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INTERVIEW

2021.10.19

【インタビュー】アニメ『刃牙』シリーズとのタイアップ第3弾!作品と見事にシンクロした最新シングル「Treasure Pleasure」の制作の裏側をGRANRODEOに聞く

【インタビュー】アニメ『刃牙』シリーズとのタイアップ第3弾!作品と見事にシンクロした最新シングル「Treasure Pleasure」の制作の裏側をGRANRODEOに聞く

――聴くだけで力が湧いてくる楽曲が、とてもGRANRODEOらしいと思います。そしてカップリングの「青色センセーション」のほうは……うって変わってタイトル通りのセンセーショナルなGRANRODEOナンバーかと。

e-ZUKA これはですね、明るく楽しい、ライブでも盛り上がれるダンサブルな曲にしようと思って作りましたね。

――一聴して感じたのが、シティポップ感のある80年代アイドル歌謡曲だったんですが。

KISHOW そうそう、歌謡曲っぽくはあるよね。

e-ZUKA 僕の中では、これは『マツケンサンバII』ですね(笑)。♪ジャカジャカジャン、マツケンサンバーの♪ジャカジャカジャンがすごく耳に残るじゃないですか。その感じをリズミカルなストリングスで入れつつ、70年代から80年代のソウルフルな洋楽ダンスナンバーを意識した、賑やかな曲になればいいなという。

KISHOW なるほどね。

e-ZUKA で、今回のシングルは2曲とも、うちのライブサポートをやってくれているベースの瀧田(イサム)さんと、ドラムのSHiNくんに参加してもらってるんですが、瀧田さんなんかは、ストリングスが細かく刻みながら上昇するパートを聴いて、往年の覆面レスラーのミル・マスカラスの入場曲だった「ジグソーの〈スカイ・ハイ〉でしょ?」なんて言ってました(笑)。

KISHOW さすが、プロレスファンの瀧田くん先輩だ(笑)。

――たしかにサウンド全体に、懐かしいディスコサウンドの香りも感じますね。

e-ZUKA で、ちょっとマニアックな裏話になっちゃいますけど、瀧田さんにストリングスを「スカイ・ハイ」っぽいと言われたので、僕も「スカイ・ハイ」を聴き直してみたんです。すると、自分で作ったデモ音源では僕、ストリングスで重厚感を出すために、オクターブ上と下に分けて2声重ねてたんですけど……「スカイ・ハイ」は全部のヴァイオリンがユニゾンで上昇してたんですよ。「あぁ、だから張り詰めた雰囲気が出るんだな」と気づいて、そっちにアレンジを変えました。最近は、全ユニゾンってなかなかやらない。弦のレコーディングの時も、「オクターブにしなくていいんですか?」と聞かれましたけど、「いや、あえてやってるんです」と。ちょっと懐かしい雰囲気をそこでも出せたのは、瀧田くん先輩のおかげ。感謝してます(笑)。

――ちょっとレトロなサウンドにあえてこだわった。

e-ZUKA そうですね。ドラムの音も昔流行ったスネアのバシャバシャしたサウンドが欲しかったから、かなりチューニングを下げた打ち込みでデモを作ったんですが、みんながそれを気に入ってくれて、SHiNくんもスタジオで相当、スネアのチューニングを工夫して叩いてくれましたね。ちなみに、ピアノを演奏してくれたのは、今年リリースした『GRANRODEO Live Session “Rodeo Note” vol.1』のライブにも参加してくれたMAOくんです。

――ではe-ZUKAさんが、ギターサウンドでこだわったことは?

e-ZUKA 僕はライブはもちろん、レコーディングでも大抵マーシャルのアンプを使うんですけど、この曲もクリーントーンでのバッキングなので、曲調にも合わせてフェンダーのThe Twinを使いました。90年代以降に出た、ツマミが赤いやつですね。

――いわゆるフェンダーのクリーンアンプの名器、TWIN REVERBの系譜ですか?

e-ZUKA そうですね。温かみがあって、音もパリーンとしてて良かったですね。マーシャルのクリーントーンって、うまく出すのは実は難しいんですよ。音がちょっと細くなっちゃったりするから。なので、今回はフェンダーがセンセーションだったと(笑)。

――ギターソロも独特の懐かしいサウンドで弾かれていますね。

e-ZUKA あれは、70年代から活躍していたZappというPファンク系のバンド出身のロジャー(トラウトマン)というアーティストが僕、昔すごく好きだったんですね。その彼がソロアルバムでやっていたシンセリードとクリーントーンのギターがユニゾンしているのがカッコ良くて、「青色センセーション」のイントロとギターソロでもやってみた。今聴くと新鮮な感じですよね。

――「青色センセーション」は、夏の思い出を歌った歌詞も懐かしさ、ノスタルジーを感じますね。

KISHOW そう、作ってたのが夏だったからね、夏の残り香的な歌詞に。今もe-ZUKAさんが懐かしの……という話をしてたけど、このメロディのいい意味の古臭さが、僕にまず冒頭の“ため息のソーダ水”という、まさにこれ!というフレーズを連れてきまして。で、その世界観のモデルにさせてもらったのが、元アーティスティックスイミング選手の青木愛さん。青木さんが、外国、ギリシャかな?の海を泳いでいる映像を見つけて、イメージをお借りしたんですよ。ビキニラインとかミスマーメイドというワードもそうだし、“耳に残る声は今でも 少し鼻にかかってて”というのも、青木さんの鼻に掛かった声からイメージしてますね。

――爽やかな海のイメージが、曲調にもジャストフィットしましたね。苦労したところは?

KISHOW 歌詞よりもタイトルかな。やっぱり「センセーション」という言葉はインパクトもあるから使いたいし、懐かしな感じだからあえてダサい感じにもしたい。だからゴロのいい「〇〇〇〇センセーション」という言葉を探したんですよね。歌詞にも「キラメキ」があるから「キラメキセンセーション」とか、「トキメキ」はどうだろうとか、いろいろ。でもネットで検索したら、どれも往年のポップスにあるわけ!

e-ZUKA やってたね~、レコーディングスタジオで。

KISHOW なんだこのセンセーション渋滞は!と。で、次に海が舞台だからブルーの付くフレーズも探したんだけど、どれもピンとこなくて、いっそ「青色センセーション」ならどうだと。これなら絶対、ほかと被らないはず!ということで、ようやく決まった次第ですね(笑)。

――お疲れ様でした(笑)。雄々しい「Treasure Pleasure」に対して、「青色センセーション」はソフトでスウィート、ロマンティックなボーカルスタイルも魅力です。

KISHOW そんなレトロ感も曲に導かれたものかなと。だから、もしこの曲を人前で歌うときは、昭和の歌番組でよくあった、イントロにアナウンサーがナレーションを被せる、みたいなのをやりたいよね。

e-ZUKA あったあった!

KISHOW 「今年46歳を迎えたKISHOWさんが今ハマっているのは、電動チャリで遠出をすることだそうです。それでは歌っていただきましょう、GRANRODEOで〈青色センセーション〉!」みたいな(笑)。

――ぜひ、来年の1月の国立代々木競技場 第一体育館で行われる周年ライブ、“GRANRODEO 15th ANNIVERSARY LIVE 2022 G15 ROCK☆SHOW”と“GRANRODEO LIVE 2022 G16 ROCK☆SHOW”の2daysで……。

KISHOW ええ? そこで!?(笑)。

e-ZUKA あはははっ! 2日間まったく違う内容をお届けする周年のお祭りなので、何が起きるか分かりませんからね。気になる方は、ぜひ遊びにきて、その目で確かめてください!(笑)。

INTERVIEW & TEXT BY 阿部美香


●リリース情報
GRANRODEO
アニメ『範馬刃牙』OPテーマ
「Treasure Pleasure」
10月13日発売

【初回限定盤 (CD+BD)】

品番:LACM-34175
価格:¥3,300(税込)

【通常盤】

品番:LACM-24175
価格:¥1,320(税込)

<CD>
1. Treasure Pleasure
2. 青色センセーション
3. Treasure Pleasure (OFF VOCAL)
4. 青色センセーション (OFF VOCAL)

<BD>
Treasure Pleasure (Music Clip)
GRANRODEO LIVE 2021 “Rodeo Coaster”
2021.5.15 (sat) Zepp Haneda
The Other self
RIMFIRE
変幻自在のマジカルスター
メモリーズ
HEAVEN
慟哭ノ雨
Infinite Love
少年の果て
Punky Funky Love
Glorious days
BEASTFUL
ROSE HIP-BULLET
DARK SHAME
Deadly Drive
TRASH CANDY
愛のWarrior
Can Do
modern strange cowboy

●作品情報
アニメ『範馬刃牙』

Netflixにて全世界全話一挙独占配信中

●ライブ情報
G15 ROCK☆SHOW & G16 ROCK☆SHOW

GRANRODEO 15th ANNIVERSARY LIVE 2022 G15 ROCK☆SHOW
2022年1月14日(金)OPEN 16:30 / START 17:30
会場:国立代々木競技場 第一体育館

GRANRODEO LIVE 2022 G16 ROCK☆SHOW
2022年1月15日(土)OPEN 16:30 / START 17:30
会場:国立代々木競技場 第一体育館

© 板垣恵介(秋田書店)/範馬刃牙製作委員会

関連リンク

GRANRODEOオフィシャルサイト
http://www.granrodeo.net

GRANRODEO ランティスレーベルサイト
http://www.lantis.jp/artist/granrodeo/

アニメ「範馬刃牙」公式サイト
https://baki-anime.jp/

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