INTERVIEW
2019.01.16
――この作品は、前半パートが素晴目線、後半パートがハル目線で描かれていて、「すれ違い」があると思うんですけど、そういうわけがわからない猫の行動ってあります？
安済 基本わからないことだらけで、想像で補ってるんですよ。
山崎 わかってるふりだよね。たぶんこうみたいな。
安済 うちの3匹の中のお姉ちゃんの1匹がいちばん私と仲が良くて。私の家は猫を外に出さないんですが、たまに出たがるので、リードを付けて散歩をするんです。でも両親がリードを持つと頑なに動かないんですけど、私が持つと「こっちよ！」みたいな感じで、グイグイ進んで行って、私が通れない小道に入っていったりするから、子分かなんかに思われてるのかな？って。同じ猫だと思われてるのかもしれないですね。でも、あれは謎で、私にだけなんですよね。
山崎 うちの子でわからないのは、餌を毛布で隠しちゃうところですかね。何でかわからないんですけど、ご飯を半分くらいまで食べたあとに、もふもふの毛布をそこにかけるんですよ。
安済 取られないようにしてるのかな？
山崎 で、もう1匹妹がいて、その子は食欲旺盛なので、それを探して食べようとするんですけど、それを止めに入ることはないんです。
安済 あぁ、もう見つかっちゃったらしょうがないと思っているのかな。
山崎 これは取られたくないわけではないのか、じゃあ何でだろうって。
安済 それか、これはもうあの子の分ってことじゃない？
山崎 その発想はなかった！もし、そうだったら優しい！さすがお兄ちゃん！「いつも食べに来るから取っておこうかな、しけないように毛布かけるか」みたいな。えーーっ！それだったらかわいい！
安済 想像が膨らむね。
――アフレコでも、そういうトークが繰り広げられてるんですか？
安済 みんな、我が家の猫自慢が始まりますよね。これ、かわいいでしょ？って（笑）。
山崎 結構いろんな方の猫の写真を見ましたよね（笑）。猫のアプリのことを話したり、あとはこの作品に出てくる、ハル、はち、クロの話とか。猫の話がどうしても多くなりますね。
――せっかくなので、うちの子自慢をします？
山崎 うちは、上の子が下の子を大好きで、本当に片思いなんですよ。寝てるときもずっと舐めてるし、追いかけ回して、その子が寝てるところの近くで寝るんです。絶対傍にいるという猫らしからぬところがかわいいです。写真とか動画をいっぱい撮るんですけど、オス猫がメス猫をかわいがってるシーンが本当に多いんですよね。でも、メス猫は何をされても絶対に無視、ただ嫌がりもしないで、ずっと一緒にはいるんですけど。
――じゃあ、本当に餌を取っておいてあげてるのかもしれないですね。
山崎 そうかも（笑）。
安済 かわいいなぁ。うちは、さっきの懐いてる子が本当にツンデレで、他の家族がいるときは、私には懐いてませんって態度を取るんですよ。名前を呼んでも、「はいはい、わかったわかった」って感じなんですけど、私が自分の部屋に行こうとすると、一緒に階段を登って先を越して、「こっちよ！」みたいな感じで誘導し、部屋で2人きりになった瞬間にすごく甘えてくるんです！
山崎 かわいい～！
安済 早く寝よ！とか、ゲームしてると、いつまでしてるの、そのゲーム！とか。あと絶対に右腕の腕枕じゃないと寝なくて、他では絶対に寝ないので、腕枕をしながらゲームをするんですが、そこに親が来ると「一緒に寝てないよ！」みたいな態度を取るんですよね。
――完全にツンデレですね。そういう話をアフレコ中にしてるんですね。
山崎 みんなでしてます（笑）。
安済 うちの子はうちの子はってね。
山崎 私は家に猫がいるんですけど、実家で飼っている方とかは、収録中に猫のシーンを見ながら「あぁ会いたい」って、切実に言うんですよ。
安済 私も、ほんとに会いたくて仕方ないもん。
山崎 素晴役の小野賢章さんも実家で飼ってるらしく、「うちの猫に会いたい」と横で誰に聞かせるわけでもなく言ってるという。
安済 うん。本当に会いたくなるし、自分ちの猫も、私たちが思ってないようなことを考えてるのかなって思いを馳せたりしますね。猫愛に溢れた現場です。
――1話放送後の掲載になるのですが、1話でのかわいいシーンはありますか？
山崎 1話のハルは、まだ野良なんですよね。かわいさが出てるというより、野良の強さ、ハルの強さが結構出てるなと思います。だからこのあとの話のほうがよりかわいいと思います。首輪を付けてもらうところとか、手作りご飯が出てきたときとか。よだれダラダラの顔のハルがかわいすぎて、どう演じようかなと家でいろいろやってみたところ、言葉にならない言葉で言ってみたら採用されました。
――セリフは書いてあったんですか？
山崎 セリフはあったんですけど、それをほとんどわからないような感じで読んだら、OKだったという（笑）。
安済 よっぽど食べたいんだなって思ったよ。
――実はハルって、猫の鳴き声はほとんど言っていないんですよね？
山崎 前半は、人の言葉ではなく、本当の猫の声でハルちゃんが鳴くので、私はニャーとは言っていないんです。
安済 あとは動物病院の話が出てくるんですけど、たくさんの動物達が出てくるのでかわいいです。
山崎 動物病院の猫もすごくかわいかった。
安済 たしかに動物病院での態度もみんな違うよなって。慣れたもんよって子もいれば、怯えてる子もいて。ちょっとした描写が良いですね。あと犬が来たときの警戒とか。
山崎 あるある（笑）。
――ペット「あるある」ですね。ペット好きならたまらない作品でしょうね。
山崎 でも、ペットに興味の無い方でも飼いたくなっちゃうだろうなと思います。
安済 タロウちゃんっていう、隣の犬ゴールデンリトリバーがいいなと思いました。もしかしたら杉田智和さんの声のタロウちゃんだからなのかもしれないけど、穏やかで常にポジティブで、それはそれで猫とはまた違った良さがあるとかはありましたね。
――では最後に、放送を楽しみにしている方へのメッセージを。
安済 猫を飼っている方は、「ある！ある！」と共感する部分もあれば、自分の家の猫はこうなのかな？ああなのかな？って、改めて猫との生活を見直したり、思い出したりできる作品だと思います。猫との時間がより密になるような作品です。あと猫を飼っていらっしゃらない方も、素晴の気持ちに共感しながら、猫と一緒の生活というのを見ていただけたら、猫を飼いたくなるんじゃないかなと思います。あと猫のかわいさはもちろんなんですが、素晴とハルの生き様。独りぼっちになってからの生き方が違っていたりするからこそお互いが補い合って家族になっていく感じを、最後まで見届けていただけたらと思います。あとはうちの、はちとろくが本当にかわいいので。津田健次郎さん演じるろくが、渋いのにかわいいっていう。あらたな境地ですね。
山崎 あれはズルいぐらいかわいいですよね。テストでみんな笑ってしまいました。
安済 そうそうそうそう。
山崎 「ごろにゃ～ん」って言った瞬間がかわいかった！
安済 たしかにこういう子もいるんだろうなという想像を掻き立てられたといいますか。本当に素敵な猫が出てくるので、そこも注目して観ていただければと思います。
山崎 安済さんの言っていたろくが「ななちゃん」と呼ぶところが、すごくかわいいです。あとは前半パートと後半パートで、物語の目線が素晴とハルで交互に描かれるところも楽しみにしてほしいです。同じシーンがあるし、同じセリフも使われてるのですが、前半パートで何でこういう動きをしているのかわからないところを、後半パートで答え合わせのように、ハルちゃんはこう思ってたからこう動いてたんだとわかる。そんな前半パートと後半パートを観るのが楽しいなって思います。あとは素晴とハルが徐々に家族になっていく様子や、泣けるところや笑えるところもあるので、癒やされると思います。ぜひ猫を好きな方もそうでない方も観てください！絶対楽しいです！
Interview & Text & Photography By 塚越淳一
●作品情報
TVアニメ『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』
AT-X 毎週水曜 23：30～24：00
※リピート放送 毎週金曜 15：30～16：00、毎週日曜 8：30～9：00、毎週火曜 7：30～8：00
ABCテレビ 毎週水曜 26：20～26：50
TOKYO MX 毎週木曜 24：00～24：30
BS11 毎週木曜 24：30～25：00
先行見逃し配信が決定！
dTV、GYAO!にて見逃し配信同時スタート！
※放送、配信日時は予告無く変更になる可能性がございます。
【キャスト】
朏 素晴:小野賢章
ハル:山崎はるか
河瀬 篤：下野 紘
矢坂大翔：堀江 瞬
押守なな：安済知佳
押守優伍：中島ヨシキ
はち：村瀬 歩
ろく：津田健次郎
秋元春：南條愛乃
ほか
【スタッフ】
原作：みなつき 漫画：二ツ家あす（COMICポラリス連載）
監督：鈴木薫
シリーズ構成：赤尾でこ
キャラクターデザイン・総作画監督：北尾勝
音楽：コトリンゴ
制作会社：ゼロジー
オープニング主題歌：Schrödinger’s Cat adding コトリンゴ「アンノウンワールド」
エンディング主題歌：南條愛乃「君のとなり わたしの場所」
©みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会
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