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INTERVIEW

2023.03.18

【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』第7回:物語の軸となった4人が、ここまでの裏話を語り尽くす! Lyrical Lilyスペシャルインタビュー

【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』第7回:物語の軸となった4人が、ここまでの裏話を語り尽くす! Lyrical Lilyスペシャルインタビュー

“アニメの顔”と“リリリリらしさ”を両立させた「Maihime」

――さて、そんな『All Mix』のオープニングを毎回彩っているのが、皆さんの歌うOPテーマ「Maihime」です。

進藤 この曲は、レコーディングチームがいつものステキミュージック(※中村 航を中心とした楽曲制作チーム)さんではなく、Photon Maidenチームの方々でもある一二三(Hifumi,inc.)の皆さんだったんです。しかもサウンド感も、今までのリリリリとは全然違ってすごく新鮮でした。

反田 「Maihime」は、最初から明るさがパッと出るようなリリリリ曲とは違って、楽曲の中に結構波があるようにも感じて。しかも私は最初にレコーディングしたので、「最初はスッと入るように」とか、楽曲の雰囲気に合わせながら試行錯誤して歌った覚えがあります。

――そのなかで、特にその試行錯誤が活きた部分は?

反田 レコーディングの最後の段階で、水島総監督から「歌い出しの“はじまりは One step,”の前にブレスを入れてみたい」とご相談をいただきまして。それを実際に入れてみたら、始まりの一歩にピッタリな、深呼吸の一発目の息を吸うような感じになって、そこで一気に「Maihime」が「Maihime」になった感じがしたんです。

――そのブレスで、「Maihime」の“らしさ”が生まれたんですね。

反田 はい。しかもリリリリらしい明るさも出たので、「曲って少し工夫するだけで全然変わるんだ!」って思いました。

進藤 水島総監督といえば、たしか私、「Maihime」を録ったあとにレモネードをいただいた覚えがあって。

渡瀬 へぇー。おつかレモネード?

進藤 そうかも。ただ、その印象が強すぎて、ちょっとレコーディングの具体的な記憶が……(笑)。あ、でも皆さんすごく褒めて伸ばしてくださったのは覚えてます! ステキミュージックさんも褒めて伸ばしてくださるんですけど、またそれとは違った方向の褒め方なんです。

渡瀬 だから「えっへへぇー」みたいに、照れてだんだん溶けていっちゃうよね(笑)。

進藤 それに、サウンドもめっちゃオシャレだし!

渡瀬 ただ、そのサウンド感に合わせながら“竹下みいこ”として歌うにはどうすればいいのかは、私はすごく気にしていました。みいこちゃんとして歌うときは常に口角をギュィィィン!って上げて、マ行やタ行をなるべく丸く言うように意識しながら歌っているんですけど、「その歌い方は、この曲に合うのかな?」と思ったんです。それで、試しに声出しで1回歌ったら、水島総監督に「もう少し地声に寄せてもみいこちゃんになるから、もっと自然体でいいよ」と言ってもらえて。それで普段の感じよりももう少し爽やかな、今の形になりました。あと私、以前の取材でお話しした瑠華のパートがすごく楽しみだったんですけど、想像以上にいい味を出しているんですよ!

【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』第2回:成長の先にある、新たな始まりの一歩――Lyrical Lily×中村 航スペシャル対談

深川 この曲では、作編曲のTAKU INOUEさんから「ファルセットを使わずに録りましょう」というディレクションをしていただきまして。地声で歌うには結構ギリギリの音の高さだったんですけど、「お、出るね出るね!」みたいに声をかけていただきながら、サビの部分を録っていきました。

――深川さんも、褒めて伸ばしてもらった部分が。

深川 はい(笑)。あと、1番Bメロの“軽やかに One step, Two step”を「あまりかわいくなりすぎず、歌詞の通りしとやかで軽やかに、落ち着きを持たせて歌ってみてください」というディレクションもいただきました。なので、さっきはーちゃん(反田)が言っていた曲に合わせたメリハリみたいなものも考えながら、でもおしとやかにしすぎると胡桃ちゃんらしさがなくなるので、そこを加減しながら歌っていきました。

――そんなこの楽曲は、1月に行われた“Lyrical Lily 3rd LIVE「猫の手招き」”で初披露もされました。

反田 この曲のダンスは難しくて、かなり動くうえにカウントも裏で取ることが多いので、みんなですごく練習したんです。だからこそ本番は緊張もあったのですが、後からライブ映像を観たら、みんな超いい顔をしていたんです! 繰り返しになりますけど、このときも「Maihime」が「Maihime」らしくなったなと感じて……緊張感も含めて“一歩目”という感じがしました。

渡瀬 私も「Maihime」は、すっごく緊張して! この曲は前から、はーちゃん、瑠華ちゃん、渡瀬の順で、縦一列のフォーメーションから始まるのですが、最初は私が歌わないから、ずーっと下を向きながら「はーちゃんが息を吸ったら横に出るんだ!」って考えていて(苦笑)。私は歌よりも、ダンスのほうが不安だったかもしれません。

深川 私も。元々ダンスが苦手なうえに、ちょっとでもズレたらどんどん遅れていっちゃうような曲で、リズムが全然うまく取れなかったんです。だからライブで曲が始まるときは……ずっとはーちゃんの後頭部を見ていました(笑)。

進藤 あははは!(笑)。

反田 私の後頭部を見てたんだぁ(笑)。

深川 練習のときも鏡ではーちゃんのことをよく見て動いていたので、割と安心感を持ってライブに臨めたように思います。あと2番のBメロかな? ゆーちゃん(渡瀬)が歌っているとき、手を伸ばしてはーちゃんと入れ替わりをするところで、毎回はーちゃんが目を合わせてニコニコしてくれるから、そこで1回安心できるの。

反田 あ、それは私も! メンバーと目が合うとすごく嬉しくなっちゃう。あと、シンメ同士で目を合わせるのは結構意識しているかも。あまちゃん(進藤)も、DJブースにいるけどよく目が合うよね。

進藤 みんなが後ろを向いたとき、私のことを超見てくれるから(笑)。私がニヤニヤしながら下を向いていたら、だいたいメンバーと目を合わせていると考えてもらっていいかもしれないです(笑)。あと、「Maihime」は私としては、久しぶりにしっかりと踊る曲になったんですよね。しかも、私はDJなので動きがみんなと違うんです。最近はDJプレイをする部分を増やしていたので、すごくハラハラでした。

美しいハーモニーを響かせる「妙なる星と」、第一印象は全員“困惑”!?

――さて、第9話でPhoton Maidenとのコラボ曲「妙なる星と」もオンエアとなりました。皆さんは楽曲を初めて聴いたとき、どんな印象を持たれました?

反田 「なにこれ、むずっ!」ってならなかった?(笑)。

進藤 なった(笑)。「な、な、なんだこれー!」って。

深川 しかも、みんな違うパートを歌っているから、助けを求められなかったんだよね。

渡瀬 私、資料のメールをめっちゃ確認したもん。「わ、私はいったいどこを歌うんですか!?」って(笑)。

反田 いただいた曲のデータも、普段なら「メイン」「上ハモ」「下ハモ」みたいに、3つくらいに分けられているものが、今回はとんでもない数のデータがあって!

進藤 だから「どれが私のパートなんだろう?」って(笑)。私、レコーディングスタジオに到着したら、まず「私はこのパートを歌うので合っていますよね……?(ニコニコ)」って……。

渡瀬 最終確認したんだ(笑)。

進藤 「もしかしたら美夢ちゃんのところも歌うのかな?」と思って一応練習していったんですけど、「ここは……?あ、歌わない、わかりました!(ニコニコ)」って(笑)。

反田 私も2番Aメロのコーラスの歌詞割に「Lyrical Lily」と書いてあったので歌ったら、「あ、そこは大丈夫です」って言われた(笑)。その直後に美夢ちゃんのソロがあるので、よくよく考えたら「そりゃあねぇ」って感じなんですけど。

――しかも歌い出しの部分は、コーラス3人のパートが全部違いますし。

渡瀬 そうなんです。今みんな一緒に歌ったら、すごい不協和音になっちゃいそう……(笑)。今回ははーちゃんがメインパートで、他の3人はずっとコーラスだったから、私は中学の合唱コンクールみたいな気持ちでレコーディングしたなぁ。

反田 さっき雑談してたときも「合唱コンクールで『妙なる星と』を使ってほしい!」って言ってたよね。たしかHiがみいこちゃんで、Lowが春奈ちゃん?

進藤 そう。で、Midが胡桃ちゃんだった。

――そういう点もあって、音源を受け取った時点で困惑するというか、歌う前から皆さん「あ、これヤバいな」と思われたというか。

深川 はい。なので、とりあえずまずは自分のパートをひたすら聴いて……歌うところだけはちゃんとなぞれるようにしました。

渡瀬 私も、お風呂でずっと歌ってた。主線と全然違うから引きずられないように、自分が歌うところが主メロだと思い込んで覚えていきました。

深川 私、実はメインのはーちゃんの歌を聴かずにレコーディングに行ったんです(笑)。私は普段ハモを録ることがあまりないんですけど、今回は完全にハモだけだったので、(メインのメロディに)つられずに音をたどれるか不安で。レコーディングでは譜面に歌詞がついたものをいただけたので、それを見ながら必死に音符をたどっていきました。

渡瀬 私はHi担当だったのでキーがすごく高かったんですけど、先に録られていた佐藤日向さん(福島ノア役)の声を薄く流していただいて、それに支えられながら録っていきました。曲に馴染むように目立ちすぎず、でも「いますよ……」くらいになるイメージで(笑)。

進藤 普段は渡瀬ちゃんがLowで私がHiのハモを歌うことが多いもんね。だからそういった面でも「水島総監督やHifumiのスタッフさんからは、私たちはこう見えるんだ」って、外からの見られ方みたいなものがちょっとわかった気がします。

渡瀬 ね!

進藤 私は普段のリリリリのレコーディングでは「みんなが浮けるように、進藤さんは地面を作ってください」と言われるんです。ただ、この曲では「(新島)衣舞紀と一緒に、完全に下で支えてください!」と言われたので、そういう部分でも今までとは全然違うなと思いました。

反田 逆に私はメインで歌うパートがたくさんありましたし、しかも(出雲)咲姫ちゃん……つむつむさん(紡木吏佐)と声を重ねる部分が多かったので、自分のパートを何回も聴いて覚えた後、咲姫ちゃんだけのデータを聴きながら、そこにうまく歌声が重なるように練習していました。

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