みもりんが5周年記念ライブで見せた涙と、未来への扉。“MIMORI SUZUKO 5th Anniversary Live 「five tones」”レポート

声優・三森すずこのソロアーティスト活動5周年を記念したライブ、“MIMORI SUZUKO 5th Anniversary Live 「five tones」”横浜公演が、2018年8月12日にパシフィコ横浜 国立大ホールにて開催された。5周年にちなんで“5つの音色”、“5つのカラー”をテーマに、みもりん(三森すずこの愛称)の多彩なパフォーマンスを披露。2019年2月20日にミニアルバム「holiday mode」がリリースされるという発表もあり、アンコールでは5年間を振り返って涙を見せる場面もあった。

今回のライブは6月27日にリリースされた4thアルバム『tone.』に掛けて、“five tones”と名付けられた。“5つの音色”、“5つのカラー”を象徴するように、ステージには5つの扉が設置されていた。ライブが始まると、三森は中央の大きな扉から登場。まずは「ミライスタート」でダンサーたちとキュートなダンスを披露した。手拍子でコールを煽ると、観客も呼応して最初からテンションは急上昇。最初のMCでは「嵐じゃなくてよかった」と笑わせ(※みもりんは雨女で知られる)、「外はちょっと涼しいけど、この中は炎天下って感じの楽しいライブになったらいいなと思います!」と真夏のライブらしい盛り上がりを期待した。

3曲目の「Colorful Girl」ではカラフルな傘を使ったダンスを披露。間奏で「レッド!」「ブルー!」という声に合わせて、観客がサイリウムの色を次々と変えていくのもこの曲の見どころだ。2階席から見ると会場全体がカラフルな光に包まれていくのがよくわかって、みもりんファンの結束の強さが感じられた。

続く「ドキドキトキドキトキメキス♡」では、「みんなのところに行っちゃうよ!」と言ってステージを駆け下りた。客席の通路を通って向かった1階席の中央にあったのはトロッコ! パシフィコ横浜 国立大ホールは通路の幅が狭いので、会場内をトロッコで移動するのは難しいのだが、それでもファンの近くで歌いたいという気持ちが感じられた。もちろん会場はものすごい盛り上がりだ。「純情Da Dan Dan」、「恋はイリュージョン」では靴をタップシューズに履き替え、見事なタップダンスを披露。人前で披露したのは「恋はイリュージョン」の収録以来数年ぶりだったらしいが、そんなブランクを感じさせない見事なタップだった。

夏にぴったりな爽やかな曲「海と空のヒミツ」、シリアスな雰囲気の「サキワフハナ」を歌った後は衣装チェンジで一旦退場。モニターには幕間の映像が流された。過去のライブやメイキングの映像が次々と映され、最後には「キミを連れて駆け出すよ 誰も追いつけない場所へ――」という手書きの文字が……。その後に歌った「エガオノキミヘ」の歌詞の一節で、ファンへ寄り添っていく彼女のメッセージを強く感じさせた。「My First Lesson」では椅子に座って歌い上げ、観客を見つめる優しい表情が印象的だった。11曲目の「アレコレ」はベッドルームでのつぶやきのようなゆったりとしたラップ調の歌で、最後は「おやすみ」と大きく伸びをしてドアの中へ入っていった。

驚かされたのは次の「革命のマスカレード」。さっきとはガラッと変わって深紅の衣装で登場。MVでも着ていた裾が何メートルもあるスカートを再現したもので、もはや衣装というより舞台セットの一部のような感じ。「比翼の鳥」ではさらにモニターに大きな白い翼が映し出された。みもりんがステージの幅いっぱいに翼を広げた巨大な鳥に変身したかのようだ。

ここからはダンサーとしての三森すずこを堪能できるゾーンへ。赤い衣装に着替えた彼女は、「Light for Knight」で華麗なジャンプも披露。「Xenotopia」ではさらに激しくソロでのダンスも見せた。続いてダンサー紹介、バンドメンバー紹介の後、桜色の衣装に着替えて再登場。「SAKURA dreamers」ではこの曲の作曲者である太田雅友もゲスト登場してギターを演奏した。

ここからはラストスパート。「WONDER FLIGHT」ではダンサーたちがトランポリンで飛び跳ねるという華やかな演出で盛り上げた。もともとこの曲は三森すずこが演じる“6年一緒に走ってきたあの子”へのメッセージを込めたものとのことで、彼女を思わせる弓を引くような振りも見られた。「スマイリウム」は振りコピもあってみんなで盛り上がれる曲。「私とみんなで夜空を創れるなら」という歌詞の「みんなで!」の部分を強調して叫ぶという場面もあって、メッセージ性を強く感じさせた。最後は切り札ともいえる「ユニバーページ」で最高の盛り上がりを見せ、ライブ本編を終えたのだった。

アンコールの声に応えて「TINY TRAIN TOUR」の歌声が聴こえてきたが、ステージ上には彼女の姿はなかった。観客が周囲を見渡す中、なんと会場の後方の扉からダンサーを引き連れてみもりんが登場! ステージ上の5つの扉に加えて、“6個目の扉”から姿を現した。この日も歌った「My First Lesson」の歌詞にある「未来はゆるやかなスロープの先で」にちなんで、1階席のゆるやかなスロープの先にある扉を開いたという意味が込められたサプライズだった。しかもそこからファンが待つ客席の通路を通ってステージへ。すぐ近くに彼女の存在を感じられた瞬間だった。そして次の「夢飛行」も「ずっとずっと繋がっている」という歌詞に彼女のファンへの思いが感じられた。

さて、ここで今後の活動について発表があった。まず、アルバム「tone.」に収録された「革命のマスカレード」が、ゲーム『無双OROCHI3』のテーマソングとなることが決定した。また、この日のライブの模様がBD/DVDとなって11月28日に発売されることも発表。そして、3つ目のお知らせはミニアルバムの発売で、タイトルは「holiday mode」。こちらは2019年の2月20日に発売される予定だ。今度はコンセプトのあるアルバムになるとのことだ。

最後の挨拶では5周年の思い出を語った。この5年間は決して平坦なものではなかったと語る彼女。そんな彼女にとってソロ活動の原点となったのが、この横浜だったという。今につながるきっかけとなったのが、横浜で行われた『ゆるゆり』のイベントだったのだ。『ゆるゆり』で古谷向日葵を演じる彼女は、2011年に横浜BLITZ、2012年、2013年にパシフィコ横浜でイベントに出演していた。「そこで歌って、踊ってという三森すずこを、初めて今のプロデューサーのみんなが見てくれて」「その時は自分の道の先にソロ活動という素敵な未来が広がっているとは思っていなくて、必死にがむしゃらに何かになろう、なろうと思ってがんばっている私を、今のチームのみんなが見つけてくれた」と彼女にしては珍しく涙ながらに話した。『ゆるゆり』のライブイベントがきっかけとなって今のポニーキャニオンのチームに見出され、現在のソロ活動へとつながっていったわけだ。この5年間、ずっと彼女を支えてきたチームのスタッフたちへ感謝を述べた。

「いつかたくさんの人に見てもらえる有名人になりたいって小さい頃は思っていた」という彼女。だが、「今の私の夢はもっともっと、みんなを見たことのない世界へ連れて行ってあげたい」という気持ちが芽生えたという。「三森すずこを応援してよかったって、三森すずこのファンなんだぜって自慢できるような人になりたいと思いました!」「これからも走っていきたいと思います! これからもよろしく!」と、ファンと一緒に未来へ向かっていくことを約束した。最後はデビュー曲「会いたいよ…会いたいよ!」をファンと一緒に合唱。この曲を作曲した太田雅友も加わって、5周年の節目のライブは幕を閉じた。だが、来年にはミニアルバムのリリースも予定されている。これからもみもりんはファンと共に、“6個目の扉”の先にある未来へと歩き続けることだろう。

Text By 金子光晴

<SET LIST>
M1.ミライスタート
M2.Happy Lucky Life!!
M3.Colorful Girl
M4.ドキドキトキドキトキメキス▽
M5.純情 Da Dan Dan
M6.恋はイリュージョン
M7.海と空のヒミツ
M8.サキワフハナ
M9.エガオノキミヘ
M10.My First Lesson
M11.アレコレ
M12.革命のマスカレード
M13.比翼の鳥
M14.Light for Knight
M15.Xenotopia
M16.SAKURA dreamers
M17.WONDER FLIGHT
M18.スマイリウム
M19.ユニバーページ

(ENCORE)
EN1.TINY TRAIN TOUR
EN2.夢飛行
EN3.ちいさな手と観覧車
EN4.会いたいよ…会いたいよ!

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