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INTERVIEW

2023.02.04

【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』第3回:春の嵐が巻き起こす破壊と創世の物語――燐舞曲×中山雅弘スペシャル対談

【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』第3回:春の嵐が巻き起こす破壊と創世の物語――燐舞曲×中山雅弘スペシャル対談

DJをテーマに、アニメ、ゲーム、ライブなど様々なメディアミックス展開を行うプロジェクト「D4DJ」。そのTVアニメ2期『D4DJ All Mix』が、2023年1月から放送をスタートした。個性豊かな音楽性と魅力を持った6ユニットの活躍が描かれる本アニメを、リスアニ!では連載企画「Diggin’『D4DJ All Mix』」として徹底特集!

連載第3回では、アニメ第4話で地域活性化「招き猫作戦」のピンチをチャンスに変え、見事なステージを披露したユニット・燐舞曲(ロンド)のキャストより、ボーカル担当の加藤里保菜(青柳 椿役)とDJ担当のつんこ(三宅葵依役)、そして「D4DJ」の統括プロデューサーにして、燐舞曲の音楽プロデューサーをeMPIRE SOUND SYSTeMSと共に務める中山雅弘の対談をセッティング。第4話で披露された新曲「ARCANA」の話題をはじめ、これまでの活動について存分に語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)

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【連載】Diggin’『D4DJ All Mix』――「D4DJ」TVアニメ第2期を徹底特集!

3年半の活動で深まった燐舞曲とキャラクターへの理解

――中山さんは燐舞曲の音楽プロデューサーとして、この3年半のメンバーの頑張りについてどのように感じていますか?

中山雅弘 皆さん、すごく成長したと思います。「D4DJ」に登場するユニットは、いわゆる「DJ」と言われてイメージしやすいサウンド、例えばEDMやクラブミュージック的なデジタル色の強いものが多いのですが、「D4DJ」は生音系を使ったロックも含めオールジャンルを攻めていきたいこともあり、燐舞曲はギターをメンバーに入れたロック系ユニットにしたんです。そのため、“D4DJ 1st LIVE”(2019年7月に開催されたライブイベント)でお披露目した当時は、他のユニットとは役割が違うのでそれぞれの役割を理解していただくのに少し時間はかかったのですが、今はメンバーの認識もより明確になって、どんな指示にも適合しながらライブができるようになったと感じます。いつも褒めると「嘘っぽい」と言われるのですが、これはちゃんと本音です(笑)。

――加藤さんとつんこさんは、自分で成長を感じることはありますか?

加藤里保菜 確かに最初の頃は燐舞曲の(青柳)椿として求められる世界観を表現するのに不安があったのですが、この3年半、ステージを重ねて色んな方から反響をいただくことで、「これが燐舞曲の世界観」というものがしっかりと理解できるようになりました。「本当にこれで私が椿としてかっこよくなれるのかな?」という気持ちはなくなって、今は「自分の椿としての表現はこれだよね」というのが明確にわかってきたように思います。

つんこ 私も最初はユニットやキャラクターへの理解が浅かったので、「ここは(三宅)葵依ならどうするだろう?」と思うことがたくさんあったのですが、ライブやアフレコを経験させていただくなかで、最近は「葵依ならこうするんじゃないかな?」というものがスッと出てくるようになりました。ライブの感想をいただくなかで、自分でも意識していなかったふとした部分に葵依らしさを感じてもらっていたりもするので、昔よりは葵依を表現できるようになったのかなと感じます。

中山 今「理解が浅かった」というお話がありましたが、それは「理解が浅い」のではなく、キャストの皆さんと一緒にキャラクターを作り上げていった部分が大きいからなんですよね。「D4DJ」はマンガや小説のような原作があるのではなく、ライブでキャラクターを表現するところから始まったので、お客さんの反応を受けて方向修正したり、キャストの皆さん自身の個性を入れてみたり、色々と試行錯誤しながら一緒に作り上げてきたんです。なので皆さんキャラクターが自分として動いていくまでに時間がかかったと思うのですが、今は本人たちに任せるエチュードのボリュームも増えましたし、皆さんがそれに応えられるようになりました。

――キャストのお二人は、自分とキャラクターがシンクロすることを感じる機会も増えましたか?

加藤 ライブでは完全にそうなっていると思います。やっぱりなりきらないと、それぞれの役割に徹することができないので、私が椿としてステージに立つときは、完全に椿としての思いを持って立っていて。それはきっとほかのメンバーも同じで、私たち4人は元々の個性が強い人ばかりなので(笑)、最初はなかなかシンクロできない人が多かったと思うんです。でも、今はやっとシンクロできるようになりました。

つんこ 私もライブ中はちゃんと葵依として立っていますが、日常生活で自分に葵依の要素を感じることはまったくなくて。でも、やっぱり燐舞曲として活動していくなかで、葵依の役割に近いことができているのかな?と思うことがたまにあります。葵依は燐舞曲を作り上げてきた人なので、私もみんなで話し合っているときは、なんとなくまとめ役になることが多くて。

――それで言うと、加藤さんは4人でいるときはどんなポジションだったりするのでしょうか。

加藤 私は……多分、一番のまとめ役ですね。

つんこ 嘘をつくな!(笑)。

中山 彼女はこういうふざけたポジションです(笑)。

加藤 はい(笑)。でも、つんこちゃんがまとめてくれたり、(月見山 渚役の)大塚(紗英)さんも説明上手だったりするので、私はみんなに頼ってしまっている部分があって。その意味では、椿も葵依を頼りにしている部分があるので、シンクロしているんじゃないかなと思います。

次ページ:椿と葵依、それぞれの個性が際立ったアフレコ秘話

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