の中にあるんです。

――ところでMay J.さんはゲームってされるんですか?

May J. それが最近DSにハマっていて。『ディズニー マジックキャッスル マイ・ハッピー・ライフ』に。昔だとパソコンのゲームはやってました。『The Sims』とか大好きでした。

――今回の『ReBirth』は2015年最初のシングルになりますが、どんな1枚になったと思いますか?

May J. 今年はMay J.にとって勝負の年だと思っていて。May J.というアーティストが何を届けたいのかを皆さんにしっかりと伝えたいんですね。だから、生まれ変わったMay J.を見ていただく1枚だと思います。だからタイトルも『ReBirth』にしました。

――どういうことから勝負の年だと感じているんでしょうか。

May J. 去年一年を通して、全力のMay J.を届けることはできたと思っているんです。だから、今年の目標は“抜け感”。歌の表現力の幅を広げていきたいとは常に思っていたんですけど、「Wishes come true – 咲き誇る花たちに -」では少し柔らかい雰囲気の、ファルセットも交えた歌にしてみました。曲自体も、春は新しい生活を始める方が多くて、不安や悩みを感じる方もいらっしゃるとは思うんですけど、私は別れって新しいきっかけだと思っていて。だから、皆さんの背中を少しでも押せるような曲にしました。

――そんな勝負の年、すでに1月18日には武道館ライブも達成しました。

May J. 武道館も一つの大きな目標だったので、叶えられたのはすごく嬉しかったです。360度、しかも距離が近いので上までお客さんにワーッて囲まれている感じなんですよね。だから、見守られてるというか、「この人達に支えられて私はここに立っているんだな」ってあらためて感じたので、感謝の気持ちを込めて歌いました。3時間45分(笑)。

――その3時間45分の中で一番印象に残っている瞬間は?

May J. 最初ですね。というのも、アカペラ始まりだったんですよ。しかもステージの下からウイーンって上がってきたら無音の中で一人立っている、という状態だったので。その時にお客さんの声援を聞いて、「はっ! 武道館に立ってる!」って肌で感じました。

――アカペラだと一層「立ってる感」は強そうですね。

May J. そうなんです。音楽が鳴っている中の登場ではないので。まるでお客さんの一人になった感じでポツンと。面白かったですね。

――今度は大きなステージで「ふたりのまほう」や「Faith」もぜひ。

May J. 今年は海外にもたくさん行けたらと思っていて。先日(2014/11/22)、台湾ではライブをしたんですけど、もっと歌う機会が増えたらって思っています。それに海外ってアニメイベントが多くて、私も歌わせていただいたことがあるんですけど、アニメソングはすごく盛り上がるんだなと感じました。

――実感しますか?

May J. しますね。アニメが大好きな方が多いですし、アニメソングをきっかけで知ったという方も多いんです。だから、ぜひ『Gレコ』だったり『GE』だったりの歌を海外で歌ってみたいと思います。どんな風に盛り上がるのか、実践してみたいですね。でも、「ふたりのまほう」はレコーディングした後、ゼーゼーハーハー言ってましたから。ライブでやるのは大変でしょうね(笑)。休めるところがないので。

――では体力つけて。

May J. 一所懸命歌います!(笑)。

Interview & Text by 清水耕司(ボーグナイン)


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品番:RZCD-59861
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