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INTERVIEW

2019.07.17

夏のお供におススメの1枚が完成!駒形友梨 2ndミニアルバム『Indigo』インタビュー

1stライブもSold Outと大成功に終えた駒形友梨。そのライブの場で、「新しい作品を発売します」と発言。それが、7月17日にリリースとなる2ndミニアルバム『Indigo』へと結実した。今までの中でもいちばんと言っていいくらい、自身の考えや想いが反映されているアルバムだと語る本作では、彼女自身も2曲作詞を担当している。彼女がアルバムにどんな想いを込めたのか、じっくり話を聞いた。

――まずは、2ndミニアルバム『Indigo』を作るに当たっての狙いから教えてください。

駒形友梨 最初の話しあいで、1stミニアルバムとして出した『〔CORE〕』の延長線上にあるような、どこかで何かしら繋がっている作品になったらいいなという話をしていました。それに加えて、今回は夏に発売することが決まっていたので、「ミニアルバムの『〔CORE〕』が秋冬をイメージした楽曲たちと捉えるなら、『Indigo』は春夏をイメージした曲たちになったらいいよね」という話から制作は始まりました。

――『〔CORE〕』と『Indigo』で四季を彩ろうという形ですね。

駒形 結果、そうなりました。

――そういう企画を立てたのも、『〔CORE〕』という作品に手応えを感じていたからですか?

駒形 そうです。『〔CORE〕』を出して以降、いろんな方にたくさんの良い感想をいただけました。そこからいただいた自信もあっての、今回のミニアルバムの制作でもありました。

――歌声にも、艶めきを感じます。

駒形 そこは鍛えられたおかげといいますか。たとえばハモリにしても、前は音程を重ね合わせることの難しさから苦手意識もあったんですけど。今回のレコーディングでは気付いたら終わってたみたいな感じで、ハモリを録る速度はどんどん上がっています。そこが、『〔CORE〕』のレコーディング時と比べて成長できたところだなと自分でも思います。

――選曲も、いろんな楽曲を集めたうえで「春夏」をテーマに選び抜いた形でしょうか?

駒形 そうです。今回は、今まで以上にわたしの意見を取り入れていただきました。最初にたくさんのデモ曲を聴かせていただいて選んだ楽曲もあるんですけど、「夏に出すからドライブ曲を歌いたいです」「バラードも歌ってみたいてす」「優しい感じの曲もほしいんです」など、わたし自身が今回のミニアルバムで表現したい曲調をさらに提案して、あらたにデモ曲を集めていただき、その中からも選びました。収録曲のほとんどをわたしが選ばせていただいています。

――アルバムの流れも、みずから決めた形ですか?

駒形 「こういう順番はいかがでしょう?」といただいたアイデアをもとに、「こことここは逆の順番がいいです」「この流れは素敵だなと思います」など、自分なりの意見も出させていただいて決まりました。

――ミニアルバム『Indigo』は、しっとりとした曲調に想いが引き寄せられ、いつしか世界観へ心が溶け込む「アクアリウム」から始まります。

駒形 『Indigo』(藍色)というタイトルにも繋がる歌であり、このアルバムの世界へ入っていきやすい楽曲ですね。1曲目に「アクアリウム」がいてくれることですごくいい表情を最初に示せたなぁと思います。

――歌詞にも、想像を膨らませていく表現が多い印象です。

駒形 あえて抽象的な歌詞にしていただいたことで、言葉が持つ余白と言いますか、それこそ、水の中を泳ぐような感覚も覚えるように、とても素敵な導入歌だと思います。

――蒼な彩りを持った、とても幻想的でアンニュイな「アクアリウム」から物語は幕を開けながら、次の「ララルハレルヤ」では、思いきり弾けた表情を描きだしましたね。

駒形 ここで、一気に”夏感”が出ます。

――曲調は明るい「ララルハレルヤ」ですけど、歌詞はネガティブな心情から始まりますね。

駒形 そうなんです。曲はすごく明るいんですけど、歌詞では、普段のモヤモヤやイライラが溜まったことから、思い切って遠くへドライブに行こうと物語が始まります。歌詞には、どこか弱い感情も記されているんですけど、でも、それがかえってリアルというか。いろんな人に共感してもらえる要素にもなっているなと感じています。

――相手の都合によって中止になり、楽しみにしていた予定が急に空っぽになる。こういう経験って、みんなあることだとも思います。

駒形 そうですよね。歌詞は(結城)アイラさんが書いてくださったのですが、つらいことが起きて、その気分転換で遠いところへ行きたい気持ちになるのは、わたしもすごくわかります。そういう、思いきりが大事と言いますか。自分の気持ちを前向きに導いていくパッションが溢れだす。そんなエネルギッシュな季節でもある夏のドライブにピッタリな楽曲にもなりました。

――聴いてるぶんにはテンションのアガる楽曲ですけど、じつはネガティブな気持ちを吹っ切ろうとしていく心情も歌詞には描かれていますね。

駒形 ただ明るいだけではなく、切なさも含んでいるからこそ楽曲に深みを感じれるんだと思いますね。

――続く「Invincible self」も明るく駆け上がる、とても弾けた表情ですよね。

駒形  すごいアッパーな曲です。これまで駒形友梨が歌ってきた楽曲には、すごく明るくわかりやすい曲が少なかったこともあって、プロデューサーの方から「こういう曲はいかがですか?」と勧めていただきました。この曲は、わたしの楽曲ではお馴染みの矢野達也さんが作ってくださったんですけど、とても表現の難易度が高い楽曲をいただいて。わたしは、それが矢野さんからの挑戦状だと受け止めて歌いました(笑)。歌詞に関しても、今回は、わたしが作詞した曲以外の歌詞はすべて結城アイラさんに書いていただいたのですが、歌詞を書く前に、それぞれの楽曲に対して「どういう歌詞の内容がいいか?」というお話をさせていただいて。アイラさんには、わたしの想いを受け止めたうえで具現化していただきました。「Invincible self」では、「これを歌っている間や聴いているときは、無敵状態で何でもできる、そんなイメージでお願いします」と言ったら、まさに想い通りの歌詞になりました。たしかに歌うのは大変でしたけど、「自分は無敵だ」という気持ちで歌いましたね(笑)。これから生で披露する機会もあると思うので、この気持ちで歌っていけたらなと思います。

――曲調面も、開放的で突き抜けていますからね。

駒形 そうなんです。自分で歌っていても、聴いていても、元気になる曲です。

――「ララルハレルヤ」と「Invincible self」の持つ開放感は、聴いていてとても心地好い気分へ導いてくれます。

駒形 ありがとうございます。

――アイラさんと事前に歌詞の打ち合わせをされていたこともありますが、歌詞の内容を理解しているほうが歌声に説得力が出ますからね。

駒形 いただいた歌詞を読んで、自分なりにイメージを広げるのもひとつの方法だと思いますけど、今回のミニアルバムの歌詞は事前に気持ちやイメージの共有ができたぶんスムーズに進んで、そこは本当に良かったなと思います。

――次の「おそろい」は、駒形さんみずから作詞を担当しています。

駒形 前作で作詞をした「時の葉」をはじめ、ミニアルバム『〔CORE〕』には失恋やちょっとマイナスな雰囲気の曲が多かったので、今回は幸せな曲を書くぞと思って「おそろい」の作詞へ挑んだんですけど、Bメロくらいで幸せを言葉にするボキャブラリーが尽きてしまって(笑)、そこからすごい難産になってしまいました。今回、1ヶ月のうちに2曲作詞をする予定だったんですけど、「おそろい」は完成までに3週間かかってしまって。この歌詞を生み出すのはとても大変でした。

――幸せな歌詞を書くのは、けっこう大変なこと?

駒形 もともとがネガティブな性格のせいか、自分の心に残っていることや、過去の思い出からインスパイアされることは、マイナスなことから生まれる感情のほうが多いんだなと、ポジティブな歌詞を書きながら改めて自分のことを見つめ直す機会にもなりました。番組で共演している鷲崎 健さんは、日頃から小っちゃい幸せに気付くのがすごく上手な方なのですが、結果、まわりにたくさんの人が集まってくるし、一緒にいる人たちをすごく幸せにする方で。今回、作詞をしながら「わたし、鷲崎さんとは違うんだ」と思いました。とはいえ、「おそろい」の歌詞には、わたしの中にある心の温かさや幸せを書いたので、ぜひそこも感じてもらえたらなと思います。

――世の中の風潮としても、切ない曲のほうが共感を覚えやすいですからね。

駒形 そうなんですよね。なので、「おそろい」は心のコンディションがいいときに聴いてください(笑)。

――駒形さんが歌詞を書くとき大事にしている気持ちも教えてください。

駒形 歌詞を書くときに、わたしはいちばん大事なテーマをかならず決めたうえで、そこから、歌に出てくる人物像や世界観を想像していくんです。でも、コアになる部分のテーマは、普段自分が思ってることや感じていることが基盤となるので、わたしの本質と言いますか、心の深いところを歌詞に反映させていくところかなと思っています。そこから想像を広げて書いているので。

――それがあるから、感情移入して歌えるわけですからね。

駒形 そうなんです。どの楽曲も歌詞のコアになっているのは自分が普段感じていることだけに、レコーディングのときもゴチャゴチャ考えずとも自然に想いが出てくるので、すごく歌いやすいです。

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