【インタビュー】素顔を見せた三月のパンタシア・みあが語るニューアルバム『邂逅少女』に込めたたくさんの“出会い”――。

裏テーマは1アルバム1病み曲!?

――「君の幸せ喜べない、ごめんね」はこっちゃんこと、琴絵の秘密です。麻莉にとってはただ1人の親友ですが……。

みあ 三月のパンタシアは、2ndアルバム以降、1アルバム1病み曲という裏テーマがあるんですけど、このアルバムにおける病み曲を担ってもらいました。その意図は作る前からあったので、遼遼さんにも「トーンは落ちてる感じで」とお伝えして。でも、病み曲といっても、少し外した感じの曲にしたかったんですよね。そういう話もしながら作っていきましたね。

――琴絵はどんな女の子ですか。

みあ カラっとしていて、ひょうひょうとしてる。人と人との関わりの中でもあまりベタっとしていない、さばけた印象の女の子なんですけど、実は自分の気持ちを隠すために装っていた部分があって。小説の中では麻莉のやり取りの中で少し気持ちを吐露してる部分はあるのですが、この楽曲の中で、より琴絵の心情が明確になっていると思います。中学時代からずっと一緒に過ごしてきた親友の女の子に対する、友情も超えた恋愛なのかどうかわからないような複雑な気持ちを抱えている、その気持ちを楽曲に落とし込みました。

――ネタバレになるのであまり詳しくは言えないですが、麻莉が春翔と再会してからあまり家に遊びにこなくなったり、一緒のベッドでは寝ないようにしていたりするので、恋に近い気持ちかなと感じました。

みあ そうですね……多分本人は悩んでいるんでしょうね。“友達の枠はみ出してむせ返るこの想い”という歌詞があるのですが、この気持ちは一体なんだろう?みたいな。言ってしまえばマイノリティな感情なので、それがなんなのか。自分でも確信を得られてないけれど、多分好きなんだろうと気づいているけど認められないみたいな。そういった複雑さを抱えている女の子だなと思います。

――美紀も枠をはみ出そうとしてるし、みんな複雑なんですよね。そこはぜひ、小説を読んでいただきたいところですね。さて、「幸せのありか」はメインテーマ2になっています。最初に「明るくて多幸感に満ち溢れた、再会の幸せな気持ちを表現した楽曲」と言っていた曲ですね。

みあ そうですね。小説に関連する楽曲の中で一番最初に完成した曲なんですけど、ちょうど制作していた時期が去年の11月のワンマンライブの1ヵ月前くらいだったんですね。その時点ではすでに小説「再会」があって、その小説を原案にして楽曲制作をしていたものの、やっぱりワンマンライブでのファンとの再会が一番近い場所にあって。だから、小説のテーマソングではあるけれど、“再会”という普遍的なテーマの中で、やっとファンのみんなと再会できるんだという喜びも織り交ぜていいんじゃないかなと判断して。なので、思いとしては、小説の再会をテーマにした部分半分、ライブでファンのみんなと再会できるっていう思い半分を込めた楽曲になっています。

――ライブのアンコールで新曲として初披露していましたが、素顔を明かした日に“素顔の声聞いてほしいの”と歌っていたので、あの場では、素直を明かすことへの苦悩や葛藤、決意や覚悟の先にある再会の喜びを歌ってるように聴こえてました。

みあ うん、うん。そうですね。やっぱり歌詞を自分で書きながら、これはもうライブで一番にみんなに聴いてもらいたいなっていう思いがあったので。みんな、初めて聞く曲なのに、自分なりのリズムで楽しんでくれてたり、手拍子をくれたり、温かく受け取ってくれていたんですよね。私が伝えたかった再会への喜びや、これまでなかなか会うことのできなかった寂しさみたいなものも、楽曲を通じて伝えられたのかなと思えて嬉しかったです。

たくさんの出会い、そこから繋がった大切な繋がり

――そして、アルバムの最後に小説のエンディングテーマ「春に願いを」が収録されてます。

みあ それこそ映画のエンドロールで流れてくるような、とつとつと素朴にこれまでの情景を振り返ることができる楽曲にしたいなと思っていて。すごく牧歌的な風景が浮かぶ、温かくて胸がジーンとするようなエンディングテーマになりました。で、実はこの楽曲が一番最後に出来た曲なので、11月のライブを経て歌詞も書いていて。

――最初におっしゃってたライブ後に書いた曲っていうのがこれですか?

みあ そうですね。やっぱり出会いって本当に色んなタイミングがあって。自分から出会いにいくこともあるけれど、自分の人生を振り返ってみると、特別な出会いは偶然的なものが多かったなと思っていて。例えば、今も人生を支えてくれている音楽に出会ったのは、自分が色んなことにすごく落ち込んでる時期だったんですね。そんなとき、たまたま見た映画で流れた音楽だったり、なんかボーッと脱け殻みたいな気持ちで自動再生していたYouTubeから聴こえてくる音楽に救われて。今まで聴いてこなかったような楽曲だったんですけど、それが当時の自分の心情と思いがけずマッチした。大切なものとの出会いって案外、偶然が重なっていることが多いですよね。もしかしたら今、ファンでいてくれるみんなもそうやって、三月のパンタシアの音楽と偶然的な出会いで知ってくれて、そこから好きになってくれた人たちも多いんじゃないかなと。そうやって偶然が紡いでくれた出会いが運命的な糸を繋いでくれて、そうして今もずっと一緒にいられるっていうことは、ものすごく奇跡的なことだなとライブを経ての感想としても思っていて。なので、このエンディングテーマのサビの一行目にそのことをそのまま書きました。

――“運命は偶然で 偶然は奇跡で”というフレーズですよね。小説の中でも“偶然と運命”の捉え方が大事なキーワードになってました。

みあ そうですね。案外、そういう運命的な出会いや大切な出会いって、日常的なところに落ちていることも多いんじゃないかなと思っていて。そういう些細な景色の中にあるというか。漠然と幸せになりたいなとか、なんで自分ばっかり辛いんだろう?とか思うときもありますが、実はそういう大切な出会いや運命はすごく身近にあったりするんだよという気持ちも込めました。

――11曲揃って完成して、どんな感想を持ちましたか?

みあ これまでのアルバム以上にかなり密度の高い1枚になったなと思っていて、それは1つの小説をテーマに作ったからなのか。それとも、私が伝えたい思い、届けたい思いがより明確になったからなのか……とにかく色んな楽曲が詰まった、1つの物語としての濃縮度が高いアルバムになっているので、ぜひこの再会の物語と出会ってもらえたら嬉しいなと思います。

――アルバムのタイトル「邂逅」にも出会いという意味がありますよね。

みあ 邂逅には思いがけず巡り会うという意味合いがあって。このタイミングで初めて、イラストのみあと現実のみあが出会うという意味も込めて、邂逅というワードを使ってこのタイトルにしました。

――初の東阪ツアーのタイトルも“邂逅少女”となってます。

みあ このライブで、私は『邂逅少女』の物語が完成すると思っていて。三月のパンタシアらしい、物語をベースにした、物語世界を体感できるようなライブにしたいと思っています。さっきすごく密度が高いって言いましたが、このアルバムの世界観をより濃厚に楽しめる、体感できるライブにする予定です。それに大阪に行くのは初めてなんですね。二ヵ所ではありますが、ツアーとして回るのも初めてなので、大阪でもらった色んな思いを引っ提げて東京に持って帰ってきて、自分自身もどんなライブになるのかが楽しみです。三パシのライブに来たことがある人はもちろん、未経験の人もぜひぜひ遊びに来てもらいたいなと思います!

INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ


●リリース情報
『邂逅少女』
3月9日発売

【完全数量生産限定盤(CD+BD+グッズ(小説・アートブック)付き豪華仕様)】

品番:VVCL-1972~1974
価格:¥7,500(税込)

【通常盤(CD)】

品番:VVCL-1975
価格:¥3,300(税込)

<CD>
01.「花冷列車」
作詞:みあ 作曲:の子 編曲:石倉誉之
02.「101」
作詞・作曲・編曲:じん
03.「君をもっと知りたくない」
作詞:みあ 作曲:石倉誉之 編曲:江口亮
04.「幸福なわがまま」
作詞:みあ 作曲・編曲:堀江晶太
05.「あのね。」
作詞:みあ, 澤田空海理 作曲・編曲:澤田空海理
06.「シリアス」
作詞:みあ 作曲・編曲:にっけい
07.「君の幸せ喜べない、ごめんね」
作詞:みあ 作曲・編曲:遼遼
08.「夜光」
作詞:みあ, ホリエアツシ 作曲:ホリエアツシ 編曲:堀江晶太
09.「閃光」
作詞:みあ 作曲:山内総一郎 編曲:山内総一郎, 金澤ダイスケ
10.「幸せのありか」
作詞:みあ 作曲・編曲:北川勝利
11.「春に願いを」
作詞:みあ 作曲・編曲:水野あつ

<Blu-ray>
君をもっと知りたくない -Music Video-
幸福なわがまま -Music Video-
101 -Music Video-
夜光 -Music Video-
花冷列車 -Music Video-

三月のパンタシア LIVE 2021「物語はまだまだ続いていく」
01. 101
02. ピンクレモネード
03. フェアリーテイル
04. 恋はキライだ
05. パインドロップ
06. キミといた夏
07. 夜光
08. ミッドナイトブルー
09. day break
10. はじまりの速度
11. 青春なんていらないわ
12. 醒めないで、青春
13. 幸福なわがまま
14. 三月がずっと続けばいい
15. ランデヴー
16. たべてあげる
17. 幸せのありか
18. 街路、ライトの灯りだけ

みあ書き下ろし小説「再会」
小説の解説/ビジュアル制作の裏側/歴代イラストなどを完全収録した、三月のパンタシアの世界観を丸っと楽しめるアートブック

<小説「再会」あらすじ>
あと一歩、勇気が足りていたのなら、この運命は変わっていたのだろうか。まるで兄妹のように、一緒に育った林麻莉と永山春翔。出会いと別れを繰り返し、次第にすれ違っていく二人。あのとき運命の列車に飛び乗っていたら……。

追憶のかけらを丁寧に拾い集め、寂しさの裏側の、しんと燃える想いを深く見つめる青春小説。

三月のパンタシア noteはこちら

●ライブ情報
三月のパンタシア LIVE2022「邂逅少女」
3月18日(金) OPEN 18:00 / START 19:00/会場:大阪・なんばHatch
3月27日(日) OPEN 16:00 / START 17:00/会場:東京・Zepp Haneda

関連リンク

三月のパンタシア オフィシャルサイト
http://www.phantasia.jp/

三月のパンタシア オフィシャルTwitter
https://twitter.com/3_phantasia

三月のパンタシア オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UC4lk0Ob-F3ptOQUUq8s0pzQ

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