これこそがLEGIT！多次元アイドルプロジェクト「UniteUp!」で“テッペン”を目指すLEGITが放つニューアルバム『How Is This』をレビュー！

多次元アイドルプロジェクト「UniteUp!」の中で、ダンスやヒップホップ、ソウルにファンクといった要素を取り入れたサウンドで、ファンを魅了するLEGIT。物語の中で常に「テッペンを目指す」「テッペンを獲る」と夢への想いと熱を感じさせる彼らがニューアルバム『How Is This』をリリース。LEGITの気持ちを端的に表すようなタイトルからも自信漲る1枚をレビューする。

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TEXT BY えびさわなち

新曲で幕を開けるアルバムでLEGITの音楽が華々しく開花する

都会的ながらダイナミックなダンスビートで時代の最先端を駆けるLEGITのニューアルバム『How Is This』。「これこそがLEGITだ」とタイトルからも轟かせるような1枚が完成した。幕開けとなる「JOIN ME」はアルバムで初めて発表される新曲。アルバムがどんな1枚になっているのかを示すように、アッパーからミドル、ユニゾンからラップ、跳ねるメロディに伸びやかに歌声も乗るドラマチックなサウンドが繰り広げられる。「俺らと楽しもうぜ」という高尾大毅役の助川真蔵、二条瑛士郎役の森蔭晨之介、東郷楓雅役の坂田隆一郎の3色の声が躍動し、思わず体が揺れるナンバーで、高らかにLEGITのアルバムを示す。

2曲目は「What I Say」。TVアニメ第2期『UniteUp! -Uni:Birth-』の中で、sMiLeaプロダクションが開催し、各アイドルが同じテーマの下、それぞれが新曲を披露した「リリースバトルライブ」のトップバッターを切ったLEGITが示した1曲だ。軽妙なエレクトロのダンスビートにドラムとベースのグルービーなリズムが重なる、梅田サイファーのCosaquプロデュースによるナンバー。全身で思いを吐き出すようなラップが印象的で、むき出しのリリックが彼らの情熱をこれまで以上に感じさせる。TVアニメ第1期「UniteUp!」が終了して以降のLEGITのサウンドは、イーストコーストヒップホップの要素が色濃くなった感が強いが、その中でもファンクな響きあるバースで軽快に聴かせるこの曲は、彼らがバトルの勝利のために響かせた1曲としても未来への指針のように響くのを感じさせる。

続くのは、TVアニメ第2期2話「決めないと」のエンディングを飾った「DOPE」。LEGIT結成を振り返り、これまでは常に余裕ある様子で、時にはPROTOSTARを支えていた楓雅が苦悩を見せたことで、ファンにとっても衝撃的だったストーリーだったが、不穏な雰囲気から次週へと繋ぐこととなった1曲はそんな苦しい空気を吹き飛ばすようなアタックある序盤から幕を開ける。絆を歌うメロウな中盤からアゲていくパワービートも含め、まさにLEGITらしさを歌で体現したようなナンバーだ。ED映像ではライブステージに立つ彼らとその裏にある姿を感じさせ、衝突をしながらも強い絆で結ばれるLEGITを見せてくれる。アッパーなトラックでリスナーを、そして自身をも奮い立たせる1曲だ。

1曲で様々な表情で楽しませるミクスチャー感溢れるLEGITのヒップホップ

速いビートがダンサブルに響くパーティチューン「MOVE MOVE MOVE」はTVアニメ第1期の放送終了後も積極的に活動を重ねてきたLEGITが、2024年7月にリリースした配信シングル。そんな1曲が待望のアルバム収録だ。グルービーなトラックにLEGITのマニュフェストを掲げるようなリリックが軽やかに乗ったナンバー。鮮やかな色彩感で魅せたMVでは、近未来的な映像で楽し気に跳ねる3人と、モノクロでセクシーに魅せる姿とが交差する様が印象的だった。

それに続くのは、アルバム収録の新曲「Gimme Gimme」。ガチャガチャと鳴り出すSEからビッグビートと3人のボーカルとで紡ぐ序盤から、都会的でクールなトラックに変化しスペシフィックな世界観へと結んでいく1曲。自身の音楽性を色濃くして、唯一無二性を放つヒップホップトラックで、3色のボーカルに3色のエッジボイス、3色のがなりスタイルという多彩な声で彩ることでLEGITの歌唱力という“実力”をまざまざと感じさせるナンバーだ。ライブパフォーマンスに定評ある彼らが、新たな武器を手に入れたと言えるだろう。

まるでライブのセットリストのように鳴らされる本アルバムの中盤にはTVアニメ第2期12話「結ばないと」で披露された「Feel Like A Child」を収録。劇中で開催された「sMiLea LIVE -Fly into the Uni:Birth-」の中でJAXX/JAXXがプロデュースしたLEGITのステージ。そこで響かせたナンバーで、色気あるピアノの旋律から始まるミディアムダンスチューン。様々なスタイルのヒップホップで躍動感を響かせてきたLEGITの3人が豊かな表現力で聴かせるその曲の歌詞は、LEGIT自身が紡いだもの。彼らの絆を感じさせ、まさに物語を通して3人が見つけたものを思わせ、改めて彼らそのものとして産み落とされた1曲であり、聴く者の心に刺さることは間違いない。

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