熊田茜音が新たなダイアリーを紡ぐ! TVアニメ『転生したらスライムだった件 転スラ日記』&TVアニメ『スーパーカブ』両A面ニューシングル「Brand new diary / まほうのかぜ」リリースインタビュー

色とりどりの日々に寄り添ってくれる、熊田流ロックソング!

――クリエイター陣を含め『転スラ』らしさのある曲になりましたが、熊田さんのお気に入りポイントは?

熊田 たくさんありますけど、まず出だしの部分から何かが始まる雰囲気を感じてワクワクしました。サウンド的に特に好きなのが、落ちサビ後のギターソロで、初めて聴いた瞬間に「うわー! かっこいい! こういう曲を歌いたかった!」って思ったんです。私は昔からロックなサウンドが好きなんですけど、自分でそういう曲を歌うと「ちょっと違うかも……」という気持ちがあったんです。自信がなくて。

――そうだったんですね。

熊田 だけどこの曲は、私でも歌いやすいポップさを入れてくださったうえでのロックだったので、「これは私が歌えるロックだ!」と感じて。それとR・O・Nさんの楽曲には必ず「あれ?」と思わせるポイントが入ってるのがすごく好きなのですが、この曲もサビではライブで盛り上がるようなイメージがありつつ、“願いのかけらが~”の部分からスッと音色が変わっていくところに、R・O・Nさんを感じました。

――たしかにあそこの転調していくパートはこの曲の肝になっていると思います。あと、この曲はギターだけでなく、ピアノが前面に出ているところもポイントに感じました。

熊田 私もそう思います! 以前からスタッフさんが、私にはピアノロックが合うんじゃないか?ということを言ってくださっていたんですけど、今回、R・O・Nさんに最上級の形のピアノロックを作っていただきました。ピアノの音が入ることによって、ガツガツしたロックさが中和されるといいますか。レコーディングのときも、すごくすんなりと自分の中に入ってきたので、これからもピアノロックの曲を歌っていきたいなと思いました。

――歌詞のお気に入りポイントは?

熊田 “空色のノート”や“晴れ時々色とりどり”には日記っぽさを感じますし、“無邪気に不器用に さぁ ページをめくって”というフレーズも大好きです。私はすごく不器用で、自分でも「もーっ!」って思うことが多いんです。そのことをコンプレックスに感じていたんですけど、この曲を歌って「ああ、不器用でもいいんだ」と思うことができて。これからは不器用でもいいからみんなを巻き込んで楽しく生きて行こう!と思うようになりました。

――“空色のノート”や“色とりどり”といったフレーズは、今年1月にリリースされた配信アルバム『Colorful Diary』のテーマとも通じる部分がありますよね。

熊田 『Colorful Diary』の次のリリースが「Brand new diary」になることを知ったときはすごくドキッとしました。私は色んなことが楽しくなる性格で、一年中、毎日、色とりどりの日々でありたいので、自分の気持ちにもピッタリだし、『転スラ日記』の内容にも合っていて、すべてが一致したと思いました。

――熊田さんは普段から日記を書くタイプですか?

熊田 はい。私はいつもスケジュール帳に予定を書いているのですが、毎日、その日の良かったことや感じたことを書く“一言日記”というのをつけていて。例えばレコーディングのときに、「今、異空間に行った感じだったな」とか、抽象的な感情を感じることが多いんですけど、そういう説明はしにくいけど、自分の中でこの感情は大切にしたほうがいいなと思えた出来事を、一言だけ書く日記をずっと続けています。

――歌声からはこれまで以上の力強さがあって、ロッキンなかっこよさを感じました。

熊田 きっと私自身、相当こういう曲を歌いたかったんだと思います(笑)。ディレクターさんから「こういう曲調が好きなんだね」と言われたぐらいなので。この曲はキーも最初からドンピシャで、テンポも含めてすごく自分に合う形で、レコーディングでもスムーズに歌うことができました。突き抜けて楽しく歌ったら、それがOKテイクになって。録り直した部分も少なかったですし、歌っているときは自分がレコーディングブースにはいない感覚がありました。

――逆にどういうところで歌っている感覚だったんですか?

熊田 説明が難しいんですけど、すごく開けたところにいる気持ちでした。私はマイクだけに向かって歌うと、狭い表現になってしまうのが嫌なので、日本武道館で歌っているのを想像しながらレコーディングすることがあるんですけど、今回はそれを想像する間もなく飛んでいけるような曲だったので、きっと楽曲が寄り添ってくれたんだと思います。曲と詞と自分の一体感がありましたし、すごく気持ち良かったです。

――先ほどサウンド面でのポイントとおっしゃっていた、2番サビ後の転調するパートでは、歌の逞しさも増してグッとエモくなりますが、そういった歌の抑揚をつけるうえで気を付けた部分はありますか?

熊田 この曲に関しては本当に気持ちのまま歌ったので、特別歌声に変化をつけようとは考えていなかったのですが、この部分は意志の強さを感じさせる部分で、サウンド的にも切ない要素が組み込まれているので、色んなものを全部自分の力にして、みんなと一緒に飛んでいきたい!っていう気持ちが自然と歌にこもりました。

――そのあとの落ちサビの箇所は切々とした歌い口になっていますが、ここも楽曲の雰囲気に合わせて自然に出てきた表現でしょうか。

熊田 自然に出たものですが、ここは配信アルバムでの経験が強く出たと思います。私は元々、自分の陰の部分を見せたくなかったのですが、配信アルバムで色々な歌を歌ったことで、陰の部分も見せ方によっては聴いてくださる方も苦しく感じるわけではないことを学べたので。この曲も結果的には前を向いている楽曲だし、その意味で、自分の陰の部分も程よく込めて歌うスキルが、少しだけ身についたのかなと感じました。

――ちなみに、レコーディング時にR・O・Nさんとはお会いしましたか?

熊田 今回は残念ながらお会いできていないのですが、3年ほど前にランティスの新年会で初めてお会いしてご挨拶したときに、「熊田さんにはすごく芯の強い曲が似合うと思う」と言ってくださったんです。そのことがすごく嬉しくて、自分の中にずっと残っていたんですけど、今回の曲はR・O・Nさんがそのときの印象を込めてくださったのかなと、個人的に思っています。

――『転スラ』との縁も含め、色々な繋がりがリンクして生まれた曲だったんですね。MVでは、熊田さんがバンドをバックにパフォーマンスしていますが、撮影はいかがでしたか?

熊田 今回、初めてスタンドマイクを使って撮影したのですが、マイクスタンドを振り回そうと思っていたのに、想像していたよりも重たくて全然上手くいかなかったんです。もう棒立ちしか成す術がなくて、「どうしよう……」って本当に泣きそうになってしまって(笑)。でも、監督さんが「好きに動いていいよ」「ライブみたいに歌っちゃっていいよ」とおっしゃってくださって、リラックスしながら撮影できたので、なんとかいいテイクを撮ることができました。

――ロックな衣装も似合っていました。

熊田 ありがとうございます! 珍しく赤リップで、パシっと憧れのロックをやりました。今回着ていたライダースジャケットは、スタイリストさんがこだわってスタッズを1つ1つ手打ちで付けてくださったんです。それが15時間もかかったらしくて。なので着るときには愛情を感じました。

――バンドシーンのほかにも、ストーリー性を感じさせる様々なシーンが登場しますね。

熊田 私は昔から体全体を使ってお芝居をするのも好きで、ドラマを観ながらモノマネをしたりしていたので、楽しく撮影することができました。台本を読み込んでいるシーンがあるんですけど、あれは本物の『転スラ日記』第1話の台本なんです。個人的には、後ろにライトがたくさん置かれている夜のシーンがお気に入りです。セットチェンジでスタジオに戻ってきたらあの空間が出来上がっていて、本当に異空間みたいで「ハリー・ポッター?」と思っちゃいました(笑)。あのシーンでは、バンドシーンとのギャップをお見せしたくて、気合いを入れてちょっと大人な自分で頑張りました。

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