buzz★Vibesニューシングル「ZETSUBOU FUNK」リリース記念インタビュー Part.1 森久保祥太郎篇

人気俳優・鈴木拡樹主演の異色のテレビドラマ「カフカの東京絶望日記」の主題歌「ZETSUBOU FUNK」を歌うbuzz★Vibes。本領発揮なファンクナンバーを高らかに歌う今回の彼らだが、いつもとは違いバンドの生々しい音が印象的だ。それもそのはず。今回は楽曲のアレンジを、M.K.Bこと森久保祥太郎が今イチオシというバンド・ウルトラ寿司ふぁいやーが担当。Shinnosukeのトラックと共に彼らのカラーがキラリと光る一曲になっている。そんなシングル「ZETSUBOU FUNK」についてのインタビュー。このシングルでコラボレーションを果たしたバンド・ウルトラ寿司ふぁいやーを発見した森久保自身に、彼らの魅力や彼らとのコラボレーションで感じたこどなどを直撃した。

――2017年夏の“Original Entertainment Paradise -おれパラ- 10th Anniversary ~ORE!!SUMMER~”(おれサマー)での衝撃の登場から丸2 年が経ちました!

森久保祥太郎 経ちましたね。

――この2年、活動してきていかがですか?

森久保 当初、俺がやろうと思っていたことっていうのが12時の方向にあるとしたら、今は90度くらい幅がある中で、目標に近づいてはいるんですけど。想定外のことを望んで活動を始めたところもあるので、今回のシングルのタイアップにしてもそうなんですが、何事に対してもすごくウェルカムに思いながら活動ができています。

――でもご自身の中で昔からソウルミュージックやファンクというベースがあって、そういったことをいつか出したいとおっしゃっていたので、その表現としては進んでいる感はあるのでは?

森久保 今回の「ZETSUBOU FUNK」については自分が思い描いていたものをやることができたんですけど、ここまでには想定外のこともあったんです。でもそれもすごく楽しみながらやることができたんですよね。逆にbuzz ★Vibesとしての守備範囲を広げてもらった時間でしたね。ソロは明確に「これ」というものがあって、そこに向かって突き進んでいくというスタンスで来たんだけど、buzz★Vibesに関しては相方もいるし、スタッフの声も聞いて、いろんな人の声を聞いてやる場としているので、自分が想像していなかった方向に道が示されることだってある。もちろんさっき言ったようにそれはウェルカムで。そういった活動をしてきたことでより僕がbuzz★Vibesとしてやるべきことが見えてきた気がします。

――ZAQとのコラボシングル「One Time,One Meeting」もすごく面白かったです。

森久保 ずっと一緒にやりたかったんですよ、ZAQと。buzz ★Vibesを実際に始動する前から、自分の別の側面での活動に使おうと名義だけは考えていたんです。その活動は、buzz ★Vibesという遊び場を使って、いろんな人をフィーチャリングできたらいいなと思っていたんです。その中で2014年のランティス祭りでZAQと出会って、かっこよさに惚れ込んじゃって。いつか一緒にやりたいと思っていたんです。それが3人でラジオをやることになるとは思っていなくて。それでコラボする機会をもらえてうれしかったですね。もっといろいろな楽曲を彼女とは作りたいです。

――そして今回はドラマ「カフカの東京絶望日記」の主題歌「ZETSUBOU FUNK」を完成させました。

森久保 これは結構、急な話で来たんです。番組のプロデューサーさんからはファンキーな曲を、という話だったらしくて、buzz ★Vibesに白羽の矢が立って「ぜひやらせてください」という感じでした。それで歌詞を書くために撮り終わっている本編を先に見せてもらったらすごく面白くて。世界観とかテーマ性みたいなものが面白い。シュールなんですけど、いいところ突いてくるなぁ、みたいな感じで。それでいてあくまでもポップ。そういう部分に僕自身、すごく惹かれて。この物語にファンキーな曲を合わせるのはぴったりだなと思ったこともあって、スムーズに1曲完成させることができましたね。

――トラックはどんなふうに作っていったんですか?

森久保 もちろんみんなでブリーフィングしながらなんですが、今回はウルトラ寿司ふぁいやーというバンドをフィーチャーしたい、というのもあったんです。彼らのバンドとしての形態が生きるような、アレンジも含めて、演奏もやってもらうことを決めていて。それで最初のブリーフィングを前に、Lantis、そしてShinnosukeとウルトラ寿司ふぁいやーを引き合わせたんです。「すごくいいバンドがいるんだ」って言って。

――そもそも森久保さんとウルトラ寿司ふぁいやーの出会いは?

森久保 本当にたまたまSNSで見つけただけだったんです。それで個人的に追いかけていたんですが、僕のやっているbayfmの番組で繋がって。そのタイミングでレーベルに紹介をしたときに「今度のカフカの楽曲を彼らと一緒に作ったらどうか」というのをLantisのプロデューサーが言ってくれたんです。「それ!それ!」ということで、彼らに演奏をしてもらって、アレンジも任せる、という話があったうえでの制作になったので、Shinnosukeもそれを想定しながら楽曲を作っていってました。サックスがいたり、ツインボーカルでコーラスもやってくれたり、鍵盤もいて、というバンドなのでそこがうまく活かせるように、というのはShinnosukeも難しかったと思いますよ。普段から結構、トラックをしっかり作り込んでいくタイプなので。今回は基本的なメロディと、だいたいの骨組だけにして、ウルトラ寿司ふぁいやーに渡して、それを肉付けしてもらう作業だったので。結果オーライ。buzz ★Vibesとウルトラ寿司ふぁいやーだからできるサウンドになったかな、と思います。

――今回の「カフカ」というテーマから考えると、ウルトラ寿司ふぁいやーの「高い音楽性、低い知性」というテーマが絶妙な乖離ですね(笑)。

森久保 たしかに!今、思えば(笑)。でもウルトラ寿司ふぁいやーとやれたことは大きかったです。そこからもらったインスピレーションもありましたし。

――そんな「ZETSUBOU FUNK」の歌詞の制作はいかがでしたか?

森久保 「絶望するファンクってなんだい?」っていうそのシュールさなんですけど、いわゆるフランツ・カフカが現代日本の東京に来て暮らしているけど、「嫁さんに裏切られた話をなぜ旦那が笑いながらできるんだ」とか。理解できないことへのフラストレーションが「それは僕が悪いからだ」という方向に向いていく。今の日本の人間たちの思考が理解できない、というカフカの絶望によって彼自身の思考が乖離されていって、そのフラストレーションが爆発するんです。でもその絶望する姿を見て、周りの人たちが「俺、頑張るよ」ってなる。その突きどころがすごく面白いんです。作品のそのバランスは生かしたいなと思って。今はラジオでオンエアもさせてもらっているんですけど「どこが絶望なの」っていうリアクションもすごく面白くて。全然絶望していない、というイメージの湧く曲調に対してこういう遊心のある歌詞を載せるのは楽しかったですね。

――では、そのウルトラ寿司ふぁいやーのアレンジはいかがでしたか?

森久保 バンドレコーディングから僕も付き合わせてもらったんです。すごく楽しかった。ただ、普段の彼らがやっているやり方があったと思うんだけど、伸び伸びとした環境でやってもらえばよかったなという反省もありつつ。それでもちゃんと僕らと意見を交わし合いながら作ることが出来たんですよね。ミックスにも僕は顔を出して、出来るだけ彼らの顔がサウンドからも見えるようにしたい、という結果、仕上がったものはウルトラ寿司ふぁいやーが音を出している画が浮かぶものになったし。あとね、ちょっとうらやましかったんですよ。メンバー間で「ここはもうちょっとこうした方がよくない?」みたいな会話をしているのを見て、「バンドをやってるってこうだよな!」って思って。その熱さに触れて、忘れていたものを思い出させてもらった気がしました。でもそういう関係性は音に乗りますよね。それがまたいい味になったなって感じました。メンバーになりたいですよ。ウルトラ寿司ふぁいやーの。MCエンガワとかで、出してくれないかなぁ(笑)。

――すごくいいタイミングで、いい楽曲でコラボレーションができたんですね。

森久保 本当に。こんなにいいタイミングでファンクの曲の話がきて、メンバーとスタッフとを引き合わせることもできるなんてって。自分でも驚くし、これこそ必然だったのかとも思ってしまいますよね。

――そしてカップリングの「Earth goes round」もウルトラ寿司ふぁいやーがコーラスアレンジで参加しています。こちらの曲はタイトル曲とは対照的なバラード曲ですね。

森久保 シネイド・オコナーの「Nothing Compare 2 U」みたいな曲をやりたいねっていう話をしていたんです。象徴的なサビのメロディを繰り返すような曲をって話をしていたんです。最初はすごく壮大な曲になっていたんですが、構成をリテイクしつつ音を引き算していって出来上がった曲なんです。弦楽器も敢えてカルテットで、シンプルな構成にして生で録音して、バンドの音の部分はウルトラ寿司ふぁいやーに演奏してもらって。とにかくシンプルに。それはこれまでにない音になりましたね。それと今まではすべての歌詞を俺が書いていたんだけど、今回は敢えて歌詞をほかの方にお願いしてみる、という新たな挑戦をしてみたんです。それがRUCCAさんの歌詞で。さらに、シンプルだからこそコーラスで助けてほしい、ということをウルトラ寿司ふぁいやーのボーカルであるJぺいとしょーりんに話をして、コーラスで支えてもらいました。いろいろとアイディアを持ってきてくれたんだけど、それもそぎ落としていって、いちばんシンプルなところでのコーラスにしてもらいました。マイクも、電気を通していない、ダイナミックマイクを使いました。それをハンドマイクにして使って。これをライブでやるときには、すごく表現のし甲斐があるな、と感じる1曲です。

――どちらの曲もライブで聴きたいですね。

森久保 今年の“おれパラ”はbuzz ★Vibesで出るので、楽しみにしていてもらいたいです。今年はソロを休んでまで向き合ってきたbuzz ★Vibesですし、「これがやりたかったんだ」と感じてもらえるようなステージにしたいと思っています。

Interview & Text By えびさわなち


●リリース情報
TVドラマ『カフカの東京絶望日記』オープニングテーマ
「ZETSUBOU FUNK」buzz★Vibes
10月23日発売

品番:LACM-14942
価格:¥1,800+税

<CD>
1.ZETSUBOU FUNK
作詞:森久保祥太郎 作曲:Shinnosuke 編曲:ウルトラ寿司ふぁいやー&Shinnosuke
2.Earth goes round
作詞:RUCCA 作曲:Shinnosuke 編曲:Shinnosuke
3.ZETSUBOU FUNK(Instrumental)
4.Earth goes round(Instrumental)

<DVD>
「ZETSUBOU FUNK」Music Clip

●作品情報
TVドラマ『カフカの東京絶望日記』9月より地上波にて放送!

鈴木拡樹がコメディドラマ初主演!
フランツ・カフカを演じる「カフカの東京絶望日記」。
2019年春YouTubeで第1話(前編・後編)を無料配信した本作が、地上波にて放送!

出演:
鈴木拡樹
奈緒 前原滉 今野杏南 奥山かずさ
キンタカオ 大村波彦 宮田早苗 中山求一郎 坂口涼太郎 岩谷翔吾 咲良菜緒(TEAM SHACHI)
原案:「マンガで読む絶望名人カフカの人生論」(著:平松昭子、監修:頭木弘樹、刊:飛鳥新社)
企画・脚本:アサダアツシ 監督:加藤拓也、坂下雄一郎
製作:「カフカの東京絶望日記」製作委員会・MBS

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