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2024.07.19

【連載】May’n Road to 20th Anniversaryインタビュー連載「Crossroad」:第1回 ホリプロスタッフ

【連載】May’n Road to 20th Anniversaryインタビュー連載「Crossroad」:第1回 ホリプロスタッフ

中林芽依からMay’nになっても変わらない歌への気持ち

――その後、活躍していくMay’nさんを皆さんはどのような目で見ていましたか?

 アニメ業界のことを知らないから、合格したと聞いたときもピンとこないんですよ。途中から新たに配属された音楽制作部部長の岡部はすごいことだと言っていたんですが。放映が始まってからCDのランキングを見て、こんなに多くの人が見ているのかとやっとわかりました。アニメってすごいんだな、と驚きましたね。

西尾 でも嬉しかったですね、本当に。そこから一気に急上昇したじゃないですか。横アリ(『May’n Special Concert 2012 “May’n☆GO!AROUND!!”』)だったと思うんですけど、表参道FABを知っている身としては見える景色に涙が出てきましたね。ずっと何か差し入れを持ってはMay’nのライブに会いに行っていました。

May’n レアチーズケーキとか(笑)

西尾 どんどんと歌番組(の仕事)も入るようになったのも嬉しかったし。

 NHKにはアニメやアイドルが好きな人がいました。今ではどの局でもアニメソングを流しますが、当時アニソンはNHK以外の歌番組にはなかなか出られなかったですね。

 でもね、何千人のお客さんの前でスポットライトを浴びて歌うMay’nになっても、中林芽依の頃からずっと変わらないんです。彼女のコンサートを見ればわかりますが、ファンの一人ひとりを大事にする精神がずっと彼女の中にはあって……。

西尾 「みんな見てるよ」って一人ひとりと目を合わせて。僕、あれは若手に言っていますよ。

 全員と手を振るということを始めたのは彼女が最初だと思いますよ。

 「見えてるよ」とか「ありがとうね」とか、また来てくれたということをわかってしっかりとアイコンタクトをとるということをずっと続けています。お金を払って見てもらえるということは本当にありがたいですが、1対何千ではありますし、売れてくると驕り高ぶりも出てくるものですが、彼女は全く変わらない。それが中林芽依の歌心なのか人間性なのかはわかりませんが嬉しいですね。歌が大好きという本音がステージに現れ、ファンにも伝わっているから今日がある気がします。13歳で初めて会った頃から何も変わっていないことが嬉しいですね。

矢田部 いや、いろいろと思い出しますね。曲は素晴らしいし豪華だし、これはすごい音楽ができたと思いました。でも放送開始直前の3月、『東京国際アニメフェア』で『マクロスF』放送直前イベントで「射手座☆午後九時Don’t be late」を初めてお客さんの前でお披露目したんです。その前には、雑誌での特集のボリューム感などで『マクロスF』の評判を調べていたので、もしかしたら売れるかもしれないと思っていたんですが、初披露だったからか意外とお客さんがおとなしかったんですよね。

May’n (笑)。

矢田部 これは自分だけが高まりすぎたかも、と思い気を引き締めました。でも予約チャートを見るとずっと1位をとっているんです。僕もそのデータを持っていろいろな局をプロモーションして回ってはいましたが、3月の印象があまりに強すぎて「1位じゃなくて100位の間違いなんじゃないか」なんて気持ちも持ったりで。

西尾 そんなことはない(笑)。

矢田部 それくらい自分の中に不安がずっとあったんですよ。でも、信じようと思っていたら、放送開始してからのゴールデンウィーク明け(2008年5月8日)に「ダイアモンド クレバス/射手座☆午後九時 Don’t be late」がリリースされ、その翌日に文化放送の1階にある「サテライトプラス」でフリーライブを行ったんです。リハーサルのためにお昼くらいに会場入りしたら、18時45分スタートなのにすでにすごい人がいたんです。隣接する(JR浜松町)駅のホームにまで人がいて、警備関係の方々も多数来ており現場は騒然としていました。そのときに人気を肌で実感した記憶がありますね。

May’n 私も、『マクロスF』のお話をいただいたとき、歴史のある作品だということは勉強してからオーディションに臨みましたけど、実際に受かっても、レコーディングが始まってもまだ実感がなくて……。岡部さんは見たことがないくらいに興奮していましたけど(笑)。放送が始まったらリリース前から(歌唱を担当した)シェリル・ノームの人気が来ている雰囲気はありました。でも、会社でバッタリ会った西尾さんが「May’n、すごいじゃん!」って言ってくれたときに、ようやく初めて「私、売れたかも!?」って思いました(笑)。それはめっちゃ覚えています。

西尾 いや、僕も『マクロス』のことはよく知らなかったですが、受かって岡部は興奮しているし、みんなも勝ちを確信しているところはありましたね。そんなときにバッタリ会ったから中林芽依ではなく、「May’n!」って言いました。

May’n そう、「May’n」も知ってくれているんだ、と思いました。部署が変わって、あまりお会いする機会がなかったんですよね。でも、「西尾さんが喜んでる!」と思いました(笑)。それに、ホリプロは大きい事務所なのでTSCに受かったときは入れた喜びがありましたけど、たくさんのタレントさんがいる中で社員の方に自分を覚えてもらうには努力しなければいけないという感覚もすごくある中、May’nになってからは違う部署の方も含めて、より多くの方とお仕事をご一緒できて、たくさんの方にお世話になっている感覚もありました。そこで「頑張った」と少しは思えるようになりましたね。あと、文化放送でのイベントも実感できた出来事でしたけど、ホリプロが業界内で配っている「ホリプロニュース『ほらいずん』」という冊子があって、事務所イチ押しの方が表紙になるんです。綾瀬はるかさんとか深田恭子さんとか。その表紙になれたとき、「売れたな」って思いました(笑)。中にも載れなかったので。

――話は尽きないですが、20年目を迎えた今、May’nというアーティストに対して感じることを順に聞かせていただけますか?

矢田部 そうですね。続けることって何でも難しいと思うんですよ。なので、20年走り続けたことを讃えたい気持ちはありますが、僕の頭の中では40周年や50周年まで想像が膨らんでいるんですよね。年を重ねると体力が落ちることもあると思いますが、アーティストとしてはそれを上回る深みが出てくると思いますし、その上でマネージャーと力を合わせてどの方向へ進んでいくのか、どういうMay’nが作られていくのか、それを想像するとすごく楽しみです。20周年おめでとうございます。

May’n ありがとうございます!

西尾 中林芽依から見続けて、May’nとなった今はベテランの域にも近づきつつあるとは思います。なので、音楽的な面はマネージャー部隊に任せつつ、僕としては違うところで支えていきたいですね。美味しいものをどんどん差し入れしたいのでそこは楽しみにしてほしいですし。

May’n 待っています(笑)。

西尾 あとは、野球という共通の趣味があるので、ラジオなど、今以上に仕事と結びつける手助けができたら、という気持ちはあります。ただ残念なことに応援するチームが弱いのが……。

May’n 今年は首位にも立ちましたよ(笑)!!

 僕としてはもっともっと進化していくMay’nを楽しみにしていて。やっぱり彼女は、自分を追い込むことにおいてはプロ中のプロなので。本当に後輩たちに教えてあげたいくらいですね。だから、もっと歌が上手くなるのか、もっと体力をつけるのか、もっとダンスがキレッキレになるのか、きっと今よりも進化していくでしょう。勿論、年齢の面でいろいろとあるかもしれませんが、そこも自分で開発していくでしょうし、何よりも練習は裏切らないので。ぜひ、そのモチベーションを進化させてください。

May’n 今は社外のスタジオにも行っちゃうからなぁ。初心を思い出して河原で歌おうかな(笑)。

 大げさでもなんでもなく、ホリプロの歴史はMay’n前とMay’n後で分かれると思っています。彼女のおかげで本当にいろいろな景色を見させてもらいました。武道館公演(2010年1月24日『BIG☆WAAAAAVE!!』)も山口百恵(1980年10月5日『さよならコンサート・ライブ -伝説から神話へ-』)以来のことですしね。初めてシンガポールで海外イベント(『Anime Festival Asia 2008』)に参加したときは、アニメフェスをやるから来てくださいという掲示板へ書き込みがきっかけでしたが、開催前に妻と旅行でシンガポールへたまたま行くことがあって、きっと小さいフェスティバルだろうと思っていたら、目抜き通りに旗がずらりと掲げられていて。水木一郎さんなどと混じってMay’nの旗もありました。大変なことになっているとシンガポールで思ったのを覚えていますし、そのあと、いろいろな国からオファーが来るようになりました。イベント後に行なったサイン会ではみんなCDを手にしていたんですが、聞けば日本の友達から送ってもらったと話していました。アニメの力とその影響力に驚きましたが、でも彼女自身も本当に強靭な体力と精神力で。あまたの国であらゆる食べ物を食べても倒れたことがない。スタッフは次々と倒れていくのに。その根性でぜひまた新しい景色を見せてもらいたいです。それから個人的には、いつか、家庭も作ってもらって。

一同 (笑)。

 生まれた子供に歌をたくさん聴かせて歌わせて、「ダメ! 根性よ」とか言って。

May’n 言いそうですね(笑)。

 『巨人の星』を地でいくような英才教育をしてもらいたいです。仕事と家庭を両立して幸せになってもらえたら、という願望ですね。

May’n うちの親より親みたいなことを(笑)。

 アーティストとしてはいろいろなチャレンジをするだろうし、違う景色も見えてくると思いますが、プライベートの景色は決断しないと見えてこないものなので。

May’n わかりました。

西尾 何がわかったんだ(笑)。

May’n 会長命令らしいので(笑)。でも私にはまだまだMay’nとしてやらないといけないことがあるので!

――最後に、May’n Streetを歩む前から自分を知る皆さんにぜひ一言を。

May’n まず、お仕事がゼロになっても、レッスンに通えた日々がすごくありがたかったです。この先もMay’nとして走り続けたいと思っていますけど、ホリプロにはアッコ(=和田アキ子)さんを中心に長く所属されている方が多くて、どれだけ年を重ねてもご一緒させてもらえる事務所なんだと思っています。それはすごく幸せなことですよね。でも、そこに甘えず、感謝も努力も忘れず、進化し続けていきたいと改めて思いました。

一同 (拍手)。

 素晴らしいよ。

矢田部 やっぱり講演会を企画しよう。

西尾 真面目にそれでも食べていけると思えるね。

May’n ホントですか?(笑)。

▲May’nが保存しておいた「NAKABAYAしんぶん」を見つめる面々。


●リリース情報
「ストロボ・ファンタジー」
2024年9月4日(水)発売
発売元:Digital Double/販売元:avex pictures

【CD+Blu-ray】
品番:XNDD-00022/B
価格:2,640円(税込)

・歌詞ブックレット
・(Blu-ray収録)
-「ストロボ・ファンタジー」Music Video
-「ストロボ・ファンタジー」Music Video メイキング

【通常盤(CD)】
品番:XNDD-00023
価格:1,540円(税込)

・アニメ描き下ろしイラスト
・歌詞ブックレット

<CD>
01. ストロボ・ファンタジー
TVアニメ「モブから始まる探索英雄譚」エンディング主題歌
作詞:May’n・草野華余子 作曲:草野華余子
編曲:eba・岸田(岸田教団&THE明星ロケッツ)・草野華余子

02. ウイニングショット!! feat.AYAME(from AliA)
愛知県ケーブルテレビ高校野球テーマソング
作詞:May’n・EO 作曲・編曲:EO

03. Pray
作詞:U-ka 作曲:KENT/TOMOYA(SALTY DOG)  編曲:高橋浩一郎

-Bonus Track-
戦乙女の歌
「モブから」劇中歌
作詞:つむぎしゃち 作曲・編曲:井内啓二

<Blu-ray>
M1.ストロボ・ファンタジー Music Video
M2.ストロボ・ファンタジー Music Video メイキング

●ライブ情報
2024年10月20日(日)
May’n主催では初となる対バン形式ライブ「Nice to MEAT you!」の開催が決定!
会場:豊洲PIT
詳細は後日発表となります。

関連リンク

May’n オフィシャルサイト
http://mayn.jp/

May’n レーベルサイト
https://www.digitaldouble.co.jp/artists/mayn

May’n X
https://twitter.com/mayn_tw

May’n STAFF X
https://twitter.com/MaynStaff

May’n 公式YouTube
https://www.youtube.com/user/MaynOfficial