INTERVIEW
2018.08.17
──そしてカップリング曲「all yours」はキラキラした楽曲になっていますが、こちらは作詞も担当されています。
伊藤 この曲は、今私がやっている『フレッシュはじめました』っていう番組のテーマソングプロジェクトのなかで作っていった曲で、作るにあたってファンの方にタイトル案や曲の方向性のアンケートを取ったりしたので、本当にファンの方みんなと一緒に作った曲なんです。ファンの方からは「新しく何かを始めるのに、勇気が出ないときに背中を押してくれるような曲がいいです」というコメントやおたよりをもらっていたので、そういうものをテーマに決めまして。そこに私が書く意味を持たせたいなと思って、ファンの方からよく言ってもらう「みっくの声に元気もらってるよ」みたいな言葉が私がこうして歌っていたり活動する意味だなと思ったので、「じゃあ、私自身からファンの皆さんに寄り添っちゃおう」と思って。私をすぐ隣に感じてもらえるような、「辛いことがあったら、いつでも私を頼ってね」っていう意味を込めた歌詞になりました。
──では、曲の最初の印象はいかがでしたか？
伊藤 デビュー曲の「泡とベルベーヌ」のときからずっとお世話になっている睦月（周平）先生に書いていただいたんですけど、睦月さんもファンの方の意見を聞いたうえで曲を作ってくださったので、明るくて元気が出るような、っていう物語性のある曲を作ってくださって。なので「曲だけで、とっても元気が出る！」って思いましたね。本当に、自然と笑顔になるような楽曲なんです。
──その曲を受け取って、実際歌詞を書かれる作業は今回いかがでしたか？
伊藤 すごく楽しかったです。ただ、今回は初めての曲先でメロディもすでに決まっていたので、「この3つの音で、私の今の気持ちに当てはまる言葉を探せ！」みたいなパズルゲームのような感じもして、それがすごく楽しかったんですよ。最初「わっ、難しい！」って思ったんですけど、ちょっとやっていくと慣れてきて、言葉選びにも時間がかからなくなってきて。1日ぐらいで初稿を書き終えちゃいました。
──1日、この曲に向き合って。
伊藤 はい。その1日は、この曲のことしか考えてませんでした。音ももらっていたので、ちょっと音が静かめになるところは言葉も明るすぎないようにしようとか、音を生かしたストーリー展開にしよう、とか考えながら……でも根本には、やっぱりファンの方と作り上げる曲っていうのがありましたね。曲中のクラップの音も、ファンの方から募集したり実際にレコーディングスタジオに集まっていただいてやっていただいたりとかしたので、歌詞も「完全に、ファンの方へ向けた曲にしよう」と思って。それがほぼ直しなく初稿のままでOKをいただけたのは、すごくうれしかったですね。
──では、初めて曲先で歌詞を書かれた曲を歌ったときは、どのようなお気持ちでしたか？
伊藤 本当にセルフプロデュースじゃないですけど、自分で歌詞を書いているので意図や伝えたいことが全部わかっている状態なので、ディレクターさんとかもいつもより私の意見を優先させてくださったり、「こうやって歌ってみたいんですけど、いいですか？」みたいな相談を受け止めてくれて。こっちは表題曲とは違って、ガッツリ私らしくストレートに歌おうと決めていたので、「歌詞の中の気持ちが、まっすぐに伝われ！」っていう想いを込めて歌いました。
──気分的には、「恋はMovie」同様この曲もだいぶ乗っていた？
伊藤 歌詞を書いているときから歌いたくてしょうがなかったですし、やっぱりファンの方に向けて書いたので、ファンの方の感想も早く聞きたいし、聴いたときの顔を早く見たいなって思ってました。なので皆さんにはぜひ早く、歌詞カードを持ちながら聴いていただきたいですね。
──メッセージが、今度は文字としても届くわけですからね。
伊藤 そうですね。だから緊張もしますけど、受け入れてもらえるといいな、と思います。
──そしてこのシングルのリリースを皮切りに、この夏は本当にいろいろなことが待っていて。まずは、ソロでアニサマ1日目への出場が決まっています。
伊藤 はい。去年Pyxisとしてふたりで立ってその景色を見て「ひとりで立てる人は、すごいハートを持った人だ」って思ったので、まだひとりでのSSAは全然想像がつかないんですけど……でも私、体もちっちゃいし曲もパワフルにガーッと歌うようなものではないので、声量とか歌のうまさとはまた別のものを求められて呼んでいただいたと思っているんです。なので私の役目をちゃんと見つけて、私自身のことを知らない方の印象にも残れるように頑張りたいです。
──そしてその後は、ワンマンライブとバースデーイベントが、9月・10月に続けて開催されます。今回は去年とは違って、別々の開催なんですね。
伊藤 そうなんです。今までは一緒だったんですけど、曲も集まってきたので今回は切り離して“アーティスト・伊藤美来”として。やっぱり気合いも、今までとは違いますね。
──ライブ単体となると。
伊藤 なんか、甘えられない感がありますね。バースデーだとみんなお祝いしに来てくれていると思うんですけど、今回はそういうものを取っ払って曲を聴きに来てくれると思うので、アーティストとしてちゃんと見せられるパフォーマンスを、伊藤美来だけの力で満足してもらえるようなライブを作り上げなきゃな、っていう気持ちです。たぶん伊藤美来ソロの楽曲だけで構成されるライブになると思うんですけど、「恋はMovie」を出したあとなので、世界観的にもちょっと「恋はMovie」に寄るような感じになるんじゃないかな？……っていうのが、今の段階での予想です（笑）。
──そしてそのあと、10月にはバースデーイベントがございます。
伊藤 こっちはもうライブじゃないので、トークとか好きな企画をやったりしてここで存分に祝ってもらおうと思います（笑）。ここはもう甘えに甘えて、楽しもうと思います（笑）。コンセプトが別々なのでできればどっちも観てほしいですけど、片方しか行けない方にも個々で楽しんでもらえるものになると思います。
──そう考えると、本当にこの夏というか下半期はイベント盛りだくさんですね。
伊藤 そうなんです。しかも来年1月の“ANIMAX MUSIX OSAKA”にも出させていただくので……ハートが緊張で死んでしまう（笑）。
──8月にさいたまスーパーアリーナで冬に大阪城ホールっていうのも、またすごいですね。
伊藤 すごいです。ひとりで立つところじゃないですよね、どっちも。
──でも、アニサマを経て気持ちの向き方も変わるかもしれないですし。
伊藤 たしかに。ひと皮ふた皮むけた伊藤美来が……いるかなぁ？そうなればいいなぁって思ってます（笑）。
──そんなこの夏というか今年の下半期は、どんな期間にしたいですか？
伊藤 本当に、アーティストな期間になるんじゃないかなって思います。ライブのほかにリリースイベントもあったりと表に出ることが多いので、ファンの方と会う時間を大切にできるような下半期にして、皆さんといい思い出をいっぱい作れる夏にしたいなと思います。あと、個人的には大学の卒論もあるので（笑）、そこも気を抜かずに冬に向けて頑張らないとですね。
──そうやっていろんな思い出も作りながら、成長しながらの下半期のスタートになるのが、今回のリリースとアニサマになるわけですね。
伊藤 はい。いろんな人の力を借りながら、ひとりじゃないと思いながら、頑張ります！
Interview & Text By 須永兼次
●リリース情報
4thシングル
「恋はMovie」
8月15日発売
【DVD付き限定盤A(CD＋DVD)】
品番：COZC-1464～5
価格：￥1,800＋税
＜DVD＞
「恋はMovie」MusicVideo＆メイキング映像
【DVD付き限定盤B(CD＋DVD)】
品番：COZC-1466～7
価格：￥2,000＋税
＜DVD＞
Ito Miku Birthday Live Miku’s Adventures 2017″Island of aquaveil”
（2017.10.14 ZEPP DiverCity TOKYO）ライブ映像
【通常盤(CD)】
品番：COCC-17475
価格：￥1,200＋税
＜CD＞
M1. 恋はMovie
作詞：Sally#Cinnamon、作曲：多保孝一、編曲：中塚武
M2. all yours
作詞：伊藤美来、作曲・編曲：睦月周平
M3. 恋はMovie(off vocal ver.)
M4.all yours(off vocal ver.)
●ライブ情報
“伊藤美来 4th Live Miku’s Adventures 2018”
9月30日(日) OPEN 17:00／START 18:00
会場：国際フォーラムC
“伊藤美来 Birthday Event 2018”
10月13日(土) 新宿FACE
＜1st＞OPEN 13:00／START 14:00
＜2nd＞OPEN 17:30／START 18:30
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