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2018.09.19

これがくっすんの愛なんだ!“楠田亜衣奈3rd LIVE TOUR~アイナンダ!~”レポート!

これがくっすんの愛なんだ!“楠田亜衣奈3rd LIVE TOUR~アイナンダ!~”レポート!

“くっすん”こと声優・楠田亜衣奈のライブツアー“楠田亜衣奈3rd LIVE TOUR~アイナンダ!~”が、2018年9月1日(土)に行われた恵比寿ガーデンホールでの東京公演でファイナルを迎えた。4thミニアルバム「アイナンダ!」のタイトルを冠したツアーで、彼女の持ち味であるキュートな歌やダンスを披露。MCは独特のゆるい雰囲気で、ファンとの距離の近さを感じさせたライブだった。昼夜公演が行われたが、ここでは昼の部の模様をレポートする。

8月4日の名古屋公演からスタートして、仙台・横浜・福岡・大阪・東京と巡る今回のツアー。約1ヶ月で6会場7公演というタイトなスケジュールで全国を回ってきたが、この東京での2公演でファイナルとなった。

藍色の衣装を着た楠田亜衣奈が登場すると、まずはツアータイトルにもなっている「アイナンダ!」を披露。くっすんのかわいらしいダンスに呼応して、くすサポ(楠田亜衣奈ファンのこと)はコンサートグッズのハート形のライトを振り、会場はピンク色に染まった。続いて「POWER FOR LIFE」ではステージの左右に動き回って序盤から観客のテンションを上げていく。最後は大きくジャンプ……すると見せかけてちょこんと小さくジャンプするというお茶目なフェイントを繰り出した。

「7公演目だけど、前回から2週間空きまして、気持ち的にはリセットされて初日の気持ちです。7公演目だけど初日!」とゆるい雰囲気で話し始めるくっすん。「もう9月なんだって。8月ってあった?」「あったー」などと観客と会話しながらMCを進めていった。「次の曲はみんなでいっしょに踊ろうかなと思っています」というと、くっすんによる振り付け講座がスタート。「盛り上がっていけますか?」「イエーイ!」、「振り付けバッチリですか?」「イエーイ!」、「帰りたいところは?」「家ー!」という掛け合いを合図に、久しぶりに帰ったふるさとに癒されるという歌詞の「ただいまを歌おう」を披露。曲の途中でご当地にかけて「ただいま恵比寿!」と叫ぶと、すかさず客席から「おかえりー!」と返ってきて、ツアーの中で仕上がったコール&レスポンスで大いに盛り上がった。

「Anniversary」でもくすサポが「大好きー!」と歌うと、くっすんも「大好き」という言葉を返すという掛け合いがあり、大きな歓声に包まれた。デビューミニアルバムのリード曲「First Sweet Wave」、移り変わる季節が織り込まれたかわいらしい歌詞の「カレンダーのコイビト」と続き、またMCの時間に。今回のツアーではプレゼント応募のためのキーワードを決めることになっていたのだが、そのキーワードをこのゾーンで決めることになった。だがライブ序盤ではキーワードになりそうな事件が起きるはずもなく、毎回心に残るような言葉を残せなかったという。そこでくっすんは何かないかと観客に聞いてみるのだが、どうにもしっくりくるワードが出てこない。ついには最前列のお客さんにマイクを向けてみたりもするがやはり出てこない。そんなやり取りが長く続いたのだが、こうしてくすサポと気軽に話せるゆるい雰囲気のMCが彼女のライブの魅力のひとつといえる。

その後、キーボードのつっちー(土屋佳代)のお悩みを聞くコーナーがあり、「物忘れがひどい」という悩みに対してあれこれ考えた結果、「物忘れしても人生何とかなるよ! 万事解決ハッピーシンキング!」と無事に(?)解決して次の曲「ハッピーシンキング!」へ。楠田亜衣奈のライブといえばダンスが大きな見どころなのだが、この曲ではポップな曲に複雑なステップのダンスが特に映えていた。そして、「ここでくっすんのマジックショー!」といって花を取り出すマジックを披露。バンドメンバーを紹介しながら、ひとりずつ花を飾っていくという演出を見せた。さらにくるっと一回転するとピンクの衣装に早替わり! 華やかな仕掛けがたくさん見られ、くすサポも大喜びだ。

「恋愛対象Countdown」でも愛らしいダンスを披露し、「会いたいよでも言えないの」では複雑な乙女心を全身を使った大きな振りで表現した。「Melty Valentine♡」、「プラチナデイズ」と落ち着いた曲が続く。歌が終わると、「Melty Valentine♡」は歌っている途中にチョコレートのメルティーキッスが思い浮かんでしまい、チョコレート食べたいという気持ちになったといって笑わせた。そこから「この前、たけのこの里が好きって言ったら、プレゼントボックスの中に大量のきのこの山が入ってたの(笑)」という話になり、「別にきのこの山は嫌いじゃないけど、たけのこの里のほうが好きだし、何ならたけのこときのこだったらたけのこのほうが好きだし、たけのこご飯好きだし、チンジャオロースのたけのこ好きだし……」とどんどん脱線していく。そこで自分でも話が逸れていっていることに気付いたらしく、「今日は話どんどん逸れてる……。みんな気を付けて! 逸れてると思ったら『逸れてるよ』って優しく言ってね」と注意を喚起した。トークの軌道修正まで任されるとは、くすサポも大変である。でも「甘えさせて!」などとステージの上ですねてみせたりする姿に、くっすんとくすサポの距離の近さが感じられてほほえましい。

ライブもいよいよ終盤。「次の曲はピンク色を振ってくれたらうれしいです。ピンクのハートがぴったりだと思うの」といって歌ったのが、日替わり曲の「spring heart」。その言葉通り、ピンク色のハートのサイリウムがよく似合う曲だが、なぜピンクなのかはこの時は明かされず、次回のアコースティックライブでのお楽しみということになった。南條愛乃が作詞を担当した「you & ai」に続き、ライブ本編の最後は「Smileプラス」で大合唱が起きて感動的な幕引きとなった。

“くっすん”コールに応えてアンコールで再登場した彼女。まず歌ったのがタオルを回して盛り上がる曲「オーマイダーリン」で、キュートなジャンプを見せたり、みんなで歌ったりとクライマックスにふさわしい楽しい光景が繰り広げられた。その後のMCでは、アンコールなので感動的な話になるはずが、くすサポと会話していくうちにまた軌道修正ができなくなり、「ここ本当はみんなが泣くコーナーなんだよ。泣いて? 3、2、1、ハイ!」と無理やり泣かせる。「うえーん」というくすサポたちの嘘の泣き声が会場にこだまする中、くっすんはひと言「……怖い(笑)」。そんなふうにじゃれ合いながらも、すかさず本当に感動的なバラード「やさしいヒカリ」を歌ったのはさすがだ。

ラストはくっすん本人が作詞した「アイ・アム」。「泣き虫の私」という歌詞を泣き声で歌ったり、「怠け者の私」というところではステージに寝そべったりと、さまざまな表情の「私」を演じてみせた。最後はみんなで大合唱となり、やはりちょこんと小さくジャンプして曲を終えた。そして、客席にサインボールを投げてプレゼントすると、最後に「ひとつ言いたいことがあるとするならば……さんくっすん!」と恒例の挨拶でライブを締めくくった。

歌もトークも楽しく自由な雰囲気で、くっすんとくすサポの濃密なコミュニケーションも見られた今回のライブ。次回はソロデビュー3周年記念日の10月7日に、初のAcoustic Liveの開催が決定している。会場は東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGE。そこではまた違った表情の彼女を見ることができるだろう。

Text By 金子光晴
Photography By 中村ユタカ

“楠田亜衣奈3rd LIVE TOUR~アイナンダ!~”
2018年9月1日(土)恵比寿ガーデンホール
<セットリスト>
M1.アイナンダ!
M2.POWER FOR LIFE
M3.ただいまを歌おう
M4.Anniversary
M5.First Sweet Wave
M6.カレンダーのコイビト
M7.ハッピーシンキング!
M8.恋愛対象Countdown
M9.会いたいよでも言えないの
M10.Melty Valentine♡
M11.プラチナデイズ
M12.spring heart
M13.you & ai
M14.Smileプラス

アンコール
M15.オーマイダーリン
M16.やさしいヒカリ
M17.アイ・アム

●イベント情報
4thミニアルバム『アイナンダ!』発売記念イベント
9月22日(土) アニメイト渋谷、AKIHABARAゲーマーズ本店

詳細はこちら

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