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INTERVIEW

2026.06.18

シユイがTVアニメ『杖と剣のウィストリア』Season2のED主題歌「リーチライト」をリリース! 活動5周年の節目に出会ったこの曲をどのように受け止め、自身に落とし込んだのかたっぷり語ってもらった

シユイがTVアニメ『杖と剣のウィストリア』Season2のED主題歌「リーチライト」をリリース! 活動5周年の節目に出会ったこの曲をどのように受け止め、自身に落とし込んだのかたっぷり語ってもらった

ボカロP、クリエイターとのコラボでも注目を集めているボーカリスト・シユイが、ニューシングル「リーチライト」をリリースした。表題曲は、現在放送中のTVアニメ『杖と剣のウィストリア』Season2のED主題歌。作詞・作曲を水野あつ、作曲・編曲を雪乃イトが手掛けた本楽曲は、魔法至上主義の世界で一振りの剣を手に進むウィルの姿に寄り添い、弱さや傷を抱えてなお、前へ進もうとする意志を壮大なスケールで描き出すバラードとなった。活動5周年という節目に出会ったこの曲を、シユイはどのように受け止め、歌へと落とし込んだのだろうか。

INTERVIEW & TEXT BY 逆井マリ

「リーチライト」に見た夜明けの景色

──2021年1月に活動を始めてから、今年で5周年を迎えられました。この5年間を振り返って、今どのようなことを感じていますか?

シユイ あっという間にここまで来たな、という感覚があります。体感としては、まだ2周年くらいの気持ちなんですけど(笑)。ただ、チームの形も変わってきていますし、自分の私生活も含めて色々な変化がありました。5周年って、やっぱり1つの区切りのように感じるじゃないですか。挑戦してみたいことも増えているので、これから新しいことをどんどんやっていきたいです。そういう意味でも、すごく良いタイミングで今回の「リーチライト」に出会えたなと思っています。

──その「リーチライト」はTVアニメ『杖と剣のウィストリア』Season2のED主題歌。まず、主題歌のお話を聞いた時はどのようなお気持ちでしたか?

シユイ お話をいただいた時点では、『杖と剣のウィストリア』の作品自体は知っていたのですが、周囲に聞いてみると知っている人が多く、すでに多くの方に届いている作品なのだと実感しました。早速読んでみたらすごく面白かったです。元々ファンタジーが大好きなのでタイプの作品で、すごく嬉しかったです。でも少しプレッシャーも感じつつ……壮大な曲なので、ちゃんと届けたいなと思いました。

──「リーチライト」を最初に聴いた時の印象はいかがでしたか?

シユイ 今回はチームにお任せして制作が進んでいったのですが、最初に曲を聴いた時は「難しそうだな」と思いました。でも、作曲・編曲の雪乃さんらしさも、作詞・作曲の水野さんらしさもすごく感じて。お二人が全力で作ってくださったことが伝わってきました。

──曲全体に熱量がありますよね。ギターの音色も、イントロから響くピアノの旋律も印象的でした。

シユイ 本当にそう思います。雪乃さんが元々作られていた曲の雰囲気もありますし、ギターの感じもすごく素敵で。あと、水野さんはピアノを弾かれる方なので、メロディがすごくきれいなんです。イントロのピアノも含めて、とてもドラマチックな曲にしていただきました。

──レコーディングはいかがでしたか?

シユイ お二人とも来てくださって、一緒に作り上げていく感覚がありました。みんな仲良しといいますか。現場の雰囲気はすごく和やかだったんですが、雪乃さんも水野さんも本当に音楽的な素養のある方なので、ディレクションもすごく具体的で。数学的なことを言われる瞬間もあって。雪乃さんは「こういう感じで歌うと良いよ」と実際歌ってくれるんです。普段から仲良くしているお二人なので、そんな友情も感じられる曲になっているんじゃないかなと思っています。

──ウィルも、様々な人との繋がりのなかで成長していく主人公です。そういう意味でも、今回の制作の在り方と重なるところがありますね。

シユイ 確かに。エンジニアさんも、アルバム制作などでいつもご一緒している方だったので、たくさん話し合いながら進めていきました。これまでのアルバム制作で学んだことや培ってきたもの、周りの方との関係性があったからこそ、今回の曲が出来たんだと思います。自分のアーティスト人生にも重なるところがある曲になっているんじゃないかなと。

──サビの“悲しみを超えてその向こう”というフレーズも印象的です。シユイさんの歌声からも、ただ前向きなだけではない、様々な感情が伝わってきました。どういった気持ちを込めながら歌われたのでしょうか。

シユイ サビの最初に出てくる言葉ですし、アニメでも流れる大事な部分だと思っていました。だからこそ、映像をイメージしながら歌いました。ウィルが見ている景色や、みんなが見ている景色、そのファンタジーならではのキラキラした世界観を思い浮かべながら、「一緒に行こうよ」と語りかけるような気持ちで歌っています。太陽を背にしているようなイメージもありました。

──それぞれのサビごとに、感情の段階が少しずつ変わっていくようにも感じました。グラデーションのようというか……。

シユイ そうですね。この曲は、旅をしているような曲だなとも思っていて。弱さを抱えたところから始まり、曲が進むにつれて、その声が少しずつ決意を帯びたものになっていて。その過程をどう歌で表現するかは、レコーディングでも大事にしていました。私が特に好きなのは、ラスサビの“夜を越えれば 新しい朝が”のところで。この曲には、夜明けのような雰囲気があるなと思います。自分の歌声にも、これまで歌ってきた楽曲にも、少し夜明けっぽい感じがあると話していたので、そういうところが雪乃さんや水野さんにも伝わって、歌詞にも反映してくださったのかなと思いました。

──ファンタジーがお好きなシユイさんだからこその、旅路の空の解像度も感じました。

シユイ すごくきれいな絶景を見ているような曲だなと感じていたんです。そういった映像がバッと浮かんできて。以前、jon-YAKITORYさんとお話ししていたときに、「頭の中にあるイメージが文字なのか、映像なのか」という話になったことがあって。jonさんは、言葉に変換されて頭の中にあるとおっしゃっていたんですけど、私は言葉というより、映像や絵、形、輪郭線みたいなものが出てくるんです。今回の「リーチライト」を歌う時にも、そういう感覚は出ていると思います。

──一方で、言葉そのものもすごく大切に歌われている印象がありました。以前のインタビューでも、日本語が好きだというお話をされていましたよね。

自分の辿ってきた軌跡には確実に愛情が存在していて、それが自分の糧になっている──『青の祓魔師 終夜篇』EDテーマ「オーバーラップ」にシユイが込めた想いを聞く

シユイ ありがとうございます。水野さんは、本当に歌詞を真剣に考えてくださったんだなと感じました。原作も大好きだとおっしゃっていて、作品のこともすごく考えてくださったんだと思います。私が水野さんの楽曲を知ったのは、「生きる」がきっかけだったのですが、その時からメッセージ性の強い、パワーのある歌詞を書かれる方だなと思っていました。そのパワーをちゃんと引き継いで表現できたら良いなと思いながら歌いましたね。

──「リーチライト」を歌うなかで、改めて言葉の力を感じる瞬間はありましたか?

シユイ やっぱり、歌詞の意味を考えながら歌うことはベースにあって。特にこの曲はバラードなので、語りかけるようなスピード感があるんです。メロディも含めて、歌詞の意味が伝わりやすい楽曲になっていると思います。雪乃さんはいつも、私の得意なレンジを下から上まで使ってくださるので、落ち着いたところから、最後のラスサビで声を張って歌うところまで、感情を乗せやすい曲になりました。

──バラードだからこそ開く感情の扉のようなものもあるのでしょうか。

シユイ すごく素敵な質問ですね。でも答えるのが難しい(笑)。バラードだから特別に、という明確な扉があるわけではないんですが……。ただ、バラードは小さい頃から身近にありました。家族が歌っていた曲の中にもバラードがありましたし、私自身もSuperflyさんのバラードをすごく聴いていて。最近は「オーバーラップ」を出した辺りから、周りの方に「バラードがすごくいいね」と言っていただくことも増えてきました。自分の中では原点に帰るような感覚もあるのかもしれません。

次ページ:書くことと歌うこと、その先にある“美しいかたち”

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