2月11日、中野サンプラザにて“i☆Ris&Wake Up, Girls! バレンタインLIVE!! 2017”が開催。“リスアニ!WEB”では今年も昨年に引き続き、各グループ推しのレポートを掲載。本稿では夜の部を、少々WUG寄りの目線でレポートする。
昼の部に続き、i☆Ris(山北早紀、芹澤 優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢、澁谷梓希)とWake Up, Girls!(吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑)の2組が出演して行われた本イベント。“アニソン・ヴォーカルオーディション”の第1回・第2回の合格者によるユニットである、いわば姉妹ユニットと読んでも過言ではないこの2組、昼の部の時点で昨年とは異なる両グループ入り乱れての賑やかなステージを繰り広げていたが、夜の部ではさらにその親密さがより色濃いものとなっていく。

バレンタインならでは!甘々な妄想バトル
オープニングの演出は昼の部とほぼ同様。夜の部は、司会・鷲崎 健からの「各人の近況コメント」の紹介とともに、両グループから各メンバーが交互に登場。「台湾で15歳に間違えられた(田中)」「好きなものは、小学2年生と壁(奥野)」など、どれも個性あふれるエピソードばかり。
そして夜の部への意気込みを、昼の部を担当した両組のリーダー以外のメンバーが宣言することに。まずi☆Risは澁谷の挨拶を行ったが、途中で突然芹澤がカットイン。さらに山北が、続けて茜屋が乱入し挨拶が若干くっちゃくちゃになる。その一方で、若井と久保田はちゃっかり別カメラへとアピール。打ち合わせなしでの阿吽の呼吸からの、6人のオンステージが繰り広げられていた。一方WUGを代表したのは、昼の部で“乙女”と認定された吉岡。向けられたカメラに照れながらも、いつもの挨拶を「灰になる準備はできてますかー?♪」と少々乙女っぽくアレンジして、この難局を切り抜けていった。
さて、夜の部のトークのメインテーマは“ドキドキ!?妄想バトル!”。山北をリーダーに、芹澤・茜屋・永野・奥野・田中からなるAチームと、吉岡をリーダーに若井・久保田・澁谷・青山・山下・高木からなるBチームに分かれての、バレンタインらしいキュートなセリフでの対決。勝利チームには叙々苑の食事券7万円分をプレゼントと発表された瞬間モニターにかじりついた久保田をはじめ、白熱の対決が繰り広げられていった。まず“乙女認定”された吉岡は一発目の“朝遅刻しちゃったとき、相手が思わず許してしまうかわいい言い訳”に登板。男役を演じる対戦相手・茜屋に対して「今日会えるのが楽しみで寝れなくって、寝坊しちった♪」とのセリフを言い切り歓声に包まれる……もののどこか表情は固く、最終的にはアップで抜き続けるカメラと観客に向けて「やめろー!黙れー!!」とシャウト。顔を真っ赤にして照れていた。そのほかにも同様に、セリフを言い切ったあとに照れる出演者も散見されていたのだが、ここまでの赤面したのは彼女だけだった。
そんな“セリフだけ”だったはずの対決もヒートアップし、次第に動作を伴うものへと変化。Aチーム奥野・Bチーム山下「とにかく相手をキュンとさせるかわいい女の子の動き」での対戦では、まず先攻・奥野が服を掴んで潤んだ目で相手を見上げて、そのまま逃げる。そこへの久保田の「最後の逃げちゃうところまで込み込みでかわいかった!」というオタクならではの解説も非常に効果的だ。一方後攻・山下も、駆け寄って手を握っての「寒い……キュンとした?」とのセリフで、場内のファンの心を的確に射抜く。そして気づけば後方にも、真顔で指を突き上げて「優勝!」のポーズを取る若井の姿が。
そして事件(?)は、終盤の対決「デートの別れ際に相手にチョコを渡すときのセリフ」で起きた。先攻・青山が「忘れちゃった……うちにあるんだけど、うち、来る?」となかなか好感触なセリフを披露。手応えを感じるなか、後攻・山北が、「本当はチョコ作ってきたんだけど、失敗しちゃったから……今日はこれでガマンして!」と青山にちゅーをしに! ブレない山北の姿と、驚きくずおれる青山との対比が、心に残ったワンシーンだった。しかしトータルとしての拍手による観客の判定では、わずかの差でBチームが優勢。見事、お食事券を勝ち取ったのだった。
各々の単独パートでは、両者とも曲ごとに変化する魅力を提示
そしてイベントはここからライブパートへ。まずWUGが、このイベントに実によく似合う「16歳のアガペー」からステージをスタートさせる。テクニカルにフォーメーションを移り変わらせながらも、ぽんぽん跳ねるかわいらしいダンスとともに披露されたこの曲、落ちサビでの永野のソロの歌声が、この曲の持つイノセントさをより引き立たせてくれていた。それに続くのは、一転神々しさも感じられるナンバー「Beyond the Bottom」。客席も、それに呼応して白に染まっていく。しなやかさや繊細さを軸にしながら、それでもサビではそこに力強さが加わっていくこの曲。去年に引き続いての披露で、元来彼女たちの持ち味であるフォーメーションの入れ替わりやコンビネーションがより巧みになったことを感じさせ、1年間の成長を見せつけた。
曲明けミニMCタイムをリードした山下から「ちょっとセクシーなこの曲です!」と紹介され、披露された3曲目は「素顔でKISS ME」。変わらずフォーメーションの難解さはありながらも、バリバリのEDMで振付も“アイドルっぽい”この曲は、見方を変えればアニメ本編中のこの曲の立ち位置らしく“WUGっぽくない”一面を見せられる曲。それが、スキルを磨き上げた彼女たちにとってはまったく足かせではなく、むしろ凝り固まったパブリックイメージに風穴を開ける、ワグナーでない者にあらたな魅力を提示する楽曲として機能していた。
そのバトンを受け継ぐi☆Risも、アイドルソングのテイスト色濃い「Garnet」で迎え撃つ。サビでの、片足を軸にもう片足をコンパスのようにひらりと回転させる部分に代表されるような麗しいチームプレイを、i☆Risらしいストーリーを感じさせる振付で展開。間奏でのダンスタイムでは、特に若井のスタイリッシュさが際立っていた。続けて披露された新曲「Shining Star」でも、6人での舞台上斜めに取ったフォーメーションからセンターで芹澤・茜屋が顔を合わせたりと流れるようなコンビネーションの良さは健在。加えて、サビを中心に彼女たちらしいエネルギッシュなダンスを展開していく。かと思えば、突然片足立ちでのフリーズが入ったりと、観る側も見どころを逃さないように一瞬たりとも油断できないパフォーマンスを続けていく。そして自身単独ゾーンの締めくくりに投入したのは、去年WUGがカバーを披露したキラーチューン「Make it!」だ。落ちサビでの茜屋の歌声の伸びなどの安定した良さも持ちながら、Bメロで澁谷が振付に織り込む形で客席へのクラップを煽ったりと彼女たちなりのアップデートが随所に組み込まれており、決してただのカバー返しにはとどまっていなかった。
コラボでもカバーでも、見えたのは互いのレベルアップ
さて、ここからは昨年に引き続き実現したコラボ楽曲。まずは「CAT’S EYE」で、サンプラザに4匹のネコ耳怪盗(山北・茜屋・吉岡・田中)が現れる。WUG曲からの田中の歌声の変貌ぶりは特に印象深く、ソロパートではセクシーささえも漂っていた。また、ダンスの面でも4人とも脚の運びをきっちり揃えるなど、細かい部分まで魅せ方も意識されていた。
そんな闇夜にぴょんぴょん跳ねる天使5人が舞い降り、一気に場内は白の世界へと変貌する。若井・久保田・永野・奥野・高木による「Daydream café」のスタートだ。なかでも、この曲に限らずここから高木のパフォーマンスから目が離せなくなっていく。特に彼女の見せ場の多い2サビ以降、その笑顔の輝きはどんどんと増していったのが印象的だった。
そしてコラボ曲ラストは、芹澤・澁谷・青山・山下による「一度だけの恋なら」。振付も存在しつつ、どちらかと言えば歌声で魅せていく部分の多かったこの曲。山下の天真爛漫さのある歌声も青山の真っ直ぐで突き抜けていくような歌声も、どちらも自らの個性を立たせながら本家の良さも連想させるもので、観客に充実感を味あわせたままシャッフルユニットゾーンを終える、高クオリティな仕上がりだった。
そしてコラボに続いては、こちらも昨年に引き続き実現した互いのグループの楽曲のカバー。まずはWUGがi☆Risの「幻想曲WONDERLAND」を披露する。この曲で特に奮闘ぶりが目立ったのは、高木と奥野。「あれぇ……ここ、どこだろう……?」のセリフと観客からの「中野サンプラザー!!」との大歓声で幕を開けたこの曲で、高木は終始笑顔。重圧というこの曲への魔物に打ち勝っていたように見える。また、奥野はバレエステップを担当。曲中随所で目立つ位置でのステップを任された彼女も、その重責に応える麗しいステージを展開していった。また、ダンスの山場である間奏部分での吉岡を円の中心に据えたフォーメーションも、7人息ピッタリ。最後のセリフ部分では、「みーんなに届け、らぶちゅっちゅ♡」と、高木がi☆Risのライブ締めくくりの挨拶を用いて超絶キュートに締めくくり、完全に場内をとりこにしていった。
一方i☆Risは「少女交響曲」を披露。WUGが「Beyond the Bottom」で見せてくれたように、自身の1年間の成長をここで見せつける。自らのアグレッシブなパフォーマンスにWUGらしいしなやかさというエッセンスを色濃く取り入れ、この1曲に込められたストーリーを、i☆Ris色に表現していった。また、逆光に照らされての凛々しい「ごめん、さよなら」をきっかけに、間奏ではキレとしなやかさと一体感と、そのすべてを立たせたステージを披露。曲中に数多く登場するスピンを決めどころとして、ピシッとキレある魅せ方を追求していく。特に山北のスピンは美しく、6人の中でも群を抜く華麗さを持っていた。
曲明けにはWUGメンバーが合流し、ステージ上には13人が勢揃い。最後に13人全員での「White Love」の披露へと移る。Aメロ・Bメロは切なくしっとりと、イメージカラーごとの組み合わせで歌われ、サビでは本家準拠の振付を13人で揃えて魅せる。そこに生ハモを入れるのは、i☆Risメンバー。特にWUGメンバー担当部の締めには若井・澁谷が参加し、三声の、美しいハーモニーを響かせていく。そして最後には13人が両グループ互い違いに並び、透き通るようなハーモニーを響かせて楽曲を閉じた。
曲明けの、各出演者からのまとめのコメントでは、まず青山が「俺得イベントだった。次回開催が実現するよう、今日から祈りの舞を舞います!」と次回開催を熱望。i☆Risメンバーからも次回開催に前向きなコメントが多く聞かれ、久保田に至っては「もう、2組でのバレンタイン曲ができたらいいんじゃないの?」と発案。そこに澁谷が「じゃあ、歌詞はまゆしぃに!」と続け、ただの期待にとどまらず、ステージ上で次回に向けての話が具体化していくようだった。
そしてコメントでもうひとつ目立っていたのが、芹澤のモテモテっぷり。コラボを振り返った山下が「ようやく『ゆうちゃん』と呼べるようになったのがうれしい」と語れば、「(対決での食事券で)セリコさん、焼肉行きましょー!」と笑顔で誘う高木。これには芹澤もたまらず「行こう行こう!お前はかわいいな!」と心からの言葉を発していた。また、もちろん「ファルセットが苦手なので、ひみたすの落ちサビとずっちゃんのパートを歌うのは緊張しました(田中)」「今回はWUGちゃんがトークコーナーでグイグイ来てくれて歴史を感じました(山北)」などのこの日を振り返るコメントもあり、全員にとってこのイベントが思い出いっぱいのものとなったことを感じさせてくれた。
第1回の開催から1年を経て、トーク部分で互いに遠慮なく突っ込んでいく場面も垣間見えるなど、より親密さを増したi☆RisとWake Up, Girls!。そうなれたのは、前回・今回の本イベントや様々な作品での共演を通じて、互いが互いを認め合えるような関係に至ったからこそだろう。また、ラストの降壇時に“らぶちゅっちゅ♡”をキメた青山をはじめ、純粋に互いのグループ間の愛も育ってきている。その愛がさらに大きなものとなっていけば、第3回の開催も、きっと夢ではないはずだ。
Text by 須永兼次
“i☆Ris&Wake Up, Girls!バレンタインLIVE!! 2017”夜の部
2017.02.11@中野サンプラザ
【SET LIST】
●トークコーナー
“ドキドキ!? 妄想バトル!”
<LIVE>
M1.16歳のアガペー/Wake Up, Girls!
M2.Beyond the Bottom/Wake Up, Girls!
M3.素顔でKISS ME/Wake Up, Girls!
M4.Garnet/i☆Ris
M5.Shining Star/i☆Ris
M6.Make it!/i☆Ris
M7.CAT’S EYE/山北早紀・茜屋日海夏(i☆Ris)・吉岡茉祐・田中美海(Wake Up, Girls!)
M8.Daydream café/若井友希・久保田未夢(i☆Ris)・永野愛理・奥野香耶・高木美佑(Wake Up, Girls!)
M9.一度だけの恋なら/芹澤 優・澁谷梓希(i☆Ris)・青山吉能・山下七海(Wake Up, Girls!)
M10.幻想曲WONDERLAND/Wake Up, Girls!
M11.少女交響曲/i☆Ris
M12. White Love/i☆Ris / Wake Up, Girls!
●リリース情報
舞台「Wake Up, Girls! 青葉の記録」Blu-ray
5月26日発売
品番:EYXA-11319
価格:¥8,000+税
<収録内容>
①舞台「Wake Up, Girls! 青葉の記録」
②バックヤードや稽古場、舞台裏などの秘蔵映像
<初回特典>
出演キャスト写真や、舞台裏写真 等を多数掲載した特製ブックレット
出演者:
島田真夢役:吉岡茉祐
林田藍里役:永野愛理
片山実波役:田中美海
七瀬佳乃役:青山吉能
久海菜々美役:山下七海
菊間夏夜役:奥野香耶
岡本未夕役:高木美佑 ほか
※「わぐらぶ」特典はメンバーの舞台裏のオフショットを収めた限定ブロマイドセット!
●イベント情報
にぎわい東北 presents Wake Up, Girls!in レイクタウン ミニライブ&お渡し会
3月4日(土)10:30~
会場:イオンレイクタウン mori(1F) 木の広場
イベント内容:ミニLIVE、お渡し会(代表メンバー1名からのお渡しとなります。)
出演:Wake Up, Girls!
吉岡茉祐・永野愛理・田中美海・青山吉能・山下七海・奥野香耶・高木美佑
イベントの詳細はこちら
●作品情報
TVアニメ『Wake Up, Girls! 新章』
2017年放送予定
【STAFF】
原作・脚本:Green Leaves
監督:板垣伸
キャラクター原案:近岡直
キャラクターデザイン:菅原美幸
音楽:神前暁 MONACA
音楽制作:DIVE II entertainment
アニメーション制作:ミルパンセ
【CAST】
島田真夢:吉岡茉祐
林田藍里:永野愛理
片山実波:田中美海
七瀬佳乃:青山吉能
久海菜々美:山下七海
菊間夏夜:奥野香耶
岡本未夕:高木美佑
©Green Leaves / Wake Up,Girls!3製作委員会