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INTERVIEW

2019.08.21

歌詞・曲共に変態チック、でも泣ける。TVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』ED主題歌「無謬の花」Mia REGINAインタビュー

歌詞・曲共に変態チック、でも泣ける。TVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』ED主題歌「無謬の花」Mia REGINAインタビュー

アニメ『アイカツ!』シリーズの歌唱担当ユニット・STAR☆ANISとして活動していた女性3人によるボーカルユニット・Mia REGINAが、8月21日に7thシングル「無謬の花」をリリースする。表題曲は放送中のTVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』のED主題歌。アニメ同様、シンデレラをモチーフに「ロリータ、サド侯爵、禁じられた愛」など変態チックなワードが散りばめられているバラードで、作品に華を添えている。さらにカップリングとして、Mia REGINAの違った側面を感じさせる2曲も収められた最新シングルについて、霧島若歌、ささかまリス子、上花楓裏に語ってもらった。

――まず5月にカバーアルバム『RE! RE!! RE!!!』を発売しての手応えを教えてください。

霧島若歌 「原曲は知らないけど、ミアレジの曲として楽しんでいる」という声もあってうれしかったです。コアな曲も含めて、アニソンをいろんな人に聴いてもらいたいという気持ちもあったので。

ささかまリス子 結構大胆にアレンジしているので、「原曲も好きだけど、ミアレジバージョンも好き」という声に安心しました。

――6月にはランティス祭り2019に参加されました。『RE! RE!! RE!!!』から何か歌われるかなと予想していましたが、アルバムには収録されていないJAM Projectさんの「未来への咆哮」をカバーされたのが意外でした。

霧島 『RE! RE!! RE!!!』でJAM Projectさんの「VICTORY」を歌わせていただいた縁もあって、今回のカバーのご提案をいただきました。賛否両論出るかなと思っていたものの結構「よかった」という反応が多くって。

ささかま 会場がペンライトの赤で染まって、ね。

霧島 「未来への咆哮」は人気が高いけど、JAM Projectさんのワンマンでも珍しいし、フェスではなおさら聴けない曲と聞いていたので、歌えてうれしかったです。。

――そうした活動を経てリリースされるシングル「無謬の花」について伺います。まず表題曲がタイアップしているTVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』ですが、皆さん作品は観られていますか?

ささかま はい。最初はホワッとしたタッチの絵だったので「『変態』と言いながら意外とかわいいじゃん」と思ったんです。でも内容は……。

上花楓裏 ドタバタで面白い。

霧島 今のところ毎話、女の子の性癖が明らかになっているので「次はどの子がどんなふうにバレるんだろう」と気になりながら観ています。

ささかま 原作のラノベは読んでいたんですけど、アニメではヒロインたちのかわいさが増している印象で、「こんなことあったら(主人公の)慧輝も好きになるに決まってるだろ!」って思って。

上花 たしかにみんなかわいくて、自分も「この子もいける、この子もいける」というふうに選ぶ楽しみがあります。

――楓裏さんは慧輝視点で観られているんですね(笑)。そのエンディング主題歌「無謬の花」の歌詞や曲の第一印象は?

霧島 最初に歌詞を読んだときは、すごく文学的というかきれいな言葉遣いだなと思っていたんですが、「あれ、変なこと言ってるな」って(笑)。でもサビで「好きになってくれますか?」というアニメタイトルに沿ったフレーズが出てきたりして「おおっ」と思いました。

ささかま 純粋だけどセクシーさもあって、「純正エロティック」に通じるものを感じたかな。特に後半になると「透き通っているから本心を隠しておけない」みたいな表現でガラスの靴というモチーフを回収したりして、ゾワッとしました。

霧島 「変な嗜好が心を包みこんだ瞬間 恋になって開いてく」とかもいいよね。

上花 最初読んだときは「こんなの歌っていいんですか?」という感じだったけど(笑)。でも歌ってみたら「いい歌じゃん」と思った。

ささかま 変態チックな歌詞も、メロディにはめてみると「高尚な趣味ですね」みたいになって(笑)。聴いてくださる皆さんに、新しい道を伝えられるんじゃないでしょうか。

――そういった趣もアニメに沿っていますね。タイトルの「無謬の花」という言葉についてどう思われますか?

霧島 「無謬(むびゅう)」って誤りがないことみたいな意味ですけど、最初はみんな読めなくて。

上花 「むびょう?」「むびゅう?」みたいな(笑)。

霧島 でも意味を知ってから、「変態でもいいんだよ」と肯定されている感があっていいなと思いました。。

――作曲・編曲は太田貴之さんとhalu-noteさんです。ミアレジでは初めてのおふたりですね。

ささかま はい、まだお会いしたことはないです。

霧島 haru-noteさんはまだ女子大生で、ミスコンにエントリーして戦っていると聞いてて。

ささかま 戦っているの? 応援に行かなきゃ。

――強力な援軍になるかと(笑)。この曲はどんなふうに歌われましたか?

ささかま バラードは珍しいので、私は感情の込めすぎに注意しました。

上花 私もバラードなので最初の方はやっぱり緊張したけど、最後のほうは自然に感情を込めやすかったです。

霧島 私はどういう感じで歌うか悩んでいて、最初は大人っぽく歌ってみたりもしました。でもこの曲って歌詞だけでなくメロディラインも急に上がったり下がったりとわりと変態的で(笑)。大人っぽく歌うとそこの表現が難しく、元々考えていた少し甘えた感じで歌いました。

――聴きどころは?

ささかま 私は2番サビの「あなただけを」。レコーディングでは「どうせみんなの声を揃えるから消えるんだろうな」と思いながらもめっちゃたっぷり歌ったんですけど、完成したものを聴いたら私のソロになっていて。結果的にいい効果を生んだと思います。

霧島 後半のクライマックスに向けて、みんなの歌声もいい感じに盛り上がってくるので、ぜひフルで聴いてほしいです。歌詞だけを見ると少し面白い感じの曲ですけど、深読みすると切ない部分もあり「泣きそうになるくらいいい曲じゃん」と思ってもらえるかと。

上花 ミアレジではこういうタイプの曲が少ないので、ファンのみんなにもしっとりと聴いてほしいです。

ささかま 振り付けも少し変なものにしてもらったので、MVやライブではぜひ注目してくれるとうれしいです。

――カップリングの2曲についても伺います。『RE! RE!! RE!!!』発売時に話を伺った際に、最近のMia REGINAはビッグバンド風やショービズっぽい雰囲気を志向していると伺いましたが、「モバイルバッテリー」はまさにその流れにある曲ですね。

霧島 「ピンヒール・ムーン」(6thシングル「純正エロティック」カップリング曲)からの流れで、これまではダークというか夜っぽい雰囲気の曲が多かったけど、「モバイルバッテリー」はわりと明るく昼っぽい印象です。

ささかま 少しスカな感じだけど、私はフレンチポップっぽさも感じていて。かわいく、爽やかな感じでカフェとかで流れてそうじゃないですか? 詞も癒やしみたいだし。

霧島 「疲れてるだろうけど頑張ってね」と、男友達に声をかけるような内容です。

ささかま 男友達……私は職場の後輩だと思っているんですけど。頼りになる女の先輩が、仕事で疲れている後輩を励ますイメージです。

――ちょうどミアレジとファンみたいな関係性でしょうか。歌声もリラックスしていますね。

上花 私は最後にレコーディングしましたが、ふたりが結構ラフに歌っていたので同じように楽しく歌いました。

――なるほど。続いて「Healthy」です。こちらはリス子さんが作詞されていますが、どんなイメージで作られましたか?

ささかま 曲がEDM寄りで攻めていたので、打ち合わせで「(曲に合わせて)歌詞もいっとこうか」という話になって。それで強気な女性が主人公の歌詞になりました。

――個人的には強気な女性感と「Healthy(=健康)」という単語が結びつかず、意外な印象でした。

ささかま 女性ファッション誌だと「ヘルシーに決める」みたいフレーズがよくあるんですよ。「日焼け肌にヘルシー色のリップ」とか、飾らない感じ。赤リップバーンではなくオレンジベージュのリップ、みたいな。

上花 リス子の歌詞は「自分からは出てこないワードが出てくるな」といつも思ってる。

――冒頭の「Hi!アッサラーム・アライクム bonsoir 調子どう?」なんて、なかなか出ないですよね。

ささかま そこは、ミアレジがドバイやフランスに呼ばれてライブやれたらいいなと思って。

霧島上花 (笑)。

ささかま そんな私が行きたい思いもありますけど、それよりこういう女性はドバイに行きたいだろうなというイメージから出てきた歌詞です。

――歌ってみていかがでしたか?

霧島 こういうラップっぽいものを自分が歌えるか不安でしたけど、気負わず、少し投げやりに歌ってみたらハマりました。デビュー当時はいつもパワフルに歌っていましたけど、最近はリラックスして歌えるようになってきて、それがヘルシーさに繋がったのかも。

ささかま 楓裏さんがブースに入るときの足取りが重すぎてびっくりした。

上花 私も「普段歌わない曲調だからどうしよう」と戸惑って……最初は大人っぽく歌わなきゃと思って録ってたけど、「いつもどおりでいいよ」と言われてからは歌いやすくなりました。

ささかま 歌ってみて、改めて好きなメロディラインだなと思いました。特にサビの「スキキライは~」という半音のところとか。

――バラエティに富んだ3曲が収録された1枚ですね。最後に9月16日に控えているワンマンライブに向けた意気込みを教えてください。

ささかま ワンマンは1年半ぶりなんですよ。初回はメジャーデビュー後すぐにやって、その1年後にアルバム出してすぐに2回目をやったのでもう「うわーっ」て感じだったんですけど。それから大きなステージを経験したり、「無謬の花」のシングルを作って、成長したところを皆さんにお見せしたいです。

霧島 今年に入ってから、ミアレジの振り付けを先生に見てもらっているんです。それは新曲だけでなく、今までの曲も全部レベルアップしてて。

ささかま 振りに迷いがなくなったよね。

霧島 そう、それを踏まえてのワンマンは初めてだし。あと今回は昼夜二部制で、昼は『RE! RE!! RE!!!』中心、夜は私達のオリジナル曲中心で、内容が結構ガラッと変わる予定です。

上花 だからどちらか好みのほうを聴きに来てもいいし、両方を来たらミアレジの曲をすごくたくさん聴けるし。ぜひ多くの人に来てほしいです。

Interview & Text By はるのおと


●リリース情報
TVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』EDテーマ
「無謬の花」
8月21日発売

品番:LACM-14921
価格:¥1,400+税

<CD>
01:無謬の花
作詞:松井洋平 作曲・編曲:太田貴之 / halu-note ストリングスアレンジ:太田貴之
02:モバイルバッテリー
作詞:松井洋平 作曲・編曲:増田武史
03:Healthy
作詞:ささかまリス子 作曲・編曲:睦月周平
04:無謬の花(Instrumental)
05:モバイルバッテリー(Instrumental)
06:Healthy(Instrumental)

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