約2年ぶりに台北の地で2DAYS開催された“リスアニ!LIVE TAIWAN 2018”レポート!

アニメ音楽誌「リスアニ!」がプロデュースするライブイベント“リスアニ!LIVE TAIWAN 2018”が、2018年12月15日(土)・16日(日)に台湾大学体育館で開催。今の日本のアニメ音楽シーンを彩る全10組のアーティストが登場し、アニメおよびそれにまつわる音楽を愛する現地のファンたちを熱狂させた。ここではその2日間にわたって行われた饗宴の模様をレポートする。

“リスアニ!LIVE”は、2010年に初開催し、翌年からは舞台を日本武道館に移して展開している毎年恒例の一大ライブイベント。創刊以来アニメ音楽に特化してその魅力を伝えてきた「リスアニ!」ならではの、こだわりぬいたラインナップ・ステージ演出などによって、多くのアニメファンの支持を得てきた。そんな“リスアニ!LIVE”の初めての海外公演となったのが、2016年12月にTICC(Taipei International Convention Center)で行われた“リスアニ!LIVE TAIWAN Supported by 戰鬥女子學園”。それ以来、2年ぶりの海外公演となった今回のライブもまた、かねてより日本産のアニメーションやマンガの人気が高い台北という土地柄ゆえの、日本と変わらぬ熱気を感じさせるものとなった。

1日目の“SATURDAY STAGE”に登場したのは、アイドルマスター ミリオンライブ! ミリオンスターズ、Tielle&Gemie from SawanoHiroyuki[nZk]、沼倉愛美、渕上 舞、三森すずこの5組。まずは2日間通してMCを務めた、音楽評論家の冨田明宏、台湾出身で日本在住のタレントであるシュアンが“リスアニ!LIVE”の概要を説明したのだが、多くのお客さんが日本語のMCに対してしっかりとレスポンスするところからも、現地のファンの日本のコンテンツに対する愛が伝わってくる。

この日のライブの幕開けを飾ったのは、2018年にアーティストデビュー5周年を迎えた三森すずこ。ピンク色のドレッシーな衣装に身を包んだ彼女は、「ドキドキトキドキトキメキス」でライブをスタートする。サビ頭のフレーズを歌い終わったと同時に会場に向けて投げキッスすると、「タージャーハオ! “リスアニ!LIVE”楽しんでいきましょー!」と笑顔いっぱいで挨拶。ポップな手振りとキュンとなるフレーズを織り込んだ歌声で、会場のボルテージをいきなり最高潮まで引き上げる。Dメロでの投げキッス3連発とウインクのプレゼントに客席は大歓喜だ。

 

台湾に来たのは「たぶん4回目」と語った三森は、続いて優美なアップ「エガオノキミヘ」を歌唱。TVアニメ『結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章-』OPテーマとしておなじみの同曲だが、再会の約束を歌った歌詞の内容は、台湾のステージに舞い戻ってきた彼女から現地のファンへのメッセージのようにも聴こえる。そこから「Light for Knight」へと繋げてグッと勇ましい表情を見せると、MCでは先ほど覚えたという台湾語を交えながら、「小籠包はまだ食べてない!」という個人的な台湾グルメ事情(?)を報告する。ラストはTVアニメ『アウトブレイク・カンパニー』のOPテーマ「ユニバーページ」を麗しいステップとともに披露して、トップバッターの大役を見事に務めた。

2番手に登場したのは、2018年1月にアーティストデビューした声優の渕上 舞。無類の鳥好きとして知られる彼女らしい、鳥の羽根の様にふんわりしたスカートが印象的なブルーのドレスを着た彼女は、デビューアルバム『Fly High Myway!』の表題曲「Fly High Myway!」を1曲目に披露。開幕早々、「来たぜ、台湾ー!」とオーディエンスを煽り、どこまでも高く飛翔するような歌声で魅了する。ソロデビュー前から数々のコンテンツで大きなステージを経験してきた彼女だけに、観客の乗せ方も堂に入ったものだ。

晴れやかな雰囲気から一転、TVアニメ『プラネット・ウィズ』のEDテーマ「Rainbow Planet」でどこか緊張感を伴ったドラマチックな世界観を作り出すと、この日最初のMCへ。一面ブルーに染まったペンライトに対して感謝の気持ちを述べつつ、先ほどのみもりんに続いて彼女も台湾の食べ物の話で盛り上がる(スターフルーツほかいろんな果物を堪能したとのこと)。そしてライブ初披露となるTVアニメ『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』のOPテーマ「リベラシオン」でさらに激しく迫ったあとは、ピンクの羽根飾りをあしらった扇子を片手にディスコティークな「フラミンゴディスコ」を歌い、会場をノリノリのダンスフロアに塗り替えてみせた。

続いては作曲家の澤野弘之によるプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk]の出番。まずはスクリーンに澤野のコメント映像が流され、台湾のファンの期待を高める。今回のライブでは、SawanoHiroyuki[nZk]の音楽に欠かせないボーカリストのTielleとGemieがステージに登場。まずはGemieが姿を現し、TVアニメ『終わりのセラフ』OPテーマの「X.U.」でハードなデジタルサウンドをバックに熱いボーカルを聴かせる。次いで歌われたのは、『進撃の巨人』よりOVA『Wall Sina,Goodbye(アニ外伝)』のEDテーマとして制作された「Call your name」のGemie版。静と動の対比が際立つ曲展開はまさに澤野印そのものだ。

そしてGemieとの入れ替わりでTielleがステージに登場し、TVアニメ『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』のOPテーマ「Into the Sky」を歌唱。どこか神秘的に響くサウンドに彼女のエモーショナルな歌声が溶け合って、銀河のように遥かな光景が描き出される。さらにお台場の「実物大ユニコーンガンダム立像」テーマソングとして制作された「Cage」へと歌い継ぎ、雄大な歌声で『機動戦士ガンダムUC』の世界をかたどっていくと、最後はGemieが再登場し、ふたりでTVアニメ『Re:CREATORS』のOPテーマ「gravityWall」を熱唱。明滅する照明が劇的な情景を生むなか、息の合ったコンビネーションで会場を圧倒してみせた。

1日目も後半戦に突入し、ここで声優の沼倉愛美が登場。1曲目からTVアニメ『CONCEPTION』のEDテーマでもある4thシングル「Desires」を披露し、上腕部分にスリットが入った衣装の見栄えもあって、激しくもどこか艶めかしいパフォーマンスで客席を魅了する。続いてAJURIKAの提供によるアッパーなダンストラック「Spiral Flow」で、本人も舞台上を縦横無尽に動き回りながらクールな歌声を響き渡らせると、MCでは「みんなにぬーさん(沼倉の愛称)と呼ばれたい!」とコールを求め、ちょっとお茶目な一面を見せて台湾のファンたちを喜ばせる。

3曲目のTVアニメ『かくりよの宿飯』EDテーマ「彩 -color-」では、Aメロの柔らかな表情からサビで一気に突き抜けるような歌へと転じてみせ、技術力と表現力の高さをアピール。さらにシングルのカップリング曲として発表されたミディアムバラード「言の葉」の包容力に溢れた歌声で、会場を温かなムードに塗り替えたかと思うと、ラストはTVアニメ『風夏』のOPテーマとして知られる青春感全開のロックチューン「Climber’s High!」を歌唱。爽快なギターサウンドをバックに真っ直ぐな歌声で駆け抜けて、この日のステージを終えた。

“リスアニ!LIVE TAIWAN 2018”1日目となる“SATURDAY STAGE”のトリを飾ったのは、アイドルマスター ミリオンライブ! ミリオンスターズの面々。今回は、山崎はるか(春日未来役)、Machico(伊吹 翼役)、角元明日香(島原エレナ役)、桐谷蝶々(宮尾美也役)、香里有佐(桜守歌織役)、南 早紀(白石 紬役)という6人のメンバーが台湾に上陸した。まずはコンテンツ全体のテーマソング的な位置づけにある「Thank You!」を全員で歌うと、会場は色とりどりのペンライトを振って彼女たちのパフォーマンスに応える。

台湾語を交えた自己紹介で賑やかに盛り上げると、続いては各自のソロコーナーへ。春日未来のソロ曲「素敵なキセキ」のイントロのギターリフが流れ出し、6人が横並びで恒例のエアギターを披露して華々しく曲がスタートすると、そこから山崎がひとりステージに残って、天真爛漫な歌声で未来らしいパフォーマンスを繰り広げる。彼女と交代で登場したMachicoはもちろん伊吹 翼のソロ曲「恋のLesson初級編」を歌唱。その甘酸っぱい歌声を受けて黄色いペンライトを振りながら大歓声を上げる台湾のプロデューサーたちの熱狂ぶりは、日本のそれと変わらない。

 

続いて香里が歌ったのは桜守歌織のソロ曲「ハミングバード」。流麗かつミュージカル的なスケール感を持った同曲を、一点の曇りないボーカルで歌いこなす。そして和楽器のイントロに導かれて南が登場。白石 紬のソロ曲「瑠璃色金魚と花菖蒲」のハードかつダンサブルな和装ロックで観客の熱気を上昇させると、今度は角元と桐谷が一緒にステージへ。ふたりが演じる島原エレナと宮尾美也によるユニット、Cleaskyの楽曲「虹色letters」をデュエットで歌い、その青春感を感じさせるサウンドや、間奏で手を繋いでステップを踏む振り付けなどで、二人の尊い絆を再現する。

 

最後は再び6人が勢揃いして全体曲「Brand New Theater!」……と思いきや、ここで突然スペシャルゲストとして我那覇 響の名前がコールされ、みんなとお揃いの衣装を着た沼倉愛美が「みんなー! はいさーい!」と挨拶しながら登場。シリーズの大先輩である彼女がセンターポジションに立ち、7人できらめきに溢れたステージを届ける。765プロのアイドルたちがまだ見ぬ景色のその先を台湾で広げてみせるサプライズで、熱狂のうちに“SATURDAY STAGE”は終幕した。

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